白馬三山(白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳)
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 16:20
- 距離
- 23.4km
- 登り
- 2,530m
- 下り
- 2,551m
コースタイム
- 山行
- 6:24
- 休憩
- 2:50
- 合計
- 9:14
- 山行
- 6:31
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 8:26
天候 | 晴れ。夜中は氷点下。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
全般的に急登。 下山時、鑓温泉手前に鎖場あるも難易度は低い。 杓子岳東壁は崖で危険。 |
その他周辺情報 | 猿倉山荘に登山ポストあり。 鑓温泉小屋は解体作業中。 |
写真
感想
週末天気がよさそうなのでテン泊によさそうなところを物色。2週間前に裏銀座からみた来たアルプスを反対から見てみよう。YouTubeで見かけた白馬三山に決定。
新穂高は木曜の夜でも満車になるので用心して早めに出発したが猿倉はガラガラだった。
早朝車から起きだすと青空。テンションが上がる。猿倉山荘で登山届を出し登山道へ。こんなに天気がいいのに意外にも人は少ない。早朝の気持ちいい登山道を登っていくとあっさり大雪渓に。撮影ポイントから見上げる山は絶景だが雪は上の方にあるだけ。初夏はここら辺まで雪があるのだろうか?白馬尻小屋は今シーズンの営業なし。トイレのみ使える。
秋道を進む。結構な急登で脚に負担がかかる。いつものようにペースを一定に維持して進む。雪渓は上の方で横切るのみ。アイゼンをつけている人も多くいたが自分は登山靴のまま。特に滑ることもなく問題なし。しかし雪渓の下は空洞になっていて水が流れている。以前読んだブログでは突然穴が開いて落ちたとのこと。あまり歩きたくない。
雪渓を抜けると草花がいっぱい。少しはハードな岩場もあり体力を削られる。心拍数は140程度に抑え負荷をかけないように登る。途中頂上宿舎まで700m、所要時間1時間と書かれた石があった。大分疲労してきたので700mがかなり遠く感じる。しばらく行くと頂上宿舎が視界に。しかしそこからも結構時間がかかった。空気が薄いからだろうか。体が重い。
10時半過ぎに頂上宿舎に。予定より大分早く着いた。テント場の受付は11時からとのことだったがすぐに受付してもらえた。テント場は一番乗り。かなり風が強い。予報では風はノーマークだった。白馬岳往復の間に吹き飛ばされるといけないのでしっかり固定、風上に石を積み上げておいた。結果的に風はいつのまにか収まり夜中は無風だった。
テントを張り終えると一気に疲労を感じる。登りで水分補給が足りなかったのが原因。とりあえず1.5リットルほど補給。食欲がないのでマッシュポテトとおかゆという流動食で一息つく。昼寝して体力回復に努めようと思ったが日差しが強く暑くて寝れない。
少し疲労が回復してきたので白馬岳へ。休憩後は足が重い。大した荷物を背負っていないが引き返したくなった。白馬山荘はスカイレストランが営業中だった。景色を見ながら食事をしたらさぞかし気持ちいいことだろう。
白馬岳は大勢の人でにぎわっていた。いくつもの素晴らしい稜線が見えた。景色は抜群。一夜漬け程度の知識で白馬岳に来てみたが実に魅力的。栂池からぐるっと稜線を歩いて来るのも楽しそう。
当初の予定では旭岳にも登るつもりだった。しかし途中に登山道はなく入林許可が必要との表示があったので躊躇する。ほかに誰もいないしかなりのガレ場だしうっかり怪我でもしたら困る。山頂への登山道を探しながら旭岳の巻道をグルっと回るとその先に気持ちい丘があった。丘の上でしばらくのんびり過ごす。デジカメで自撮り撮影をしていたらうっかりカメラが岩の上を転がり落ちてしまった。ちょっとだけ傷がついてテンションが一気にダウン。
心地いい風と素晴らしい景色を堪能してから引き返す。旭岳の巻道で懲りずに自撮り撮影していると初めて人が通りかかった。なんと旭岳に登ってきたという。自分は気がつかなかったが山頂への踏み跡があったとのこと。
お腹が空いたのでテント場に戻って早めの夕食。17時過ぎに日の入りを見に丸山へ。一応防寒対策をしてきたが暑かった。肝心の夕日は雲が出てきて不発だった。
18時頃、早々に寝る。気温は2度くらい。寝る前にテントの中を片付けていたら手袋を片方紛失。テント場に落とした?暗いから明日探そう。
夜中に何度か寒さを感じて目が覚めた。それほど寒くないだろうとダウンベストを持ってきたが腕が寒かった。0時頃温度計を見ると-2度。
予定より早く4時10分起床。テントが凍っていた。今日は8時出発の予定だったが繰り上げることに。急いで朝ごはんを食べ、5時に丸山へ。ちょうど空が赤らんできた。日の出は白馬岳の影になるかと思ったら真正面だった。杓子岳に続く稜線が朝日に照らされ美しい。朝日の中、杓子岳に向かう登山者が映える。1時間以上堪能。
クロスオーバードームは撤収に15分かからない。6時半には出発。置いてあった鍋に氷が張っていた。
今日は時間がたっぷりあるのでゆっくり稜線歩きを楽しむ。少し歩いては写真を撮りながら進む。同じような写真を量産し帰宅後整理に苦労した。
杓子岳はガレ場の急登を登る。大天井岳を思いだした。山頂では30分以上のんびり過ごす。稜線がよく見えて素晴らしい。東側は崖になっていて高度感がある。後から気がついたが杓子岳は崖の先っちょに山頂の標識が立っている。白馬岳の方から来たので絶壁の上にあるとは気がつかなかった。山頂では静岡から来た登山者とおしゃべり。白馬鑓ヶ岳までピストンして蓮華温泉に下山するとのこと。
杓子岳山頂付近の登山道はやたら細い。左側(東側)を除くと崖。結構危険な登山路であることに気がつきビビる。振り返ると崖の突端に山頂があった。恐ろしい。
杓子岳のコルから白馬鑓ヶ岳への登り返しは見た目にも美しい。ガレた登山道で登りにくいが苦にならない。振り返ると今歩いてきた杓子岳からの登山道がくっきり見えてこれまた美しい。少し登っては写真を撮るを繰り返し、似たような写真を量産してしまった。
白馬鑓ヶ岳の山頂には先行していた静岡から来た方がいた。360度の絶景。歩いてきた方向を見れば杓子岳、白馬岳、旭岳が一望でき見たことのないような絶景。反対側を見れば手前には天狗山荘と唐松岳に続く不帰キレット。右手には剱岳がかなり近くに見えて驚いた。遠くには槍ヶ岳や表銀座も見えた。最高の天気の中で最高の景色、いい山行になった。静岡からの来た人とお別れした後も一人で景色を楽しむ。木のベンチや岩の上などに腰を下ろしてはぼーっと景色を見る。静岡から来た人が杓子岳のコルを歩いているところが見えた。しばらくすると他の登山客がやってきた。岐阜から来たそうで日帰りで猿倉からピストンとのこと。しばらくおしゃべりしているといつの間にか雲が出始めた。時刻は10時半、山頂に来てから1時間以上経っていた。
下山路は前半は開けた展望で色とりどりの草木の中を降りる素晴らしい道。登ってくる人は皆さんかなりバテている。そろそろ下りに飽きてきたところで鎖場、その先に鑓温泉があった。鑓温泉は解体作業中だったのでそのまま通り抜ける。湯気の立つ小川が流れる不思議な光景だった。
鑓温泉から先はひたすら長い。標高1850mくらいまで一気に降りもうすぐ下山かと思いきや、しばらく標高1750〜1800mで横ばいが続く。日差しが強く暑い。はるか彼方に横ばいに続く登山道が見え精神的にやられる。
鑓温泉から猿倉まで2時間半かかった。下りで利用する人はほとんどおらず一人旅だった。
いいねした人