【納涼作戦】白毛門・笠ヶ岳・朝日岳【丙38.9】
- GPS
- 08:10
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,744m
- 下り
- 1,747m
コースタイム
天候 | 晴れ 北方から次々と雲が流れてくる状況。風が強いため陵線にかかってもすぐに飛んでいく。雲は雨を降らせるような性質のものではなかったようだが、谷川馬蹄の西側は頻繁に雲がかかる。後半風強まる。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道の状況: 白毛門まで急登、急登、急登!ガレ・岩・木の根 朝日岳は遠い。 前日雨が降ったため泥濘、水の道への流入あり。 登山ポスト: 登山口にあり 下山後の温泉: テルメ谷川 |
写真
感想
野卑太くん「しらがも〜ん、山頂まで楽して行ける道具出して〜。」
しらがもん「そんなもの、無いよ。」
・・・ ・・・ ・・・
台風8号も去り、その直後は晴天となることが予想された。しかも、猛暑が予想される。どこか涼しい所に行こう。
と、いうわけで谷川岳に行くこととした。
しかし、行こうと決めたのが金曜19時。周回をやるには心身の準備が整っていない。当初は快晴だった天気予報も晴れ時々曇り、上越では天候の回復が遅れているのか、GPV天気予報では昼も雲が残るようだ。
家を出る頃には雨が降ってきて、車で北上している合間にも時々水滴が車にあたる状況で、山はやめて平地の観光に切り替えようかしらと迷ったものの、日の出を迎え、雲の薄れる上越国境を見て、山を信じて歩武を進めることに決めた。
【白毛門に悪戦苦闘】
駐車場には既に十数台の車が停まっていた。気温は道路上の電光掲示板では17℃。平地では猛暑日にもなろうかという日にこの涼しさはありがたい。早速支度を整え出発する。山の入口で沢を渡るというのも身を清めてから入山するようで気分もさわやかである。
しかし、さわやかさも最初だけ。すぐに急な上りが始まる。ガレている急登、木の根が張り出している急登、岩が立ちはだかる急登、岩と木の根のコラボの急登・・・と息つく間もなく急登の連続。それが、いつまでもどこまでも続く。しかも、傾斜が緩やかになって落ち着ける所が極端に少ない。気温はまだ高くなく、時折冷たいといってもよい風が吹くのだが、早くも体中から汗がダンダラリンと玉粒のように溢れ出る。こんなに汗が出るのは、湿度が高いということと、もう一つ、前日の暑さから体がクールダウンしていないということがあるだろう。
こういう時には焦らず、一歩一歩歩くことに集中するのが良いが、早くも山頂に雲がかかる谷川岳を見て気分が萎える。そもそも谷川周回やるのであれば前日に来て十分睡眠をとって4時台には歩き始めるところだが、山行を思いついたのが直前ということもあり、何となく中途半端な気持ちで来ていたので、周回からの転換は苦もなく可能であった。
この中途半端な気持ちを打破したのが白毛門である。白毛門が大した山でなければ、「この日に谷川岳一帯を選んだのは正しかったのか?」といった反省モードに入るところだが、峻にして険、険にして剛と歩く者に立ちはだかる姿勢と森林限界を超えて眼前に飛び込んでくる威容のために、山頂に着いた頃には白毛門だけでも十分満足という気持ちになっていた。
以前、谷川岳を歩いた時に変わった名前の山があるのに気がつき、「はくもうもん?今度歩いてみよう」と思っていたのだが、どんな山なのかイメージは持っていなかった。山岳ガイドでこの山をピンで取り上げるものは少ないと思うが、谷川岳の前衛と侮るなかれ、単峰でも十分歩き応えのある山である。
【朝日岳まで進出】
白毛門では360度の展望を得られるので、周囲を見渡して空の状況を見極める。東と南の空は白んでおり、西側は雲がかかってきている。北側はさらに雲が多そうだ。笠ヶ岳にも雲がかかっている。う〜ん、どうしようかなあ〜。よ〜く考えよう。天気予報と、空の様子と、時刻を照らし合わせて朝日岳或いは午前10時到達地点まで歩を進めることとした。
陵線に乗ってしまえば後のアップダウンは比較的楽だ。冷たい風で腹が冷えて便意を催すのではという不安も体が慣れたようで解消された。白毛門の登りに比べれば笠ヶ岳への登りの何と楽なことか。
笠ヶ岳に上がると、それまで見えなかった北方の陵線が見えるようになった。う〜む、北西の空が真っ黒だ。これは気をつけないと。
で、てっきり笠ヶ岳の並びのピークが朝日岳だと思っていたので、前を歩く人も急いで追い越すことは無いなあと思って歩いていたのだが、山頂標識らしいものもなく、そもそも、道がピークを巻いている。おかしいなと思って地図を見たら、朝日岳はまだ先だった。しかも、一旦下ってまた登り返した先。しかし、私には十分な時間がある。そして潅木というのか緑に覆われた斜面に細く人の掻き分けた道が伸びていく陵線は私の好みだ。白毛門という関門を過ぎた後では大抵のアップダウンをものともしなくなる。
そして朝日岳に着いたのが9時30分より少し前。歩き始めてから4時間だからここまでくるのも結構なことだ。誰もいない静かな山頂で花を愛でたり、池沼を観に行ったり、水を汲んだりと暫くウロウロ徘徊する。
先のピーク付近まで歩いてみたが、それまでよりも雲のかかる頻度が高い。かかるといっても雲の方が陵線より若干高い所にあって陵線に直にかかるというよりも陵線を覆うといった感じでガスって先が見えないということはないが。
日本海側と太平洋側の空気のぶつかる所ということで好天を狙うのは難しいだろうが、再度満を持して訪れることとしよう。
帰り道、雲は多いものの陵線上になかなか雲がかからない谷川馬蹄を眺めながら、これなら先に進んでも良かったかなあ?と思ったり、強まった風にやはり戻るのが無難だなと思い直したりと、いろいろな思いが頭を過ぎったものの、やはり帰路に入ったためか気持ちが軽くなったようで、登り返しも気楽に歩ける。やはり何事にも気の持ち様は大事だ。
往路の急上昇は復路の急降下。最後は膝を痛めないように慎重に降りて無事帰還した。
ちなみに、12日の雨雲の状況を確認した所では、上信越国境の交わる辺りで若干雨があったようで、そこで水分を落としたためか、谷川岳周辺は雲だけで済んだようだ。惜しいような気もするが、長丁場、エスケープルートも限られることを考えると、無理しないに越したことは無い。今回は白毛門だけでも十分満足できたうえ、可憐な花々に囲まれ、言うことなし。標高差1000mの急登に耐えぬけば前途は開ける。
〜おしまい〜
コメント
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同じ日に登った者です。
軽装、軽快に登っていましたね(^-^)
私は笠ヶ岳までにしとけばよかったと、後悔しながら復路は泣き泣き下山していました。
その後、風は強まりましたが天気は持ったようですね。
都心の方は猛暑だったようですが、涼しい一日を過ごせました。
夏山は疲れに加えて暑さが精神的ダメージを与えるので、
なかなか難しいです。
体がクールダウンしないので筋肉痛が酷くなりますし。
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