奥穂高岳@上高地


- GPS
- 55:55
- 距離
- 40.6km
- 登り
- 2,152m
- 下り
- 2,144m
コースタイム
5:45涸沢ヒュッテ-8:10奥穂山荘8:50-9:35奥穂山頂10:40-11:20奥穂山荘11:35-14:00涸沢ヒュッテ
7:05涸沢ヒュッテ-8:30本谷橋8:50-9:50横尾10:05-12:50かっぱ橋13:45-13:50上高地BS
天候 | 1日目 快晴、2日目 快晴、3日目 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2007年09月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
奥穂高岳に挑戦
真っ暗の中、一番大きく便利と聞いている沢渡第2村営PAに到着する。ゲートにはタクシー運転手が待ていて、交渉をする。数グループが既にいるようで、相乗りすることになる。上高地までは、定額4000円。
しっかり準備をして、3人相乗りで上高地に出発する。(一人は、単独の女性。ザックはかなり重そう・・、登山の時折をシュミレーションして、ここでコーヒー・・ここでオヤツ・・、すると荷物がいっぱいになってしまった、と・・、これもメルヘンでいいね!)
ちなみに、始発バスは5時半とのこと、事前調査とは違う・・タクシーは4時半から待機している(それより前は、道路のトンネル前のゲートが開いてないらしい。5時開く)とのこと。
15分ぐらいで上高地BSに到着。結局運転手の計らいで、一人1000円でOKだった。5グループぐらいが明るくなった広場で準備し、順次出発してゆく。この時間帯は、登山者のためだけの時空間である。昼間の世界とは別世界、精気が違う。
●登山(登り)
河童橋には、近くのホテル泊まりの浴衣姿の観光客がウロウロしている。チョット、違和感・・
天気は快晴!朝日を浴びた穂高吊尾根が神々しくそびえている。三年前に散策に来た時、結局全貌が拝めなかった穂高。やっと会えたという思いである。それに今回はあの頂上に登る!
横尾までは、ほとんど平らに近い遊歩道である。トイレも完備して、逆に気が抜けるくらいである。
数人の登山者(と猿)しかいない道。とても気持ちがいい。本当に清々しい。
横尾で中休止して涸沢に向かう。が、背中が少し冷たいのに気付き、調べると、ハイドレーションから水漏れしている!!。休憩時に少しホースをいじったために、口がゆるんだようだ。大いに問題である。
本谷橋まではこれまでとあまり変わらない、軽い上りが続く。左手には、屏風岩がのしかかるように鎮座している。
ほどほどのところで、本谷橋に着く。川辺には3Partyぐらいが休憩している。
ここで、お結びを食べ、水漏れで浸みたと思われる道具を乾かす。
以降は、登山らしくなってくる。汗が噴き出す中、どんどん高度を上げる。道は整備されて歩きやすい。涸沢小屋との分岐を越えると、まもなく涸沢ヒュッテに到着した。
当時はかなり疲れていた。この先一気に穂高山荘(+2時間半)まで行く元気はなかったな・・
●小屋 一泊目
ヒュッテは平屋風の建物がいくつもある、おとぎ話の中のような小屋である。
テラスに上がると、そこは驚きの景色が広がった!!!!!
ここまで、歩いている時には想像できない、一気に広がる大展望である。山頂以外でこれほどの展望が望めるところがあるとは信じられない。
小屋の受付を済ませ、小躍りしてテラスに飛び出す。ビールとおでんで乾杯!
変な蜂のような虫だけが問題だか、本当に別世界である。人も少なく、天国の気分である。
そうそう、本日はヘリコプターが大活躍で、30分に一回ぐらい爆音が聞こえてくる。われわれの食糧を運んでいると思うと、許すしかないが・・・、そのうちに、ヒュッテにもヘリが到着した。
これはなかなか迫力の場面に遭遇できた。巧みにあっという間に荷物を降ろしてゆく。その技は、素晴らしいものである。
客室は、6人部屋だが、本日は4人ぐらいしか入らない予定とのこと。全部で宿泊者50名ぐらいかな。
夕食は、75点、思った以上になかなか美味しい。
水は飲料可能でかつタダである。
翌日は、朝食はなしで弁当とした。これは正解である。
快晴なので、フリース以外ほとんどをヒュッテにデポして、モルゲンロートの中、ザイデングラート→奥穂高岳 の登山に向かう。
●登山
当初二日目は、奥穂→吊尾根→前穂→岳沢ヒュッテ泊 のコースも考えていたが、受付の姉さんに聞くと、チョット難しそうである。その後、なんと、岳沢ヒュッテは去年雪崩で倒壊して、今は泊まれないことが分かった・・・つまり絶対無理であった。
ザイデングラートまでのコースは二つあるが、今回は、登りパノラマコース・下り涸沢小屋コースとした。これは、正解であった。
日なたと日陰の境界線が山肌を降りてくる中を、少しでも日陰のうちに高度を稼ごうと歩く。早朝立ちは大正解である。
奥穂・涸沢岳・北穂が目の前にある。大迫力!大舞台のど真ん中に居る気分である。それも独り占め!!
ザイデングラートの取付きで、小休止する。3人partyと話をする。一人は70近い爺さんであるが、口は滑らかである。
そのpartyと共に、取付く。ストックが利かない岩登りであるが、注意すれば難しいことはない。
穂高山荘は、立派な小屋である。
テラスでikuは弁当を食べる。小屋の裏からは、ジャンダルム・白山・笠ヶ岳が見える。
奥穂高への道はハシゴと鎖場で始まる。しかし、そこを登りつめると以降は、歩きやすい道になる。
背後から、槍ヶ岳がせり上がってくる。素晴らしい天気、自然と足が速くなる。早く頂上へ。
頂上手前での休憩地点でも、頂上から下りてくる登山者が、感激を伝えきれないほどの語意で、「頂上は素晴らしいですよ!!!!」と語る、登山ならではのコミュニケーションに心躍る。
山頂は広くない。山岳同定盤のある台座と、祠のある台座、二つである。その頂上からの展望は筆舌に尽くしがたい!!!素晴しい天気で、360度まったく雲がない。透明度も最高で、富士山もくっきりと見える。風もない。
これまで、雨に遭ったことのない私だが、それでもこの天気は最高である。すばらしいい・・
山頂での登山者は、皆子供のようにハシャギまくっている。
弁当を食べつつ、絶景に酔いしれる。
そして、登山を始めて三年四か月、なんと初めての3000m越えの山頂である。
大展望、確かに高度が高い事は感激度の重要な要素である事を確認した。周りの山々が手に取るようである。空を飛んでいる気分、まさしくその気分!
私は弁当を半分食べて、しばしして、下山。いつまでも居たいが・・きりがない・・。
穂高山荘で中休止時、自転車+登山の若者にあった。ザックのパッキングとすすけ具合が只者ではない雰囲気を醸し出している。なんでも、自転車で日本行脚して、登山までする、とのこと。夏半年旅をして、冬の半年は日本酒の製造を行っているとのこと。
今回、徳沢→槍ヶ岳→南岳(泊)→大キレット→北穂→涸沢岳→奥穂→涸沢 の予定らしい。
上高地(押して行けば、横尾までOKとのこと)も乗鞍の畳平も自転車で登山口まで行くらしい。すごい感性である。今の世の中でもこのような若者がいるのは、驚きだし、頼もしい。
ザイデングラートの下りでは、ヒザに違和感が発生した。ストック無しでの下山、特に二日目の疲労が大きいか・・・
取付きで、残りの弁当を食べ、その後は涸沢小屋経由でヒュッテまで下山した。
涸沢小屋では、下見をして良ければ2泊目はこちらにすることも考えていたが、景色がいまいちで、受付で呼んでもスタッフが出てこないのを見て、パスとなった。それに、ヒュッテにデポした荷物を取って来るのも面倒だし。
●山小屋
連泊の受付をして、テラスでビールに酔いしれる。天気は、昨日と全く同じの大晴天である。
夕食時の広島から来た運転手をしている夫婦と話が弾む。キレットが好きで、北穂から大キレットを通り槍に行くとのことである。雲の平の話では、特に入れ込んで面白かった。
朝食時は、77歳の老婦人の話を聞く。その後下山時に、この人にぶち抜かれる。とほほ
●登山(下山)
モルゲンロートを堪能し、朝食を食べ、下山に入る。
時間的に余裕があるので、花を見ながらのゆっくり下山である。
しかし、本谷橋までは、それなりの勾配でヒザに負担がかかる。ゆっくり降りていると、77歳の老婦人にぶち抜かれてしまった・・・、すごい!!山には、超人がいる!
本谷橋以降上高地までの4時間ゆるい下りは、全く問題なし。本谷橋以降は、傾斜もゆるく体力のクールダウンに丁度いい。
余裕で下山できた。これなら、槍ヶ岳の下りも心配ないと思われる。
徳沢を過ぎると、観光客が多く登ってくる。優越感を感じながらの下山である。
上高地に着くと、これまでのおとぎの世界は終り、俗世界である。
観光客は、ここが終点。我々登山者はここが始点ある。
カッパ橋のレストランで下界のそばを食べる。もう歩かなくてすむと言う安堵感は大きいが、なにか世間に埋没してゆくやるせなさが漂う・・
BSから14時ちょうどの路線バスにのる。大正池からの穂高の姿はカッパ橋よりきれいである、いつか見たいものである。
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