甲斐駒ヶ岳、黒戸尾根より[苦労の尾根と玄人お兄]
- GPS
- 09:42
- 距離
- 17.8km
- 登り
- 2,644m
- 下り
- 2,628m
コースタイム
4:09 竹宇駒ヶ岳神社
5:25 笹の平分岐
6:12 刃渡り
6:26 刀利天狗
7:11 五合目小屋跡
7:37 七丈小屋7:50
8:34 八合目御来迎場
9:15 甲斐駒ヶ岳10:00
13:45 尾白川渓谷駐車場
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口〜五合目小屋あと 笹の平まで樹林帯の登り。それ以降も刃渡りのみ展望が開けて五合目まで樹林帯。 刃渡りは片側に鎖が張られているのでそれほど怖くはなかったが斜めの岩上を歩くので転落に注意 五合目あと〜七丈小屋 はしごと鎖場が多発、特にはしご多い 七丈小屋〜八合目 森林限界に達すると岩場が増える 八合目〜山頂 基本岩場。ルートが少々わかりづらい部分も。鎖場もあるので慎重に。 下山後は尾白の湯 http://www.verga.jp/?page_id=41 HP掲載の料金より値上がりしてます、確か\720 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
この山行には並々ならぬ思いで挑んだ。
昨年、鳳凰三山の日帰りが自分の限界、と言ってからじゃあ来年はどうするんだろう?と自問自答しやはり挑戦したいと思ったのが甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根日帰りだ。
累積標高差2400m以上、普段の自分の山行ではとても山頂にたどり着けるレベルにない。
なので今まで敬遠していた20キロ以上の山行や標高差2000m以上の山行、標高2500m以上の高度に対応するべく選んだ山の山行など、それなりに準備をしてきた。
そしてのどの渇きやすい体質である自分はいつも、夏場は3Lの水分を持っていくことが常なのだが今回は長丁場に備えて4.5L持参。ザックが重くてびっくりした。
本当はもう一つトレーニングとして登っておきたい山があったのだが天気が合わず、かといって甲斐駒を後回しにしてると夏休みになってしまい人の多さやアクセスへの影響も心配されるので今日しかないタイミングでの挑戦だった。
こういう意気込みがあるときに限って空回りするのが世の常人の常。笹の平までで頭がクラクラし、息も思った以上に上がってしまう。ザックに詰めた水分を全部ぶちまけてしまおうか、とあらぬ思いに駆られたりして危険極まりない精神状態。
甲斐駒で不甲斐ない思いに駆られ下向き加減でどうにかこうにか刀利天狗にたどり着く。もうここで帰ってもいいかなぁくらいのテンションになってしまっていた。
しかしここで先行していた男性が休憩中。私より少し年上だろうか。少しお話しすると一緒に登る、というか自然とそんな感じになった。
最初は自分が先行していたが、五合目小屋跡を過ぎ、はしごをいくつか登ったらバテがひどい自分は男性に先を譲りあとを付いていくことにした。
それでもいいペースメーカーとなっていただき、山の話し、どの山行っただ、雪山はどうだ、あの山はどうだだの樹林帯歩きでつまらない登山道を楽しく歩くことができた。
森林限界から先はいよいよ日差しの攻撃も受け始め、男性についていくことができなくなった。
八合目で休憩していた先行の男性とその隣に更に先行していた男性が談話をしているので私も混ぜてもらう。
そんなこんなで申し合わせたわけではないが3人の単独行男性ハイカーがつかず離れずの距離で山頂を目指すことになった。そして何故か私が最初に登頂してしまった。後から来たお二人には「我々を踏み台に先に登ったね」と言われてしまったが決してそんなことはなく、お二人がいたからこそ無駄に意地を張り頑張れたことと、甲斐駒山頂に無事たどり着けた感動が涙腺を緩め、涙ぐんだ顔を見せたくなかったためなのだ。
山頂に着いてから3人で今まで登った山や黒戸尾根を登るにあたっての話しなどとても楽しい時間を過ごせた。
ずっと同行していた男性は黒戸尾根を登るために仮想黒戸尾根として富士山の御殿場ルートを歩いて備えてきたという。
かたや八合目で会った男性は黒戸尾根をもう5,6回登っていてシューズもトレラン用の健脚さん。
途中で北川峠から登ってきた年配男性2名と計5名で山頂を占有した。
その後もう1名黒戸尾根で登ってきた男性と4人で「今日は北川ルートより黒戸できた人の方が多いね」なんて話しに。
どうもこのドギツいルートで登ってきたことが連帯感を生むようで可笑しかった。
のんびり40分以上も山頂で時間を過ごし10時下山開始。
本当は男性たちと一緒に下山したい気もあったのだがそれはみな単独行で来ている身。それなりに独自の流れがあるので私はとにかく風呂に入りたい一心で素早く下りた。登りでボロボロだったことを無かったことにするかのような軽い足取りで。
それでも長い下山に腰が痛くなり、右股関節が痛くなり、右ひざが痛くなり、腰は痛くなくなり右肩が痛くなり…とせわしなく体が悲鳴を上げていた。
苦労の連続でどうにかいいタイムで帰ってこれた甲斐駒・黒戸尾根。
そこで出会った玄人な山男達との出会い。
珍しくおちゃらけず感想を終えたい、そんな気分にさせてくれた甲斐駒ヶ岳の暑い夏だ。
bo-tyu-zaiさん こんばんは。
黒戸尾根から甲斐駒、お疲れ様でした。この尾根、私は登った事も無いのに会社のPCの壁紙になっています。自分では無理なのに憧れなんでしょうね。
途中で一緒になった人達との連帯感、伝わってきました。一人では折れそうでも無言の励ましになったかもしれません。いつものbo-tyu-zaiさんレコなら突っ込みどころ満載ですが、今回は男の友情レコにじーんと来ました。私もおちゃらけずに終わりたいと思います。
yuzupapa さんおはようございます。
今回は辛さ、天気、展望、単独行、出会いとどれも記憶に残る素晴らしい山登りとなりました。
おととし、自分には無理と勝手に決めつけていた山。
昨年、まだ力不足と諦めていた山。
それでも昨年末に足指の骨折をして山に行けなかった期間で行こうと決めた山、それが甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根です。
途中で出会った単独行の男性たち、おっしゃるとおり登る姿に無言の励ましを受け、だからこそボロボロながらも冷静に登れるスピードと力の配分を取れ、無事に到達できました。彼らなしでは到着が遅れるどころか到達できず挫折したかもしれません。
下山も後半に差し掛かったところでは山頂近くで御嶽山が見えたよ、と教えてくれたこれまた単独行の男性に再びお会いし、「ガスが晴れるのを祈っておきますよ」と言ってくれたおかげで展望が楽しめましたとご報告することもできました。
リスクを承知で単独行をやっている自分と同じスタイルの登山者と会話をすることができ、それも自分が思いを強く抱き挑戦した黒戸尾根でそういった方々との出会いができてとても有意義な一日となりました。
左の兄貴ですw 私は48ですから少し上ではなく、ひと回り上では?
黒戸尾根への思い、意気込みが同じようだったので、ほんと、同志を得た思いで楽しく、心強く登らせてもらいました。色々勉強にもなりました。ありがとうございました。
しかし、口だけバテてるだけで登りも下りもかなりのスピード。どうも、だまされたというか、若干納得がいかない思いも・・・(笑)トレランシューズの彼とはほぼ同時間に下山、「あの人、嵐のように去って行きましたねえ・・」と。
写真の白花はマイヅルソウでは?
bo-tyu-zaiさんお疲れ様です。
甲斐駒はその凛々しい姿を拝むだけでパワーをもらえる憧れの山です。
夫も「いつかは黒戸尾根往復だ」と申しておりますので私は戦々恐々です。
それにしても水4.5リットルとは凄いですね。
想像しただけでも肩と膝が軋みます(笑)。
先日の御嶽山のレコもため息ものでしたが、こんな梅雨の最中に青空に恵まれるというのはやはり日頃の行いの差!なんでしょうねぇ(笑)。
Ennosukeさん、こんにちは!
昨日は楽しく頼もしくご同行頂きありがとうございました。ランシューズの彼共々あの場に居てくれたから頑張れました。
さて、バテたというのが信用度0のようですが(笑) あの時ホントにダメな状態だったんです。
バテたの基準が人それぞれなのかと思いますが、私としては
それまでのスピードから明らかに落ちる
足が思うように上がらず吊りそうだ
小休止を頻繁にしないと動けない
などが判断基準となり何よりも山頂で食欲が湧かずバナナ1本しか食べられなかったことが紛れもないバテた状態です。
下りに関しては公言したことは無いのですが得意なようで山頂であれほどゆっくり休んだお陰で登りで酷使した筋肉を使うことがあまりないのが功を奏し足早に下りることが出来た次第です。
今日は全身筋肉痛で仕事に支障をきたしていますw
はなの名前、ありがとうございます。
是非またどこかの山でお会い出来ることを楽しみにしています!
miyumiyuuさん、こんにちは。
ありがとうございます。甲斐駒、単純に見た目の厳つさがカッコよく、あの山に挑むならばやっぱり黒戸尾根、と思わされてしまいます。
ご主人様も黒戸尾根を狙ってらっしゃるのですね?山登りしてる男は結構そういうところあると思います(笑)
どうしても成功させたかったので準備不足が足を引っ張らないように飲料をガッツリ持っていきましたが、結局それが足を引っ張る原因になってしまったようです。
日頃の行いが天気に反映されるのならば、いつも豪雨の山歩きになってると思います、私の場合。
お疲れさまでした。
笹の平で熊が出た話をしていたので、実は山レコユーザーさんかなと思っていました。
それにしても水を4.5リットルですか。重そうなザックだとは抜かれた時に思っていました。
甲斐駒ヶ岳は2年前に北沢峠からは登った事があったのですが、黒戸を登らなければ南アは語れないと思い挑戦しました。
この夏は光岳を登ってから、北アルプス中心の予定です。
年齢も近いし山行年数も一緒なので、どこかで御一緒するかもしれません。
その際はどうぞよろしくお願いします。
お互い単独行が多いので、気を付けて山を楽しみましょう。
kitainotoriさん、おはようございます。
私のレコであの時の4人が全て無事に下山できたことが確認され、また違った意味でうれしく思いました。
お互い笹の平を無事に通過し、山頂までたどり着けてなによりでしたね
あの辺ではまだ100ml程しか飲んでなかったと思いますのでめちゃくちゃ重かったです。
山頂で2リットル消費したのでだいぶ軽くなったのに七丈小屋で万が一のために1.8リットルほど汲みたしたので下山時もだいぶ重い状態でした。
黒戸を登らなければ南アは語れないと思い>
なんとなくわかるような気はします。あのルートは初めての私も相当な意気込みと体の準備をしないと挑戦する気が起きませんでしたから。長くきついルートでは私もいろいろな思いをこねくり回して歩いていました。
光岳後に北アですか、存分に楽しんでくださいね。
自分は神出鬼没な登山者なのでどこに行くかは自分にもよくわかってません(笑)
おっしゃる通り、気を付けて山を楽しんでいればまたどこかでお会いできるかもしれませんね。
遅れてすみませんm(_ _)m
ルーター壊れてネット繋がらない状態にあり今日やっと復旧しました。
甲斐駒では兄貴たちとご一緒できとても楽しかったです。
またどこかでお会いしましょう!
lll0good3さん、こんばんは。ご無沙汰?というほど時間は経ってませんね
私もPCを買い換えたばかりなのにルーターの調子がおかしくまどろっこしいネット環境で生きています。
あの日のあのタイミングでの甲斐駒登頂メンバー。ナイスガイばかりでしたね(私も含む)!
山頂でのんびりできて、しかも楽しい山談義に花が咲いたのは忘れられないいい思い出となりました。
またどこかで、その時もきっときつい登りをゼーハーいいながらお会いできる日を楽しみにしています。
黒戸尾根なかなか手ごわいですよね!
下山が長い長い〜〜〜!
特に笹の平から先長くなかったですかっ?
途中で他の登山者の人と楽しく話しながら登れるっていいですよね★
やっぱキツイ山行の時って一人だとなかなか足が出なかったりしますよね。
私も七丈小屋から先がそんな感じでした
でも早いなぁ!!凄いです!
私もトレーニングしなきゃだ!
ashinuさんこんばんは。
そうですねー、下山が長かった。笹の平の手前、刃渡り過ぎたあたりからもうこれといった見どころなく、ただあの辺の熊目撃情報だけにビビりながらひたすら足を動かした記憶があります。
早いと言っていただいてそりゃあ当然うれしいですが、日帰りがデフォの登山者としてはまだもう一ランク上の脚力が欲しいところです。
ashinuさんは昨年より確実に脚力上がってると思うのですが、そうはいってもそれほどashinuさんの山行を知ってるわけではないので、飽くなき挑戦魂でさらなるパワーアップを目指してください
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