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Yamareco

記録ID: 482746
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日高山脈

幌尻岳 新冠ルート

2014年07月18日(金) ~ 2014年07月20日(日)
 - 拍手
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
05:36
距離
42.2km
登り
2,442m
下り
2,439m
歩くペース
とても速い
0.30.4
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

(1日目)
9:30 千歳空港(レンタカー営業所発)ー10:00 苫小牧(モンベル セブン)10:30発 −11:50 新冠優駿スタリオン 12:30発 −13:20 新冠ダム通過 −14:20 奥新冠ゲート −15:10 北電第2ゲート いこい橋 −18:15 奥新冠ダム − 19:10 ポロシリ山荘着
(2日目)
4:20 ポロシリ山荘発 −5:10 第一渡渉地点 −6:50中間点標識 − 7:40水場 −8:10 お花畑標識 −8:55 大岩標識 −9:10 分岐 ー9:25 幌尻岳山頂(休憩)10:00発 −10:50 幌尻岳肩 11:10発 − 12:00 幌尻岳山頂 −12:20 分岐 − 13:20 水場 − 16:30 ポロシリ山荘着
(3日目)
4:20 ポロシリ山荘発 −5:05 奥新冠ダム −8:15 いこい橋 −9:00 奥新冠ゲート ー11:30 新冠温泉レコードの湯
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年07月の天気図
アクセス 飛行機&レンタカー
コース状況/
危険箇所等
1日目
新冠湖(北電奥新冠発電所)の奥新冠ゲートから新冠ポロシリ山荘までの林道歩き
2日目
新冠ポロシリ山荘から幌尻岳山頂〜幌尻岳の肩〜幌尻岳山頂で下山
3日目
新冠ポロシリ山荘から新冠(北電 奥新冠発電所)の奥新冠ゲートまでの林道歩き

※林道について 
計測の仕方にもよると思われ実際のGPSデータだと約18Kmほどある模様。
思った以上にアップダウンで累計の高低差があって、これが大変だと思った。

■駐車場 
奥新冠ゲート前に10台弱停められる
少し戻ってほど近いイドンナップ山荘にも駐車場がある。
■林道
危険個所はありませんが、アップダウンで意外に高低差があります。
■登山道 
山荘からの序盤はヤブ漕ぎ、川を渡ってからの登山道はかなりの急登。
特に後半、水場を過ぎてお花畑あたりからは急こう配なので体力勝負。
■水場  
林道 奥新冠ダム(幌尻湖)手前に岩から染み出た水が飲めるらしい
登山道 約1,600m過ぎのところに、雪渓の雪解け水が飲めます(美味)
■山小屋 
小屋番は不在。譲り合って利用する。平日金曜日で20名弱。
■登山バッジ 
新冠町役場で記念バッジと証明書(事前申込必要)を発行してもらえます。
せっかくなので、ぜひ。
平取町のR237沿いのセイコーマート横の売店でも別なものが販売されていました。
■物品購入 
ガス缶、マット、食料などは苫小牧のイオンモール&セブンイレブンで調達
空港から30分の位置にあり便利。ガス缶は空港内でも買えるが、ここは営業時間
も長く(年中無休 9時〜22時)他物品もあわせ一部現地調達するには便利。
■温泉  
新冠ルートの場合、新冠町役場付近の温泉施設(レ・コード館)が便利です。
早朝の飛行機で北海道へ
登山で北海道を訪れるのは初めてなので、ワクワクします
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早朝の飛行機で北海道へ
登山で北海道を訪れるのは初めてなので、ワクワクします
レンタカーを借り、いざ出発。
まずは現地調達品を購入するため苫小牧へ車で30分。モンベル、セブン等があって便利
レンタカーを借り、いざ出発。
まずは現地調達品を購入するため苫小牧へ車で30分。モンベル、セブン等があって便利
買い物を終え、新冠町へ
新冠はサラブレッドの聖地であります
買い物を終え、新冠町へ
新冠はサラブレッドの聖地であります
オグリキャップ号
学生のころ、引退したての彼を見に来たなぁ
オグリキャップ号
学生のころ、引退したての彼を見に来たなぁ
僕にとって、競馬が一番面白かった時代です
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僕にとって、競馬が一番面白かった時代です
四白流星、やんちゃ坊主のヤエノムテキ
大好きな馬でした
四白流星、やんちゃ坊主のヤエノムテキ
大好きな馬でした
手書き・・・
幌尻はこっちと言っているようです。
ここまでの道も、ここから先の道も車にとって可愛そうな道であります。
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手書き・・・
幌尻はこっちと言っているようです。
ここまでの道も、ここから先の道も車にとって可愛そうな道であります。
新冠湖です。大きな湖です。
ここのダム上を通過して、湖を左手に見ながら進んで行きます。
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新冠湖です。大きな湖です。
ここのダム上を通過して、湖を左手に見ながら進んで行きます。
イドンナップ岳への入口です。ここからイドンナップ岳も半端なく遠いらしい・・
ここからイドンナップ山荘まで約6kmです
イドンナップ岳への入口です。ここからイドンナップ岳も半端なく遠いらしい・・
ここからイドンナップ山荘まで約6kmです
イドンナップ山荘です。
奥新冠ゲートはもう少し先です。
イドンナップ山荘です。
奥新冠ゲートはもう少し先です。
奥新冠ゲートに着きました。
14時20分ごろです。ここまで約5時間(途中、買い物、馬見学)でした
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奥新冠ゲートに着きました。
14時20分ごろです。ここまで約5時間(途中、買い物、馬見学)でした
14時30分 ゲート脇をくぐり抜け、長い林道歩きが始まります。
少し行ったところで下山されてきた方々に会いました。1泊2日のようで、励まされました。健脚ですね〜
14時30分 ゲート脇をくぐり抜け、長い林道歩きが始まります。
少し行ったところで下山されてきた方々に会いました。1泊2日のようで、励まされました。健脚ですね〜
30分ほど歩いたところで、北電第2ゲートのいこい橋に着きました
30分ほど歩いたところで、北電第2ゲートのいこい橋に着きました
橋の下には清流・新冠川。
結構高さは有ります。
橋の下には清流・新冠川。
結構高さは有ります。
橋の脇からも行けなくはなさそうですが、万一があってはいけないので、大人しく回転扉をくぐります
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橋の脇からも行けなくはなさそうですが、万一があってはいけないので、大人しく回転扉をくぐります
ここまでは準備運動みたいなもの、ここからが林道歩きの本番です
ここまでは準備運動みたいなもの、ここからが林道歩きの本番です
林道は安全に通れますが、途中崖下へ切れ落ちているところもあり、自転車利用の人は注意が必要と思った。自転車ですれ違った人はここで百名山を達成したらしい。
林道は安全に通れますが、途中崖下へ切れ落ちているところもあり、自転車利用の人は注意が必要と思った。自転車ですれ違った人はここで百名山を達成したらしい。
黙々と歩けば、気が付けば残り5kmに来ていました。
黙々と歩けば、気が付けば残り5kmに来ていました。
18:10 林道を歩き始めて約3時間40分、奥新冠ダムが見えてきました
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18:10 林道を歩き始めて約3時間40分、奥新冠ダムが見えてきました
ここに湧水がありますので補給できます。
飲めるとは聞いていますが、一応煮沸で。
ひとまず顔を洗いました
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ここに湧水がありますので補給できます。
飲めるとは聞いていますが、一応煮沸で。
ひとまず顔を洗いました
幌尻湖にかかる奥新冠ダム
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幌尻湖にかかる奥新冠ダム
幌尻岳はここからはまだ見えません。
幌尻岳はここからはまだ見えません。
ポロシリ山荘まで約2km
最後に上り下りが!
ここを曲がったところで幌尻岳が漸く姿を現します
ポロシリ山荘まで約2km
最後に上り下りが!
ここを曲がったところで幌尻岳が漸く姿を現します
19:10分 約4時間半でポロシリ山荘に到着。
自炊で魚を焼いている人が羨ましい。
今日はこの小屋で自炊。

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19:10分 約4時間半でポロシリ山荘に到着。
自炊で魚を焼いている人が羨ましい。
今日はこの小屋で自炊。

翌朝登山開始。
ポロシリ山荘の裏が登山道です
翌朝登山開始。
ポロシリ山荘の裏が登山道です
昨日の夜、撮り損ねたポロシリ山荘
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昨日の夜、撮り損ねたポロシリ山荘
幌尻沢沿いに進んで行きますが、所々でヤブ漕ぎとなります。(藪の写真は帰りに・・・)
幌尻沢沿いに進んで行きますが、所々でヤブ漕ぎとなります。(藪の写真は帰りに・・・)
約1時間ほどで第一渡渉地点・・の写真だと思う
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約1時間ほどで第一渡渉地点・・の写真だと思う
渡渉を過ぎると本格的な登山となり急登となります。こんな大木が行く手を遮ります
渡渉を過ぎると本格的な登山となり急登となります。こんな大木が行く手を遮ります
約1,200m付近、ちょっとした尾根道になります。足元が崩れやすいので注意が必要です。
約1,200m付近、ちょっとした尾根道になります。足元が崩れやすいので注意が必要です。
おそらく約1,400mにある中間点の標識です。
第一渡渉地点と山頂の中間という意味かな?
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おそらく約1,400mにある中間点の標識です。
第一渡渉地点と山頂の中間という意味かな?
約1,600m付近にある水場を案内する標識です。登山道上にあります。
約1,600m付近にある水場を案内する標識です。登山道上にあります。
雪渓から湧き出る水が新鮮で冷たくておいしい!
ここで一休みします。
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雪渓から湧き出る水が新鮮で冷たくておいしい!
ここで一休みします。
正面に見える山はイドンナップ岳だろうか?
正面に見える山はイドンナップ岳だろうか?
水場を過ぎてしばらくすると、大岩が見え始めます
水場を過ぎてしばらくすると、大岩が見え始めます
一面のお花畑が広がります
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一面のお花畑が広がります
綺麗に咲き誇っています
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綺麗に咲き誇っています
ここから大岩までの間は更に勾配がきつくなり、喘ぎながら登ります
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ここから大岩までの間は更に勾配がきつくなり、喘ぎながら登ります
大岩の上まで来ました。お花畑から一気に高度を上げます。ここまでくるとかなり高度感があります。
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大岩の上まで来ました。お花畑から一気に高度を上げます。ここまでくるとかなり高度感があります。
眼下には幌尻湖と右にイドンナップ岳をはじめ日高山脈の名だたる山々を一望できます
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眼下には幌尻湖と右にイドンナップ岳をはじめ日高山脈の名だたる山々を一望できます
新冠コースと振内コースの分岐です。ここまでくれば、幌尻岳山頂はすぐそこ
新冠コースと振内コースの分岐です。ここまでくれば、幌尻岳山頂はすぐそこ
分岐からみた北カール
分岐からみた北カール
幌尻岳の山頂につきました!
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幌尻岳の山頂につきました!
記念撮影
裏にもプレートが。
幌尻岳の標高は2052mとなったり、2053mとなったりするようです
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裏にもプレートが。
幌尻岳の標高は2052mとなったり、2053mとなったりするようです
山頂からの北カール(幌尻山荘方面)
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山頂からの北カール(幌尻山荘方面)
山頂付近から東カール(ポロシリ山荘方面)
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山頂付近から東カール(ポロシリ山荘方面)
戸蔦別岳方面にガスがかかってきました。
幌尻岳の肩は写真の突き出たピークのさらに先にあります
戸蔦別岳方面にガスがかかってきました。
幌尻岳の肩は写真の突き出たピークのさらに先にあります
肩の手前で振り返り、東カールと幌尻岳。
山容が少しわかるところです
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肩の手前で振り返り、東カールと幌尻岳。
山容が少しわかるところです
幌尻岳の肩まで来ました。
七つ沼が見えた
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幌尻岳の肩まで来ました。
七つ沼が見えた
この位置なら、七つ沼カールで遊んでるヒグマを見てみたかった
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この位置なら、七つ沼カールで遊んでるヒグマを見てみたかった
七つ沼カールとガスの合い間から姿を見せる戸蔦別岳
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七つ沼カールとガスの合い間から姿を見せる戸蔦別岳
戸蔦別岳まで行くのは断念。。
ここを往復して登り返すのは大変だ!
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戸蔦別岳まで行くのは断念。。
ここを往復して登り返すのは大変だ!
いつまでも眺めていたい七つ沼。
ついつい長居をしてしまった
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いつまでも眺めていたい七つ沼。
ついつい長居をしてしまった
肩を後にし、幌尻岳山頂へ戻ります。
山頂もガスに覆われはじめました
肩を後にし、幌尻岳山頂へ戻ります。
山頂もガスに覆われはじめました
再び山頂、ガスって何も見えなくなりました
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再び山頂、ガスって何も見えなくなりました
分岐から新冠方向。下界はいい天気みたいです
分岐から新冠方向。下界はいい天気みたいです
大岩が見えてきました
大岩が見えてきました
お花畑まで下って大岩を見上げる。この区間が最も勾配がきつい
お花畑まで下って大岩を見上げる。この区間が最も勾配がきつい
水場でしっかりと水を補給。再びザックが重くなってしまいました
水場でしっかりと水を補給。再びザックが重くなってしまいました
再びヤブ漕ぎです
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再びヤブ漕ぎです
帰りは露が落ちていて、レインウェアを着なくても濡れませんでした
帰りは露が落ちていて、レインウェアを着なくても濡れませんでした
無事、ポロシリ山荘に到着です
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無事、ポロシリ山荘に到着です
早朝4時半にポロシリ山荘を後にして、奥新冠ゲートを目指します
早朝4時半にポロシリ山荘を後にして、奥新冠ゲートを目指します
朝の湖面は澄んだ藍色
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朝の湖面は澄んだ藍色
振り返ると幌尻岳が見えました
振り返ると幌尻岳が見えました
見送ってくれているのかな?
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見送ってくれているのかな?
林道にでっかいウンチの塊が。まだ出来立てっぽいということは、近くにこの主がいるかも
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林道にでっかいウンチの塊が。まだ出来立てっぽいということは、近くにこの主がいるかも
いこい橋。帰ってきた感を感じます
いこい橋。帰ってきた感を感じます
今日は午前中は青空でした
今日は午前中は青空でした
ゲート手前の林道
ゲート手前の林道
奥新冠のゲート、ゴールはもうすぐ
奥新冠のゲート、ゴールはもうすぐ
長かったなぁ。無事、駐車場につきました。
この日は連休の中日で山荘も込み合いそうです
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長かったなぁ。無事、駐車場につきました。
この日は連休の中日で山荘も込み合いそうです
事前に申し込んだ登山証明書を取りに新冠町へ。
ここは町が運営するホテル&温泉
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事前に申し込んだ登山証明書を取りに新冠町へ。
ここは町が運営するホテル&温泉
新冠温泉 レ・コードの湯
なかなかいいお湯でした。
新冠温泉 レ・コードの湯
なかなかいいお湯でした。
温泉とは別の場所で、少し下った国道沿いにあるレコード館内で登山証明書が発行されます
温泉とは別の場所で、少し下った国道沿いにあるレコード館内で登山証明書が発行されます
なかなか立派な証明書でした。
観光協会の係りの人によると、大々的には打ち出していませんが山が好きなひとに記念になればとやっているそうです。
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なかなか立派な証明書でした。
観光協会の係りの人によると、大々的には打ち出していませんが山が好きなひとに記念になればとやっているそうです。
右が新冠町の登山証明バッジ
左が平取町のR237沿いの売店で販売していた登山バッジ
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右が新冠町の登山証明バッジ
左が平取町のR237沿いの売店で販売していた登山バッジ
新冠ルートから登頂した証明バッジ
新冠といえばサラブレッド、幌尻岳と馬がイラストされています
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新冠ルートから登頂した証明バッジ
新冠といえばサラブレッド、幌尻岳と馬がイラストされています

感想

幌尻岳は悩ましい山だと思った。
どこからアプローチしても長く、どのルートを選択するかを考えなくてはなりません。
幌尻岳へのアプローチルートは3つあり、それぞれに一長一短があります。。
体力と時間、日程、費用、そして登頂の確実性などを勘案して、何を一番重視するかでルート決めるのが良いと思います。

々琶織襦璽
よく雑誌等で紹介されているのはこのルートであると思います。
このルートの難しいところは、1日4便の林道バス、数回にわたる渡渉、山小屋完全予約制などで、悪天候に見舞われた時に川が増水すると、バスが止まったり、渡渉禁止になる可能性が高くなる点です。
ルート自体の難易度よりも、天候に左右されやすく、本州から遠征となると山行自体が中止になるので、ここが難しいところです。

⊃郡Д襦璽函
登山口までの長い林道の旅。登山口から更に片道約20km(奥新冠ゲート〜ポロシリ山荘)の長い林道歩きが待っており、アプローチが非常に長いのが特徴です。
その日のうちにポロシリ山荘に辿り着けるかどうか(たぶん大丈夫ですが)

ポロシリ山荘からの登山道も序盤はヤブ漕ぎが続き、後半はかなりの急登が待っていて、体力勝負となります。幌尻岳の肩までを往復でトータル約45km超の道程。

ただし、ポロシリ山荘が使え(500円)、予約も必要がないので少々の天候悪化でも山行自体が中止となる可能性は低い。

チロロルート 
通常はテント泊。3ルート中で一番ヒグマに出会う確率が高いと思われる。
コンディション良ければ日帰りも有りだが、七つ沼カールをはさんで、
戸蔦別岳を登り返すことになるので、体調万全で健脚でないと困難。

今回のルートの選定にあたっては多少の悪天候でも登頂できる可能性が高く、自由度が高いことを重視した結果、⊃郡Д襦璽箸鯀択しました。

日本百名山の深田久弥も新冠ルートの新冠川上流のダムから入山したそうです。もっとも当時と今では林道の整備状況が全く異なり林道が整備されていますので、深田久弥のように新冠川沿いに渡渉を繰り返して七つ沼に至ることはありませんが。。

朝一の飛行機で新千歳空港につき、そこから車で約4時間半。ガタガタの林道で車が可愛そうな道を行き、ようやくイドンナップ山荘が見えてきます。
そこから更に約4時間半の徒歩の道のり。

翌朝、ポロシリ山荘を出発し登山道に入ると、しばらく藪漕ぎが続く。踏み跡を辿れば問題ないですが、早朝は草木の露で濡れるので、レインウェアは必須です。

1時間ほど歩くと渡渉箇所に。ここからが本格的に急登が始まります。レインウェアを脱いで登って行くと約1,600mのあたりで沢と合流し、第2の渡渉地点となります。ここは水場となっていて、すぐ上流の雪渓から湧き出た水で新鮮なため、安心して飲めます。
小休憩を挟んで登り始めるとすぐにお花が一面に広がる、『お花畑』になる。可愛らしい綺麗な花が咲き誇っているけれど、登山道は一層角度を増し、大岩あたりまで急斜面を喘ぎながら登ることになります。大岩を過ぎてしばらくすると分岐に出て、ほどなく山頂につきました。

この日は天気に恵まれ快晴だったので幌尻岳山頂付近のカールが綺麗に見渡せました。山頂で食事をとったぐらいからガスが出始めて、戸蔦別岳が見えなくなり始めました。しかし、ここまで来た以上『七つ沼』を是が非でも見たいと思いました。なので、『幌尻岳の肩』まで行くことにしました。

幌尻岳の肩から見下ろす『七つ沼』は神秘的な光景でした。その正面には時折ガスの合い間から『戸蔦別岳』が鋭くそそり立っている姿が現れる。なんて凛々しいんだろうと思いました。できれば戸蔦別岳まで行き、幌尻岳の山容を確かめたかったけれど、ガスって視界が悪化してきているのと、七つ沼カールの鞍部を挟んで登り返すのは正直しんどいと思いました。幌尻岳の肩からでも、綺麗に七つ沼が眺めることが出来、本当に地上の楽園だと思いました。
今日はこれをもって満足することにしました。実際、大満足だった。

幌尻岳山頂まで戻ると、もう誰もいませんでした。
さきほどまで、50年ぶりに幌尻岳に登ったと感慨にふける登山者のグループがいたけれど、すでに下山したようでした。平均年齢70歳のグループで新冠ルートから登られるとは、敬意を表するしかありません。と同時に自分もその年齢にいたるまで元気に山登りができるよう頑張ろうと勇気をもらった気がしました。

誰もいない幌尻岳の山頂で贅沢なひとときを過ごした後、名残惜しく下山を開始。
先ほどの水場でしっかりと給水し、ポロシリ山荘に戻りました。

翌朝は林道を下山するのみで、早朝だったためか、様々な動物と出会えた。
シカ、キタキツネ、リス、ネズミなど、ヒグマだけは出会わなかったがヒグマと思われる大きなウンチがあった。

林道の終盤に差しかかると、これから幌尻岳を目指す登山者たちとすれ違う。
一番最初にすれ違った人たちは、林道のアップダウンがきつくなり始めていたように見えた。
いこい橋を過ぎて、ガス缶を買い忘れたという家族にも出会った。自分のをあげようと思ったがコンロが違ったようでした。

ゲートに辿り着いたとき、難関と言われる幌尻岳を無事に登り終えることができて、ほっとしました。

それほど困難な状況にならないで無事登頂できたのは、お天気に恵まれコンディションが良かったからに他なりません。山の神さまに感謝です。

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