大暴風!の中、営業最終日の大天荘へ。
- GPS
- 30:43
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 1,937m
- 下り
- 1,911m
コースタイム
- 山行
- 6:58
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 7:37
天候 | 11/3金:快晴なれど台風並の大爆風!!(妻は元よりぺん夫が吹き飛ばされるほど…) 11/4土:小雪&強風(2,000m以下では雨) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
笠原沢から胸突八丁の間は凍結。 稜線の雪は数センチ程度。吹き溜まり箇所は40センチ位。 ピッケルと12歯アイゼン持参したが使用局面無く、チェーンアイゼンのみ使用。 3日は稜線は平均20m以上の爆風が吹き荒れていた。 4日は普通の強風。 |
その他周辺情報 | 常念小屋、大天荘ともこの日で営業終了。 |
写真
感想
恒例の大天荘小屋閉め。
昨年はかなりな降雪の後で、切通から大天荘までの区間がピッケルと12歯アイゼンを駆使してもかなりヤバい状況であったので、今年の小屋締めは常念側からとしたが、これが大誤算!
この日は常念から大天井まで爆風暴風が吹き荒れる最悪のコンディションであった!
一ノ沢から常念乗腰に上がるまでは暑いくらいであったのでギャップが凄い。
いかに暴風であったかは、この日、大天荘を予約していた常念側からの入山予定者9組のうち7組から「常念乗越まで来たが、ここから先、爆風で進めなくなった。とても辿り着けそうにないのでキャンセルして下山する」と連絡が入ったという暴風さ加減!!
(これは大天荘到着時に聞いた)
実際、自分も乗越からすぐにサングラスを飛ばされた時点で撤退を考えた。
妻も被っていたニット帽を飛ばされた。
この稜線は岐阜側からの暴風を避けられる場所は皆無。
唯一、途中1箇所だけ。二俣小屋跡の石垣があるのみ。
妻が一歩歩いては横に飛ばされて戻ってくるのに時間がかかるこの状態では、いつもの倍、3時間か下手したら4時間はずっと爆風と格闘しながら進まねばならない。
目の前にいる妻に大声で「撤退するか?!」と怒鳴っても、声は一瞬で風にさらわれて全く届かず。真前にいるのに声がさらわれるとは凄すぎる。
妻も怒鳴り返しているようだか、風にさらわれて全然声が聞こえない。ゼスチャーで「何とか行ける、と思う。」と返答してるようだ。
むー、歩き込んでいる稜線なので、最悪4時間ずっと這っていけば何とかなるか??
ということで、目出帽装着し、ここから先全く声も出せない状態で3時間ずっと爆風と格闘しながら前進。ほとんど這うような状態。
荷物込みで80kg位の自分でも飛ばされそうになるのであるから、軽い妻はもう数歩進んでは横に数m飛ばされて、戻ってくるのに四苦八苦。
とにかく暴風から身を隠す場所が全く無いので、妻がルートに戻ってくるのを耐風姿勢で待っている間に冷えまくった。
とにかく進まないので全然辿り着かない。
中間地点の先にある二俣小屋跡の石垣で、ようやく一息つけた。風が無いのは天国のようだ。
このままずっとこの石垣から動きたくなかったが、そうもいかないので、渋々また暴風の中に出て前進。
暴風との格闘3時間の末、ようやく大天荘に到着した時は精魂尽き果て状態で、本当に安堵した。
受付時に支配人から冒頭の「よく来れましたねえ。。常念から入山予定のお客さんは今のところ全員撤退してキャンセルされましたよ。」と言われたのも納得の暴風であった。(最終的に後で単独男性1名到着された)
聞けば燕山荘からの表銀座の風はさほどでもなかったらしい。そっち側から来れば良かった!(本日の宿泊者は、約30名とのこと。さすが榊支配人の人徳!)
そして問題は明日である。明日も予報は20m以上の風予報。そして雪予報。
明日、同様に岐阜側からの風であれば、吹雪となり今日のルートを戻ることは危険。本日風がさほどでもなかったという表銀座側から戻るしか無い。しかし、バスは今日が最終日で明日はもう無い。中房に降りたらタクシーで一万円以上かけてもどらねばならないな。。
しかし、命には代えられない。
翌朝の状況を見てどちらに降りるか決断することにする。
小屋締めでケーキやコーヒーが振る舞われたが、あまり食欲無し。
そして、夜は小屋がずっと大きく揺れ続けるほどの暴風。これはもう表銀座からの下山だなと覚悟を決める。
が、朝起きてみたら雪は積もっておらず。
小雪が舞う程度。
風は昨日と同程度。積雪していなければ昨日の覚悟を持ってもどれば何とかなる!
と、常念側に戻ることにした。
支配人にお別れを告げて出発。
出だしこそ昨日と同じくらいの風であったが、
その後、風は強いものの昨日のような暴風では無くなった。普通の強風となった。(普通の強風というのも何であるが)良かった!
常念乗越から下は、雪ではなく雨となった。
気温が高いのであろう。
途中で止むことを期待したが結局ずっと雨であった。
いやー、今回はかなり疲れました。。。
****************
ついでに上げそびれていた昨年分のレコもUP。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3681706.html
ぺんさんたちでないと無理でしたね。
表銀座の方が風はそれほどではなかったとは読みは難しいですね。
ご無事で何よりでした。
いやー、疲れました
ここへは表銀座側から向かうことの方が多いのですが、
この日もそっちからにすれば良かったです‥。
正直、何十回も歩いているこのルートでなければ撤退していました。
久々の体育会系山行でした
20m越えていると歩くのも困難で・・・
冬に谷川や西穂で経験がありますが、飛んで死ぬのか?など
思ったときがありますね。
年越しの燕岳も20m越えでしたが、流石にキツイ。
稜線の雷と風は最も恐ろしい。
写真だと天気が良くて、ぽかぽか稜線にしか見えないですが
ご無事でなによりです
いやー、疲れました
瞬間的にこれ位の爆風だったということはありますが、
延々3時間にわたりずっと爆風だったということは初かもです。
25mはあった感じです。
熊の平で台風接近にて撤退した時や冬の薬師も同程度の風がある時がありましたが、とにかく距離が長い上に風を避けられる樹や岩が皆無というのがヤバかったです
途中の二俣小屋跡地の石垣で一息つけることを知らなければ向かっていなかったかもしれません。それでもそこまで辿りつくのも長いですが‥。
写真ではなく動画を撮れば臨場感があったと思いますが、とてもそんな余裕はありませんでした
私は同じ日蝶ヶ岳に行きましたが、やはりすごい風。ヒュッテから山頂までの近い距離でも、軟弱な私は迷ったほどで、稜線歩きなんてとんでもない!!
蝶ヶ岳でも、私は風に煽られてまっすぐには歩けず、油断してると飛びそう?だったので、ふとペン妻さんはどのくらいの風で飛ぶのだろう?なんて思ってました。失礼!!
そちらの方、さらに爆風な感じなのに、その中を3時間も歩かれて到着されるなんて、どんなに体力あるんですか??さすが、すごいパワーです。
でも風との戦い?って、短時間でもかなり体力使うし怖いですね。
本当にお疲れさまでした。
Oさんのレコ拝見してコメントしようと思っていました!
三股に向かう車を数台見かけましたので、Oさんだったかもしれませんね。
この日、乗越までの登りは東面なのでぽかぽかで暑い位でしたが、
常念乗越から先は、本当にヤバいくらいの爆風でした
妻はもう飛ばされまくっていましたよ
体重のある自分でもかなりヤバかったですが、
妻は飛ばされた後、ルートに戻ってくるまで非常に苦戦していました。
天気は快晴でしたが。。支配人も「爆風で辿り着けないというキャンセルが続々と入るほどの風が吹くことは本当に珍しく、滅多にないです」と言ってました。
翌日は小雪から雨でしたが前日より全然風が弱く(それでも15〜20位はあったようですが)、安心して戻れました。
妻だけでなく夫までイワトビペンギンになるとは・・・
確かにあの稜線は天国稜線だけど、風は避けられるところがないですよね。
無事たどり着けて良かったです。
でも雪が付いた槍を近くで眺められて良かったね。
アルプスも終了。
この先は低山を楽しもうね
八ヶ岳もそろそろたくさん雪が付くといいな
姐さん、久々に飛びましたよ!
妻はともかく、自分が飛ぶことは殆どないんですが・・・。
超歩いているここじゃなければ撤退していました。
ヤツもまだ見たところ今年は雪少ない感じですね。
ホワイトクリスマスになればいいのですが。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する