霊仙山【登ってみたら雪山】
- GPS
- 07:44
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,020m
- 下り
- 1,010m
コースタイム
- 山行
- 6:28
- 休憩
- 1:09
- 合計
- 7:37
天候 | 晴れ☀️ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
https://www.city.maibara.lg.jp/soshiki/chikishinko/mai_tiiki/chiikisin/kotsu/7631.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
前日の降雪により稜線に出る手前はかなりの泥濘。 チェーンスパイクを装着してようやく滑らず歩けるレベル。他の方も軽アイゼンを装着していました。 |
写真
感想
今週のお山は「霊仙山」
同行人の都合で関西圏からの選出です。
まさか鈴鹿山脈のお山に登る機会が巡ってくるとは思いませんでした(私たちは東京在住)
4回目ワクチン接種の副反応で痛む腕を押さえながらひかりに乗車。米原で乗り換えて彦根で下車。初めての滋賀県です。
滋賀県‥ひこにゃん、琵琶湖のイメージでしたが駅舎から見える佐和山城址に目を奪われます。「石田三成!」
翌朝、ホテルに不要な荷物をデポして米原まで戻り、予約していた「まいちゃん号」で取り付きの醒井養鱒場に向かいます。
霊仙山はいくつものルートがありますが、公共交通機関を使う場合はこの「榑ヶ畑コース」ピストン一択になるかと。
養鱒場からしばらく舗装路歩きが続きます。土の登山口に辿り着くまで全行程の25%を占めているものだから、長くてちょっと飽きてくる。
廃村となった榑ヶ畑は、苔むした石垣がかつてあった人の営みを想起させます。浅い川を通り山小屋かなやの脇を抜け、前日の雨に濡れた落ち葉を踏みながら登っていきます。
まだ薄暗く、かなやが廃墟化していることもあって一人で通るのは(私だったら)ちょっとこわいかも。
九十九折りに登るとすぐに汗拭き峠。差し込む朝日にほっとします。
さらに標高を上げていくと見えてくる、葉っぱのかたちを白く浮き上がらせる霜や、樹氷によって粉糖をかけたような色合いの山容に心躍らせます。
地形がカルスト化する辺りでは、眼下に雲海が広がり歓声を上げる。霊仙山は低山のカテゴリですが、実際のそれより標高の高いお山に登っているような気分にさせてくれます。
森林限界に出る手前で道の泥濘がひどくなってきました。よくある泥濘と違って、粘土質でより滑る悪路です。健脚そうな方も足を滑らせていました。
ここでザックに入れっぱなしにしたまま存在を忘れていたチェーンスパイクを初下ろし。さっそく威力を実感します。引っかかりのまったくない上りでも踏みとどまれて感動。
ただ、粘土質ゆえすぐにスパイクに泥が詰まる‥いちいち払うのも面倒と思っていたら、左斜面から降りてくる男性が。
「この先の道はいよいよひどくて、歩けたもんじゃないですよ。こっちからまいた方がいいですよ」とアドバイスいただきます(その節はありがとうございました!)
男性の言う「こっち」は結構な急斜面でしたが、雪の上に足を置き、岩を掴むようにすれば問題なく登っていくことができました。
途中、鹿の?と思しきフンが多く落ちていたのには辟易しましたが‥
稜線に出ると、景色の中で「白」の占有率が上がっていきます。雪山に来たんだ!
雪の白、空の青、所々見える土の赤茶のコントラストが見事で、スパイクの重さも忘れるほどに足取りが軽くなります。
雪山は想定外だっただけに、絶妙なタイミングで来られたことに感謝します。
やがて現れる霊山神社の鳥居。後ろのお虎ヶ池は凍っています。
まばらに生える樹々はどれも見事な樹氷で、声を上げます「こんなの初めて」
静寂のなかに、パチパチと音がします。高くなる日に照らされて、樹々がまとっていた氷が落ちる音です。
上がりっぱなしのテンションで、経塚山から霊仙山山頂に移動します。初めての雪山ゆえ、適切な道がよくわからない。足跡を探しながら登ります。
山頂の、撮影の邪魔にならない辺りで琵琶湖を眺めながら食事を取ります。寒さも気になりません。
「本当に今日来られてよかった」を連呼しながらピストンで鳥居に戻ってきた頃には、だいぶ雪が解けて地表が顕になっていました。
時間的にもベストタイミングだったようです。
問題の悪路ですが、帰りは正規のルートを降りていきます。少し乾いてきてましとはいえ、まだまだ難儀します。
すれ違う男性に「(この道)最低だね!笑」と声をかけられ「本当そうですね!」と返します。同行人は他のパーティーの男性に「それ(チェンスパ)いいですね、幾らくらいですか?」と尋ねられます。
忌々しい粘土道だけど、見知らぬ人たちと苦労を共有しているかと思うとちょっと嬉しい。笑(どなたもお怪我されていませんように)
下山時刻の目処が立った頃、まいちゃん号のお迎えを頼まなければ‥と思うも、スマホが電波を拾えません。
結局通話可能となったのは、醒井養鱒場に戻ってきてからでした。お迎えは一時間以上先。
お茶できるお店もなく(近辺にあることはあるのですが、二店とも休業。養鱒場受付の女性が親切にも確認してくださいました)寒さに震えながら待ちます。
ようやく戻ってきた彦根で、美味しい近江牛に舌鼓を打ち、今日の山行を祝したのでした。
ホテルの部屋でひっくり返っていたら、綺麗になったチェーンスパイクがタオルの上に並べられていました。同行人が掃除してくれたのでした。
泥やら落ち葉やら詰まってどろどろだったのに。
雪山は本当に素晴らしかった、ディナーも絶品だった。でもこの日いちばん嬉しかったのはこの一事だったりします。
前々からまいちゃん号で霊仙山に挑戦したいと思っていたのですが、醒井養鱒場からの道のりにかなり不安があったのでrei821さんの山行記録を参考にさせていただきました。
とても細やかに情報が記載されていたので
すごく助かりました。
rei821さんが見られた霧氷の世界と雲海は残念ながら私の行った日には見れなかったですけど、とても楽しい山行になりました。
また関西のお山に来られた時の参考記録を楽しみにしています。
こんばんは♪
コメントありがとうございます。
参考にしていただけたとのこと、とても嬉しいです。ヤマレコやっていてよかったな😊と心から思います。
necotoyamaさんのカップ麺チャーハンが本当に美味しそうで(しかもソウルフード、味の素餃子も添えてあるし!)これは真似っこしたいと思いました。
関西遠征の際には、こちらこそnecotoyamaさんのレコを参考にさせていただきますね。
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