松尾山〜嵐山〜烏ヶ岳〜山上ヶ峰〜西芳寺谷林道〜沓掛山
- GPS
- 09:28
- 距離
- 20.4km
- 登り
- 1,248m
- 下り
- 1,251m
コースタイム
- 山行
- 8:24
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 9:36
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰路 - 阪急電鉄嵐山線の上桂駅より乗車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■登山道全般 松尾山の辺りまでは京都一周トレイルとなっており、標識も十分にあり、安心して歩行可能。 その他の一般ルートにも私設の簡易標識があるし、踏み跡も明瞭で特に問題となるような所はないでしょう。 ■その他 一般のルートから逸れている区間については、一本杉西の谷、坊城の谷、愛宕山展望所から20号橋へのルート、水晶谷の各ルートは整備されており、安全に通行可能との印象。 それ以外に一般ルートから逸れている区間に関しては、特に危険と感じる所はなかったけれど、一定以上の経験値を有していると安心でしょうか。 ■サルについて 京都西山では、サルとの遭遇確率が周辺の一帯に比べて高いとの印象です。 過去の経験では、特に問題となるような事はほぼなかったけれど、今回は身の危険を感じるぐらいの威嚇行為をされました。 こちらに危害を及ぼし得るとの認識を持ち、落ち着いて適切に行動できるようにしておきたいと切に感じました。 |
写真
感想
今回は名残りの紅葉を見るべく、京都西山へ。
昨年の7月に西芳寺谷林道の両岸の尾根を辿りつつ、林道への支谷や支尾根を交えて歩こうとしたのだけど、暑さと雨にやる気をそがれ、断念していたのです。
もう12月だし、暑さに苦しめられないだろうという事で、再挑戦。
まだ薄暗い中、嵐山駅からスタートし、すぐ近くの登山口から入山。
ヘッドランプを準備していたのだけど、そこまで暗くはなく、ポケットに入ったままで使用はせず。
地味な辺りを脱すると、右側に山肌が見え、やや淡い色合いに変化しつつあるようだけど、色付いた木々がまだ多いよう。
稜線の上には、少し頼りなげに月が光を放っている。
もう少しで松尾山の山頂という辺りで、太陽が昇り始めているのが見え、この日も良い一日になりそうな予感に包まれる。
松尾山山頂に到着、ここからも展望が得られるけど、少し先の展望所の方が具合が良い。
その展望所まで来てみると、観光地の嵐山の建物は柔らかな赤さに染まっていて、この朝の時間が何だかとても貴重なものに感じられてしまう。
周回を終えて林道方面に下って行き、写真8の地点で右折し、初めての谷ルートへ。
思っていたよりも整備されていて、安全に通行できるルートとの印象。
植林帯の中を進むのが残念かな。
最後はちょっと高度感のある道となり、西芳寺谷林道に着地。
標識によると、この谷の名称は一本杉西の谷。
すぐ近くに以前にも見たと思われる滝があり、今回も間近へ。
林道へ戻って上流へ進み、次は坊城の谷へ。
古墳を見て、谷を登って行きます。
こちらも整備された道で、歩きやすい。
遠回りになるけど、写真12の分岐で右俣へ。
カエデが群生していて、きれいに色付いている木もあるけど、少し離れていて、見えづらい。
谷を辿り終えると、予想通り、トレイル西山34地点に到着。
すぐ近くの展望所に再び寄っておきます。
分岐に戻り、ここからは京都一周トレイルを離れ、嵐山方面へ。
青空の下、思っていた以上に黄葉が残っており、緩やかで歩きやすい道を気分良く辿って行きます。
巻き道には進まず、展望所でパンを食べつつ眼下の景色を楽しみます。
嵐山山頂には特に変化はないよう。
その後もほぼ順調に進み、烏ヶ岳山頂に到着です。
少し先へ進んだ辺りでルートから逸れてしまったようで、現在地を確認。
利用可能なのではと考えていた尾根にいるようなので、そのまま下る事に。
初めは尾根に広がりがあり、進行方向が分かりにくいけど、やがて尾根ははっきりとし、少し障害物を回避する程度で、そんなに問題はなく、谷に着地。
緩やかな谷で左岸側に道跡があるようにも見える。
左俣に出合い、こちらは整備されたルートとなっていて、辿って行くと、烏ヶ岳からの一般ルートに合流。
P407を経て、順調に進んでいるので、山上ヶ峰へピストン。
山上ヶ峰の山頂一帯はネットで囲まれており、回り込むようにして山頂に到着。
山としては魅力をそんなに感じないけど、ピークハンターさんのプレートがある。
引き返して行き、P407から少し進んだ辺りはそこはかとなく良い雰囲気で、気分良く通過。
林道を横切り、沓掛山方面へ。
序盤は植林帯でネットを2度通過すると、雑木の尾根となり、この辺りも良い雰囲気で、この日は黄葉が見頃で、良い感じ。
ここから沓掛山まではお気に入りの尾根なんだけど、倒木がやや目立つのが残念。
黄葉を眺めたりしつつ進み、愛宕展望ベンチに到着。
良い時間なので、ここで昼食にします。
ここには標識があり、20号橋へ下るルートがあるようなので、そちらへ。
こちらも歩きやすい尾根で、順調に進んで行きます。
P337に寄り道してみると、『横尾山』との標識があるけれど、一般的な名称なのか、どうか。
少し戻って踏み跡を辿り、林道に着地。
ここからはしばらく林道歩きで、沓掛山へ向かうルートを探りつつ進みます。
寒谷にはルートが存在するようだけど、倒木が目に入り、却下。
深谷にも進まず、ルートの存在する水晶谷へ向かう事にします。
石英が足元に転がっており、水晶も以前は見られたのかも知れませんね。
こちらも良く整備されていて歩きやすいけど、序盤の谷よりは少し歩き慣れた人向けの箇所もあるかも?
唐櫃越のルートに合流、過去に何度も見ていた標識の箇所ですね。
こちらの尾根もまだ見頃の黄葉があり、気分良く歩いて行きます。
すると、前方に何やら動物が動くのが見え、猿の群れのよう。
観察するべく、接近し過ぎないように進むと、1頭だけ留まってこちらの動向を窺っています。
以前にも同じような行動を見ており、これがボスなのかと想像。
後からトレイルランナーがやって来られ、猿がいる事を告げると、そのまま快調に進んで行かれる。
猿を散らすような形になったかと思ったのだけど、先へ進むと、まだ近くにいます。
登山道にも2頭おり、まずは観察。
しかし、どうも穏やかでなく、すぐに威嚇されてしまう。
背後にも群れの他の猿がいるはずで、そちらと呼応されては大変なので、背後を気にしつつ、徐々に距離を詰めて行きます。
去ってくれるのではとの望みは届かず、威嚇の度合いは増すばかり。
擬似交尾のような行動を何度も繰り返し、カップルだと認識。
オスはほぼおとなしくしていて、威嚇して来るのはメスです。
すぐ近くの木に飛び移り、間近で威嚇された時には、結構な恐怖感でした。
移動スピードが人とは全く違い、俊敏そのもの。
こちらも言葉を発したりして、何とか対処しようとするものの、膠着状態が続く。
すると、恐らくさっきのトレイルランナーさんが戻って来られ、猿のカップルを挟むような形になる。
これで去ってくれるかと思ったのだけど、そうはならず。
どうしても動くつもりはないよう。
結局、トレイルランナーさんは少し斜面を高巻いて脱出し、「気を付けて」との言葉を残して颯爽と去って行かれる。
こちらも同様にする事にし、斜面へ。
ここでも威嚇されたけど、言葉を発したりして、何とか脱出。
最後に振り返りで猿のカップルを撮影。
かなりの緊迫を強いられたけど、お互いに直接的な接触に至らずに良かった。
半ば放心状態のような感じで進み、沓掛山山頂に到着です。
以前の記憶が曖昧だけど、好展望が広がっていて、ちょっと驚いてしまう。
下山の途に就くと、山頂直下の柿を食べている猿がおり、観察。
さっきの騒動の現場に戻ってみると、あの猿のカップルの姿はもうありません。
黄葉を眺めたりしながら進んで行き、西ベンチに到着。
MtMrSsさんの直前のレコで紹介されていた冊子をゲット。
この時、カモメ尾根へ寄るつもりだった事に思い至る。
猿との遭遇で動転し、すっかり予定が吹き飛ばされてしまった形です。
その先の展望所で風景を楽しみ、その後も順調に進んでいきます。
丁塚を経て、墓地に到着。
その後は舗装路歩きとなり、どういう風にレコをまとめようかと考えたりしながら進んで行き、上桂駅にてゴールです。
と言う訳で、京都西山の名残りの黄葉を楽しみつつ、初めてのルートの探索をして来ました。
思っていたよりもきっちりとルートは整備されていて歩きやすく、探索という感じではなかったかも。
この日も天候に恵まれ、穏やかな山行かと思っていたのだけど、猿との遭遇で一変となり、今後も記憶に残る山行となりそう。
最後に、猿について少々。
これまでに何度か猿と出合っているけれど、こちらへ危害を加えようとするような行動はなかったのです。
でも、今回は身の危険を感じるほどの緊迫感のある場面となり、野生動物の怖さを改めて思い知らされました。
ただ、帰宅後に写真47の猿の表情を見て、「ああ、向こうも重大なトラブルを回避できて、ホッとしているんだろうな」と感じました。
今回の件で、ちょっとした発見だったのは、こちらの発する言葉に一定の効果があった事ですね。
こちらが何か言うと、ちょっと戸惑ったような表情になり、どういう意味か探ろうとしているのではないかとの印象を受けました。
気のせいかも知れないけど。
群れの中では猿なりの言語で意思疎通しており、口から発せられる音には大きな意味があるのでしょう。
もし対峙しているのがイノシシだったら、こちらの言葉なんか全く聞いてくれず、突進されていたかも?
動物が暮らしている場所に人が立ち入っているとの認識の下、適切な距離感で接する事ができるよう、注意しておきたいですね。
まあ、そんなに簡単ではないと思うけど。
ご挨拶もせずに大変失礼いたしました。
私もトレランの男性にご忠告頂いたのですが、猿には出遭わずじまいでした。
いくつかのレコの写真でyamanekoさんのお顔を見ており、すれ違った際に少し似ているかなと思ったのだけど、こんな所を歩いているとは思わず、別人だろうと。
これまでの経験でもそうですが、意外とヤマレコのユーザーさんとすれ違う機会は少なくないんですよね。
その場では分からないだけで。
「こんにちは」との言葉は交わしたので、挨拶なしではなかったかと。
柿を食べている猿を見ている最中だったので、きちんと挨拶できていなかったかも知れませんが。
山での野生動物との遭遇は山行の醍醐味の一つかと思いますが、何事もないのが前提。
今回はかなりの緊迫感を強いられ、今後は注意して対応したいですね。
相変わらず複雑なあるき方してますね、元気で何より。
しかし、えらい目に会いましたね、何事もなく良かったけど。
野生は怖いですね、私も修学院梅谷で威嚇され、保津峡駅の赤い橋の谷で猿のグループ同士の争い(多分ですが)凄まじい声で、子猿は逃げて道に上がってきました、とか色々。
イノシシも六甲で弁当取れれそうになるとか、山に行ってると稀にありますね。
私は人一倍ビビりなのでなるべくならお近づきになりたくないのですが、v−gさんもお気をつけを。
カモメ尾根はまた今度行ってください、遮るものが少ないのでこれからはちょっと寒いかな〜。
私も沓掛山とペアで行ってしまいそうです。
工夫して歩きたいとの思いで、どうしてもあれこれと詰め込みたくなってしまうんですよね。
以前よりは控えめになったなと思っていますが。
今回のは本当に身の危険を感じるぐらいで、どうしてあんなに威嚇されてしまったのか、はっきりとは分からず。
何となくで思ったのは、赤いシャツを着ていたからだったのかと。
威嚇をして来たのはメスだけで、カップルは何度も擬似交尾の動作をしていました。
こちらの赤いシャツを発情のサインと受け取って、メスとしてはライバルを退けたいとの思いで威嚇し、オスも交配相手はすでに決まっているとのアピールだったとか?
当たらずとも、遠からず。
という事はないかも知れないけど、それぐらいしか思い当たらない。
普通に立ち去ってくれていれば、全く何事もなかったんですけどね。
直接的な接触に至らず、どちらにとっても良かったと心から思います。
MtMrSsさんも色々と経験されているんですね。
六甲のイノシシは有名ですよね。
人慣れしているようなイメージがあるけど、野生であるのには変わりはないし、スイッチが入った際には人では対処できないようなパワーとスピードを持っているので、本当に危険ですよね。
野生動物に対しては、改めて気をつけたいなと思わせられました。
MtMrSsさんも気をつけて下さいな。
カモメ尾根には1度だけ訪れた事があるのだけど、あまり記憶に残っていなくて、MtMrSsさんのレコを見て、久しぶりに行ってみようと思っていたのですが。
沓掛山の山頂からの展望が以前よりも良くなっていたし、唐櫃越はゆったりと歩く事ができて好きな道だし、松尾山からのルートとも絡めやすいし、また機会を見て歩いてみます。
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