1839峰
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- GPS
- 80:00
- 距離
- 38.9km
- 登り
- 2,612m
- 下り
- 2,612m
コースタイム
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:00
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:00
- 山行
- 12:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 12:30
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:00
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | ひまわり温泉。元日につきインディアンカレー敗退…。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
マフラー
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
ビーコン
スコップ
ゾンデ
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
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日焼け止め
ロールペーパー
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時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
|
---|
感想
夏ごろから計画していた1839峰での年越し山行。
これまで縦走中に何度も目にして、その度に1839峰の存在感に圧倒された。だが、主稜線から外れているというだけの理由で登る機会がなかったこの山をようやく目指す時が来た。
メンバーはHUWVを卒部間もないSenna。冬の中部日高は初めてだというが、ポテンシャルは申し分ないので心配は少ない。秋になって東京に住んでいるMaruも加わり、バランスの良いパーティとなった。
日程は12/28から予備日も含めて1週間。1839峰に登れたら1823峰も行けたらいいねと話しつつ準備を進める。
12/28
今日から入山の予定だったが、12/31がチャンス日なこと、前後は天候が今一つなことから大晦日一発勝負で明日からの入山に決める。
そうと決まれば家でまったりと準備の時間に充てる。夜は鍋。下界の夜は暖かい。
12/29
未明に札幌を出発し、8時頃ピョウタンの滝。札内ダムまで除雪が入っていたのでダムまで入ってザックを下ろし、車でピョウタンまで戻って空身でダムまで歩き返す。
いくつかのトンネルを越えて札内川ヒュッテ。トンネルとトンネルの間は吹きだまっていてラッセルが深い。
コイカクシュサツナイ岳登山口からの沢歩きは要所にピンクテープがいくつかあり、それほど迷わない。堰堤を右岸からまいて、函は中を進む。ラッセルは常時すねくらいあるが3人いれば心強い。いい感じに疲れてきたころに予定通り夏尾根末端となる上二股だ。
沢から水の汲めるいいテン場。Maruは社会人山岳会に慣れて胃袋が縮んだらしい。燃費が良くなるのであれば羨ましいな。
12/30
明日の稜線歩きのために今日中に尾根頭まで登っておきたい。が、Maruの体調がおかしいらしい。飯が合わなかったらしくずっと苦しそうだ。仕方がないので前半はOrangeとSennaでラッセルを回す。数時間したらMaruも回復してきたようだ。良かった。雪は締まっていないダルイやつ。延々と急斜面の膝ラッセルは骨が折れる。一部急なところは全荷だと埒が明かないので先頭だけ空身でトレースを付ける。都度ラッセルを交代して、単独だと心が折れそうだなと思いながら後輩の頼もしいラッセルを見守る。これぞ厳冬期日高の取り付き尾根だ。
休憩と悪態を挟みながら、1300台地を越えて先を目指す。段々と風が出てきて寒い。上部の岩場をスノーシューで越えるのは少し勇気が必要だ。岩場を上がるとコイカクが見え、適した平地があったのでここにテントを張る。コイカクと1823のガスが徐々に取れてゆくさまは見事だ。
気温が下がって寒い寒いと騒いでいたが、夜は案外快適に寝られた。
12/31
時折突風でテントの霜が顔に落ちてくる以外は快適な朝。すっきりと晴れているようで期待が高まる。宿泊装備はここにデポしていざ出陣。コイカク夏尾根直下が思いのほか氷化していてスノーシューのSennaがずるっと滑落。一瞬肝を冷やした。大人しくアイゼンに替える。
稜線に上がると、期待通りの朝焼け。このために来たんだ。ご褒美を満喫しながら進む。ヤオロの登りまではスノーシューが良い。斜面を登り切って尾根が細くなってからはアイゼンに替える。少し進むと向こうから人影が進んでくる。どうせIidaだろう、と話していると案の定だった。この時期の日高の稜線で北大山岳部以外にあったことがない。
その後もヤオロマップまではサクサクと進む。写真を撮って1839峰へ向かう。体力を消耗するアップダウンが続く。徐々にラッセルが増えてくる。だがスノーシューで歩きたい感じの尾根ではないので止む無く体力勝負となる。積極的にMaruが先頭で切り拓いてくれた。
進めど進めど、1839峰山頂直下の核心部は壁のようにそり経っている。目の前まで近づいてようやく登れそうなラインの見当がつく。硬いクラスト斜面に丁寧にアイゼンの前爪を決めていく。ここを登り切ると山頂は目の前だ。あいにく直前にガスに覆われてしまい展望は無かったが、3人とも自然と笑顔になった。
下りはたくさんバックステップをした。Sennaも辛抱強く歩けている。ここからながい引き返し。コイカクへの登り返しは皆無心で登っていた。16時に尾根頭のテント場まで戻ってきたが、今晩から荒天予報なのでもうひと踏ん張り尾根末端まで下ろすことにする。ヘッドランプをつけて、重力に身を任せてひた下る。8時間かけて登った尾根を2時間で下る。テント場は初日と同じところで。きれいな水が美味しい。味噌汁を2ピッチして、豪勢な年越しそばをかき込むと3人とも寝落ちしてしまった。気づいたら紅白が終わっていて、年を越える。あけおめ。
1/1
腹が減ったので4時に朝ご飯を食べるが、二度寝して8時に出る。あっという間に下って札内川ヒュッテへ。煙突が詰まっていて、Iidaは暖を取れなかったらいい。残りの林道を歩いて、じゃんけんに負けたSennaに車回収してもらって十勝晴れの街へ戻る。途中Iidaをピックアップ。ひまわり温泉に入って、インディアンカレーに敗退して適当に入った定食屋でラーメンとかつ丼。幸せな年越しだった。
冬のザンク。
社会人になって北海道を離れ、憧れのまま埋もれて消えてしまうかもしれなかっただけに今回訪れられて本当に良かった。しんどいラッセルをこなして稜線に出ると思い描いていた日高の景色があった。現役の頃そんなに日高に通っていた訳でもないのに、懐かしいような帰ってきたようなそんな気持ちがした。
最近もっとギリギリの山をやらないとダメなんだろうなあとモヤモヤを抱えているくせに、冬の日高で久しぶりの仲間とこういう山をやると、幸せに過ぎゆく時間の中で、なんかコレで良いんじゃねえ?とどうでも良くなってしまう。オレンジさん、セナ、39ベルマッチョッ!
日高の主稜線に上がると探さずとも一目で分かる1839峰の姿は、写真で見るよりもはるかに迫力があり、そして美しかった。
冬の中部日高の山はずっと登りたいと思っていたが、自分の力に自信が無く敬遠していた。今回Orangeさんに誘って頂きついに挑戦することができたが、やはり山行中様々な面で実力不足を痛感した。2人の先輩に助けられなかったら、到底成功できなかったと思う。もっともっと成長しなければ。
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