御殿場線山北駅に7時半に降り立つ。
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御殿場線山北駅に7時半に降り立つ。
真冬のような快晴だが、さすがに空気は暖かい。
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真冬のような快晴だが、さすがに空気は暖かい。
線路沿いにまだ咲かない桜並木を見ながら…
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線路沿いにまだ咲かない桜並木を見ながら…
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国道246号線と酒匂側を超えて…
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国道246号線と酒匂側を超えて…
平山集落に至る。
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平山集落に至る。
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集落の奥、これから登る尾根につながる斜面上には、見事な菜の花のお花畑が。その中を通って沢沿いに回り込む。
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集落の奥、これから登る尾根につながる斜面上には、見事な菜の花のお花畑が。その中を通って沢沿いに回り込む。
地形図の上では適当なところで尾根に取り付くはずなのだが、その前に道は途切れてしまい、崖のような斜面を這い登ることに。
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地形図の上では適当なところで尾根に取り付くはずなのだが、その前に道は途切れてしまい、崖のような斜面を這い登ることに。
折しも前日までの雨で土はぬかるみ、岩はもろく不用意につかむとボロボロ崩れるような地質で苦しむ。
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折しも前日までの雨で土はぬかるみ、岩はもろく不用意につかむとボロボロ崩れるような地質で苦しむ。
途中地図をポケットから落として、取りに戻らなければならないというハプニングもあり、崖登りが終わると今度は薮。
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途中地図をポケットから落として、取りに戻らなければならないというハプニングもあり、崖登りが終わると今度は薮。
なんとかかんとか登りやすいところを探して登っていくと、行く手を横切るように、道が現れた。
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なんとかかんとか登りやすいところを探して登っていくと、行く手を横切るように、道が現れた。
道は東西に延びているので、西に向かって歩く。
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道は東西に延びているので、西に向かって歩く。
しかしだんだん山腹を下っていき、最後には沢まで降りてしまった(さっきの急登の苦しみは何だったのか!)。
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しかしだんだん山腹を下っていき、最後には沢まで降りてしまった(さっきの急登の苦しみは何だったのか!)。
仕方なく、しばらく沢沿いに歩く(地形図の破線はずっと尾根近くなので、違う道を歩いているのは明らか)と、谷を登るような位置に赤テープが点々と巻かれているのを見つける。本当にこれ登るの…?というような谷を気合いで登る。さっきの崖登りといい、付け焼き刃のフリークライミングのトレーニングがこんなところで役立つとは…。
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仕方なく、しばらく沢沿いに歩く(地形図の破線はずっと尾根近くなので、違う道を歩いているのは明らか)と、谷を登るような位置に赤テープが点々と巻かれているのを見つける。本当にこれ登るの…?というような谷を気合いで登る。さっきの崖登りといい、付け焼き刃のフリークライミングのトレーニングがこんなところで役立つとは…。
そのうちなんとか尾根に出る。この尾根は南北に伸びているので、主尾根ではないはず。北へと尾根を登るとほどなくまた道が。しかしさっきはこれにだまされたので、今度は道を無視して、そのままてっぺんまで登ると、ちいさなピークに出た。これは地形図上の595mピークだろうか。
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そのうちなんとか尾根に出る。この尾根は南北に伸びているので、主尾根ではないはず。北へと尾根を登るとほどなくまた道が。しかしさっきはこれにだまされたので、今度は道を無視して、そのままてっぺんまで登ると、ちいさなピークに出た。これは地形図上の595mピークだろうか。
とにかくそこから尾根を外さないように西へ西へ。このへんは茨ばかりで滅茶苦茶苦労した。突然北側に見晴らしが開けるところがあり、東名高速の橋が酒匂川を渡るところが正面に見えたので自分の位置を修正。
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とにかくそこから尾根を外さないように西へ西へ。このへんは茨ばかりで滅茶苦茶苦労した。突然北側に見晴らしが開けるところがあり、東名高速の橋が酒匂川を渡るところが正面に見えたので自分の位置を修正。
さらに西へ適当に向かうと、小広い荒れ地に出た。そこからは富士山が良く見えた。
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さらに西へ適当に向かうと、小広い荒れ地に出た。そこからは富士山が良く見えた。
地形図に、等高線の形がそれと一致するポイントがあり、そこには破線道が引かれているから…とあたりを探すと細い踏み跡発見。
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地形図に、等高線の形がそれと一致するポイントがあり、そこには破線道が引かれているから…とあたりを探すと細い踏み跡発見。
それをたどると、「左に小ピークを巻いてから右に90度折れる」場所があるはずなので注意しながら歩く…がしかし、一向にそのようなポイントは現れない。いつしか進路はなぜか西から南へと方向を変えている。またもや地図にだまされたかと思ったとき、「後ろ(北)に登る尾根、前方(南)にピーク、そして左右は切れ落ちた尾根」というポイントが。
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それをたどると、「左に小ピークを巻いてから右に90度折れる」場所があるはずなので注意しながら歩く…がしかし、一向にそのようなポイントは現れない。いつしか進路はなぜか西から南へと方向を変えている。またもや地図にだまされたかと思ったとき、「後ろ(北)に登る尾根、前方(南)にピーク、そして左右は切れ落ちた尾根」というポイントが。
これは特徴的(ここいらではほとんどの尾根は北から南に登るので)なのですぐわかった。
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これは特徴的(ここいらではほとんどの尾根は北から南に登るので)なのですぐわかった。
前方のピークこそ目指す鳥手山であると!
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前方のピークこそ目指す鳥手山であると!
つまり、実際の道は、地形図上で90度右折する箇所からさらに直進して(右折する道は消滅したのかもしれない)、まっすぐに鳥手山に伸びていたのであった。
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つまり、実際の道は、地形図上で90度右折する箇所からさらに直進して(右折する道は消滅したのかもしれない)、まっすぐに鳥手山に伸びていたのであった。
ピークまで登り切ると、北には先ほどの尾根から続くピーク、北東には東西に長いピーク、北には一段高く東西に伸びる尾根(これが山北・南足柄境界尾根)。ここが鳥手山であることは間違い無かった。
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ピークまで登り切ると、北には先ほどの尾根から続くピーク、北東には東西に長いピーク、北には一段高く東西に伸びる尾根(これが山北・南足柄境界尾根)。ここが鳥手山であることは間違い無かった。
鳥手山から一度下って境界尾根に取り付く。道は細いながらもあったが、山腹の登りは急で辛い。なんとか尾根上にたどり着き、休憩。尾根を西に、途中から方向を変えて南に進む。819.2m三角点の近くを道は通っていたので三角点にも立ち寄ってみる。標石の上には木で組まれた小さな櫓みたいなのがあった。ちょうど新田次郎の「劔岳−点の記−」を読んでいたので、これが覘標(てんぴょう)ってやつなのかなと思った。付近からは雪をかぶった丹沢山塊が見えた。
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鳥手山から一度下って境界尾根に取り付く。道は細いながらもあったが、山腹の登りは急で辛い。なんとか尾根上にたどり着き、休憩。尾根を西に、途中から方向を変えて南に進む。819.2m三角点の近くを道は通っていたので三角点にも立ち寄ってみる。標石の上には木で組まれた小さな櫓みたいなのがあった。ちょうど新田次郎の「劔岳−点の記−」を読んでいたので、これが覘標(てんぴょう)ってやつなのかなと思った。付近からは雪をかぶった丹沢山塊が見えた。
やがてこんもりした矢倉岳が見えてきた。まだ結構あるな。途中、前方に動く黒いものが。野犬だ。ザックから手早くストックを取り出してキャップを外してから、手をたたき、オーイと声を出してこちらに気づかせる。首輪は付いてない。緊張が走る。特に唸るでも吠えるでもなく、こちらに近づいてくる。結局10mくらい間を空けて平和裡にすれ違うことができたが、犬でさえあれほど恐ろしいんだから熊は絶対ゴメンだな…と思っていると足下にそれほど古くない熊の糞が((((;゚д゚)))ガクガクブルブル
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やがてこんもりした矢倉岳が見えてきた。まだ結構あるな。途中、前方に動く黒いものが。野犬だ。ザックから手早くストックを取り出してキャップを外してから、手をたたき、オーイと声を出してこちらに気づかせる。首輪は付いてない。緊張が走る。特に唸るでも吠えるでもなく、こちらに近づいてくる。結局10mくらい間を空けて平和裡にすれ違うことができたが、犬でさえあれほど恐ろしいんだから熊は絶対ゴメンだな…と思っていると足下にそれほど古くない熊の糞が((((;゚д゚)))ガクガクブルブル
なんとか一般コースと合流すると、何人か歩いている人がいて一気に緊張がほぐれる。山頂までは標高差140mほどあるが、時間は予定より早かったのでゆっくり登る。
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なんとか一般コースと合流すると、何人か歩いている人がいて一気に緊張がほぐれる。山頂までは標高差140mほどあるが、時間は予定より早かったのでゆっくり登る。
付近は草原になっていて風が気持ちいい。山頂到着は13時30分。何組かの登山者がくつろいでいた。
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付近は草原になっていて風が気持ちいい。山頂到着は13時30分。何組かの登山者がくつろいでいた。
矢倉岳というだけあって山頂の一角には展望用の櫓が組まれていて、その上からは東に小田原の街と相模湾、南に明神ヶ岳・明星ヶ岳・金時山をはじめとする足柄の山々、西に富士山と眺望絶佳。
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矢倉岳というだけあって山頂の一角には展望用の櫓が組まれていて、その上からは東に小田原の街と相模湾、南に明神ヶ岳・明星ヶ岳・金時山をはじめとする足柄の山々、西に富士山と眺望絶佳。
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山頂で夜を明かす。夜中は多少寒かったが、朝が来ると空気がやわらかい。ご来光は雲の隙間からだったが、静かに朝を迎える街々と、薄紅色に染まる富士山が美しかった。
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山頂で夜を明かす。夜中は多少寒かったが、朝が来ると空気がやわらかい。ご来光は雲の隙間からだったが、静かに朝を迎える街々と、薄紅色に染まる富士山が美しかった。
今日も快晴になりそうだった。
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今日も快晴になりそうだった。
6時23分、撤収を終えて下りにかかる。ここからは足柄峠に降り、そこから足柄古道を麓の地蔵堂まで下る計画。
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6時23分、撤収を終えて下りにかかる。ここからは足柄峠に降り、そこから足柄古道を麓の地蔵堂まで下る計画。
ずっと一般ルートだが、なんか心細いので歌をうたいながら歩く。
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ずっと一般ルートだが、なんか心細いので歌をうたいながら歩く。
地形図上では、ぴったり尾根上に道がついているが、実際には南側山腹を巻くコースで、大きな上り下りは無い。1時間弱で足柄万葉公園の一角に着くと、早くも登ってくる人々がいた。
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地形図上では、ぴったり尾根上に道がついているが、実際には南側山腹を巻くコースで、大きな上り下りは無い。1時間弱で足柄万葉公園の一角に着くと、早くも登ってくる人々がいた。
足柄峠関所跡へは、車道に並行した遊歩道を歩いていける。途中富士山が大きい。万葉集の歌が書かれた立て札がいっぱいあり、その中から心に残った一首を。
足柄の箱根の嶺呂の和草(にこくさ)の花つ妻なれや紐解かず寝む
(超訳)漏れの新妻タンに、寝ている隙に(;´Д`)=3ハァハァしようとしたけど、箱根の嶺に咲く和草みたいにカワイすぎる寝顔をみたら(*´∀`*)になったのでとりあえず寝顔を見ながらセルフバーニングしてそのまま( ゚д゚)寝る!
ううん、萌えの精神だ。
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足柄峠関所跡へは、車道に並行した遊歩道を歩いていける。途中富士山が大きい。万葉集の歌が書かれた立て札がいっぱいあり、その中から心に残った一首を。
足柄の箱根の嶺呂の和草(にこくさ)の花つ妻なれや紐解かず寝む
(超訳)漏れの新妻タンに、寝ている隙に(;´Д`)=3ハァハァしようとしたけど、箱根の嶺に咲く和草みたいにカワイすぎる寝顔をみたら(*´∀`*)になったのでとりあえず寝顔を見ながらセルフバーニングしてそのまま( ゚д゚)寝る!
ううん、萌えの精神だ。
足柄峠からの富士山。実に絵になる。
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足柄峠からの富士山。実に絵になる。
足柄峠周辺からは金時山藻間近に、少し足を伸ばせば行けそうな距離に見える。
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足柄峠周辺からは金時山藻間近に、少し足を伸ばせば行けそうな距離に見える。
足柄関所跡や、聖天堂を見学し、小田原側へと下る足柄古道へ足を踏み入れる。
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足柄関所跡や、聖天堂を見学し、小田原側へと下る足柄古道へ足を踏み入れる。
石畳をコンクリートで補強した道。
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石畳をコンクリートで補強した道。
途中から車道を絡むようにして下り、小一時間ほどで山あいの地蔵堂集落に到着。。
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途中から車道を絡むようにして下り、小一時間ほどで山あいの地蔵堂集落に到着。。
バスまで1時間ほどあったので、産直のみかんを買って駐車場の隅で食べながら待つ。
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バスまで1時間ほどあったので、産直のみかんを買って駐車場の隅で食べながら待つ。
つくしもあちらこちらで芽を出していた。
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つくしもあちらこちらで芽を出していた。
関本へ出るバスの中では、暖かくてすっかり眠ってしまった。
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関本へ出るバスの中では、暖かくてすっかり眠ってしまった。
関本(伊豆箱根鉄道大雄山線・大雄山駅周辺)では、少し歩いた高台にある藤原範茂の墓を見物。
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関本(伊豆箱根鉄道大雄山線・大雄山駅周辺)では、少し歩いた高台にある藤原範茂の墓を見物。
ほか、名前に引かれて「清左衛門地獄池」(実際は弁天様がまつられて鯉が泳ぐ至って平和な池(笑))というのを見物。
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ほか、名前に引かれて「清左衛門地獄池」(実際は弁天様がまつられて鯉が泳ぐ至って平和な池(笑))というのを見物。
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最後に、駅前の手打ちそば屋でそばと鴨焼きを食してから電車に乗って帰途に就く。疲れていたので小田原からはつい新幹線を使ってしまった。
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最後に、駅前の手打ちそば屋でそばと鴨焼きを食してから電車に乗って帰途に就く。疲れていたので小田原からはつい新幹線を使ってしまった。
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