アサヨ峰‐栗沢山(北沢峠より周回:30年ぶり再訪・紅葉真っ盛り)
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- GPS
- --:--
- 距離
- 8.4km
- 登り
- 939m
- 下り
- 940m
コースタイム
- 山行
- 5:28
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 6:30
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
栗沢山からアサヨ峰への縦走路、最初の下りルートがややコース不明瞭、稜線右の山梨側への顕著なトレースに迷い込みがち。後は尾根通しのハイマツ下の細いルート、薄い赤ペンキを辿れば基本的に問題なし。栗沢岳から仙水峠への下降路は出だしが急勾配、ペンキやテープも少なく通行注意。(特に仙水峠からの登山者に石を落とさぬよう留意。) |
その他周辺情報 | 仙流荘「仙人の湯」で日帰り入浴可。入口前に駐車可能、大人600円。無料休憩室あり。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
約30年前、甲斐駒・黒戸尾根から早川尾根〜鳳凰山へ縦走、その際はガスと風雨で山頂写真を撮る余裕もなく通過したアサヨ峰を、紅葉シーズンの好天に誘われて久々に再訪。今回は日曜に所用あり、金曜深夜から夜行日帰りで出動のため、北沢峠からのショート周回コースをチョイス。
バス基点の戸台・仙流荘は、夜半過ぎに第一駐車場が満杯となる賑わいぶり。仮眠の後、午前5時前には「混雑のため、今から臨時バスを運行します」のアナウンス。通常便より1時間近く早いスタートで、有り難や、と朝食をザックに突っ込んで早速バス乗り場へ。2台目のバスにシートを確保、車内で鋸の稜線や朝焼けを眺めながら、6時前には北沢峠到着。運転手さんより「早く着いた分、この貴重な時間を大事に使って。峠のあたりでいつまでもダラダラしないように!」と有り難いお言葉。
紅葉真っ盛りで、テントの花咲く長衛小屋を通過、ほとんどの登山者が仙水峠方面に向かう中、ひっそり静まる栗沢山への樹林帯の登路を、13時のバスに間に合うよう、熊鈴を鳴らしつつガシガシと登っていきます。四周の展望が開け、写真を撮りまくって時間を消費、ほぼコースタイム通りに栗沢山到着。パステルカラーの紅葉が鮮やかな上、バス時間などどうでも良くなるような素晴らしい山岳展望。特に、眼前のド迫力の甲斐駒に加え、錦秋のたおやかな山容の仙丈岳、そして日本第二位の尖鋒・北岳はじめ南ア主稜の山々、そして中ア〜乗鞍〜北ア・穂高連峰から八ヶ岳〜奥秩父の峰々と、北沢峠からの登山者の殆どが甲斐駒・仙丈に向かってしまうのが不思議なぐらいのゴージャスな眺めです。居合わせた男性二人組に山頂写真をお願いし、「今夏は天候不順で最悪だったけど、今日は来て良かった」としみじみ語り合います。(実はこの時、噴火直前の御嶽も中アの隣に見えていたのですが、特段変わった様子はなく、まさか数時間後にあのような惨状が…と信じられない思いです。)
アサヨ峰への稜線に足を踏み出すと、赤ペンキのコース誘導が急にか細くなり、最初の下りでいきなり顕著な右側への踏跡に引き込まれ、ハイマツのヤブを突破して尾根通しの正規ルートに復帰する羽目に…。(ほぼ同じ場所で、復路も再度道を一瞬失い、ヤブを乗り越える仕儀に…お恥ずかしい限りです。)
その後はちょっとした岩場も順調に通過、コースタイムより若干早めに待望のアサヨ峰山頂到着。ここで初めて鳳凰へと続く早川尾根、そしてその向こうに富士山ドーン!日本第一位・二位の思いがけない競演に、感動の瞬間です。この日の行程で仙水峠までにすれ違った約10組のハイカーのうち、男性ソロのお一人のみ早川尾根への縦走路へと向かわれました。明日もピカピカの好天予報に、小生も鳳凰方面へと向かいたい衝動に駆られますが、家族との約束もあり、弁当昼食を済ませ、そそくさと下山にかかります。
復路はすぐ目の前の甲斐駒の大迫力に圧倒されながら、紅葉の写真を撮りまくり、仙水峠への急な斜面を落石に注意しつつ下降、フルーツ缶詰を平らげて勢いをつけ、岩ゴロゴロの道を快調に駆け下り、難なく13時の午後一番バスの出発前に北沢峠帰着。切符を買いながら係の方に聞くと、週末の多客日は時刻表に関係なく、下山者が一定数揃ったところでどんどん臨時バスを出している由。なーんだ、それならもう少し紅葉の絶景をゆっくり味わいながら下山すれば良かった…と少し残念に思いつつ、帰路のバス車中で「御嶽山噴火」の一報を聞きます。この時は「また何年かぶりの小規模噴火かな」などと思いながら、仙流荘での入浴後に改めて情報収集し、相当な惨状にショックを受けました。親族からも、ひょっとして御嶽あたりに出かけているのでは、と安否を気遣うメールも入ったりして、取りあえず「無事です、今から帰ります」とメール返信し、高遠経由で帰路を急ぎました。
30年前はほぼ印象・記憶ゼロだったアサヨ峰は、人気の甲斐駒や仙丈の陰に隠れ、ハイシーズン真っ只中でも静かな山歩きや四周の好展望が楽しめ、しかも北沢峠から比較的ラクに日帰り可能なオススメの山でした。早川尾根の広河原峠手前の不通区間が復旧し、鳳凰山への縦走が安全にこなせるようになれば、もう少し来訪者も増えることでしょう。それにつけても、小生も過去二度ほど、いずれも紅葉の時期に登った御嶽山での不明者の安否が、同じハイカーとしてとても心配です…。
コメント
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はじめまして。
昨日はお疲れさまでした。
またコメントありがとうございます。
出会った人数は少ないのにその中でヤマレコのメンバーの方がいたとは・・・うれしい限りですね。
しかし流石に昨日は驚きましたね。
帰りのバスで運転手が・・・御嶽山が噴火しました・・・と言われたときは。
一瞬?って思いましたがその後まじでっ!って思ってしまいました。
私も近々登ろうと思ってましたのでほんと驚きです。一歩間違えばあの境遇に会っていたかと思うととても他人事とは思えませんでした。
帰ってから判ったのですが私も親族にかなり心配されました。
ほんと山頂から眺めていたあの山が・・・
今日も地元から噴煙が見えてます・・・。
それにしてもアサヨ峰からの眺望は抜群ですね。北岳も正面?から大きく見えるし、何といっても富士山が! これにつきますね。羨ましい限りです。
私は帰りのバスが気になっていましたので自重してしまいました。
これからも良い山行を!
何処かの山でまた出会えるとうれしいですね。
ありがとうございました。
ご丁寧な返信メッセージを頂戴し、有難うございます。アサヨ峰のツアーは、ヤマレコの記録を見て、行程の割に奥深い山岳展望が楽しめそう、ということで、数日前に急遽企画したものです。昨日は本当に今夏の天候不順を補って余りある絶好の晴天で、もしもう一日余裕があれば、早川尾根から鳳凰三山まで縦走したかったところですが、日曜に家族との約束があり、涙を飲んで(?)日帰りしました。まあ、あまり人気が出てアサヨ峰が甲斐駒や仙丈のように登山者で溢れても困りますが、知り合いのヤマノボラーには隠れた名峰として地味に吹聴しようと思います。
それにしても、御嶽山の噴火は、バスの運転手さんから速報で聞いた段階では、これほどの惨状とは思っても見ず、大きなショックを受けました。小生自身も過去2回ほど剣ヶ峰まで登りましたが、いずれも紅葉の時期でしたので、他人事とは思えません。今は安否不明の方々が一人でも無事生還されることを祈るばかりですが、山歩きブームで賑わっていた濁河温泉はじめ、岐阜県側の登山口も暫くは閑古鳥で、小生の実母の故郷である岐阜県経済にもマイナス影響では、と心配になります。小生自身は性懲りもなく、名山巡りの一環で、御嶽の状況偵察かたがた、10月半ばに川上岳など岐阜県飛騨方面の山に出かけようかと画策中です。また、どこかの静かな山頂でご一緒し、山岳展望談義に花を咲かせる機会がありますことを楽しみにしております。
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