鳳凰三山(夜叉神 ⇒ 広河原)白鳳峠ルートは評判どおりきつかった
- GPS
- 31:54
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 2,045m
- 下り
- 1,901m
コースタイム
- 山行
- 4:38
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 5:04
- 山行
- 6:11
- 休憩
- 2:11
- 合計
- 8:22
26分ということはありません(そんなにストイックな2人ではありません)。
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
広河原からは甲府行きの山梨交通バスで夜叉神へ戻りました。 ※運賃は利用者協力金100円を含め940円 (注)広河原からの乗合タクシーは夜叉神で降りたい人は原則として乗せてくれません。 人数調整等で乗せてもらえることはあります。 私たちの場合2人だったのですが、1人なら夜叉神OKと言われたので結局バスとなりました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
[登山ポスト] 夜叉神峠登山口にあります [今回の縦走ルート上のトイレ] ・夜叉神の森⇒快適な洋式水洗トイレ、仮設トイレも設置されていました。 ・南御室小屋⇒洋式の水洗トイレです。足踏みポンプで水を流すようになっていますが 壊れているためホースで水をかけて流します。ペーパーは備え付けの箱へ。 男性「小」専用の建屋もあります(仕切板のみ有り、ドアは無し、但し目立たない場所 なので人目は気になりません)。 ・薬師岳小屋⇒トイレはありますがどのようなものかは未確認 [水場] 南御室小屋は南アルプスの天然水がざぶざぶ。冷たくて美味しい。 [ルートミスしそうな(した)場所] ・観音岳から下り鳳凰小屋分岐を過ぎてすぐの岩稜帯の左側に踏み跡が明瞭にあるため 辿っていくと道が無くなります。何も考えずに先行するグループの後を着いて行ってしまい ミスをしました。来た道を戻ったところ右側に正しいルートがありました(赤ペンキが 見にくい)。 ・高嶺から白鳳峠へ向かうルート上、T字状になっている所があります。 右に折れて白鳳峠へ進みましょう。 自分一人だと赤ペンキ(矢印に見えないんだよ)を見落として隣の尾根へ進んでしまい そうでした。 [危ないところ] ・高嶺から白鳳峠への下り始めが若干高度感のある岩場の下りとなります。 ・白鳳峠から広河原への道は下りが苦手な人には辛いかも。特に樹林帯に入ってからは ぐんぐん高度を下げて行きますので勾配もなかなかのもの。雨の後なんかは相当慎重に 歩かないとスリップします。沢の音が大きくなってから二頑張り位で白鳳峠入口に降り 立ちます。 連続する梯子はしっかり固定されているので怖くありません。 ・砂払を過ぎてからの縦走路はとにかく美しい。白峰三山、甲斐駒、仙丈、富士山、八ヶ岳 と景色に夢中になって浮石を踏んだりしないように気を付けましょう。 |
写真
感想
今年の夏山シーズンは天気に振り回されました。
当初8月8日から2泊で奥穂高登山を計画しましたが台風11号のため1週間延期、
盆休みの混雑を承知のうえで出発しようとするもまたしても悪天候のため延期、
9月に仕切り直して20日から予定するも事前の天気予報が冴えなくって3度目の延期
(これは完全に裏目に出た。涸沢方面は絶好の登山日和でした)
3度の延期で我々の夏山登山計画は秋山登山へと変わっていました。
2泊3日の山行が調整つかず、1泊2日で行き先を南ア鳳凰三山と変更し、満を持して9月27日
に入山。それはそれは素晴らしい縦走路でした。
しかしこの日、ご承知のとおり御嶽山が噴火し多くの尊い命が犠牲となりました。未だ安否
不明の登山者も多く、亡くなった方のご冥福を祈ると共にまだ山に取り残されている方々の
一刻も早い救助を祈るばかりです。
たまたま自分たちは鳳凰を選択しましたが、御嶽山に行こうという話になっていたかもしれ
ません。毎夏恒例となったファミリー登山も今年は乗鞍岳(ここも火山でしたね)を選んだ
けれど、来年は御嶽山かなぁと漠然とした計画を自分の中では温めていました。
たまたま自分たちは噴火に遭遇しなかっただけなんだと強く感じます。
登山計画書は登山ポストへ1通、それぞれの家族用に1通ずつ作成しています。
山の保険への加入もしています。家族へ十分な情報を開示したうえで山に入りましたが、
それでも不安な思いをさせてしまいました。帰りを待つ家族を不安にさせることがないよう
しっかりと準備をして山に望もうと思います。
・・・・・・・・・以下、鳳凰の記録・・・・・・・・・・・・・・・・・・
芦安から夜叉神の森への道は夜間は真っ暗でカーブも多く狸?などの飛び出しもあるので
慎重な運転が求められます。一人で走るのは心細い・・
金曜から土曜に日付が変わって間もなく到着、すでに駐車場にはかなりの台数が停まっており
車中泊しているようでした。我々も途中のコンビニで買った缶ビールで乾杯し仮眠。
寒い・・寒さで目が覚めてしまいダウンを着こんでようやくしっかり眠れました。
明けて27日、夜叉神峠登山口より入山。樹林帯歩きがずっと続き1時間ほどで夜叉神峠小屋
ここで初めて眺望が開けます、しかも感動的な。もっとも28日の三山縦走中の景色はさらに
素晴らしいものでしたがこの時点ではここをゴールとしてもいいんじゃね?というくらい
黄葉の始まった白峰三山に感動しました。あそこを全部去年歩いたんだと思うと
感慨もひとしお。
その後も樹林帯を黙々と歩き、杖立峠、火事場跡(ここからの白峰三山も素晴らしい)、
苺平と進み昼前に南御室小屋へ到着しました。初日の行程はここまで。
飲んで飲んで、夕食もとらずに夕方から翌3時半までたっぷりと睡眠をとりました。
28日、テン場で朝食をとり6時少し前に出発。夜露を浴びたテントが重い。
小屋の左脇から登山道が延びていますが起き抜けにしっかりと登らされます。
標高をぐんぐん稼ぎ砂払岳まで登ると展望が開けます。素晴らしい!
ここから先、夢のような美しい縦走路が続いています。が、薬師岳小屋のラジオで
御嶽山の噴火に関するニュースが漏れ聞こえ、気持ちが落ち着かない。
情報が不足していた。周りの登山者も家族などから安否を問う連絡がたくさん入って
来ているが返信ができない、と我々と同じ状況の方が多かったようだ。スマホなどでの情報収集も難しく皆やきもきしながら先へ進んだのではないだろうか。
それでも目の前に次々に現れる美しい景色に心奪われ、おそらく私を含めほとんどの登山者は
御嶽山の現在置かれているであろう状況に対する想像力は働かなかったでしょう。
それは北岳の右側に仙丈ケ岳、その奥に御嶽山のいつもとは違う灰色の山頂部分がわずかに
見え、また白い噴煙が上るのを目にしたときでさえも同じだったのでは。
さて縦走路、観音岳(ここから薬師岳越しに眺める富士は美しい)を過ぎるとかなり
下ります。
不安になるほど下ります。そこから赤抜沢の頭までの登り返し、このころには日も高くなり
気温も上昇、きつい登りでした。
やっとの思いで赤抜沢の頭に到着。ここから地蔵岳を眺めるだけでもお腹いっぱいな景色を
楽しめるけれど、ザックをデポして賽の河原まで往復。
近くから見上げるオベリスクは迫力があります。
赤抜沢の頭を早川尾根へ進み、今回の縦走路最後の登り、高嶺2779mまで辛抱の40分。
高嶺山頂は360度の大展望。景色を楽しみながらしっかり休憩してここから始まる
下りに備えます。
そしていよいよ今回の縦走路で一番不安だった広河原まで1200m超の一気下り。
歩き始めてすぐに急な岩場の下りとなるので慎重に。雨の後などは滑って難しくなるかも
しれません。そして、途中から左膝が気になりだしました。
広河原まで何とかもって欲しい・・
白鳳峠からは甲斐駒の仙水峠の周りと同じ岩塊斜面を、正面にドカンとそびえる北岳を
見ながら下ります。これは贅沢な風景ですよ。
そして評判どおり樹林帯に入ってからの下りが辛かった。左膝を完全に痛めてしまい最後の
方はザックの重さなど気にならないほど膝が痛かった。
ちなみに写真でもよく見る連続する梯子や、鎖、崩れ落ちそうな橋などは高度感も大した
ことは無く特に危険とは感じませんでした。
ただひたすら急勾配を下り続ける、そこにこのコースの難しさというか不人気さ(^_^;)
が窺えます。
それでも白鳳峠から白鳳峠入口までコースタイムどおり2時間で下ることができたので
我々としては上出来でしょう。
広河原インフォメーションセンターまで膝をかばいながらゆっくり歩きゴール。
15:10のバスで夜叉神へ向かい、芦安温泉ヘルシーハウス山渓園で2日間の汗を流して
帰りました。
白鳳峠から広河原に下りるこのコースをまた歩きたいか?下山直後は二度と歩かねえ!
だったけれど、1週間もするとまた歩いてもいいかな、と思えてくるので不思議だ。
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