地獄の槍ヶ岳(山スキー失敗)
- GPS
- 18:19
- 距離
- 30.1km
- 登り
- 2,251m
- 下り
- 2,250m
コースタイム
- 山行
- 16:42
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 18:16
天候 | 晴れ→曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
トレースしっかり、デブリ多数 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
土曜日
先輩の雪山デビュー(蓼科山)同行を終えた後、決算セール中のカモシカスポーツでグローブとビーコンを新調し、20時から仮眠をとるも全く寝付けないまま、23時に新穂高温泉に向け出発。
日曜日
1時、登山指導センター手前に駐車。8割近く埋まっていた。
2時、登山開始。林道序盤は雪が少なく、スキーを抱えて移動。
白出沢からもアップダウン多く、またデブリ多数につき、シートラで通過。
滝谷先もしばらくシートラで進んだが、槍平手前の開けた場所からシールスキーに変更。雪は締まっており、トレース外してもラッセル不要。
8時半、槍平から見える右手の尾根を沢沿いに回り込むと地獄の急登開始。カリカリ雪だが、垂直に過重すると意外にもきちんとシールが効く。
なお、寝不足のせいか全然動けず、後続全員に抜かされた模様。
ピークまで残り標高差400mの地点でシートラに変更。アイゼン勢のトレースを利用させてもらう。
やはり斜度のある場所では、斜面と平行に足を置かざるを得ないスキーよりも、ステップを切ることで階段状に歩けるアイゼンやツボの方が歩きやすい。
10時、ピークまで残り標高差300mの地点で遂にスキー板デポ。もはや飛騨パウなんてどうでも良い!さっさと登って帰って眠りたいという感情に支配されたのだった。
12時半、山荘着。先行パーティが悉く帰るタイミングだったので、山頂は貸し切りか!!?
13時、迫り来るガスに急かされ、何とか景色が楽しめるうちに登頂。
14時、スキーデポ地点まで帰還。この後は快適スキー下山となるはずが、下から濃密なガスが這い上がり、飛騨沢は瞬く間に視界ゼロに。
ホワイトアウトのせいで三半規管がやられ、吐き気との戦いが始まる。
数メートル滑ってはへたり込みを何度か繰り返したが、あまりの気持ち悪さに遂にポカリをリバースしてしまった。
スキー滑走は諦め、シートラツボ足で下山開始。ちょっと進んでは座り込みを繰り返し、山レコの下山予定時刻は23時を示している。絶望。
16時、加速度的に暗さを増す曇天の下「下山時刻は早ければ早いほど良い(なんなら昼前が良い)。日没後の行動なんてあり得ない」を信条に下山活動を続けてきた私は心が折れていた。
しかし、千丈沢乗越分岐付近で反対側の尾根を下る登山者を発見。急に元気が出た。
槍平でもテントを発見。さらに孤独感が薄れた。
道中、遭難するんじゃとどんどんネガティブになっていたが、他者の存在を確認することで徐々に持ち直し、槍平先は標準よりやや早いくらいで歩けた。
滝谷手前で日没。ヘッドライト点灯。
白出沢でも先行パーティ発見。何気ない会話が心細さを吹き飛ばしてくれて、ありがたい。
林道はボブスレー。ここに来てようやくスキー板が役に立った。
……いや、17/18時間ずっと足を引っ張ってきたコイツを、こんなことで赦してはいけない。「終わり良ければすべて良し」という諺を私の中の辞書から抹消した。
20時、下山。
日没後下山も18時間にわたる長行動も初めてなので、大変辛かった。このコースには二度と来ません。
22時、周囲の食事処や日帰り温泉は悉く営業終了時刻であり、どこにも立ち寄れないまま帰宅。私の中の辞書にあった「泣きっ面に蜂」という諺に強調線を引いた。
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