9歳児とゆく激登りと美しい滝とカモシカ登場の大岳山【日本二百名山】
- GPS
- 07:30
- 距離
- 9.8km
- 登り
- 1,089m
- 下り
- 1,084m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
1000円/日 |
コース状況/ 危険箇所等 |
千足〜天狗滝〜綾滝〜尾根(千足分岐):基本的にほとんどがえらい急登、綾滝から尾根までは本気の超急登。関東ふれあいの道ゆえ整備はゆきとどいている 尾根〜山頂下:関東ふれあいの道、整備の行き届いた登山道 山頂下〜山頂:手を使うレベルのド急登。短いけどなかなか 白倉分岐〜白倉:古道らしく無理な急坂がいっさいない。下から尾根に上がる道といしてはこのルートは優秀かも |
その他周辺情報 | 瀬音の湯 キャンプシーズンはちょい混みだけどきれいでとてもいいお湯 |
写真
感想
多摩三山のひとつ、大岳山。息子と山登りを始めたころ、何度か目指そうとしたことがあった。
まだ5歳の息子と、瀬音の湯の裏から馬頭刈尾根を歩いた。「まずかり山」だが、その頃は「ばとうがりやま」と読んでいた。このときはあわよくば大岳山まで?と思ったもののとうてい無理で鶴脚山で終了、千足尾根をおりてきた。途中息子が転んで坂道を転がってしまい「死ぬかと思った」そうで、それは今でもときどき思い出すらしい。
今回はそのときおりてきた千足から、大岳山を目指すことにした。ただ千足尾根を登っては距離が伸びてしまうので、天狗滝経由で。
千足には駐車場がある。どうやら私有地のようで、坂の上にある農家さんに利用料1000円を払う。そのお礼にとジュースがもらえた。
そこからアスファルトの道をしばらく上がる。途中にちょっときれいなトイレがあってありがたかった。息子が舗装道にうんざりし始めたあたりで登山道が始まった。
ここは「関東ふれあいの道」の一部らしく、整備は行き届いている。登山道に入ってすぐに分岐があるが、道しるべが、
「←天狗滝・綾滝 綾滝・つづら岩→」
となっていてよくわからない。天狗滝経由でつづら岩に行きたいんだけどどっちも綾滝通るならいけるってこと?
天狗滝方面に進むと、なかなかワイルドで急な道になった。「関ふれ」でこれはちょっとすごいな。と、息子が「わっ!」と声をあげる。びっくりして振り向くと、そこには
カモシカさん!!!!
逢いに来てくれたんだね!!
しばらく見つめ合ったあと颯爽と去るカモシカさん。谷底についてからも我々をまた見上げていた。息子も自分も、人生初カモシカだった。
少し登って小天狗の滝、さらに登って天狗の滝。なかなか見事な滝、登山道が滝つぼの横を通るので見上げて見ることができる。迫力!
滝からしばらく登ると、斜度がかなりゆるやかに。苔むした岩の転がる静かな森になった。のんびり歩いて視界が開けたところに、綾滝。
岩肌を幾筋もの水がつたう、「綾とは何か」という息子の疑問に一発回答するような美しい滝。お不動さまが横におはした。お参りしてしばらく滝の美しさを見る。
ここから先が、ものすごい斜度の登りだった。馬頭刈尾根に真横から上がるルートゆえキツい部分があるのは承知の上だけど、ちょっとこれはすさまじい。登ってきた後ろを見るとほとんどガケ、ふつうに怖い。落ちそうな感じではないけれど、転んだらヤバそうな気もする。
そんなヤバい登りが続いたらどうしようと思ったけれどほどなくして道しるべが登場、尾根道に着いたことを知る(合流点は尾根っぽくないところ)。ここからはそう壮絶でもないだろう。この辺りには「つづら岩」という眺望ポイント(かつクライミングの名所)があるようだけれど、先を急ぐ。
「悪路」の看板を気にすることなく進むと、岩にハシゴがあったりとふつうの尾根道よりは変化のある道になった。やがて富士見台に到着、あずまやとベンチがあるのでひと休みして息子はグミを食べる。たぶんここからは富士山が見えるんだろうけど、曇りなので特に何も見えない。
そこからしばらくはほぼ平坦な道、のんびり行くと鍾乳洞方面からの道、ついで白倉からの道との分岐。帰りはこの白倉方面に降りる予定だ。そういえば4年前にも鍾乳洞方面から登ろうとしたことがあった。その時は暑くて無理だと息子と妻が途中で引き返すことに決め、モミジイチゴとりに変更したのだった。そこからしばらく山梨ばかりに行っていたから、このあたりはちょっとなつかしい。
ほとんど平坦な道を進んで、大岳山の山頂を巻く道との分岐に到着。さあ、最後の「鍋の取っ手」だ。
まずは大岳山荘のほうに進む。すると道しるべのない獣道のような分岐が山側にあるのでこれを登る。しだいに傾斜がきつくなり、手を使わなければ登れないようになってふざけんな、と思ったあたりで人々の姿が見えた。いきなり、山頂。
大岳山に登ったよ!
今日は曇りなので、向かいの笹尾根から先は真っ白である。親切な方が「天気がいいとこっちに富士山が見えるんですよ」と教えてくれた。どうやらどこかの高校の山岳部らしい、そしてこの方は先生のようだ。
山頂はそこそこの広さがある広場になっている。今日のお昼はカップ麺、息子はカップヌードルBBQ味。猛烈な勢いで食べていたものの最後は少し残した。「すごくおいしい味だけどものすごく飽きる」とのこと。
アセビの木が満開で、鼻をつっこんで匂いをかぐ息子さん。真似してやってみる。とてもいいにおいがする。
さて、おりようか。まずはガケのような急降下、でも後から考えたら別のほうにおりえ大岳山荘を通ってもよかったな。ついでごくゆるい下り坂、笹尾根を見渡しながら気持ちよく歩いて白倉分岐に到着。ここからおりる。
上部の急な馬頭刈尾根、それをうまくつづら折りで歩きやすい道にしてある。古い石に「十七丁」と目安が書かれている。茅堯覆やくら)尾根といい、どうやら古くから歩かれているらしい。途中に展望台らしきところがあり、笹尾根がよく見えた。ベンチがあるのでちょいとひと休み。
再び急坂を大きなつづら折りでくだる。おりきったところにモミジイチゴたちが白い花を咲かせていた。ここからはまっすぐのゆるやかな道、少し掘れているので古い道だとわかる。
ふと見ると、道から少し上がったところに小さな木造の建物があった。息子はあずまやかなあと言い、トイレじゃない?と返したところ、果たしてこれはお地蔵さまのおうちであった。失礼すぎるwwwwwと笑い転げる息子。ばちなど当たりませんように!
林道を横切ってさらに行くと、しっかりしたお社と鳥居があった。「一丁」の石もある。なるほど、この道は信仰の道でもあったのだろう。
お社で道は直角に折れ、ほどなくして里に出た。そこに大嶽神社があった。お社と道はつまり大岳山を御神体とする大嶽神社との関係か。無事に下山できたことを感謝しにお詣りする。
あとで調べたところ、この大嶽神社は西暦747年に開かれたのだという。奈良からやってきた橘高安さんが吉野金峯山から神様を勧請したとのこと。奈良時代!
さて、あとはのんびりアスファルトの道をおりていこう。しばらく行くと都道205号線に合流。ここで息子さんがウンチョスを訴えるも、どう考えても無理。道路の向かい側にサルがいるのを見たりしてなんとかごまかしてもらい、駐車場に到着。おつかれさまでした、息子のおなかがもつうちに瀬音の湯に急ごう!
山登りをさかんにするようになる前、保育園の同級生たちとこの辺りでよくデイキャンプなどをしていて、瀬音の湯も何度となく来た。最後に来たのは馬頭刈尾根を登った4年前かもしれない。とてもなつかしいお湯だった。
そのあと、福生でアメリカンステーキを食べ、この時息子がハマっていた「ねこねこ日本史」の曲をエンドレスリピートしながら帰路についた。
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