八経ヶ岳から “神々の舞う神仙平”へ
- GPS
- 05:00
- 距離
- 10.0km
- 登り
- 1,288m
- 下り
- 759m
コースタイム
天候 | 快晴のち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
最上部トンネル脇の駐車場、朝6:30着で残りあと2台程でした。 戻って来た時は、下の駐車場にもかなり停まってました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
行者還トンネル西口から舟ノ垰までの奥駈道は、五錮峰の崩壊地以外は危険なところはありません。 神仙平への下りと登りは、舟ノ垰付近からの方がいいです。 私は、かなり手前からトラバース気味に下り始めましたが、途中にある2本の涸れ沢を横切るのはかなりヤバイです。 涸れ沢のガレは、こぶし大から頭くらいの大きさの浮き石の堆積で、立ってるだけでも足元の石が崩れ、歩こうと体重移動したとたんガラガラと転がり始めます。 上からの落石の不安もあるためすばやく横切りたいのですが、少し動くだけで自分が落石を発生させてしまいます。 私の通過時は、下方に人はいなかったのですが、自分の発生させた落石が他の落石を誘発させないかと不安なため、できるだけ慎重に、しかしできるだけ早くを意識して通過しました。 なので、複数人で通過するときは非常に危険です。 やっと対岸へ渡り、涸れ沢から土手へ這いあがろうとして足を踏みこんだら、この土手も非常にもろくあっさりと崩れ転倒しそうになりました。 このルートは当然ですが、舟ノ垰付近からでも踏み跡はほぼありません。 時々、獣道なのか踏み跡なのかわからない道のようなものがありますが、 無いと思っていた方がいいと思います。 それと、テープはありません。(見つけられなかっただけかも知れませんが…。) 草付きのところも浮き石がシダなどに隠れていて歩きにくいです。 GPSのログが舟ノ垰に上がって明星ヶ岳方面へ少し戻ったP1658の北側で途切れてます。駐車場に下りてから途切れていることに気づきました。 トンネル西口から神仙平までの往復の距離は、16〜17劼らいと思います。 累積標高差は、上下1500mほどと思います。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
携帯
時計
カメラ
エマージェンシーブランケット
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感想
今まで何回か八経ヶ岳から楊枝ノ森や釈迦ヶ岳間を行き来したとき、五鈷峰と楊枝ノ森までの間の湾曲した奥駈道稜線内側にある気持ちの良さそうな草地の台地がいつも気になっていた。
私は密かに、ここは“大峰の涸沢”と思ってます。チョット言い過ぎかな(;一_一)
ネットで調べると、そこは“神仙平”と呼ばれ、北〜東〜南は明星ヶ岳から楊枝ノ森と七面山の稜線にぐるりと囲まれ、西方向は天和山方面の絶景がひろがっている「素晴らしいところである。」と絶賛していた。
そして、“神々が飛翔するところ”と言った表現もあった。
稜線上から見てもスゴくいいところに思え、ネットでの絶賛と合わせて、一度神仙平へ行ってみたいとの思いが湧きあがってきた。
そして、いろんな方々の山行記録を見ていたら、そのどれもがカラハッソウ谷を詰めて神仙平に上がっていました。
このルートであれば、国道168号線を南へ下り、国道から外れて林道を延々と走り、さらに長い林道歩きが待っているということで二の足を踏んでいた。
そして、地図を見ながら思いついたのが、行者還トンネル西口から八経ヶ岳を経由して舟ノ垰から神仙平へ下りてピストンするコースでした。
これであれば、車でのアクセスの距離と時間が大幅に少なくなるのと、苦手な林道歩きが無くなるという好条件がそろっていました。
ただ、1400mほどの台地に行くために、1915mの近畿の最高峰八経ヶ岳を越えて行くことに違和感!?も感じました。
本当は、カラハッソウ谷を登り詰め、汗を流してたどり着いたところにひろがる草の台地に立った方が、感動は何倍も大きいと思いましたが、とりあえず今回はこのコースで行ってみることにしました。
最初は、舟ノ垰から神仙平を往復する予定でしたが、同じところを歩くのは面白くないので、神仙平への下りと登りだけ別ルートにするため、舟ノ垰の手前からトラバース気味に少しずつ下りて、舟ノ垰へ上がるルートとしました。
五鈷峰付近から神仙平を見たとき、神仙平の手前に涸れ沢があるのに気付き、涸れ沢の状態がわからないので手前から下りるか、舟ノ垰から下りるか思案しましたが、やっぱり手前から下りていくことにしました。
最初は、草に覆われた浮き石の多い歩きにくい樹林帯の斜面を下りて行くのですが、ほどなく1本目の涸れ沢が現れました。
この涸れ沢に足を踏み入れた時に初めて、足元の石が非常に不安定なことに気付き「エライところに来てしもた!」と思いました。
立っているだけでも足元の石が崩れ、足を前に踏み出すことができないのでどうしようか!?と思いましたが、幅が5mほどだったのと神仙平がすぐそこに見えていたので、ここはゆっくりと慎重に渡りました。
そして、少し先に2本目の涸れ沢が現れました。
この沢は幅が10mほどあり、その両岸は1mほどの段差になっているため先ほどのように簡単に渡ることができませんでした。
涸れ沢に下りられるところを見つけるため、この沢に沿ったガレ場を下りましたが、このガレ場でさえ足元の石が非常に不安定で、足を前へ出すたびに石が崩れました。
しばらく沢に沿って下り、涸れ沢に下りられるところを見つけそこから横切りましたが、ここも非常に不安定で斜度もあるため先ほどより慎重に、けど素早くの気持ちで渡りましたが、実際はゆっくりゆっくりでした。
下方に人がいないことはわかっているのですが、足元の石が崩れて落石となるためどうしてもゆっくりゆっくりとなってしまいました。
なんとか渡りきり対岸へたどりつきましたが、そこは50僂曚匹涼丙垢療攫蠅砲覆辰討い燭里如△海療攫蠅望紊るため右足を土手の上に置いて身体を持ち上げようとした途端、土手が崩れ危うく転倒しそうになりました。
転倒していれば、恐らく数mは落ちていたと思います。
神経を使う場所を通過した後の土手だったので気持ちが緩んでいたと思います。こう言うところに「魔物が入り込んでくる」と思いました。
この非常にやわらかい不安定な土手に上がるため、一か所に力がかからないよう腹這いになり、草を軽く掴んで少しずつズリ上がるようにしてようやく安定した草地に上がることができました。
そしてここはもう神仙平の端っこで、眼の前にひろがる素晴らしい光景に先ほどの恐怖も一瞬にして忘れてしまうほどでした。
神仙平の真ん中あたりにある高さ1mほどの岩の上に立ち、周りの絶景を思いっきり満喫しながらパンをかじってました。
小休止のあと奥駈道のどのあたりに上がろうかと稜線を見上げ、樹林帯のきわまで少し直上しそこから南方向にトラバース気味に舟ノ垰をめざしましたが、途中でGPSを確認するとこのままではかなり南へ行ってしまうため、途中からまた直上して少し軌道修正しながら“舟のたわ”遥拝石付近に上がりました。
ここからは、何回か通ったことのある踏み跡もしっかりした道で、天気も良いため迷うことも無いと思い一度もGPS(スマホ)の確認をしなかったため、ログが途切れていることに気付きませんでした。残念!
明星ヶ岳への登り返しの途中、上の方から「この道はどこへ行くんですか?」と大きな声が飛んできました。
自分の歩いている道がどこへ続いているのかわからない人が山歩きをしていることに驚いてしまいました。
近づいてみると、20代の単独男性で明星ヶ岳に登るつもりが、明星ヶ岳がわからず気付かずに奥駈道を下りて来たようでした。
この方は、GPSはおろか地図さえ持っておられなかったです。
確かに、明星ヶ岳への分岐は少しわかりにくいですが、せめて地図を持って読むことができれば、通り過ぎることは無かったのではないかな、と思いました。
一応、明星ヶ岳の分岐まで案内し別れましたが、無事に帰れたのでしょうか?
奥駈道出合からは、福島県から来られたおばさん4人組と楽しくおしゃべりしながら下りました。
このおばさん達は、とても明るく賑やかで話ししているとすごく楽しかったです。
このほかにも、熊野本宮大社から吉野までの順峯をテン泊でされている岐阜県から来られた20代の単独男性と話ししたりで、人に出会うと足がなかなか先へ進みませんでした。
今回の山歩きは、“ヒヤリ” “ハット”したこともありイイ勉強になりました。
次に神仙平を訪れるときは、カラハッソウ谷を詰めて“本当の!?”感動を味わいたいと思います。
sukanpoさん、こんにちは。
最初に、sukanpoさんらしいコース取りですね。ただ、一般向きと考えるには、行動時間3時間プラスが必要でしょうから、日の短くなる今後では行動時間が問題かと・・。
是非に、行って見たい、神・仙人が舞い降り、飛翔する「神仙平」、神・仙人のみがプレーを許される「神仙平カンツリー倶楽部」ですね。
七面山登山ルート、五條からの、いつになると改修されるか?と思われる林道終点の洗い越から、王子林道〜カラハッソウへの長い林道歩きが必要かと躊躇しておりましたが、「舟ノ垰」からのアクセス、ありですね!?
ただし、行ってみようには、決断を要します・・。
素晴らしい・・、お疲れ様でした!!!
それと、(私としては)奥駈道を北進しながら見上げる五鈷峰 は荘厳で、ここまで来ないと見れないと思わせる強さ・険しさを感じます。
DCTさん、こんばんは。
神仙平へ舟ノ垰からのアクセスに共感していただきありがとうございます。
気になっていた神仙平へどうしても行きたくて、でも車の運転を少なくしたい(ひとりだと帰りが睡魔との闘いになるため)ので、こんなルートを考えてしまいました。
神仙平は、やっぱり素晴らしいところでした。
明星ヶ岳から延びる稜線が、スゴく大きく見えて近畿の山では無いような感覚にとらわれました。“下から見上げて”これだけ雄大な稜線を見られる山は近畿地方にはあまり無いと思います。
確かに、神々の飛翔するところ といっても過言ではないと思います。
帰ってきてから、もう一度行ってみたい!もっとゆっくり堪能したい!!という気持ちが、さらに湧きあがってきました。
おっしゃられる通りこれからは日が短くなってくるので、また来年、今度はもっとゆっくり時間をとって楽しもうと思ってます。
五鈷峰は、私も気になる山の一つです。
荒々しい山容と白骨林の厳しい部分と、直下にひろがる優しく穏やかな草地のアンバランス?さ がなんとなく気に入ってて、いつもここで同じような写真を撮ってます。
大峯という山は、やっぱり奥が深く、引き出しが多く、楽しくて、時に恐ろしく、そして不思議なところです。
まだまだ、知らないところばかりなので、これから時間をかけて少しずつ体験していきたいと思います。
DCTさんのレコも楽しみにしていますので、よろしくお願いいたします。
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