蘭から南木曽岳
- GPS
- 08:19
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 846m
- 下り
- 836m
コースタイム
- 山行
- 6:16
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 8:08
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
4時起床、4時40分に宿泊した恵那のルートインをチェックアウトし中央道で中津川ICへ。 ここから国道19号〜256号〜林道経由で登山口に5時30分に到着。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◎蘭コース登山口駐車場 南木曽岳の南西側、蘭キャンプ場の先にある南木曽岳の最もポピュラーな登山口。 岐阜側からは中央道中津川ICから約30キロ、55分。 長野側からは中央道飯田山本ICから約30キロ。 蘭キャンプ場の先登山口手前のみ未舗装。 駐車場は登山口前広場と手前の登山者用駐車場の2面あり。 登山口前広場は砂地、区画なしで約9台。 登山者用駐車場は砂利、区画ありで15台。 登山口手前にトイレがある。 非水洗、照明、水道、ペーパーなし ◎登りルートと下りルート 南木曽岳は登りルートと下りルートが分けられ時計回りの周回コースとなっている。登山道は上り下りとも急登、急降下の連続で梯、ロープ、鎖が多数設置されている。 際立って危険な場所はないが、コース全般で気を許せない道が続く。 特に、雨後や降雪時はスリップにくれぐれも留意したい。 狭い登山道が続くため、逆回りは自粛したい。 ◎南木曽岳山頂 三角点は標高1677.3mだが、実際の最高点は見晴台入口にある南木曽嶽山大神の石碑がある場所である。 いずれも眺望はない。 見晴台は北側が開けた巨岩で正面に御嶽や乗鞍が望め、眼下に南木曽の町が見える。 山頂の北東約200mにベンチや案内板が置かれた展望台があり、ここから正面に臨む中央アルプスの山並みは圧巻である。 大半のハイカーはここで腰を下ろしている。 さらに摩利支天の先の巨岩上は南アルプスや恵那山の展望が素晴らしい。 ☆南木曽岳避難小屋 南木曽岳山頂の北東標高1720メートル地点にある。 定員約25人。 2014年10月18日現在、小屋そばにバイオトイレ設置工事が進められており、工事作業員が避難小屋に宿泊している。 工事終了まで小屋の利用は控えるのが賢明だ。 小屋南東鞍部に水場表示があるが、水量はわずかであてにはならない。 |
写真
感想
17日は渋描き&まっちコラボ登山を行ったのだが、そもそもこのスケジュールにしたのは、コラボ登山終了後正月以来帰っていなかった奈良の実家に帰省するのに都合がよかったからだ。
18日の天気が悪ければそのまま奈良へ帰る腹積もりだったが、天気予報では18日も穏やかな晴れ。
18日の天気が良ければ奈良への帰省途上にある南木曽岳に登ると決めスケジュールを組んでいた。
17日のコラボ登山終了後は翌日に備えW君のBMWと同走して中央道を南下。
途中で飯田のビジネスホテルに泊まるW君と別れ、恵那山トンネルを超え予約した恵那のルートインにチェックイン。
南木曽岳登山を考えれば中津川あたりに泊まるのがベストだが、何分行楽シーズンの土曜日、直前予約では恵那のルートインしか空きがなかった。
南木曽岳には名古屋支店勤務だった20年ほど前にソロで一度登った記憶がある。
確か下りコースが土砂崩れの影響で通行禁止となっており、三角点まで登っただけで往路を引き返した。
眺望も何もなく、ただ登りがきつかった印象しかないが、下山後山頂の先に見晴台という御嶽や乗鞍の眺望がいい展望台があること、更に避難小屋の先では中央アルプスが一望できることを知り地団太踏んだことはよく覚えている。
その後、何度かリベンジを図ったが果たせず、今回ようやくその機会が訪れたという次第だ。
南木曽岳は中央アルプスの主稜線から外れた独立峰だが、中央アルプス同様花崗岩で形成されている。
今年の広島の大水害でもわかるように花崗岩は風化すると脆く、大雨によって水害を起こすことが多い。
南木曽岳はその地形上伊勢湾から吹き込む季節風をまともに受けるため周辺でも雨量の多い山であり、当然谷は深く、山は峻嶮である。
地元ではたびたび大水害をもたらす魔の山とされており、今年7月の台風8号による南木曽町の土石流災害も、南木曽岳西側の梨木沢で起こったものだ。
一方恵那あたりから遠望する南木曽岳はまるで屏風のように聳え立っており、その姿は標高1600メートル後半とは思えない存在感である。
4時に起き5時前にホテルをチェックアウト、中央道で中津川に行き、国道19号から256号経由で登山口に5時半過ぎに到着。
6時に落ち合う約束をしていたW君もすぐに到着した。
6時過ぎに登山口を出立。
林道から登山道に入り、額付川を渡渉すると登山道と下山道の分岐に着く。
出だしからここまで腰痛がひどく、先行するW君には何度も待ってもらった。
登山道はとにかく急登が続く。途中梯やトラロープが連続するが樹林帯のせいか高度感はさほど感じない。
山頂まで木曽五木と言われるヒノキや高野槇などの針葉樹林が続くが、樹間は広く日差しが入るため奥多摩辺りの植林のような暗さはない。
照葉樹も混成しており、赤や黄色に染まった木々も点在する。
登山口から3時間半で山頂に到着。
三角点と山頂標識があるが展望は効かない。
前回はここで引き返してしまったのだ。
すぐ先に見晴台という標識があり、これに従って進むと断崖上の巨岩に飛び出す。
北側が開け正面には噴煙を上げる御嶽がそびえ、左手には小秀山、奥三界岳、右手には乗鞍から穂高が続く。
眼下には南木曽の市街地が見下ろせる。
山頂の北東には避難小屋がありその先からは目の前に中央アルプスが圧倒的な姿を見せる。
ベンチが置かれており、1時間半ほど景色を楽しみながら食事も兼ねた大休止を取る。
ハイカーがぽつぽつ登ってきたのでいったん腰を上げ、今度は山頂東の摩利支天へと向かう。蘭への下山道を分け、巨岩の前で行きどまりとなるが、この巨岩の上がまたまた展望台となっている。
ここからは南アルプス南部が一望でき、正面には恵那山の巨体が牛のように横たわっている。
岩の上ではしゃぎたいところだが、足元は数十メートルにわたってキレ落ちており滑らないように注意する。
ここに1時間弱居座った後、そろそろ下山開始。
下山道も急降下の道が続き、やはりロープや梯が連続する。
急降下故標高は一気にに下がり摩利支天から1時間ほどで登山口に無事帰還。
既に帰ったハイカーも多そうだが、それでも駐車場には10台以上の車が残っていた。
前日に続き穏やかな晴天、噴煙を上げる御嶽はじめ、目の前に迫る中央アルプス、乗鞍、穂高、南アルプスと展望は思いのまま、
山頂まで続く木曽五木の森と花崗岩はあたかも中国の南画のような風景となり『これぞ木曽』という姿を見せてくれる。
GPSによる歩行距離は9キロにも満たないが、その間の標高差700メートルはこの山の登り下りの厳しさを示している。
とにかく登りごたえのある山、そして登った先での景色は流した汗を裏切らない素晴らしいものだった。
下山後は麓にある南木曽温泉へ。
俗っぽい施設だったが、風呂はアルカリでとろとろのなかなかのいい湯だった。
中津川でW君と別れ奈良へと向かうが、中央道名古屋行きがまさかの20キロ渋滞、1時間かけてようやく渋滞を抜けた後は東海環状〜伊勢湾道〜東名阪〜名阪国道を使い9時ごろ無事実家に到着した。
10月はいい山行が続いている。
コメント
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恵那山と中央アが近く、南ア南部がなんの隔てもなく連なっているのが地図を縮小すると分かります。位置関係がユニークです。それにしても中央アの眺めが素晴らしいですね。白馬だけではなく南アも冠雪してたんですね。
好展望地に建つ避難小屋、いいですね、泊まりたくなります。展望的には恵那山より遥かにいいですね。
数年前の4月に恵那山に行ったとき南木曽岳も見えてたんでしょうけど、その存在を知らず気が付きませんでした。残念でした。
それにしても好天が続きますね。
mtkenさん、おはようございます。
私は昔名古屋勤務の経験があったので、この山を知っていましたが300名山意識してる人を除けば、関東でこの山のことを知っている登山者はかなり少ないんじゃないでしょうか??。
この山に登るハイカーの大半は中京方面からでこの日も山頂では名古屋弁がみゃーみゃー飛び交っていました。
でもここのほか、小秀山とか大川入山などいい山はいっぱいありますよ。
100名山だからと言っていい山とは限りませんからね。
東北にしてもそうですが、むしろ100から外れてる山にこそ知る人ぞ知る名山ありです。
ここはいい山ですよ。
match1128さん
cafemikitaさん
お二人の パターンが良くわかりました。
こんな感じで一山終わると次の へ移っていくのですね。
中央道八王子方面でしたら、もう一山もご一緒できましたが、木曽では無理と諦めました。
こっち方面の にも行きたいなぁ
W君私を木曽へ連れてってぇ
hamburg
渋描き隊長、先日はありがとうございました。
我が家は乗っている車の構造上車中泊はできません。
連荘の場合は必ずビジネスホテルを使います。
その代り車が好きなので長距離のドライブはあまり苦になりません。
南木曽岳すごく良かったですよ。
ここも渋描き隊長がこれまで登ったことのない種類の山ですので、もし一緒に歩かれていれば感動ものだったと思います。
3人で渋描きさんが一緒だったら、こっちもきっと楽しまれたのにねと何度も話していました。
もしまとめて休みが取れるなら、木曽でも東北でもご案内しますのでご検討ください。
確かに急峻な登山道ですね。
「大きなお尻」が目立っちゃいます
南木曽町での土石流災害のニュースを聞いてすぐに「南木曽岳の麓の町かな?」と思いました。
4年前の10月に恵那山に登った際に、「あれが南木曽岳だろうなぁ」と思いながら歩いたことを思い出します。
恵那山もそうですが、南木曽岳も頂上からの眺望より、途中の道から、あるいは展望岩からの眺望が魅力なんですね。
また御嶽山でもそう思いましたが、愛知・静岡方面からのハイカーが多いのも、その位置関係からすると頷けますよね。
だって、関東圏からは遠いですもんね。
とは言いながら、いずれ行ってみたい山の一つには変わりありません。
隊長
山頂からの眺望がないといっても、見晴台は山頂の至近ですし、避難小屋先の展望台も細長い山頂部の先端ですから、山頂の展望がないというのは語弊があるかもしれません。
恵那山とは近いですが、山容の違いからも分かるように全く種類の違う山です。
何よりも、この山以上に中央アルプスを至近から望める山は他にはないでしょう。
中央アルプスに雪がかぶる時期にぜひ再訪したいですね。
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