黒部源流 高天ケ原温泉
- GPS
- 30:12
- 距離
- 49.8km
- 登り
- 4,134m
- 下り
- 4,170m
コースタイム
- 山行
- 12:30
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 13:49
- 山行
- 5:26
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 5:49
- 山行
- 7:13
- 休憩
- 2:02
- 合計
- 9:15
天候 | 2日 晴れ 風は冷たく雪は緩まなかった 3日 晴れ 昼頃の太陽には輪っかが出来て居たが天気は崩れなかった 4日 晴れ 風もなく穏やかな1日 谷の底部では風が無く日差しが強くて辛かった |
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過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ヤマレコユーザーY0M0YAMAさんの4月22日の山行を大いに参考にさせて頂いた、この場をお借りしてお礼を述べます。 新穂高登山口〜小池新道入り口 ワサビ平小屋辺りまでの林道は荒れてもなく快適。小屋から奥の林道は左手の斜面からの雪崩デブリが4か所ほど道を塞いでいる。倒木も多く注意が必要。 小池新道入り口〜大ノマ乗越 新道入り口辺りは荒れもなく平和だが、5分も歩くと雪崩デブリの山が行く手を遮る。夏道は90%ほどは埋もれているので進路をしっかりと見極めて進むこと。 秩父沢はおおむね平らで歩きやすかった。 乗越に雪庇は無かったので、雪庇ブロック崩落の心配もなく乗り上げは苦も無く出来る。 偶然にもフォローしているmacoさんにお会いしたが、macoさんだと分かったのは帰宅後の事。 大ノマ乗越〜双六小屋 大ノマ乗越から双六谷へ滑り込んだ。北向き斜面はガリガリで横滑りで転ばない様に降りただけの話。18kgのザック背負って凍った斜面は体に悪かった。 双六谷は少し流れが見えるがおおむね雪に埋まっており、弓折れ岳の稜線をアップダウンで歩くよりは平らで斜度も無いので楽だと思う。 谷で上流から吹き飛んできたプロモンテのテント袋とポール袋を拾う。 双六小屋〜三俣蓮華岳 スキーハイクなら小屋の手前200mで左手の雪のつながった斜面に取り付けばよかったのだが、先ほど拾ったテント袋の主を見つけるために小屋まで進む。 主は風に飛ばされたのを知らないでテントの中で寝ていたが、無事に手渡すことが出来た。「あざっす」今どきの若者か? 双六岳の山頂は通らず北面をひたすらトラバースして丸山に向かうが、左手上がりの方斜面は凍って硬くなかなか辛い。 丸山に到着するとやっと三俣蓮華の山頂が見えてくるが地味に遠いから心が折れそうになる。 丸山からいったん鞍部へ降りて三俣蓮華に上り返すのだが、その下り斜面はガリガリに凍っていて、シールを貼ったままのスキーでは恐怖でしかなかった。 三俣蓮華岳〜岩苔乗越 三俣蓮華岳の北側斜面もまた硬く凍ったまま。シールをはがしたスキーで横滑りで標高を落とし、雪庇の無い場所を見つけてドロップ。 ところどころ凍って硬いが何とか滑って、小屋を右手に見ながら素通りして黒部源流の碑辺りまで下り、シールをなりなおして源流の谷を岩苔乗越まで上り詰める。 この頃に成ると前日ここを通ったであろうtooruohさんのトレースがしっかり残っていて心強かった。 岩苔乗越〜高天原温泉 この区間が今回の誤算だった。てっきり岩苔小谷は雪で埋まって居ると思って居たが、岩苔乗越から300mも落とすと、黒々とした流れがごうごうと音を立てて流れていた。 先行者のトレースも岩苔小谷の右岸に有るはずの夏道沿いに斜面をトラバースして進んでいた。 そのトレースのおかげでルートを見逃すことは無かったが、高天原への到着が絶望的に遅くなる事だけが確実になってしまった、泣ける。 この夏道は残雪の冬に通るものでは無い!! 往復のルートはほぼ同じですが、復路の双六岳から南東の双六谷へ落る沢の滑走路のみ違います。 双六岳山頂からの滑走 このコースもヨモヤマさんのレコを参考にしました、最高です!昇天間違いなし! 山頂標柱の横からでもスキーを履いて滑走できるが、今回は一部ハイマツが進路に有ったので、少しだけ山頂から離れて滑走開始。 広大な斜面は斜度雪質共に文句なし、これを楽しまないで何を楽しむのかと思える位凄かった! |
写真
装備
個人装備 |
ヘルメット=BDベイパー
ゴーグル=スワンズ電熱ゴーグル今回使用機会なし
サングラス=モンベルアルパイングラスHD
フェースガード(日焼け止め)=ミズノドライサイエンスフェイスガード
キャップ=モンベル サハラキャップ首筋日よけ付き
グローブ=トレールアクション グローブ & カフ付き防寒テムレス
ザック=グレゴリー65L
スキー=DPS A100アクケミスト172cm
ブーツ=スカルパF1 26.5cm
ストック=BDウィペット 2本
クトー=ボレー 板固定式
アイゼン=カンプレース290 改造品
ヘッドランプ=BDスポット350
コッヘルセット=800cc鍋 300cc&180ccシェラカップ
ガス=イワタニ250 出発時384g 帰宅後277g 水5L作るチキンラーメンx2回
水筒=プラティパス2L
発熱カイロ =マグマ 3個持参 2個(2晩)使用 12時間は暖かい
箸&スプーン=分割式箸&チタンスプーンフォーク
テント=モンベルステラリッジ1
雪用ペグ=太さ25mm長さ100mmの竹製アンカー8個使用
シュラフカバー=イスカ
シュラフ=モンベルダウンハガー#3 2日目寒かった
シュラフマット =サーマレスト ネオエアーXサーモ R値6.9 2019年ころのモデル
テントマット =なし
就寝用ジャケット =ユニクロ ダウンジャケット
就寝用パンツ=モンベル ダウンパンツ
テントシューズ=イスカ ダウンロング
帽子=ニット帽
ネックウォーマー =TARO WORKS メリノウール
行動着 =モンベルジオライン等
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感想
今年のゴールデンウィークは東北の月山とか鳥海山とかに行きたいなと願っていたが、3月4月にかけての体調不良で断念した。
山は諦めて渓流釣りでもしようと色々買いそろえたが、4月も下旬に成って体調が回復したことも有り、山に行きたくてウズウズしてきた。そんな時に相棒のtooruohさんは新穂高から室堂へ抜けるという計画を教えてくれた。しかも一般的なオートルートとは違う薬師見平を経由し廊下沢を詰めるというめったにないルートを行くのだという。
graveltrekは準備が間に合わないから同行できないが、tooruohさんが2日目に泊地にする高天原温泉に見送りにくらいは行けるんじゃ無いかと考えた。
そのうえもう少し同行すれば赤牛岳も登頂できるかもしれないと皮算用ばかりが先に立ったが、なんとかスタート地点には立てた。
5月2日
自宅で4時間の睡眠を何とか確保して車で出発。新穂高の登山者駐車場へは予定より早く到着出来た上に駐車場の入り口近くはガラガラで好きに停めたい放題。
さっさと準備して出発。ワサビ平小屋辺りでスマートフォンを忘れたことに気が付いたが、どうせ電波の届かない場所ばかりなのでどうでもいいやと未練を振り切った。
ヤマレコでフォローしているmacoさんに会ったのは大ノマ乗越でのこと。macoさんはgraveltrekの事なんか知らないから仕方ないが、フォローしてる自分も全く気が付かなかったのは残念だった。ご一緒のo36さんにも気が付かなかった、o36さんには昨年白山でお会いしていたのだが。それでも色々会話は交わした。ありがとうございました。
三俣蓮華岳までもなかなか遠かったが、高天原温泉はさらに遠かった。
ぼろ雑巾に成った頃、森の中でイグルーを作るtooruohさんを発見、「こんちはー」と声を掛けたら、「どうもー」と返事が有ったがどうやらgraveltrekと知らなかったみたい。
「gravelだよ!」とさらに声を掛けたら「おおー!」っと。
行くかも知れないとは言ったが、お互い行けないかも?来ないかも?と考えていたので驚きも2倍だ(笑)
graveltrekは疲れ果てて、テントを張ってウイスキーを少し飲んだら食欲もなくそのまま寝てしまった、目が覚めたのは翌日の朝6時だった。
5月3日
tooruohさんはもう出かけただろうか?とイグルーを見ると大きなザックが置いてある。
暫くすると本人が帰ってきて、温泉を見てきたと言う。泊地から5分ほど歩いた場所に温泉は有るようだ。
ゆっくりパッキングしながらtooruohさんの今後の予定を聞くと。
「赤牛岳へ登る登路が無いから、諦めて来た道を戻ろうかなと考えている」とのこと。
graveltrekも赤牛へ登る尾根に全く雪が無いのをみて、昨日のうちに登頂は断念していた。
そうなれば、ゆっくりゆっくり来た道を帰ろう、一緒にね。
tooruohさんはこの山行でイグルー作りをマスターしたいらしい。どうやら「イグルーとおるおう」の名称を冠したいみたいだw
黒部源流の碑辺りまで戻ってイグルー作りをしましょう!graveltrekも手伝いますヨ!
結局はgraveltrekは邪魔しただけの結果となってしまったため、この冬のイグルー作りは不発のまま年を越すことに。
今日も日が暮れるころに目をつむり、朝が来るまで眠っていた。ただし朝方3時半ころ寒さで目が覚め、ハードシェルまで有るもの全部着込んで再びシュラフに入って寝なおした。
5月4日
今日は双六谷までしか行く行程しか無いので、全然急がない。
三俣蓮華への辛いのぼり以外は、快晴の空の下順調!!丸山では硫黄岳を越えてきたと言う猛者3人に会った。
三俣蓮華の小屋前に張ったテントをベースに、行ける範囲のピークからの滑走を楽しむ若者も居た。
双六岳のてっぺんでテントを張ってる奴なんかも居て、この時期までの北アルプスはなんて自由なんだ!!!!!!??
夏には来る気に成れないって、それぞれがみんな言ってました。
双六岳には昼前に到着し、山頂で昼飯を食う。graveltrekはこんな時必ずチキンラーメンだ。なぜか知らないが力が出るんだこれを喰うとw
「まだ12時か・・?帰ろうかな今日」ってtooruohさんが言いだした。
「gravelさんはどうします?」って、「俺も帰りますわ」と同調してしまった。もう一泊したいって言えなかった(笑)
双六岳山頂からの滑走!
これY0M0YAMAさんのレコからの良いとこ取りです、2日の日に沢の下部の雪の切れ具合いを確認して、滑るに支障のないことは分かって居たので安心して飛び込んだ。
ただ、山頂でお話した6人くらいがみんな、私達が滑走する?又はコケてクラッシュする「動画を撮っても良いですか?」って聞いて来るんで恥ずかしかった。ぜったいコケられない場面に追い込まれてしまったようだ。
スキーをしない人が見れば奈落の底に落ちて行く様に感じる斜度かも知れないが、山スキーヤーから見ればパラダイスでしかない。
しかしこの斜面素晴らしかった!!アプローチが良ければ、間違いなく何度も来たい場所の一つだ。
双六谷から思いのほかきつい登りを経て大ノマ乗越へ。
何度滑っても苦手な秩父沢を下り、デブリの凸凹で転んだところで滑走は諦めてシートラーゲンで小池新道入り口まで30分ほど歩く。
この先は各自の自由行動として、最後にtooruohさんと固い握手をして別れた。
お疲れさまでしたtooruohさん、山行の邪魔をしていまい申し訳なかった。
でもまた遊んでください。
勝手にお名前お借りしてすみませんでした。
温泉はお湯を貯めるのに、あの木の栓に草を巻いて隙間を埋めるアイデアを思いつくのが遅くて、貯まるのを待ちきれずに強制全身浴のつもり!で終了でした。
双六岳の南東斜面最高でしたよ!いつも参考に成るレコをありがとうございます。
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