赤牛岳(ついでに水晶岳・鷲羽岳)
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- GPS
- 26:32
- 距離
- 55.4km
- 登り
- 3,951m
- 下り
- 3,921m
コースタイム
- 山行
- 8:08
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 8:59
- 山行
- 8:55
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 10:02
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 7:21
天候 | 1日目: 晴ときどき曇 2日目: 快晴 3日目: 曇ときどき晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪渓の通過は数十回 |
写真
感想
梅雨が続くが今週末も天気はよさそう。
以前から狙っていた赤牛岳にチャレンジすることにした。
ルートは色々考えられるが、まだ小屋が営業していない時期なので確実に水を確保できる三俣経由のピストンに決定。幸い月曜を休みにすることができ、1泊2日では行ける気がしなかったので2泊することにした。
土曜の6時半に新穂高に行くと無料駐車場は半分も埋まっていない。有料駐車場は文字どおりのガラガラ。ロープウェーが運休中なのも影響しているのだろう。
左俣林道を歩いていくとわさび平小屋の手前に車が何台も停まっていた。ヘリコプターもいる。下山後に調べたら千葉県の温泉業者の所有機だった。どうも荷上げをはじめるらしい。梅雨の合い間の貴重な好天なのだろう。
小池新道登山口の手前には大デブリがあった。一部割れていたが少し下部で乗り越えた。
小池新道に入るとだんだん気温も上がってきた。スタートが遅いので仕方ない。秩父沢で給水し、高度を上げていくと雪渓が少しずつ出てくる。通れないほどの雪はなかったので基本的には夏道で通した。急斜面ではウィペットが役に立つところもあった。鏡平小屋には荷上げのヘリが頻繁に飛んで来ていた。
出発から5時間で双六小屋。久々のテント泊装備で重さが応えたが、まあまあのペースかな。荷上げのヘリを待つスタッフに聞いて水を分けてもらう。トイレも使えた。
双六小屋から先は安全策で双六岳には登らず、巻き道を通った。
巻き道は雪渓とお花畑が何度も連続する素敵空間だった。1か所だけ急な下りでチェーンスパイクを使ったが、後で思えば使わなくても大丈夫そうだった。4時前に三俣山荘に到着。予想どおり、雪渓から雪解け水がばんばん流れてきていて水の心配はなかった。小屋は無人で、テント場には先行者が2人いた。1人は明日の朝鷲羽岳をピストンして帰るが、もう1人は私と同じルートで赤牛岳まで行くという。一緒に行動させてもらうことにした。さらに後続で2人来て、だだっ広いテント場を合計5人で専有した。夜は小屋の照明もないので、天の川がよく見えた。
翌朝は3時過ぎに出発。ちょっとした雪渓を通過し1時間で鷲羽岳の山頂に着くと例の赤牛狙いの人が既に夜明けを待っていた。さらに2人登ってきて4人で日の出を拝む。写真を撮って満足したらピストン組と分かれて、即席パーティの2人で赤牛を目指す。ワリモ岳から見える水晶は遠い。しかし赤牛はそのさらに先なのだ。
水晶岳へのルートは大した雪渓もなかったが1か所だけ早朝でカチカチになっていた。念のためと思いチェーンスパイクを履こうとしたら片足のゴムが切れてしまった。昨秋に買ったモンベルの軽量タイプでまだ3回くらいしか使っていない。こんなに弱くては使えない。チェーンスパイクは使えなくなったが。雪渓は高巻きするように通過して事無きを得た。
鷲羽岳を出発してから1時間で水晶小屋。小さな小屋だ。その先で岩場が出現する。雪があったら嫌らしいだろうなと思いつつ登り、6時半に水晶岳に登頂。水晶岳は初めてだったが、今日の本番はここからだ。山頂で休憩してからその先へ向かう。
難しいルートは特にないが昨日からの疲れも出てきて思うように足が動かない。同行の方は「テント泊は久しぶり」などと言っていたが歩くのはかなり早い。雪渓もためらわずにガンガン歩いていく。何とかついて行くという感じだった。おかげでペースは上がり、8時すぎに赤牛岳に着いた。水晶岳から2時間かかっていない。もちろん先行者などいない。2人で貸切した山頂で写真を撮る。
山頂でのんびり休んだら下山開始。ここからも長いのだ。ルートミスして余計な時間を食ったりしてしまい、水晶岳への登り返しには行きよりも長く2時間半かかった。さらに温泉沢の頭で、水のボトルを落としたことに気付く。どこで落としたのかわからないので探しに戻るのは諦めた。予備の水はあるが量は少なく心許ない。6月とはいえ昼間は気温も上がり暑くなってくる。同行氏との会話も最小限にして水を節約しながら歩く。
ワリモ北分岐まで戻って岩苔乗越へ降りる。高天原側に5分降りると水場があるはずだが、稜線から見る限りそのあたりは完全に雪に覆われている。沢の音が小さく聞こえてくるが、沢割れしているのは遥か下方のようだ。
黒部源流側も雪渓が続いている。少し降りると水場の標柱があった。折れているのは雪崩のせいか。ここも水場は雪渓の下で水は取れそうにもない。しかし沢沿いに数十m降りていくと沢割れしていて水が流れている。ようやく水だ。冷たい雪解け水をごくごくと飲んで生き返った。こんなにうまい水は久しぶりだ。
この先は黒部川水源地の標柱まで下る。雪渓はまだ何度か出てきたが、気温もすっかり上がって通過には何の問題もなかった。最後の三俣山荘への登り返しが疲れと暑さでつらかった。水がなかったら大変なことになっていただろう。午後1時過ぎに三俣山荘のテント場まで帰還。同行氏は「まだ時間があるから」と双六小屋まで移動するという。私はテン泊装備を担ぐ気力がもうなく、今日もここで停滞することにした。
同行氏がテントを撤収してからしばらく三俣山荘は私ひとりだけになった。今夜は貸切かも? と思ったが後から1人やってきた。読売新道から赤牛を通ってきたという。私が落としたボトルも拾ってくれていた。もうすっかり諦めていたので大感謝であった。
その後さらに3人来て、また5人の夜になった。ここのテント場では5人でも広すぎ、2日連続で静かな夜を過ごした。
翌朝はまた3時すぎに出発。今日は帰るだけだが、三俣連華岳に登っておこうと思ったら山頂はガスの中だった。また巻き道を戻ることにする。4時すぎから明るくなるがちょうどそのタイミングでガスも晴れてきた。おかげでお花畑と雪渓の中で幻想的な朝焼けを見ることができた。
双六小屋では数人がテントの撤収準備中だった。小屋にもスタッフがいる。ハイシーズンのような喧騒ではないが、三俣の静けさとも違うと感じた。三俣で2泊してよかったと思いつつ下山する。少しずつ疲れが出てきたが、出発から5時間で小池新道登山口に戻ってきた。後は左俣新道を歩くだけだが、行きに乗り越えた大デブリがパックリと割れていてとてもデブリの上は通れない。デブリの遥か下を迂回して何とか通過した。ここでもウィペットが役に立った。沢割れに巻き込まれなくてよかったと思った。後は順調で10時半に新穂高に下山。ロープウェーが動いていないから観光客もほとんどおらず静かだった。色々トラブルはあったが目標は達成できて満足しながら帰路についた。
ウイペット良いですね。残雪期用に買おうかな?
野口五郎を周回されていたのですね。水晶、赤牛からよく見えました。
ウィペットはスキーで愛用してますが登山でも役に立ちますね。
三俣山荘テントから水晶岳組の一人です。
赤牛岳は早かったですね。
テントを撤収してたら戻られて、ビックリでした。
天気にも雪にも恵まれて良かったです。
BCのレコも参考にさせて頂いています。
三俣にいらっしゃった方でしたか。そういえばあの日いた人はみんなBCやってると言っていたような…
赤牛ピストンは、同行の方が速くてどんどん先に行くので助かりました。
一人だとペースダウンしてしまったと思います。
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