【裏丹沢】エビラ沢遡行
- GPS
- 09:03
- 距離
- 7.9km
- 登り
- 1,125m
- 下り
- 1,130m
コースタイム
天候 | 曇り時々小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・左岸尾根は末端部が急で、下山には適さない。とはいえどこが下降に適するのかは不明で、ここしかないのかもしれない。 |
その他周辺情報 | ・遡行記録は多数あるが、全滝直登しているものは少なく下記の2つを確認。 山登魂:https://yama-to-damashii.outdoor.cc/20160919_ebira/20160919_ebira.html 茅ヶ崎山岳会:http://chigasaki-mt.blogspot.com/2018/09/201891.html ・ヤマビルは中程度に確認。特に下山路のうち山腹トラバース部に多かったと思われる。 |
写真
装備
備考 | ・ロープは30mで十分 ・ラバーソール+クライミングシューズ推奨 ・あぶみはパーティで2つ以上はある方が良い ・要たわし ・ブヨが多く虫除けが役立った |
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感想
【計画の経緯】
この週末は天気があまり良くない。日曜の天候がかなり不安定なので泊り山行はやめておくとして、日帰りの中で、登り応えのありそうな川苔谷本流とエビラ沢を選択。
【山行】
○遡行
入渓するとすぐにF1。かつて2014年に、矢駄沢遡行後に来た時には全く登れそうに見えなかったが、改めて見てみれば、確かに右岸の斜上バンドが登れそうに見える。ということでクライミングシューズに履き替えて登攀開始。出だしのクライムダウンのみ厳しく、立木にスリングをかけてA0を余儀なくされたが、以降暫くは左壁はそれなりにホールドがあり、後半はスラブになるがたわしで擦ればそれなりに踏める。残置ハーケンやカムが決まるクラックもあり、それほど不安もなく、フリーで登攀成功。しかしクライミングシューズと服の間のくるぶし付近をブヨにやられまくるのは最悪。残置ハーケンと打ち足したハーケンで終了点として後続をビレイするが、A0に使ったスリングの回収等で手間取り、フォローに時間がかかった。
F2も遠目には厳しそうに見えるが、近づいて見ればそれほどでもない。初手のみ悪めのホールドとスタンスで一段上がれば、あとは難しくない。ささっと落ち口へ。ここはフォローもスムーズだった。
以降、菅平堰堤までは、まずまず綺麗な渓相の中に登れる小滝がいくつもあり、楽しく進める。しかし、菅平堰堤を右から巻くと、すぐに伏流。暫くして水は復活するが、ゴーロは続く。飽きた頃にまた滝が出てきて、これが小さいのに登りやすくない。deepblueにはお助け紐使用。その先はまた登りやすい滝が続いた後、またゴーロが続いて、また飽きた頃に小滝。
沢が右に曲がると、中盤の難所、白滝が目の前に。前衛滝は左を適当に登って、ルートとなっている右凹角へ。エイドルートだけあって確かにフリーでは厳しそうだが、まあ多くの人が登っているので何とかなるだろうということで、また履き替えて取りつく。下部はフリーで登って行けたが、中盤から厳しくなり、残置も多いので遠慮なくA0。上部はつるつるの岩にリングボルトが打たれていて、あぶみを使ってくださいという感じなのでA1。結局あぶみは2箇所に設置して落ち口まで行き、立木でビレイ。フォローはあぶみを追加したり掛け替えをしたりして登っていたが、待っている間にブヨが大量に集まってくるので最悪だった。
白滝の上はまた平凡で、暫くすると容易な滝がいくつも出てきて楽しめるが、それが終わるとまた平凡。930mくらいまで登ると最後の難所、14m滝から始まる連瀑帯。これはここまでの滝に比べれば容易そうだが、一応履き替えてリード。残置もいくつかあり、クライミングシューズならささっと登れる難易度で快適。そのまま小滝を経て次の10m滝もリード。これも問題なく登れば、この沢の主な滝は終了。相変わらずブヨが多くて最悪。
容易な小滝を登っていくと、2段10m滝の上で水は涸れ、古そうな石積堰堤がある。こんな上流に造られているとは。登っても水はないのでモチベーションは下がるが、もう少し遡行を続ける。しかし、滝らしい地形が出てきても涸棚で、しかもブヨがますます多くなってきたというのもあり、モチベーションが地に落ちて、
遡行終了。袖平山まで詰めようかと思っていたので不本意だが、どうせこの先に大した所はないようだし、このブヨの多さなので仕方ない。
○下山
遡行終了点から多少戻って左岸に取りつきやすい場所を見つけ、詰め開始。トラバースしながら登っていき、尾根に出れば東海自然歩道があり、歩きやすい。
風巻の頭の手前で、地理院地図に記載の徒歩道を参考に北側斜面をトラバースしてみたが、道らしきものは何もなく面倒なだけだった。エビラ沢左岸尾根に入ると登山道ではなくなり、やや歩きにくくなるが、さほど問題はない。686m峰東側をうまく巻く道もあったが、その先が急だった。ぎりぎりロープを使わない程度の急斜面で、フェルトソールでは結構恐ろしい。慎重に下って、林道に下り立てば、車はすぐそこ。
スパッツを付けていた人のスパッツの内側にはヤマビルが多数入り込んでいたが、吸血被害は僅かだった。
【感想】
以前は全く登れそうに見えなかったF1がほぼフリーで登れ、成長を実感できて嬉しい。他にも難しめの登れる滝が多くて面白い沢であったが、ブヨの多さには参った。
【総評】
ゴーロが続く区間はあるが、難しくも登れる滝が多く、丹沢の中でも遡行価値が高い。ブヨが多かったのは季節的な問題で、ヤマビルはさほど多くはないので、滝登り派の沢屋にはお薦めできる。それなりに濡れるので初春や晩秋ではない方が快適。
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