敬意と感謝のイドンナップ岳
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 14:30
- 距離
- 18.9km
- 登り
- 1,627m
- 下り
- 1,627m
コースタイム
天候 | ガスガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
林道は登山口まで30kほど 道幅は全体的に広いけれど細い所もあり アナポコだらけでスピード出すとバウンドする 鹿、狸、狐が沢山登場する 親子の鹿が多く子鹿は驚いて脇に投げ込むけれどすぐ出てきて反対方向に走っていったりするので再度、飛び出して来ないか確認も重要 20キロ走行で登山口まで2時間半かかった 運転は慎重なほうで軽ワゴンです |
コース状況/ 危険箇所等 |
私的な感想です 特に凄く危険だと感じた所はなかったように思います 慎重に歩けば問題ない箇所は沢山ありました 噂の笹トラバースは刈られた笹などが少しづつ伸びてきている印象 滑って顔から転んだら伸びてきてる笹や枝にあたり怪我すると感じました 山頂直下の岩場は距離はちょっとですがガッチリした手がかりが見当たらず下りは慎重に下りました あとは下山時のいくつもの登り返しに気力と体力を奪われないようにエネルギー補給と水分の配分を考えました |
その他周辺情報 | 待ち合わせ場所の新冠道の駅セイコーマート23時閉店 お向かいのセブンイレブン24時間営業 様似方面に3分ほど進むとオカモト石油4時から深夜2時まで営業 |
写真
生ブルーベリーで生き返る
ここで水2リットル、エナジーゼリーをデポする
ここまでの水分は水500mlくらいとザバス200ml
d) 5時間でここまで。だいたい予定通り。
果物は沢山持つべし!
大好きな日高で少し早い誕生日のお祝いしてくれた!
疲れも吹っ飛んだし嬉しかったよ
d) 先週冷凍しておいたパウンドケーキをホールで持ってきたよ。
愛山渓手ぬぐいを使ったランチョンマット兼メスティン保温ケースもプレゼント。
体に嬉しいおやつは私好みの味
ご馳走様^_^
d) 小麦粉不使用、ブルーベリー&ラズベリーのベリーベリーパウンドケーキ。ホワイトチョコも入ってて、リッチな甘さの中に酸味のパンチが効いて五臓六腑に沁み渡る。
足元に目を落として一歩一歩確実に
d) 整備が入っているとはいえ、誰でも気軽に歩ける山ではないけどね。日高の藪漕ぎに慣れた頃にチャレンジするといいかも。
d) 次に来ることあるかなと自分に問いかけてみたら、日高のお山を大体登ったら、また来るかもと思った。
もっと涼しくて日の長い6月がいいかな。
ありがとうございます!
d) なかなか見つからなくて諦めてたけど、誰かが掛けてくれたんだね。この日入ったパーティは3組で、私たちの後にもう1組いる。
国道側の駐車場は騒音もあり混み合っているのに対し裏にある第二駐車場はとても広くて静かでいつもほとんど車がない
みんな知らないのかな。
d) へぇ〜、第二駐車場があるんだ。知らなかった。
てか、ここに来たのも2回目ぐらいなの。^^;
感想
登山と一緒に積み重ねてきた記録は大きな財産だと思う。
私が登山を始めた頃からヤマレコはあって、行きたい山の最新情報を調べるのにとても便利だった。自分の記録を投稿するようになってからは、他のユーザーさんとの交流も徐々に増えてきた。コメントを残すことは滅多にないし、ほとんどレコもアップしなくなったけど、溜まりに溜まった記録をいつか大放出しようと思っている。(←無理)
一歩先を歩いている尊敬するユーザーは多いし、(私目線ではあるけれど)シビれるルート取りをするクセの強そうな人は特に好きだし、キャプションや感想がとても面白かったり、素敵な人がいる。
zeropoはそれら全ての要素を兼ね備えていて、クセの強い山を好みながらも、協調性と社交性があり、山から得た経験と情報を独特のフィルターを通してアウトプットする。
どんなに過酷な山もzeropoにかかるとポエムになるのだ。
大きな怪我を乗り越えてからは、さらに強く、しなやかになったと思う。
経験豊富で努力家で感受性が豊かで心が清らかなのだ。
インスタのストーリーで深夜に流れてくるコンビニ画像で今日はどの辺にいるんだなというのが分かるぐらいで、どこの山を目指しているのか皆目見当が付かないことが多い。一緒に歩くメンバーがいる時にはちょうどいい山を選び、自分の目指した山がある時は諦めないしつこさを持っている。
私達は年に1回か2回、一緒に山を歩くことがある。
今年もどこか行こうねと話をしていて、スケジュールが空いている日を照らし合わせていた。zeropoの誕生日が近いし、私達の歩くペースはほぼ同じなので、横に並んでワイワイ楽しめるような山よりも私達がギリギリ行けそうな山がいい。
zeropoが二の足を踏んでいる山はどこだろう?
今年、日の長いうちにチャレンジしたいと思っていた「イドンナップ岳」が候補に挙がり「どうかな?」と打診をしたら二つ返事で参加表明をしてくれた。
歳を取って体力が落ちたと嘆く人は多いけれど、私達は違っていて、以前よりもずっと強くなったと思う。
年齢はただの数字でしかない。
この山行が上手くいけば記憶に残る一日になるだろう。
-----------------------------------------------
大雪山と十勝連峰ばかり登ってきた私には日高山脈はとても敷居が高い。
登る山は決めたものの、どこで待ち合わせるのがいいのかも分からず、あとはzeropoにお任せだった。
他の人のレコで「ふ〜ん」と読んでいたけど、凸凹した林道とその長さには恐れ入った。
私はこれまで日高の山の中でも比較的アクセスの良い山ばかりを選んでいて、こんなにも長い林道を移動したことがなく、日帰り最難関と言われる所以がよく分かった。
スタートラインがめちゃくちゃ遠いのである。
皆、ここを通ったなんて、それだけで感心して、拍手100回送りたいほどである。
しかも、この先にはイドンナップ山荘があり、さらにその先には新冠ポロシリ山荘があるというんだから、日高山脈を愛する山屋はどれほどの情熱を持って山と向き合っているのか思い知らされた。
私の経験は乏しく、ひよっこ、ペーペーなのだ。
-----------------------------------------------
最初は2kmの崩壊した林道を歩いた。
どこが以前の登山口か分からなかったけど、序盤は何度か渡渉をし、ルート不明瞭な枯れ沢を登ったように思う。私はほとんど寝ながら歩いていて、前を行く2人の後を付いていっただけだった。
こんな時に頼りになるのが末の弟である。
先週の1967峰の藪漕ぎで、もうしばらく藪漕ぎはしないと言ってたくせに、この機会を逃すまいと北海道の背骨にどんどん食い込んできた。
いつも冷静沈着で、こまめに現在地をチェックする。
とにかくルーファイが上手く、そつがないのである。
誰かが前を歩く時は、付かず離れずの距離を保ちながら見守り、無駄なお喋りはせず、記憶力がいいのである。
しかも今までの経験がずいぶんと活かされてきたようで、藪漕ぎで音を上げることがなくなった。
元々スピードとセンスはあったけど、ストレスに強くなってきたと思う。
-----------------------------------------------
私達は誰かが作ってくれた道を歩いている。その道を作り、整備してくれている人がどれだけの時間と労力を掛けているかを考えもしないで、藪が濃いだとか、道が荒れているだとか、文句ばっかり言っている。いや、もちろん感謝している人も沢山いるし、登山道整備の協力をしている人もいるのだが。
日高の山々の麓には立派な山小屋があることが多いが、とても綺麗に管理されているのには感心する。山岳会の維持管理活動はもちろんのこと、山小屋を利用する登山者のマナーが良いのである。大雪山や十勝連峰には軽装で登るヤバい観光客も多いが、ここには別の意味でヤバい人が沢山集まるのだと思った。本当に山が好きで、この自然と環境を維持しようと願う人々が集うのだ。
噂の笹トラバースは笹刈りが進み、ハイマツの藪漕ぎも以前よりもずっと歩きやすくなっているようだった。下山してから、これほど奥深い山を誰が整備したのか気になって調べてみると「田鎖誠さん」という男性の名前が出てきた。
この方は今年3月にペケレベツ岳で雪崩に遭い、命を落としていた。この日、羊蹄山とペケレベツ岳で雪崩の事故が立て続けに発生した。バックカントリーでの事故が起こるとネット上は大騒ぎになる。山を愛し、敬っていても、どんなにベテランでも自然の脅威には太刀打ちできないことがある。
彼は地元新冠在住で、日高の山々の登山道の整備に携わり、特に近年はイドンナップ岳の整備に心血を注いでいたようだった。彼が亡き後、その遺志を受け継いだ有志が引き続き整備をしてくれていることを知った。
私達は誰かの優しさの上を歩いている。
それは山に限ったことではなくて、毎日誰かが育ててくれた命を頂き、誰かが作ってくれた道具を使って生活している。
全てが繋がっていることを感じるために、山はそこにあるのだと思う。
得たものをすべて手放す日が来る。
何かを得ることが人生ではない。
登り始める前は、二度目はないと思っていたけれど、もっと経験を積んで、この山の頂で今まで登った山をじっくりと眺めたいと思うようになった。
またいつか、
敬意と感謝を背負って。
《イドンナップ岳への想い》
過去レコや行った方の情報では私には無理かもと思っていたイドンナップ岳
日帰り最難関、悪路の林道、藪漕ぎ
笹トラバース、ダニ、急登、アップダウン
良い事が1つもなさそうなイメージ
距離の割には時間がかなりかかる記録が多い
行きたい山リストの中から消えかけていた頃
1人の男性が笹刈りをしたとの情報が入る
ある山岳会の方で主に日高の山々の登山道整
備に深く関わっている事は知っていた
去年行ったペテカリ岳の2日前にも笹狩を
して下さりかなり歩きやすくなっていた
いつか、どこかでお会いする事があれば
お礼を伝えたいと思っていた
そして今年の冬、衝撃のニュースが入る
その方がペケレベツ岳BC中に
雪崩に巻き込まれ遭難死されたとの事
とても残念でならない
山を愛した人が山で亡くなる
その頃からこの山が頭の中に入り込む
ただ登るのでさえとても大変な山
そこに整備する道具を担ぎ
作業をして水場までの道も作り
1日じゃ出来ない作業
他にも沢山のお仲間も整備に携わっていたそう
この水場は後に有志の方々が
その方の名をとって
「誠の泉」と名づけ標識を作られたとの事
今回は行けなかったけれど水場の標識からは
はっきりとした道が見えた
この山に沢山の人が来て欲しいと
想いを込めて道を整備していたと聞いた
今もなお山岳会や有志の方々が意思を受け継ぎ
整備をして下さっているとの事
感謝の気持ちと
ご冥福を祈りながら
山頂に立たせて頂いた
この山行の計画段階では
林道も登山もハードで
何度も行く山ではないから
最初で最後のイドンナップにしようと話した
下山して数日が経った今
その言葉を訂正します
ありがとう
さようなら
またいつか
きっと。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
新冠から奥日高を挑んだイドンナップ山!
皆でやったなーって感じにキューっときたぜ!
domiさんのサプライズの オタマトーン♪ ステキだね!
zeropoさんは嬉し笑の山頂だったのかな〜って思ったよ。
ホント険しい山でのbirthday☆ 最高でしたね!
亡くなられた山思いの方は
歩いてくれた事を喜んでいたと感じました。
去年五郎さんちで皆にサプライズしてもらったので、私ができるサプライズは何かな?と思って、この山の提案と手作りのケーキとちょっと音痴な演奏会にしました。とてもハードな山でしたが、整備のおかげで予定通り歩けました。景色は次の機会までお預けになりましたが、記憶に残る日になったと思います。
おはようございます
こんな奥深い登山口は初めてです
スピードが出せない分長く感じるのかと思います
下山後は疲れもありずっと同じ道をぐるぐる回ってるのかと錯覚しそうになりましたよ笑
こんなハードな山の上でのバースデイサプライズは最高に嬉しかったです!
今年1番の山行になりました!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する