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記録ID: 580235
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

編笠山&西岳 〜 穏やかな冬の日、青空と八ヶ岳

2015年01月25日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
10.8km
登り
1,281m
下り
1,263m

コースタイム

日帰り
山行
6:45
休憩
0:50
合計
7:35
7:25
35
8:00
150
10:30
10:45
20
11:05
11:30
70
12:40
12:50
70
14:00
20
14:20
富士見高原リゾート駐車場
天候 晴れ のち 薄曇り (風は終日穏やか)
過去天気図(気象庁) 2015年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
駐車場;富士見高原ゴルフ場・スキー場の駐車場(無料)
※ いくつか駐車場があるが ”登山者向け” の表示あり。6時半の段階で5台程度だったが、下山時(14時半)は満車に近い状態だった。

アクセス路(中央道・小淵沢インターより);橋の上など、所々でわずかに凍結していたが、この日はノーマルタイヤでも問題なかった。
※ 富士見高原スキー場のHPで事前に路面状況を確認して冬タイヤでなくても問題なしと判断した。雪が降った後はしっかり除雪されるようで、晴れが続けば雪はなくなる可能性が高いが、天候によって各自の責任で。(参考HP)http://fujimikogen-ski.jp/access.html
コース状況/
危険箇所等
○ 富士見高原リゾート〜編笠山
五叉路分岐までは登山道(散策コース)と林道のミックスで分岐が多いが、道標がしっかりしていて迷う心配はなし。以降も全般でよく整備されており、特に危険箇所はない。森林限界を越えた岩稜帯はガスだとルートミスしやすいだろうが、ペンキの矢印があり、視界があれば問題なし。
1/25 雪の状況;
盃流しのあたりからアイスバーン状態になっていたのでアイゼン装着。
山頂までトレースはしっかり踏まれており、踏み抜くことはなかった。
最後の岩稜帯は雪の状態がいいこと、風がないことからピッケルは使わず、ストックのままで行った。

○ 編笠山〜青年小屋
1/25 雪の状況;
トレースしっかりあり。雪質はフカフカだけど、トレース内であれば踏み抜くことはなかった。

○ 青年小屋〜西岳
1/25 雪の状況;トレースしっかりあり。雪質は編笠山〜青年小屋よりもさらにフカフカで、一部で踏み抜く箇所も。また、小さな雪庇ができている場所もあったので注意。
その他周辺情報 日帰り温泉;富士見高原リゾート・鹿の湯(¥600)
明るくなってから富士見高原ゴルフ場の駐車場をスタート。徐々に浮かび上がってくる甲斐駒に見送られて。
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明るくなってから富士見高原ゴルフ場の駐車場をスタート。徐々に浮かび上がってくる甲斐駒に見送られて。
林道を歩き始めて、振り返ると甲斐駒が少しだけモルゲンロートになっていました。
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林道を歩き始めて、振り返ると甲斐駒が少しだけモルゲンロートになっていました。
序盤は分岐が多いですが、道標がとてもしっかりしているので助かります。編笠山まで220分。どのくらいで登れるか?
序盤は分岐が多いですが、道標がとてもしっかりしているので助かります。編笠山まで220分。どのくらいで登れるか?
目指す編笠山を望むことができる場所は2,3箇所しかなかったと思います。
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目指す編笠山を望むことができる場所は2,3箇所しかなかったと思います。
盃流しからアイスバーン状態だったのでアイゼンを装着。この臼久保岩小屋を過ぎたあたりから急登の始まり。
盃流しからアイスバーン状態だったのでアイゼンを装着。この臼久保岩小屋を過ぎたあたりから急登の始まり。
まだ陽の届かない、薄暗い樹林帯をひたすら登ります。ちょっと心が折れそうになった…
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まだ陽の届かない、薄暗い樹林帯をひたすら登ります。ちょっと心が折れそうになった…
シャクナゲ公園と思われる場所あたりから空が見えるように。
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シャクナゲ公園と思われる場所あたりから空が見えるように。
振り返れば、ツララの垂れた木の間から北岳が顔を覗かせていました。
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振り返れば、ツララの垂れた木の間から北岳が顔を覗かせていました。
森林限界はもうすぐ。左から鳳凰三山、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳。
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森林限界はもうすぐ。左から鳳凰三山、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳。
そして標高2300mを越えると、ついに森林限界を突破。ここまでのつらい登りが報われる瞬間。
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そして標高2300mを越えると、ついに森林限界を突破。ここまでのつらい登りが報われる瞬間。
おはようございます、富士山。空には次々に飛行機雲が。
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おはようございます、富士山。空には次々に飛行機雲が。
ずらりと並んだ南アルプスの面々。
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ずらりと並んだ南アルプスの面々。
木曽駒、空木岳の中央アルプスも白く輝いて見えます。
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木曽駒、空木岳の中央アルプスも白く輝いて見えます。
御嶽山はまだ少し噴煙が上がっていました。
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御嶽山はまだ少し噴煙が上がっていました。
あとで向かう予定の西岳の向こう側には北アルプスが並んでいます。穂高から白馬まで一望です。すごい!
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あとで向かう予定の西岳の向こう側には北アルプスが並んでいます。穂高から白馬まで一望です。すごい!
後立山方面をアップで。真ん中は双耳峰の鹿島槍。右側が五竜岳。左の三峰は爺ヶ岳。
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後立山方面をアップで。真ん中は双耳峰の鹿島槍。右側が五竜岳。左の三峰は爺ヶ岳。
白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳の白馬三山。今年こそはあの稜線を歩きたい。
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白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳の白馬三山。今年こそはあの稜線を歩きたい。
岩稜帯もちゃんとトレースが付いていたので歩きやすかった。ただし、時々、大穴が開いているので注意。
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岩稜帯もちゃんとトレースが付いていたので歩きやすかった。ただし、時々、大穴が開いているので注意。
「頑張って」の看板と富士山。麓は気温が高いのか、少し靄が出ていますね。
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「頑張って」の看板と富士山。麓は気温が高いのか、少し靄が出ていますね。
有名な「最後だ ダッシュ!」の看板はトレースから外れていたけど、せっかくなので写真を撮っておきました。
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有名な「最後だ ダッシュ!」の看板はトレースから外れていたけど、せっかくなので写真を撮っておきました。
本当にダッシュしたくなる距離に山頂。八ヶ岳との対面がまじかに迫りドキドキ。
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本当にダッシュしたくなる距離に山頂。八ヶ岳との対面がまじかに迫りドキドキ。
そして、来ました、八ヶ岳の核心部。素晴らしいの一言に尽きる眺望です。風もほとんどなくて穏やか。ゆっくり風景を楽しめそうです。
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そして、来ました、八ヶ岳の核心部。素晴らしいの一言に尽きる眺望です。風もほとんどなくて穏やか。ゆっくり風景を楽しめそうです。
それではあらためて、冬晴れの完璧な八ヶ岳を。この風景を見たら、ここまでの苦労が苦労でなくなります。
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それではあらためて、冬晴れの完璧な八ヶ岳を。この風景を見たら、ここまでの苦労が苦労でなくなります。
主峰の赤岳。夏になったらあの頂も目指したい。
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主峰の赤岳。夏になったらあの頂も目指したい。
赤岳に負けない存在感の阿弥陀岳。
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赤岳に負けない存在感の阿弥陀岳。
2年前の夏に登った権現岳とギボシ。
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2年前の夏に登った権現岳とギボシ。
こちらは北八ヶ岳方面。蓼科山と12月に登った北横岳ですね。
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こちらは北八ヶ岳方面。蓼科山と12月に登った北横岳ですね。
どれも登りたいけど、いずれも未踏の南アルプス。
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どれも登りたいけど、いずれも未踏の南アルプス。
シャープな山容の北岳、甲斐駒と、たおやかな仙丈ケ岳の対比。
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シャープな山容の北岳、甲斐駒と、たおやかな仙丈ケ岳の対比。
西岳の背後に、遠く北アルプスを望みます。
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西岳の背後に、遠く北アルプスを望みます。
穂高の峰々から大キレット、南岳、そして槍ヶ岳に続く槍穂連峰。
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穂高の峰々から大キレット、南岳、そして槍ヶ岳に続く槍穂連峰。
〆は南側の富士山。大満足の眺望です。
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〆は南側の富士山。大満足の眺望です。
縦構図も。空が青すぎます。
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縦構図も。空が青すぎます。
さて、この後は西岳を周回して下山の予定ですが、トレースがちょっと心配。とりあえず、青年小屋へはしっかり踏まれていそうなので、そこまで行って判断することに。
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さて、この後は西岳を周回して下山の予定ですが、トレースがちょっと心配。とりあえず、青年小屋へはしっかり踏まれていそうなので、そこまで行って判断することに。
山頂直下の樹林帯を抜けると、眼下に青い屋根の青年小屋が見えてきました。目の前は権現岳とギボシが大迫力です。
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山頂直下の樹林帯を抜けると、眼下に青い屋根の青年小屋が見えてきました。目の前は権現岳とギボシが大迫力です。
権現岳の山頂を望遠で。よく見ると、山頂部直前のトラバースに登山者の姿が。冬の権現岳に挑戦するのは、ちょっと自信がないかな。
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権現岳の山頂を望遠で。よく見ると、山頂部直前のトラバースに登山者の姿が。冬の権現岳に挑戦するのは、ちょっと自信がないかな。
トレースを外れなければ踏み抜くことはありませんでした。雪がふかふかでルンルン気分で下って行きます。
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トレースを外れなければ踏み抜くことはありませんでした。雪がふかふかでルンルン気分で下って行きます。
風の模様、シュカブラも。
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風の模様、シュカブラも。
青年小屋目前の岩稜帯も、雪のおかげで苦労することなくスイスイ。
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青年小屋目前の岩稜帯も、雪のおかげで苦労することなくスイスイ。
振り返り見る編笠山の山頂。夏の風景も見てみたいです。
振り返り見る編笠山の山頂。夏の風景も見てみたいです。
冬季休業中の青年小屋。入り口が半分くらい雪で埋もれています。「遠い飲み屋」いつか泊まってみたいかも。
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冬季休業中の青年小屋。入り口が半分くらい雪で埋もれています。「遠い飲み屋」いつか泊まってみたいかも。
冬季小屋で昼食にしようかと考えていたけど、風もなくて太陽がポカポカなので、外で休憩することに。西岳のトレースは思った以上にしっかりと付いているので、予定通り進むことにします。
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冬季小屋で昼食にしようかと考えていたけど、風もなくて太陽がポカポカなので、外で休憩することに。西岳のトレースは思った以上にしっかりと付いているので、予定通り進むことにします。
ルートはほとんどが樹林帯で、しかもこそこそアップダウンあり。ここで疲れが一気に倍増…
ルートはほとんどが樹林帯で、しかもこそこそアップダウンあり。ここで疲れが一気に倍増…
休憩がてらに天然のクリスマスツリーを撮ってみる。
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休憩がてらに天然のクリスマスツリーを撮ってみる。
場所によっては雪の深さがかなりあったけど、踏み抜くことはほとんどありませんでした。このあたりは視界も開けていい雰囲気。
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場所によっては雪の深さがかなりあったけど、踏み抜くことはほとんどありませんでした。このあたりは視界も開けていい雰囲気。
こちらから見る権現岳は、また随分と雰囲気が違いますね。尖っていて格好がいい。(← 間違い… ギボシですね)
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こちらから見る権現岳は、また随分と雰囲気が違いますね。尖っていて格好がいい。(← 間違い… ギボシですね)
先程までいた編笠山の山頂と、背後に南アルプス。だいぶ雲が出てきました。
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先程までいた編笠山の山頂と、背後に南アルプス。だいぶ雲が出てきました。
青年小屋から1時間10分かかって西岳に到着。
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青年小屋から1時間10分かかって西岳に到着。
西岳の頂上もなかなか開放的でした。
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西岳の頂上もなかなか開放的でした。
鳳凰三山の眺望。地蔵岳のオベリスクもはっきりと見えます。
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鳳凰三山の眺望。地蔵岳のオベリスクもはっきりと見えます。
編笠山の肩に顔を出す富士山。
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編笠山の肩に顔を出す富士山。
疲れていた割には順調に下れ、西岳から1時間半で下山できました。下りは全然、写真を撮らなかったけど、不動清水の先のカラマツ林がいい雰囲気だったので、最後の一枚。
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疲れていた割には順調に下れ、西岳から1時間半で下山できました。下りは全然、写真を撮らなかったけど、不動清水の先のカラマツ林がいい雰囲気だったので、最後の一枚。

感想

高気圧に覆われて、絶好の雪山日和が予想された日曜日。八ヶ岳の編笠山に行ってきました。晴れ予報とはいえ、厳冬期の2500メートル級は初めて。少し身構えていたけど、結果的には穏やかな気候に助けられ、最高の雪山を楽しむことができました。

計画は富士見高原リゾートから編笠山に登り、青年小屋、西岳と周回して戻ってくるルート。ただ、前週の中頃にかなりの雪が降ったようで、トレースの状態がちょっと心配(他力本願で申し訳ありません)。おそらく、前日の土曜も好天だったので、編笠山までは問題ないはず。そこから先は行ってみないとわからないので、状況を見て判断することに。ワカン、スノーシューは持ってないので、トレースがなかったら潔く引き返すことを決めて出発。

朝6時半の駐車場は5台ほどしか停まっておらず、もっと人が多いかと思っていたので拍子抜け。ただし、下山時には満車に近い状態だったので、みなさん初めから編笠山ピストンを決め込んで、遅めの出発だったのかな?

雪はスタートからしっかりあって、盃流しのあたりからアイスバーン状態になっていたのでアイゼン装着。薄暗い樹林帯の急登はとにかくしんどくて修行の時間。心折れそうになりながらなんとか進んで、ついに森林限界を超えたときはすべてが報われる思いがしました。背後に南アルプス、右手に富士山、左手には北アルプスを一望。風もほとんどなくて、快適そのもの。写真を撮るのに立ち止まってばかりでしたが、スタートから3時間45分で登頂。

山頂ではそれまで見えなかった八ヶ岳の核心部が目の前に広がり、なんという迫力。主峰の赤岳、阿弥陀岳、権現岳、それぞれに個性があって、ひとつの風景を作っている。なんかこう、色々書きたいんだけど、素直に感動した、とだけお伝えします。

十分に風景を楽しんだあと、青年小屋にはしっかりとトレースがあったので予定通りに進むことに。フカフカの雪を踏みながら下ります。この下りの展望も素晴らしかった。青い屋根の青年小屋を見下ろし、正面にはどっしりとした権現岳とギボシ。青年小屋の前で昼休憩。冬季小屋を使おうかと考えていたけど、ポカポカ太陽が暖かいので外で食べました。

西岳へのトレースもあったので予定通りに。さすがにこちらは雪が深かったけど、ほとんど踏み抜きはありませんでした。ただ、基本的には林の中で、細かなアップダウンもあって、ここで疲れが一気に溜まりました…。それでも時々、現れる展望を楽しみながら、1時間ちょっとで西岳に到着。予報では午後から雲が出るとなっていたけど、予報どおりに青空が消えていました。編笠山山頂で快晴の八ヶ岳を眺めることができたのは幸運でした。

西岳からの下りは単調で面白みはなく、淡々と下山。結構、疲れていた割には快調で、1時間半で駐車場に戻ることができました。

※ ブログもぜひ↓
http://blog.livedoor.jp/o_chiku/archives/42561692.html

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体力レベル
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