北鎌尾根から槍ヶ岳 2泊3日
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- GPS
- 26:46
- 距離
- 40.3km
- 登り
- 3,428m
- 下り
- 3,730m
コースタイム
- 山行
- 4:03
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 4:30
- 山行
- 10:15
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 12:09
天候 | 3日間晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
バリエーションルートなのでルートファインディング能力が不可欠 |
その他周辺情報 | 新穂高に下山後は、ひがくの温泉 登山者食堂にて露天風呂と食事をしました。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
ひとつの目標として掲げていた北鎌尾根(バリエーションルート)からの槍ヶ岳登頂の記録です。
半年ほど前から調べだし情報収集など準備を進めていた計画です。
新幹線で長野駅まで向かい、そこからはバスで上高地へと乗り継ぎました。
上高地のマイカー規制により、さわんど駐車場に入りたい自家用車の待により渋滞になる。
上高地には予定より30分ほど遅れて到着。
思っていたよりも早くついて助かる。
昼からの出発なので、1日目はババ平で宿泊
北鎌沢出合や北鎌のコルなどは熊が出没する可能性もあるためあえて手前でのテント泊を選択した。
徳澤でコーヒーソフトなるものを頂いたりしてゆっくりと歩いて17時前にはテント設営完了。
かなりの混雑でしたが受付もババ平でできたし、臨時の売店もあったのでお酒も頂きました。
私は21時頃に就寝しました。
翌朝は4時には目が覚めてしまい、のんびりと出発の準備を進めながら朝食も簡単に済ます。
午前5時半に歩き出す。
水俣乗越までは急登が続くのですが、急がずにマイペースで歩く。
後ろから来た方々に次々と抜かれてゆくが、この日は北鎌平まで行くつもりなので焦らずに自分のペースを守る。
水俣乗越で少し長めの休憩を取り靴紐と気持ちを締め直す。
東鎌尾根からも槍ヶ岳に行ったことがあるので少し懐かしい景色を見て思い出を振り返っていました。
水俣乗越からはバリエーションルートになるため迷い込む人がいないようにロープ規制があります。
下り始めて30m位はとても急で滑りやすく木々を掴みながら慎重に下りました。
その先からは踏み跡があり迷うことはないものの人があまり入らないこともあり歩きにくいです。
つづら折れにしばらく下ると開けたところに出るのですが、ここからの15m程は掴まれるものもなく急な上に砂や小石のある岩肌のためとても気を遣いました。
水俣乗越からは30分ほどで危ないところは抜けられました。
あとはひたすら河原を1820mくらいまで下っていきます。
休憩も取りながら水俣乗越から北鎌沢出合までは2時間ほどかかりました。
日差しが強く荷物も重いためあまり早くは歩けませんでした。
北鎌沢出合からはストックもしまって両手が使えるように準備もしながら休憩を取っていると後ろの森からガサガサ音が聞こえる。
たぶん熊なんだろうなと思いながら鈴を鳴らしながら準備しゆっくり休みたい気持ちを抑えて北鎌のコルに向けて登り始めました。
後ろから熊が追いかけてこないか気になるのでたまに振り返りながら登りました。
北鎌沢出合から北鎌のコルまでは約600mほど登り返すことに乗ります。
沢を登るのですが分岐があれば基本的には右を選択することになります。
体力的にはここの登りがいちばん疲れました。
2000〜2050mくらいで水も流れているので枯れていなければ給水可能です。
そこから上には水がないので自分の行程に見合ったぶんの給水は必須です。
私は重くなるのが嫌で少なめの給水にしたため飲水がギリギリとなってしまいました。
今回の反省点のひとつです。
北鎌のコルまで登りあげるのに約2時間半かかりました。
北鎌のコルで食事をとり長めの休憩を取りました。
ここからは尾根に沿って登っていくようになります。
天狗の腰掛けまでは踏み跡も見つけやすく迷うことはないでしょう。
天狗の腰掛けまで標高差約300mほど登ることになります。
天狗の腰掛けから先は巻いたり、直登したりとなりルートを見つけながらとなります。
小さな変化を見逃さずアンテナを常にはりながら歩けば自分の正解ルートは見つかると思います。
バリエーションルートなのでルートのマーカーなどは一切ありませんので頼れるのは自分の判断力のみとなります。
私の場合は基本、迷ったら直登をして尾根に上がりルート確認をしてました。
疲れにより集中力、判断力も鈍くなりますがルートミスはなかったので無駄な体力消費がなかったのは良いところでした。
私としては独標からP13までがとても辛く感じました。
独標からP13までは登って、下って、また登っての繰り返しとなるため気力、体力をかなり削られました。
北鎌尾根には天狗の腰掛け手前、独標手前、P13手前などにテントを張れるようなスペースがありました。
ただ熊の糞も時おり見かけたため、やはり予定通りに北鎌平までは頑張ることにしました。
北鎌平に到着したのは18時前だったので約12時間半の行動時間となりました。
槍ヶ岳はもう目の前なので山頂にいる人の声も届くほどの距離です。
この日は風もなく星空も見え穏やかな夜を過ごすことができました。
翌朝は4時に起きて午前5時前に出発
程なくして左後方からとても綺麗なご来光が身体を暖めてくれます。
登ることに集中するためカメラなどはしまっていたので写真は取れませんでしたが、とても活力になる光でした。
北鎌平から槍ヶ岳までは注意深くルートを探せば迷うことはないでしょう。
むしろ北鎌平まで来れたならさほど難しいとは感じないでしょう。
約90分かけて登頂に至りましたが、山頂には20人程の人が下山待ちをしていたので出ていくのが何か恥ずかしくもありました。
残念ながら拍手等はなく笑
なんでそんなとこから人が登ってくるの?
えっ?ルートなんてあるの?
といった反応ばかりでした。
山頂の祠で記念写真を撮っていた方に私も撮ってもらい目標達成となりました。
今回の反省点
荷物が重すぎた
2日目の水が少なすぎた
行動食が少なかった
私個人の感想としては、技術的なことルートファインディングに不安は感じませんでしたが体力がギリギリだったので次に活かしたいと思います。
時にはクライミング要素も含まれることもありますが、しっかりと段階を踏んでレベルアップすればロープは必要ないと感じますが状況も常に変化すると思うので、懸垂できるように保険として持つのは良いと思います。
北鎌尾根は自分の成長を確認するためにもまた歩きたいルートのひとつとなりました。
次はもっと早く、スマートに登れるように成長したいと思います。
準備段階としてネットやYouTubeなどで情報収集しましたが、やはり現場での判断がとても重要となるので普段からルートファインディング能力を高めるよう意識して歩いたりすることも重要だと思います。
北鎌尾根から槍ヶ岳を目指される方の参考になれば幸いですが、文字や写真だけでは判断できない要素も多々あるため無理はしないようにお願いいたします。
私が達成出来たのも全ての要素が良い方向に向いてくれたからであり、天候の崩れなどひとつでも悪条件が増えればもっと厳しい山行になったと思います。
正直なところ今の自分のレベルではギリギリ達成できた感覚でした。
ですが自信にも繋がる山行にすることができたので自分を褒めてあげようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
おつかれ山です/^o^\
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