アルプフーベル Alphubel
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.5km
- 登り
- 881m
- 下り
- 1,479m
天候 | 晴れ ザースフェーの気温13℃〜25℃ 風弱い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪がかなり少なくなっており、気温も高いのでクレバスのリスクが高い。逆に岩稜帯は乾いているので歩きやすい。 |
その他周辺情報 | レングフルーにレストランあり。 |
写真
装備
個人装備 |
冬靴
アイゼン
ハーネス
ヘルメット
|
---|---|
備考 | 氷河歩行にハイドレーションは必須! |
感想
先週のポリュックスに続き、スイスの4000m峰登山。今回はザースフェーへ。
5:55
ホテル出発。リフトとバスが乗り放題になるシチズンカードをもらい忘れた。リフト駅前でガイドと会う。ランジェロさん。スキンヘッドのベテランといった風貌。イタリア語訛り。
6:15
アルピンエクスプレスの窓口が開き、チケット購入。アラリンまでとレングフルーからの下り込みでCHF37.50。高い…。
ゴンドラから見るミシャベルの山々のモルゲンロートが美しかった。フレズキンからケーブルカーに乗り換え、ミッテルアラリンへ。
6:50
ミッテルアラリン到着後、待合スペースでハーネス、アイゼン装着。ザイルはまだ結ばない。
外は素晴らしい天気で、アラリンホルンが目の前に迫る。アルプフーベルは少しガスがかかり始めていたが、すぐに取れそう。
7:00
登山開始。スキー場をゆっくり登っていく。スキーのコースを外れるあたりでアンザイレン。
アラリンホルンを左手に見送りながら、歩きやすい雪面をジグザグに登る。時々クレバスもある。フェーヨッホというコルに突き上げる直前だけ、硬く凍った雪面になったので、ランジェロが先行してビレイしてくれた。持っていたのがポールだったのもあって、少し難儀した。最初からピッケルを使うべきだった。
8:15
稜線に出たらアイゼンを外し、クライミングパートが始まる。左側にはマッターホルンをはじめとする名峰の数々。奥にはモンブランもはっきりと見えた。岩稜帯はそこまで難しい部分はないが、両側がスパッと切れ落ちており、標高も3800mと高くて息が切れるので緊張する。
なお、アルプフーベルを目指すパーティは自分たちを含めて3組いたが、ここ以降は追いつかれることがなかった。ランジェロさん、かなりペースが早い。
岩稜帯を越えると広い雪の稜線になる。風が吹き抜けており、雪面は黒くガリガリに凍っていた。ここで再びアイゼンを装着し、以降は外さなかった。時々またクレバスを越える。段々と近づいてくるアルプフーベルと、奥に連なるテーシュホルン、ドム、レンツシュピッツェの稜線にわくわく。
やがてアルプフーベルの南東稜に取り付く。岩と雪のミックスだが、どちらも比較的簡単。ただし、雪がかなりグズついており、ランジェロは早く進みたい様子。スタートからほぼ休憩なしで進み続けた。
最後の岩場を越え、雪稜に取り付く。メンヒを思わせる狭い雪のリッジ。ただし、すぐに広くなった。
10:25
そこからはあっという間に山頂へ。いつも下から眺めていた通り、広い雪原となった山頂。360度素晴らしい展望が広がる。正面のテーシュホルンからドム、レンツシュピッツェに至る稜線が圧巻。ツェルマット周辺の山々もいつもと違う角度から見え、新鮮だった。
10:35
写真撮影もそこそこに、急いで下山に取り掛かる。気温は20℃くらいか。ランジェロはクレバスがかなり気がかりな様子。
下山はしばらく自分が先行する。ヒドゥンクレバスのリスクがあるので、とにかく「早く歩け、早く歩け」と急かされた。
しばらくしてクレバス帯に入るとランジェロが先行。ここからがとにかく地獄。あちこちに開いた不気味なクレバスが迷路のように続き、底の見えない真っ暗な裂け目を何度となく飛び越えながら進む。氷河歩行の技術として、ロープは常に張った状態をキープしなければならないのだが、ランジェロがクレバスを飛び越える時は急いで距離を詰めないと一気に引っ張られて危険。気を抜く暇がない。
レングフルーが近づいてくると、左手にあるセラックの崩壊にも気をつけないといけないので、一度も止まることなく歩き続けた。
最後は雪面が氷に変わり、クレバスはまだあるもののかなり歩きやすくなる。地面が見えて一安心。
12:20
レングフルー到着。行動時間5:20。ガイド協会の参考コースタイムが6:30だったので、かなり早かった。
約30分でザースフェーに下山。ザースフェーガイドのオフィスでガイド料金を支払い、13:23のバスで発った。
〜まとめ〜
アルプフーベルとは『アルプスの丘(フーベル)』の意味。広く特徴的な山頂はどこから見ても一目ですぐわかるので、いつか登りたいと思っていた。今回無事に登頂できてよかった。
登りは難しい場面もほとんどなく、確実なアイゼンワークができれば特に問題なかった。核心は最初から想像できていたがフェー氷河の下り。とにかくハイペースを維持しながら足元のクレバスに全神経を集中させる。もうしばらく氷河は歩きたくない…笑
今回重要だった装備はハイドレーション。スピード命のクレバス通過は休憩が一切取れないので、途中で補給できないと脱水症状になる。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する