船形連峰 矢櫃沢
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- GPS
- 11:20
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 2,489m
- 下り
- 2,473m
コースタイム
- 山行
- 10:08
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 11:19
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
名取川水系 大倉川支流横川 矢櫃沢 体感3級上 フェルト○ 水量平水 魚影あり SBなし ■アプローチ 横川林道を徒歩で2時間程歩き矢櫃橋から矢櫃沢へ入渓。 横川林道は以前は後白髪山の横川登山口まで車で入れたが、現在は道徳的にも物理的にも不可能。 ■矢櫃沢遡行 距離は短いが、内容は濃い。 詳細は省くが、感じ方は人それぞれ違うだろうが、日帰りの登攀系の沢としては東北では屈指の部類だと思う。 沢の難易度は以前と変わらずだとは思うが、アプローチ、デプローチの困難さが加わり、さらに入渓しずらくなったのは確かだろう。 矢櫃沢のみならず、登山道の藪漕ぎ、林道歩きを加えれば、4級をつけたくなる程だ。 ただ沢登りの面白さは未だ健在であり、険悪極悪の名前に負けぬ素晴らしい渓相である。 日帰りでここまで楽しめる沢は中々ないと思う。 ■下山 後白髪山から横川コースで横川林道に降りたが、登山道が判別出来るのはごく一部であり、そのほとんどが藪漕ぎになる。 頻繁に現在地を確認しながら進まないと、すぐに登山道から外れ濃い藪に捕まる。 |
写真
鶏)見てるぶんにはスゴく簡単そうなのにむちゃくちゃ悪い。フォローで行っても怖かったよ。
装備
個人装備 |
30mザイル ガチャ類 ビバーク装備
|
---|---|
共同装備 |
50mザイル
|
感想
船形連峰の沢でも何か特別な響きをもつヤビツ沢。登山大系を見ても一筋縄では行かない雰囲気がビシビシ伝わります。いつか行きたいと憧れは持っていましたが自分の力だけでは到底太刀打ち出来ません。今回のメンバーに加えて頂きモーリーさんヒロシーさんには厚く感謝申し上げます。
いつかは矢櫃沢。
私の中で船形にある矢櫃沢は、今1番行きたい沢ランキングでは常に一位にあった沢である。
何か自分の中で、この矢櫃沢を遡行しない事には心の中のモヤモヤがずっと消えないような、そんな感覚にさせられる沢であった。
もちろん誰かに連れて行ってもらうような沢ではないし、自分達の実力と行けるタイミングを常に考えながらの毎日だった。
夏の暑い時期、増水がない時、林道問題。そしてモチベーション。
中々思うようにいかない日々が続く中、今年もダメかなぁと、夏が終わろうとしていた。
そんな鬱々としていた時である。
何度かメッセージ等でやり取りさせていただいている同じ宮城に住む沢ヤの方々が矢櫃沢の記録を上げた。
記録のトップにある「矢櫃沢」の文字を見た時、思わず「うおっ!」と声が出た。
記録の中にあった、
「まだまだ俺たちの夏は終わらない」
この文章は、諦めかけていた私の気持ちを再び燃え上がらせるには充分過ぎる物だった。
いざ当日、天気は生憎の曇り空。しかも、連日猛暑だったはずが、何故かこの日はそれほどでもない。
しかしもう我々は止まらない。とりあえず行ってみて〜なんて言っているが、矢櫃沢遡行の気持ちはみんな固まっている。
出発前に若干のトラブルがあったが、予定より少し遅れて無事スタート。
アブミにスカイフック、ハーケンにカム類、上下ウェットと持てる登攀道具と装備は全て持っていよいよ矢櫃沢に降り立つ。
緊張するかと思っていたが、不思議といつもと変わらない落ち着いた自分がいた。
矢櫃沢の遡行を進め、矢櫃滝2段、釜伏の滝、横川大滝と次々現れる核心も、今出せる実力を目一杯使って身体いっぱいで楽しんだ。
そうやって苦しみながらも楽しんで遡行出来たのは、一緒に行ったメンバーがいたからこそである。
矢櫃滝2段目を一撃で突破した鶏氏、釜伏の滝をドボンしながらも懸命にリードしたヒロシー。
横川大滝のガリーを私が命懸けでリードしてる最中、下で「ぎゃははは」とふざけていた二人。
登りながら、「落石当たれバカヤロー」
なんて思ったりもしたが、そんな中登れたのも二人のおかげである。
そして、一週間前にこの矢櫃沢に入ったパーティー。
遡行中、私の目には彼らの残像が見え、何かまるで一緒に遡行しているような、そんな感覚になる瞬間があった。まだお会いしたこともないのに可笑しな話ではあるが。
彼らが矢櫃に入らなければ、もしかしたら今シーズンも見送っていたかもしれない。
そう思うと、彼らには感謝の想いしかない。心からお礼申し上げたい。
本当にありがとうございました。
終わってみればあっという間だったが、ようやく行けた満足感と達成感は大きい。
個人的には神室の大横川の方が大変だったような気がするが、とりあえずこれでしばらくは登攀系の沢はいいかな・・・・。
コメント
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皆さんのチームワークの良さが羨ましいです。いつかゆっくり語らいながら遡行できれば嬉しいですね♪
俺達の夏は終わらない…トレンドワード入りしないですかねw
いや〜、ホントに団栗さん、ポムチーさん、クズミーさんには感謝ですよ😊
やっぱりこれくらいの沢になると、気持ちの面での強さが重要になると改めて思いました。
3人には本当に勇気をもらいました。ありがとうございました。
「俺たちの夏は終わらない」
クサイ台詞ですが、こんなにピッタリな言葉はなかったですね笑😁
沢シーズンも終盤戦に入りますが、どこかでご一緒出来れば嬉しいです。
ありがとうございました🙇
当然行った事はありませんが、何度読み直してもその状況、緊張感が伝わってきます。
釜伏の滝を登攀しているヒロシ―氏の代表写真、幻想的で不思議な感じがします。
あと2ヶ月はシーズンは続くと思うので、東北の沢屋としてお互い安全に楽しくやっていきましょう。
釜伏の滝はホント異様な空間でした。あんな滝が遡行中に出てきたら普通巻きますが、あそこは巻きもかなりの難易度だと思います。
登山大系では釜伏の滝は巻きと書いてるので、あの滝を初登した人はそんな昔ではないと思いますね。本当に凄い人はいるもんですね。
今年はまだ岩手の沢にお邪魔してないので、シーズンが終るまでには行きたいと思います👍
mooreeさん達なら刺激を受けて絶対行くって勝手に思っていましたよ😆
釜の滝のあたりは真夏なのにめちゃ寒いんですよね😵
ちなみに前日の土曜日に、キノコ🍄取りに林道走ってました。
今年はまだ暑い日が続くので、もう少し沢を楽しめるかもしれませんね。お疲れ様でした。
チキンマンさんを鶏って言ってるのが毎回ツボります😂
行動パターンがバレバレですよね笑。
以前マリさん達が行った時は、横川登山口まで車で入れたんですか?
今はもう山バイくらいしか無理な感じですよね。
前日来てたんですねー。土曜日は天気も良くて暑かったけど、日曜日はホント寒いくらいでした💦
チキンマン→鶏男は、本人がそう書いてるので、みんな鶏氏と読んでます笑。
前に月山でみんなでイグルー泊した時に、早く寝た鶏氏のおでこに、「肉」ではなく「鶏肉」って書こうとしてたのはいい思い出です笑。
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