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Yamareco

記録ID: 5875788
全員に公開
沢登り
蔵王・面白山・船形山

船形連峰 矢櫃沢

2023年08月27日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
11:20
距離
23.2km
登り
2,489m
下り
2,473m

コースタイム

日帰り
山行
10:08
休憩
1:11
合計
11:19
6:11
70
7:21
7:21
47
8:08
8:20
52
矢櫃沢入渓
9:12
9:12
38
2段矢櫃滝
9:50
9:55
7
滝上
10:02
10:02
68
釜伏の滝
11:10
11:22
65
滝上
12:27
12:27
63
横川大滝
13:30
13:44
69
滝上
14:53
14:53
11
登山道合流
15:04
15:28
14
16:28
16:32
58
天候 曇り時々雨
過去天気図(気象庁) 2023年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
名取川水系 大倉川支流横川 矢櫃沢
体感3級上 フェルト○ 水量平水 魚影あり SBなし

■アプローチ
横川林道を徒歩で2時間程歩き矢櫃橋から矢櫃沢へ入渓。
横川林道は以前は後白髪山の横川登山口まで車で入れたが、現在は道徳的にも物理的にも不可能。

■矢櫃沢遡行
距離は短いが、内容は濃い。
詳細は省くが、感じ方は人それぞれ違うだろうが、日帰りの登攀系の沢としては東北では屈指の部類だと思う。
沢の難易度は以前と変わらずだとは思うが、アプローチ、デプローチの困難さが加わり、さらに入渓しずらくなったのは確かだろう。
矢櫃沢のみならず、登山道の藪漕ぎ、林道歩きを加えれば、4級をつけたくなる程だ。
ただ沢登りの面白さは未だ健在であり、険悪極悪の名前に負けぬ素晴らしい渓相である。
日帰りでここまで楽しめる沢は中々ないと思う。

■下山
後白髪山から横川コースで横川林道に降りたが、登山道が判別出来るのはごく一部であり、そのほとんどが藪漕ぎになる。
頻繁に現在地を確認しながら進まないと、すぐに登山道から外れ濃い藪に捕まる。

《mooree編》
2時間のアプローチを経ていよいよ矢櫃沢へ入渓します。
《mooree編》
2時間のアプローチを経ていよいよ矢櫃沢へ入渓します。
我々もこの枝沢から下降して入渓すればよかったかな。それだと30分くらい短縮なるかも。
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我々もこの枝沢から下降して入渓すればよかったかな。それだと30分くらい短縮なるかも。
堰堤は左岸巻き。ロープありました。
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堰堤は左岸巻き。ロープありました。
ゴーロを少し行くと、沢はV字に。始まります。
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ゴーロを少し行くと、沢はV字に。始まります。
ゴルジュスタート。
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ゴルジュスタート。
早速泳ぐヒロシー。いいよいいよ〜。
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早速泳ぐヒロシー。いいよいいよ〜。
ゴルジュ突破。
ウォーミングアップ。
4
ウォーミングアップ。
まだ余裕ですね。
2
まだ余裕ですね。
最初の核心、矢櫃滝1段目8mです。
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最初の核心、矢櫃滝1段目8mです。
フリーで行きます。
3
フリーで行きます。
この辺りはザイル出す出さないはパーティーによって変わるでしょう。
2
この辺りはザイル出す出さないはパーティーによって変わるでしょう。
慎重に登って突破。
3
慎重に登って突破。
矢櫃滝2段目6m。ここはザイル出しました。鶏氏が一撃で水線左から突破。
これを右から登った団栗さんは凄い。
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矢櫃滝2段目6m。ここはザイル出しました。鶏氏が一撃で水線左から突破。
これを右から登った団栗さんは凄い。
後続も無事突破。
3
後続も無事突破。
ゴルジュが続きます。
ゴルジュが続きます。
そして思ったより早く現れました。
そして思ったより早く現れました。
釜伏の滝です。写真じゃ明るいけど、めちゃ暗くてここだけ異様な空間です。
因みに、大系には「釜状の滝」と「釜伏の滝」と2つの名前で書かれてます。なんとなく「釜伏の滝」かなぁと勝手に思ってます。
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釜伏の滝です。写真じゃ明るいけど、めちゃ暗くてここだけ異様な空間です。
因みに、大系には「釜状の滝」と「釜伏の滝」と2つの名前で書かれてます。なんとなく「釜伏の滝」かなぁと勝手に思ってます。
ヒロシーがリードを名乗り出ました。泳いで取り付きます。
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ヒロシーがリードを名乗り出ました。泳いで取り付きます。
離陸成功。このあと一回ドボンしましたが、心折れずに再度トライ。
3
離陸成功。このあと一回ドボンしましたが、心折れずに再度トライ。
じわじわ上がって行きます。
3
じわじわ上がって行きます。
後ろから見てて、この渓相と登攀姿がめちゃくちゃ格好良かった。
3
後ろから見てて、この渓相と登攀姿がめちゃくちゃ格好良かった。
固唾を呑んで見守る。
4
固唾を呑んで見守る。
見事突破!お見事!
4
見事突破!お見事!
2番手鶏氏。離陸出来ずに一旦戻って交代。
鶏)バックロープ足に絡まってもがいてたら力尽きた。
2番手鶏氏。離陸出来ずに一旦戻って交代。
鶏)バックロープ足に絡まってもがいてたら力尽きた。
mooree、ヤケクソで水線突破。ロープが指にからまって千切れるかと思った。
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mooree、ヤケクソで水線突破。ロープが指にからまって千切れるかと思った。
ラストの鶏氏も見事突破!全員ガタガタ震えながら一服。
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ラストの鶏氏も見事突破!全員ガタガタ震えながら一服。
滝は続きますが快適に越えて行けます。
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滝は続きますが快適に越えて行けます。
まわり滝群と呼ばれる辺り。何本もの枝沢から滝が降り注ぐ渓相をまわり滝群と言ったんですね。これは枝沢。
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まわり滝群と呼ばれる辺り。何本もの枝沢から滝が降り注ぐ渓相をまわり滝群と言ったんですね。これは枝沢。
これは登る滝。水線左から。
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これは登る滝。水線左から。
上から。
下は左から。上は右から。この辺りの滝もフリーで越えて行けないと厳しくなると思います。
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下は左から。上は右から。この辺りの滝もフリーで越えて行けないと厳しくなると思います。
上から。
フリーで直登。
お風呂がありました。
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お風呂がありました。
またゴルジュ突入。
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またゴルジュ突入。
来ましたね。最後の核心です。これは前衛6m。
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来ましたね。最後の核心です。これは前衛6m。
そしてその上に横川大滝35m登場です。
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そしてその上に横川大滝35m登場です。
前衛は右のガリーからフリーで。
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前衛は右のガリーからフリーで。
なんだこの奇跡的な写真は。
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なんだこの奇跡的な写真は。
ここからザイル出しても良かったですね。
ここからザイル出しても良かったですね。
横川大滝。見事です。下部がハング気味の垂壁です。
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横川大滝。見事です。下部がハング気味の垂壁です。
右壁登れそうに見えますが、実際見ると我々には無理です。
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右壁登れそうに見えますが、実際見ると我々には無理です。
左岸ガリーから巻きますが、ここも見た目よりずっと悪いです。途中から滝寄りに移れたらと思って取り付きましたが、そんな余裕ないです。中間も取れずノーピンで抜けました。灌木に手が届いた時は心底ホッとしました。
鶏)見てるぶんにはスゴく簡単そうなのにむちゃくちゃ悪い。フォローで行っても怖かったよ。
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左岸ガリーから巻きますが、ここも見た目よりずっと悪いです。途中から滝寄りに移れたらと思って取り付きましたが、そんな余裕ないです。中間も取れずノーピンで抜けました。灌木に手が届いた時は心底ホッとしました。
鶏)見てるぶんにはスゴく簡単そうなのにむちゃくちゃ悪い。フォローで行っても怖かったよ。
横川大滝を後にすると難しい所はありません。
2
横川大滝を後にすると難しい所はありません。
もう疲れました。終わりにします。この枝沢からエスケープします。
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もう疲れました。終わりにします。この枝沢からエスケープします。
枝沢の滝。
藪漕ぎは長く感じたけど、15分くらいかな。これは藪に覆われた登山道です。
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藪漕ぎは長く感じたけど、15分くらいかな。これは藪に覆われた登山道です。
後白髪山到着。大休止しましょう。
2
後白髪山到着。大休止しましょう。
下山の登山道です。何年も整備されていません。
下山の登山道です。何年も整備されていません。
横川コースの藪。この中に鶏氏が隠れています。背丈越えの藪です。
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横川コースの藪。この中に鶏氏が隠れています。背丈越えの藪です。
ようやく林道に降りてきました。藪マニアの鶏氏のおかげでなんとか道なりに降りてこれました。ここからさらに1時間の林道歩きでフィニッシュです。お疲れ様でした!
おしまい。
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ようやく林道に降りてきました。藪マニアの鶏氏のおかげでなんとか道なりに降りてこれました。ここからさらに1時間の林道歩きでフィニッシュです。お疲れ様でした!
おしまい。
《chicken_man編》
林道の分岐
この4km先に横川コース登山口。
ちなみに横川林道は自動車進入不可。(バイクは物好きだけが通っているようです。)
2023年08月27日 06:05撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 6:05
《chicken_man編》
林道の分岐
この4km先に横川コース登山口。
ちなみに横川林道は自動車進入不可。(バイクは物好きだけが通っているようです。)
はるばる歩いてきた「やびつざわばし」
この下がヤビツ沢。
2023年08月27日 08:05撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 8:05
はるばる歩いてきた「やびつざわばし」
この下がヤビツ沢。
ヤビツ沢入渓
2023年08月27日 08:19撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 8:19
ヤビツ沢入渓
こんな狭いところも通る。
水の中も歩けるが朝はまだ寒いので突っ張りで通過
2023年08月27日 08:58撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
1
8/27 8:58
こんな狭いところも通る。
水の中も歩けるが朝はまだ寒いので突っ張りで通過
良い感じの滝が出てくる。これは容易。
2023年08月27日 09:01撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
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8/27 9:01
良い感じの滝が出てくる。これは容易。
これも容易
2023年08月27日 09:03撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 9:03
これも容易
ここはザイルを出して通過する。
2023年08月27日 09:27撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
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8/27 9:27
ここはザイルを出して通過する。
前の写真と同じ滝
2023年08月27日 09:27撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
1
8/27 9:27
前の写真と同じ滝
後ろを振り返ると登ってきた滝の落ち口
2023年08月27日 09:28撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 9:28
後ろを振り返ると登ってきた滝の落ち口
水線の中はホールドかなり細かくて大変。
moo)私mooree、水線突破を試みましたが、あと1mの所でフリクションの限界により見事にドボン。おしかったー!
2023年08月27日 09:28撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
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8/27 9:28
水線の中はホールドかなり細かくて大変。
moo)私mooree、水線突破を試みましたが、あと1mの所でフリクションの限界により見事にドボン。おしかったー!
この暗い洞窟のような右奥に釜伏せの滝。姿が見えないうちから迫力ありました。
2023年08月27日 10:01撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 10:01
この暗い洞窟のような右奥に釜伏せの滝。姿が見えないうちから迫力ありました。
釜伏せの滝。
取り付くのでさえひと苦労。
光が差さないので待ってる間はとてつもなく寒い。
登り終わった時には歯の根が合わなかった。ウェットスーツ着ていかなかったのを激しく後悔
2023年08月27日 10:02撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
2
8/27 10:02
釜伏せの滝。
取り付くのでさえひと苦労。
光が差さないので待ってる間はとてつもなく寒い。
登り終わった時には歯の根が合わなかった。ウェットスーツ着ていかなかったのを激しく後悔
回り滝群には滝が一杯
これは多分枝沢
2023年08月27日 11:31撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
1
8/27 11:31
回り滝群には滝が一杯
これは多分枝沢
回り滝群
2023年08月27日 11:31撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 11:31
回り滝群
回り滝群
これも多分枝沢
2023年08月27日 11:32撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 11:32
回り滝群
これも多分枝沢
回り滝群

2023年08月27日 11:33撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 11:33
回り滝群

回り滝群
2023年08月27日 11:33撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 11:33
回り滝群
回り滝群
2023年08月27日 11:33撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 11:33
回り滝群
次々現れます
これは多分登った滝。
2023年08月27日 11:36撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 11:36
次々現れます
これは多分登った滝。
横の壁を小さく巻いてるところ。この壁は登りやすかったので平和な気分です。
2023年08月27日 11:38撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 11:38
横の壁を小さく巻いてるところ。この壁は登りやすかったので平和な気分です。
飽きさせません。
2023年08月27日 11:38撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
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8/27 11:38
飽きさせません。
2023年08月27日 11:40撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 11:40
大きいがさほど難しくない。
2023年08月27日 11:41撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 11:41
大きいがさほど難しくない。
2023年08月27日 11:51撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
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お風呂タイム
2023年08月27日 12:09撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 12:09
お風呂タイム
2023年08月27日 12:10撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 12:10
浸からないと取り付けない滝が多く体が冷える。
2023年08月27日 12:12撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
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8/27 12:12
浸からないと取り付けない滝が多く体が冷える。
横川大滝の前衛滝
2023年08月27日 12:14撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
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8/27 12:14
横川大滝の前衛滝
最後の難所、横川大滝のガリーを登るヒロシー氏。
これが見た目以上にかなり悪い。リードで登ったモーリー氏に喝采です。
2023年08月27日 13:17撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
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8/27 13:17
最後の難所、横川大滝のガリーを登るヒロシー氏。
これが見た目以上にかなり悪い。リードで登ったモーリー氏に喝采です。
詰めの枝沢へ。
水が結構冷たい。
2023年08月27日 14:02撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 14:02
詰めの枝沢へ。
水が結構冷たい。
最後は少しやぶ漕ぎ。
2023年08月27日 14:52撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 14:52
最後は少しやぶ漕ぎ。
後白髪て一服
2023年08月27日 15:04撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 15:04
後白髪て一服
帰りはドコを通るかちょっと考えたが横川コースで下る事に。
2023年08月27日 15:39撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
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8/27 15:39
帰りはドコを通るかちょっと考えたが横川コースで下る事に。
道は藪化してました。たまに道ロスト。
2023年08月27日 15:39撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 15:39
道は藪化してました。たまに道ロスト。
林道到着。
2023年08月27日 16:31撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 16:31
林道到着。
2023年08月27日 16:31撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 16:31
行きで見つけられなかった登山道入り口の看板。
2023年08月27日 16:33撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 16:33
行きで見つけられなかった登山道入り口の看板。
ようやく下山
お疲れさまでした。
2023年08月27日 17:26撮影 by  arrowsM05, FUJITSU
8/27 17:26
ようやく下山
お疲れさまでした。

装備

個人装備
30mザイル ガチャ類 ビバーク装備
共同装備
50mザイル

感想

 船形連峰の沢でも何か特別な響きをもつヤビツ沢。登山大系を見ても一筋縄では行かない雰囲気がビシビシ伝わります。いつか行きたいと憧れは持っていましたが自分の力だけでは到底太刀打ち出来ません。今回のメンバーに加えて頂きモーリーさんヒロシーさんには厚く感謝申し上げます。

いつかは矢櫃沢。

私の中で船形にある矢櫃沢は、今1番行きたい沢ランキングでは常に一位にあった沢である。

何か自分の中で、この矢櫃沢を遡行しない事には心の中のモヤモヤがずっと消えないような、そんな感覚にさせられる沢であった。
もちろん誰かに連れて行ってもらうような沢ではないし、自分達の実力と行けるタイミングを常に考えながらの毎日だった。

夏の暑い時期、増水がない時、林道問題。そしてモチベーション。
中々思うようにいかない日々が続く中、今年もダメかなぁと、夏が終わろうとしていた。

そんな鬱々としていた時である。
何度かメッセージ等でやり取りさせていただいている同じ宮城に住む沢ヤの方々が矢櫃沢の記録を上げた。
記録のトップにある「矢櫃沢」の文字を見た時、思わず「うおっ!」と声が出た。

記録の中にあった、
「まだまだ俺たちの夏は終わらない」
この文章は、諦めかけていた私の気持ちを再び燃え上がらせるには充分過ぎる物だった。


いざ当日、天気は生憎の曇り空。しかも、連日猛暑だったはずが、何故かこの日はそれほどでもない。
しかしもう我々は止まらない。とりあえず行ってみて〜なんて言っているが、矢櫃沢遡行の気持ちはみんな固まっている。

出発前に若干のトラブルがあったが、予定より少し遅れて無事スタート。
アブミにスカイフック、ハーケンにカム類、上下ウェットと持てる登攀道具と装備は全て持っていよいよ矢櫃沢に降り立つ。

緊張するかと思っていたが、不思議といつもと変わらない落ち着いた自分がいた。
矢櫃沢の遡行を進め、矢櫃滝2段、釜伏の滝、横川大滝と次々現れる核心も、今出せる実力を目一杯使って身体いっぱいで楽しんだ。
そうやって苦しみながらも楽しんで遡行出来たのは、一緒に行ったメンバーがいたからこそである。
矢櫃滝2段目を一撃で突破した鶏氏、釜伏の滝をドボンしながらも懸命にリードしたヒロシー。
横川大滝のガリーを私が命懸けでリードしてる最中、下で「ぎゃははは」とふざけていた二人。
登りながら、「落石当たれバカヤロー」
なんて思ったりもしたが、そんな中登れたのも二人のおかげである。

そして、一週間前にこの矢櫃沢に入ったパーティー。
遡行中、私の目には彼らの残像が見え、何かまるで一緒に遡行しているような、そんな感覚になる瞬間があった。まだお会いしたこともないのに可笑しな話ではあるが。
彼らが矢櫃に入らなければ、もしかしたら今シーズンも見送っていたかもしれない。
そう思うと、彼らには感謝の想いしかない。心からお礼申し上げたい。
本当にありがとうございました。

終わってみればあっという間だったが、ようやく行けた満足感と達成感は大きい。
個人的には神室の大横川の方が大変だったような気がするが、とりあえずこれでしばらくは登攀系の沢はいいかな・・・・。




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コメント

なんとなくですが、週末チャレンジするだろうと確信してました。お疲れ様でした🖐
皆さんのチームワークの良さが羨ましいです。いつかゆっくり語らいながら遡行できれば嬉しいですね♪
俺達の夏は終わらない…トレンドワード入りしないですかねw
2023/8/29 8:42
団栗林 権蔵さん
いや〜、ホントに団栗さん、ポムチーさん、クズミーさんには感謝ですよ😊
やっぱりこれくらいの沢になると、気持ちの面での強さが重要になると改めて思いました。
3人には本当に勇気をもらいました。ありがとうございました。
「俺たちの夏は終わらない」
クサイ台詞ですが、こんなにピッタリな言葉はなかったですね笑😁
沢シーズンも終盤戦に入りますが、どこかでご一緒出来れば嬉しいです。
ありがとうございました🙇
2023/8/29 10:44
今回もまた凄い遡行記録ですね。
当然行った事はありませんが、何度読み直してもその状況、緊張感が伝わってきます。
釜伏の滝を登攀しているヒロシ―氏の代表写真、幻想的で不思議な感じがします。
あと2ヶ月はシーズンは続くと思うので、東北の沢屋としてお互い安全に楽しくやっていきましょう。
2023/8/29 19:09
tbfさん、コメントありがとうございます😊
釜伏の滝はホント異様な空間でした。あんな滝が遡行中に出てきたら普通巻きますが、あそこは巻きもかなりの難易度だと思います。
登山大系では釜伏の滝は巻きと書いてるので、あの滝を初登した人はそんな昔ではないと思いますね。本当に凄い人はいるもんですね。
今年はまだ岩手の沢にお邪魔してないので、シーズンが終るまでには行きたいと思います👍
2023/8/29 20:09
久しぶりに覗いたら。
mooreeさん達なら刺激を受けて絶対行くって勝手に思っていましたよ😆
釜の滝のあたりは真夏なのにめちゃ寒いんですよね😵
ちなみに前日の土曜日に、キノコ🍄取りに林道走ってました。
今年はまだ暑い日が続くので、もう少し沢を楽しめるかもしれませんね。お疲れ様でした。
チキンマンさんを鶏って言ってるのが毎回ツボります😂
2023/8/29 22:28
mari125さん、コメントありがとうございます😊
行動パターンがバレバレですよね笑。
以前マリさん達が行った時は、横川登山口まで車で入れたんですか?
今はもう山バイくらいしか無理な感じですよね。
前日来てたんですねー。土曜日は天気も良くて暑かったけど、日曜日はホント寒いくらいでした💦
チキンマン→鶏男は、本人がそう書いてるので、みんな鶏氏と読んでます笑。
前に月山でみんなでイグルー泊した時に、早く寝た鶏氏のおでこに、「肉」ではなく「鶏肉」って書こうとしてたのはいい思い出です笑。
2023/8/30 7:49
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