【北アルプス】上高地 池めぐり 明神池〜田代池〜大正池
- GPS
- 04:02
- 距離
- 13.3km
- 登り
- 20m
- 下り
- 20m
コースタイム
- 山行
- 2:48
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 3:56
天候 | はれ時々くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はなし。軽装の観光客の方が多いくらいです |
その他周辺情報 | 乗鞍高原温泉 せせらぎの湯(無料) |
写真
感想
もうすぐ8月も終わろうというのに一向に涼しくなる気配がないので、北アルプスへ高原散策に出かけることにしました。初日は18きっぷで松本まで出て駅前のビジホに宿泊。二日目はアルピコ交通の電車とバスを乗り継いで上高地を散策。その後、バスで乗鞍高原まで移動してペンションに宿泊。三日目、乗鞍高原から畳平行きのシャトルバスに乗り、乗鞍岳の山頂(剣ヶ峰)を目指すという三段構え(?)の行程です。
【宇都宮から松本まで】
早朝に宇都宮の自宅を出て、宇都宮線と中央本線を乗り継ぎ、風も爽やかな小淵沢(標高886m)に到着したのはお昼少し前。ここで途中下車し、改札外の駅そば(丸政)にて名物の山賊そばをいただき、さらに売店で甲州Wワイン弁当と八ヶ岳ビールを購入。大いに旅行気分を盛り上げていきます。お昼を挟んで1時間ほどで途中下車を切り上げ、鉄道の旅に復帰です。
【アルプス公園・松本市 山と自然博物館】
14時少し前に松本に到着。駅近くの松本バスターミナルから、松本市アルプス公園行きのバスに乗車します。松本市街の北部丘陵地帯にあるこの公園には、山と自然博物館という付属施設があり、自分は登山系の展示をお目当てに足を運びました。珍しい収蔵品として、金カンジキ(和製の軽アイゼン)や木製のスノーラケット(今のスノーシュー)といったものがあります。展示を見終えたあとで5階の展望台へ。360度の展望はなかなかのものですが、残念ながら翌日以降に足を伸ばす上高地・乗鞍方面は雲の中でした。乗ってきたバスがそのまま最終のバスとなって引き返してしまっているので、園内の遊歩道を通って麓の島内駅まで歩いて向かいます。途中にあったクマ出没注意の看板には「こんな市街地で?」と驚かされました。島内から二駅先の松本まで戻ると、駅近のビジホに投宿し翌日の行程に備えます。
【新島々駅〜上高地バス停〜河童橋〜岳沢湿原】
松本駅から電車とバスを乗り継いで2時間弱、バスは終点の上高地バス停に到着します。早朝から多くの人で賑わうなか、身支度を整えたら出発です。歩きはじめてすぐに河童橋を渡り、やがて道は木道の岳沢湿原へと進んでいきます。遠くに梓川のせせらぎを耳にしながら、木道の上でいくつもの小沢を渡っていきます。やがて梓川沿いの開けた場所に出たところにあるのが嘉門次小屋です。
日本近代山岳史に燦然とその名を遺す伝説の名ガイド・猟師である上條嘉門次が開いた山小屋は、朝にもかかわらず食堂営業をしていました。ここで一休みしていくことにして、イワナの塩焼き(1100円)を注文しました。日光だと半分くらいの値段で食べられますが、この時この場所で食べることに意義があると思いながら美味しくいただきました
【嘉門次小屋〜穂高神社 奥宮〜明神池〜小梨平】
小屋のすぐ近くに穂高神社の奥宮があり、500円の拝観料を払えば明神池の畔に行くことができます。長い桟橋の先に遙拝所が設置され、撮影と参拝待ちの人々が行列を為していました。なかなかフォトジェニックなところです。庭園のような散策路を戻り、梓川を渡って左岸に移ります。明神分岐を右に進むと、しばらくは林間の遊歩道が続き、林を抜けたところに小梨平キャンプ場が拡がっています。数年前クマがテントを襲撃した事件があったところですが、今も変わらずたくさんのキャンパーで賑わっていました
【ウェストン碑〜田代橋】
ふたたび河童橋のところに戻ってきました。橋を渡って梓川の右岸を進みます。この辺からウェストン碑までは山小屋やホテルが並んでいて、如何にも観光地然としています。梓川の川原には水遊びをしている人たちが多くみられました。やがてウェストン碑の前へ。日本近代登山の父とも呼ばれる人ですが、この人一応牧師なんですよね? そっち方面の活動はなにかしてたんでしょうか。
その先、田代橋でふたたび梓川を渡りますが、その前に橋の手前のベンチで少し休憩していきます。サーモスの水筒でカレー麺を作り、食後にホットココアをいただきました。川向こうの六百山と霞沢岳の雄大な風景を眺めつつ、疲れた身体に塩みと甘みが染みわたりました。
【梓川コース〜田代池〜大正池】
橋を渡るといよいよゴールが近づいて来ます。遊歩道となっている木道の上を通って田代池、大正池を順番に訪れていきます。道は林間コースと梓川コースに別れているので後者を選択しました。鉄分を含んでいるのか赤茶けた水の流れる小川を何度も渡り、開けたところに出るとそこが田代湿原で、近くにある分岐の先に田代池があります。分岐まで戻り、湿地帯にかけられた木道の道を進んでいくと、白い砂礫の拡がっている川原のようなところに出ます。ここが中千丈沢の押し出しです。大雨で沢から押し流された砂礫がこのような風景を形作っています。この辺になるとところどころで焼岳の姿を望めるようになってきます。さらに進むと大正池の湖畔に到着です。大正年間の焼岳の噴火が梓川を堰き止めてできたのが大正池ということで、日光の男体山と中禅寺湖と同様の形成のされ方ですね。自然湖にしても人造湖にしても、山と湖が一帯となった風景は素晴らしいものだな感じます。
【大正池バス停〜さわんどBT〜乗鞍高原】
湖畔から斜面の道を登った先がバス通りとなっています。混雑状況によっては途中のバス停からは乗車できないこともあるという話だったので、基点となる上高地までバスで戻って、そこから再度さわんど行きバスに乗るつもりだったのですが、乗車した上高地行きのバスはそこまで混雑している感じでもなかったので、手前の帝国ホテル前バス停で一度下車。次にやってきた さわんど行きのバスに乗車し、無事に座った状態で さわんどまで行くことができました。終点の さわんどBTで乗鞍観光センター行きのバスに乗り換え、食事や入浴をするべく乗鞍高原に向かったのですが、このバスの車内に忘れ物をしてしまうのでした(後述)。
乗鞍高原では観光センターの食堂でしょうが焼丼(1000円)を食べ、近くにある無料温泉施設、乗鞍高原温泉せせらぎの湯で汗を流したりしました。湯上がりに先程の食堂でソフトクリーム(350円)を食べ、予約したペンションが夕食なしだったので土産物屋で食料を買い足したりしました。
【下山後のトラブルとペンション貸切りの夜】
予定を消化し、バスに乗って宿泊先に向かおうとしたところで、フリー切符の紛失に気がつきました。次発バス定刻までの1時間に周辺を探しまわったのですが、結局そのときは見つからず400円の追加出費で宿に向かいました。
(※その後のフリーパス回収の顛末は下記リンクの日記を参照)
アルピコ交通の忘れ物対応に感謝した話
https://www.yamareco.com/modules/diary/96561-detail-308442
紆余曲折あってたどりついたペンションには当日他のお客さんもおらず、気さくなオーナーさんの元でゆっくりすることができました。風呂は温泉でこそありませんでしたが、天然林の雰囲気抜群な露天風呂(ただし蚊に喰われる)やハーブ風呂の内湯が入浴時間の制限もなく利用でき、満足感がありました。
食堂でインスタントの夕食を取っていると、壁に「ヱビスビールあります」の張り紙があることに気がつきました。「生ビールを頼めるんですか?」と聴いてみたところ「それはないんだけど……良かったらこれを」とお客さんの忘れ物だった よなよなエールをタダで貰ってしまうサプライズもありました。
こうして山の夜は更けていき、翌日は乗鞍岳登山を迎えます。
(※)翌日の乗鞍岳登山については以下の記録を参照。
【北アルプス】乗鞍岳 畳平〜剣ヶ峰〜富士見岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5880263.html
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