厳冬期・伊吹山(三宮神社登山口から往復)【日帰り】
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 1,170m
- 下り
- 1,169m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
帰り:行きの逆。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
道迷い: ホワイトアウトになって道迷いました。。。。 山頂近くの平らな部分からの降り口が分からなくなるので要注意です。 積雪状況: 登山道口から終始積雪があり、深いところもあればそれほどでもないところもあります。 表面がアイスバーンになっているところもあるかと思っていましたが、ほとんどなくて、 9合目くらいの急登で1か所だけでした。 上の風が強い部分はトレースが消えてしまいます。 |
その他周辺情報 | いぶき薬草湯 http://joyibuki.info/ibuki.php 大人500円 |
写真
感想
以前、八ヶ岳の阿弥陀岳・赤岳に行った際、途中ご一緒させていただいたNさんと
「またどこかの山で会いましょう」と言って別れてから約1か月半。
今度は一緒に伊吹山へ。
住んでいる場所が二人かなり離れているため、名古屋で待ち合わせて、
Nさんの車に乗せてもらい登山口まで向かいます。
道中、大粒の雪が降り始め、道路があっという間に銀世界。。。
「きれい〜」とか言っていられるレベルじゃありません(泣)
伊吹山界隈は雪の多い地域だったのですね。
そういえば年末年始にここに来たという登山仲間の一人が、冬の伊吹に登頂すべく向かったものの、
あまりの雪の深さに途中撤退したと聞いていたので、今回の私達のプランもダメかなと思いつつ、
とりあえず一旦登山口付近の駐車場まで行ってみる事に。
すると天気が若干回復。雪もやんだし、視界もそれなりに見えてきたので気を取り直して出発です。
友人の話を聞いていたのでラッセル覚悟のつもりで来ましたが、
私達よりも先に出た人が大勢いらしたようなので、ある程度のトレースがあるところが多かったです。
最初は結構緩やかなので、いい感じのペースで進みます。
が、、、、3合目までが結構長い。「看板見えた!」と思ったら2.5合目だったり。orz
ただ見てがっかりするだけの情報でしかありません(^_^;)
Nさんも「いらん情報や!」とツッコミを入れていました(笑)
そこからは踏ん張りどころでただひたすら進みます。
途中スキーとワカンの跡しか見当たりませんでしたが、ひざ下程度なのと、
降ったばかりの雪なので、私達はツボ足です。
少し風に晒される場所に入って来たら、もうひとがんばり!!
急登を登ったところにはきれいなきれいな避難小屋がありました。
広々とした部屋で、壁側には椅子まであり、窓までついています。
そんなの見たらついつい立ち寄ってくつろいでしまうじゃないですか。。。
早速おもりのような冬靴を脱いで、持ってきたパンで腹ごしらえ。
みんなここで外の様子を伺って、出るタイミングをはかっているようです。
私達もこの避難小屋でかなり長い事居座って外の様子をチェックしていましたが、
天候ばかりはねぇ。思うようにはいきません。。。
この場所を、進むか撤退するかの判断ポイントにする人が多いらしく、
「よし、行くぞ」タイプの人もいれば、「今日はもう帰ります」の人も。
私達は前者の方で、山頂を目指します。
この先は少しだけ急登になりますが、それほど怖いところがないので、
歩いていて結構楽しい。私にとっては程よい登りで、
あまり疲れる感じがしません。Nさんに続いてガシガシと登って行きます。
登り切ったところは平らな平地になっていました。
天候が回復しないままだったため、周りはすっかりホワイトアウト。
少し前を歩いていた人達の姿が全然見えません。
トレースはすぐに消えてしまいます。
何となく嫌な感じはしていたのですが、、、
山頂まで目と鼻の先。やっぱり行っておきたい気持ちが先に立ってしまいます。
長い事その場で迷った末に、コンパスを使って歩数と距離を記憶しながら山頂に行く事に。
途中、ソロで来られた方と一緒になり、3人となり歩くこと
わずか10分かかったかかからないかの所で山頂周辺に到着。
小屋や神社などの建物がたくさん出てきました。
大自然を満喫したいと思って登山しに来つつも、
少しでも環境が厳しくなると、人工のものに安心させられます。
(何とも勝手なものです。)
三角点まで行けたら景色を楽しめるような天気じゃないので、
お寺の建物の中で少し休んでから下山にします。
一歩外に出てみると、さっきよりも風が強まっていました。
携帯のGPSで確認しようと思っても、内側のポケットに入れて蒸れたのか、
出した時との温度差がすごいからなのか、気絶して働いてくれません(泣)
ただでさえホワイトアウトで何も見えなかったのに、雪煙が舞うもんだからもっと分からない。
ポールに沿って行こうと思っても次のポールが全然見えません。すごいパニックになって焦る、焦る。
そのまま進んでもポールは見えないし、違う方向にちょっと行っても何もない状態。
一旦その前のポールに戻ってみるけど、戻ったところで次の目標物が見えないために
一歩も出せない状態。これはやばい。。。とりあえず行きすぎる前に神社の中に戻ります。
「ここで夜を明かして、天気の回復を待ってから明日下山しよう」などと話をしますが、
風のない建物の中にいると、少しずつ冷静さを取り戻し始めます。
幸い電波もあって、ネット検索ができるので、翌日の天気をチェックができました。
あ・・・予報、悪くなってる・・・明日への希望はあまり持てません。
すると、途中からご一緒させていただいたソロの方もipadで雨雲レーダーなどを駆使し、
今後の視界の状態を予測します。
そして私のGPSもようやく目を覚ましました。(ただこれはいざという時だけにします。)
どうやらこの数時間後から少しずつ晴れ間がありそうなので、明日を待つよりこの日の下山を目指します。
まだまだホワイトアウト状態。コンパスで確認しながら下りるほかありません。
(最初からそうしてたけど、パニック状態の中まともに見てなかった・・・)
私が先を歩き、後方でNさんがコンパスを持ってナビゲートしてくれます。
まっすぐ歩いているつもりでも、風の中と視界が悪い中だと若干ずれるみたいで、
時々後ろから修正を入れてもらいます。
そして少しずつそれらしきところまで戻ってきたものの、行きと帰りの歩数では微妙にずれるので、
下り口がすぐに見つからず。ちょうどその時、一瞬白い靄が取れて、5m位後ろで人が登ってくるのが見えました。
あっ!!助かった!!もうこの時の安心と言ったら、言い表せません・・・
心配なところは切り抜けました。
あとは気を抜かずに登山道まで戻るのみです。
山頂周辺ではずっとホワイトアウトで、一時は本当に危険だと思ったこの日の登山、
下山を始めてしばらくした頃から、徐々に視界が晴れ始めました。(嬉しいのか嬉しくないのか微妙なところです・・・)
ただ、遠くには大きな大きな琵琶湖がキラキラとオレンジ色の光を放っているし、
町並みや田畑の形までくっきり。そんな景色を見ながら徐々に標高を下げます。
登山口まであと100m位、というところで、見覚えのある人が立っていました。
なんと、車を置かせていただいた家のご主人です!
帰りが遅いからとわざわざ迎えに来てくださっていたとか。
(ソロで来ていた方も、私達も同じところに駐車しており、2台ともまだ戻ってこないので相当心配したはず・・・)
他の人にまで心配かけてしまって、本当に申し訳ない事をしたなと、改めて反省。。。
ひとまず、Nさんとソロの方と3人、お互いに協力し合って無事下山が出来て安心だったけど、
今回は反省点が多々ありでした。一人だったらどうなっていたか分かりません。
冬山は夏よりも自然の美しさとか間近で見れるので個人的には冬のが好きですが、
やっぱり過酷だし、判断を間違えると危険と隣合わせな事も確かだと、身をもって痛感したような気がします。
次に活かせるようにしなきゃ、と感じた日となりました。
おしまい。
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