国道309号90番ポストから七曜岳往復
- GPS
- 06:58
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 976m
- 下り
- 953m
コースタイム
- 山行
- 6:02
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 6:52
天候 | 晴たり曇ったり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特になし |
その他周辺情報 | 入之波温泉 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
|
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感想
9月の三連休、土曜日に山に行くつもりだったが、なんせ暑いので、少しでも標高の高いところへ行こうと、大峯が候補に挙がる。大峯はしかし遠い。どこかに泊まらないと、日帰りで自宅に戻るとなると結構しんどい。泊まるなら、あの素晴らしい湯の入之波だ。前日になって宿泊予約を取るなんて、連休にどだい無理な話。でもkinuasaはダメもとで電話してみる。山登りが目的である以上、天気がはっきり予想できることが必須なので、どうしても直前にならないと予定が立たない。というわけで、いつもこんな感じになってしまうのだ。いざ電話すると、土曜日は満室だというが日曜日は一室だけ空きがあるというではないか。天気も何とかもちそうなので、今回は日・月の山行とし、行き場所は大峯で決定。最初は鉄山に行きたいと思っていたのだが、この暑さではバテる可能性大だ。ならば、北奥駆道で未踏のまま残っている行者還岳と七曜岳の間の区間を「埋める」とするか。小坪谷を登路にとるというウルトラCもあり得るところだが、相当しんどいことになる。一方、すでに二回登っている国道309号90番ポストからであれば、短時間且つ楽に奥駆道に出ることができて、安心である。これで行くことにする。
大峯となると気が急いて少し早めの出発となり、90番ポストには8時半ごろに到着できた。恐れていた駐車スペースの席取りゲームも回避。泊まっていたのは車1台と下山用に置かれた自転車が一台だけだ。準備を済ませて例の鉄階段を上る。と、階段の真ん中に何者かの糞。こんなところにいったい誰、と言いつつしっかり避けて先へ進む。と、後のkinuasaが悲鳴を上げる。何かと思ったら、asakinuがもう一発誰かがしでかした新鮮なそれをしっかと踏んだというのだ。え〜、そんな〜。だが本当なのだった。後続は臭くてたまらんと言うが、こればっかりはどうにも・・・
それもしばらくたてばおさまって、確かにこのコースはラクチンなのであった。最初の植林帯が終われば自然林となってすぐにタイタン広場に着く。ここは大普賢岳と三兄弟の山々の絶好の展望地でもある。今日はご本尊の大普賢は雲の中だが、子分たちはその全貌を拝むことができる。タイタン広場からはかつての林道跡で、なおも快適に登って行く。周囲はヤシオツツジのトンネルで、季節にはたいそう美しいという。林道跡が終わってさあ山道、となるが、そこからすぐでササが現れ、主稜線近しを知らせる。右手にぐっと近づいた大普賢三兄弟がのぞまれる。目前が明かるくなり、すぐ奥駆道に飛び出す。ここは正面に弥山と八経が連なり、見事な眺めなのだが、残念ながら今日はてっぺんが雲に隠れている。
小休止をしたら、目前に鎮座する行者還岳に向かって歩を進める。実に大峯らしい、ササ原とシラビソとブナの競演がうれしい。石灰岩のピークを越えてキレンゲショウマを探して一昨年に訪れた地点を通過。そうか、今回の大峯は2年ぶりってことになる。結局キレンゲショウマを見つけることができずに、去年は剣山で大群落を堪能したのだった。
明るい稜線を進むにつれ随所で視界が開け、右前方には大普賢、右側彼方には雄大な大台ケ原、左手には八経・弥山が眺められる。弥山から派生する尾根には、ピコんと飛び出た鉄山が印象的である。やがて左前方にバリゴヤの頭の険しい稜線が見えてくる。その右には稲村岳とこちらもピコんとせりあがった大日山が目を惹く。歩きやすい稜線で行程がはかどる。目前に行者還小屋が現れると、東面の巻きに入る。左側は山頂直下の岸壁であり、途中、ルンゼを越えるところには木梯子が設えてある。が、結構年期が入っており、不安を感じないと言ったらうそになる。まあ、なくなったとしても通過できない場所ではないが。
これを越すと再びササの稜線に這い上がる。ここから行者還岳のピークは縦走路から外れているため寄り道となる。往路はパスして先を急ぐ。ここからが未踏区間だ。気持ちの良い稜線は続く。眺めを楽しみながら進み、途中から尾根の西側を絡むように巻いていく。岩がちな尾根に復帰すると続いて東側のトラバースとなり、右手は鋭い岩のルンゼとなった場所はいくつもの木梯子を上ることになる。これまた年期が入っている。これを越えると再び岩稜で、一登りで七曜岳山頂である。以前大普賢からここに来た時には大賑わいだった山頂も、今日は我々が独占。ほぼ360度の見事な眺望を満喫する。残念ながら、弥山と八経はずっと頭を雲に隠している。
時間を考えるとあまりゆっくりしていられない。しばらく休憩したら来た道を引き返す。同じ道なのに、行き登帰りでは随分印象が違うのが面白い。ようやく大台は雲を振りはらって全貌を露わにした。平らな頂稜が印象的だ。下り基調と思っていたが、意外に登り返しがある。ようやく行者還の分岐に戻って来た。ここにリュックを置き、空身で山頂を往復する。以前来た時は霧に包まれて何も見えなかったが、なんとなく印象の薄いイメージ。今日は天気はまずまずだが、それでも印象はそれほど変わらない。かろうじて大普賢の山頂が木々に間からのぞいている。ただシャクナゲが多いので、季節には花が期待できるかもしれない。
山頂を後にして、下山を急ぐ。ここからすぐ下降点につくような気持だったが、意外に遠い。気が急くとまだかまだかになってしまうのだ。それでもアップダウンが緩やかなので行程が弾み、下降点に達する。休憩もせず、支尾根の下降に入る。ここはスイスイと歩ける区間であり、瞬くうちにタイタン広場に出た。陽が射してやれやれこれで天気は大丈夫、と思っていると、ポタっと冷たいものが落ちてきた。油断ならない天気である。気合を入れて最後の下りに入る。やがてバイクの音が大きく聞こえるようになり、あっという間に国道に降り立った。下降点から休憩込みで50分であった。
ここから、今夜の泊地、入之波温泉に向かう。車はダム上を走って狭隘道路をトンネル3つ越えて、入之波に達した。いつもながら日帰り湯の人々で車が右往左往している。第二駐車場に車を置き、宿に入る。ちょうど日帰り入浴終了の時間となり、あの源泉ドバドバの浴室へ。いつ来てもスゴイ湯だ。流出する源泉は谷を流れて人造湖に注ぐが、そこには温泉の噴出物で黄色い扇状地ができているのであった。青森の古遠部温泉を思い出すこの景色。大峯の山行はこれとセットでないとね。久々に強力な炭酸泉に酔いしれる我々なのであった。
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