荒島岳
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- GPS
- 06:14
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 1,245m
- 下り
- 1,240m
コースタイム
天候 | 晴れ→曇り→晴れ 稜線はホワイトアウトで視界は5〜10メートル程度 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※勝原スキー場跡の駐車場は除雪がされておらず入れませんでした ※駐車場へ入る道をスコップで除雪してクルマを突っ込みました |
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山ポスト】 見当たりませんでした。 【コース状況】 ●コース全体 ・コース全体を通してリボン・テープ類は少なめです。 ・アイゼン・ピッケルはもちが壁手前〜山頂間で使用 (komemame下りは登山口までアイゼン使用)。 ・もちが壁を過ぎた辺りから山頂はホワイトアウトで視界は5〜10メートル程度。 ●勝原スキー場〜しゃくなげ平 勝原スキー場跡からゲレンデ沿いを進み尾根に取り付きます。 スキーコースはゲレンデ最高点までは尾根を回り込むように付いていますが、 積雪期は尾根を直登します。 ゲレンデ最高点は雪原となっており小荒島岳がキレイに見えました。 その後、ブナの樹林帯に入りしゃくなげ平まで標高を上げていきます。 樹林帯は降雪後のため雪の量が多く、ツボ足では膝下くらいまで踏み抜きます。 すれ違った人は全員スノーシュー/ワカン/スキーを装着していました。 この日は出発が遅く自分たちが最後の入山だったためトレースに助けられ、 なんとかツボ足で凌ぎましたが、下山時は雪が緩み踏み抜きまくりで体力が奪われました。 スキー場跡地(350m)からしゃくなげ平(1200m)まではおよそ標高差850m。 帰りはしゃくなげ平と荒島岳の鞍部からしゃくなげ平を巻きました。 ●しゃくなげ平〜荒島岳 しゃくなげ平から荒島岳との鞍部までいったん下った後、もちが壁に取り付きます。 雪質にもよりますがここはピッケルを持った方が無難かと思います。 もちが壁の急斜面を登りきると稜線に出ます。 この日はもちが壁を過ぎてからしばらく進むとトレースがなくなり、 膝上のラッセルとなりました。 また稜線上は強いホワイトアウトで視界が5メートルほどしかなくルーファイが困難に。 特に東側の張り出した雪庇には終始気を使いました。 何度か雪庇に近づきすぎていてヒヤっとさせられる場面も。 1420mで中荒島岳(前荒島)の標識が立っており、 ホワイトアウトの中、唯一のこの人工物に助けられました。 中荒島岳(前荒島)から荒島岳山頂までは距離412メートル、標高差103mです。 |
写真
感想
今週末の日本列島は午後から高気圧に覆われ始めるといいます。
だとしたらスタートは遅めの方がよい。これは遠距離登山のチャンスです。
ということで登るなら絶対に冬と思ってた荒島岳へ遠征することにしました。
9時過ぎ。東京から5時間ほどかけて勝原スキー場跡に到着すると、
季節外れのドカ雪が降った後であたりは真っ白な世界。
勝原スキー場跡の駐車場は完全に雪に埋まって入れそうもありません。
道路を挟んで向かい側の駐車スペースはすでに満車。
何度もUターンして行ったり来たりした挙句、
意を決して本来は駐車場の入口となる雪の積もったスペースに突っ込みます。
でも予想通りスタック。シャベルでクルマの周り除雪をして、
どうにか動かせる目処が立ったところでようやく準備開始。
この時点ではまだ空も雲に覆われていたので、
「スタートするにはちょうどよい時間になったし、
登山前のよいウォーミングアップになったね!」と言ってみます。
ところがゲレンデ跡を歩き始めると、言った通りみるみる青空が広がり始めます。
ああ、今日は最高の登山日和になるなぁとこの時点では心も晴れマーク。
霧氷に覆われたブナの樹林帯に光が差し込む美しい様を見ながら高度を上げていきます。
しかし、しゃくなげ平付近から再びガスに覆われ始めます。
ボク達がこの日最後の入山者でここまで4〜5組の下山パーティーとすれ違いましたが、
しゃくなげ平と荒島岳の鞍部でこの日最後の方とお話したところ
もちが壁の上部からはトレースなし&ホワイトアウトのため、
みんな途中で引き返して今日は誰も山頂まで行っていないとのことでした。
もちが壁は見るからに急登。
先ほどの話を聞いたばかりでだったので万全を期すためアイピケの準備をします。
これより先は貸切。そして凍傷後はじめてピッケルを握るのでちょっとワクワク。
しかし稜線に出ると深いラッセルとホワイトアウトとなります。
目の前の白が雪の白なのか空間の白なのかの区別も付かず、目の焦点も合いません。
東側は雪庇が張り出しているため、ルーファイにはとても気を使います。
すると少し先にチョコチョコ動いているものが見えます。
「ほらあそこ!白い鳥?雷鳥がいる訳ないし…うさぎ?オコジョ?」
と何度も指差して動物がいることを説明しますがkomemameは分からないと言います。
逃げないようにその動物に向かってゆっくり近づくと、
なんとそれは雪から少し飛び出した木の枝だったのです。
ホワイトアウトで錯視まで起こしていたのでした。
ラッセル&ホワイトアウトの中でのルーファイで、
緊張感が高く長く感じる稜線歩きとなりましたが、頂上は突然やってきました。
視界がないためホントにここが山頂かどうか自信が持てませんでしたが、
屋根のような人工物が飛び出ているし、
周辺を歩き回るとここより高いところは無さそうです。
ボク達のトレースが風で消えてしまわないように写真だけ撮ってすぐに下山開始。
慎重に足跡を辿って下っていると、登りで雪庇に近づいていた場所もあり
ヒヤッとしました。
残念ながら眺望には恵まれませんでしたが、
深い雪にキレイな樹林帯。深いラッセルに緊張感溢れる稜線と
ルートは短いながらも雪山の醍醐味が凝縮された荒島岳。
好きな山のひとつになりました。
そして忘れられないのが下山時に見た白山の神々しさ。
圧倒的な存在感で白山への特別な思いが募りました。
先週はひとり軽め登山で、やっぱりちょっとモノ足りなかった…
今週はちゃんと歩きたいなぁ、、、
歩きごたえあり、思い切り満喫できる山がいいなぁ、、
と、今週末を楽しみにすごした数日間。
そして金曜日夜の食卓でごはんを食べながらdanyamaとミーティング。
荒島岳行きの案が持ち上がる!
かなり遠いけど、運転はdanyamaがガンバる!ということで、
わくわくしながら早々に就寝〜♪
行く道、天気がよくなりそうな、悪いままそうな…びみょーな感じが繰り返され、
スキー場跡に到着。
雪のため駐車スペースがなくて、スペース確保のため整地作業からスタート。
スコップで雪かきをして、歩く前にひと汗、いや、かなりいい汗かきました。
約一時間ほど出遅れましたが、おかげで青空がのぞく頃、いよいよ荒島岳へゴー。
すでに何組か入っているようで、トレースはばっちりだけど、
最初のスキー場跡を登って行く時点で、けっこう深い雪。
樹林帯に分け入っていくと、一面にひろがる樹氷。
見上げれば、太陽のひかりで、きらきら。
ときおりふわっと吹く風で、雪が空からこぼれ落ちてきます。
首のあいだに入ってくるとつめたい〜。
太陽の加減なのか、この日の雪は真っ白というよりも
ちょっとクリーム色みたいな感じでやわらかな雰囲気。
春〜っな感じがただよう樹林帯でした。
天気も上々で気持ちは高まります。
ところが次第にガスが…
しゃくなげ平についたころには、あたりは真っ白。
ここがどんなところなのかわからないほどに。
見えていたら、どんな景色が広がっていたのでしょうか。
それでもしんとした空気は、とても幻想的です。
幻想的な雰囲気に誘われるように、先に進みます。
途中、駐車場についたときにお会いして、先行されていたおじさまに会いました。
「上はホワイトアウトだから、途中で引き返してきた」と。
あぁ、やっぱりそうか〜。
でも諦められない。行けるところまで行ってみたい。
またもこの白い世界にいざなわれて、進んでいきます。
きょうは不思議です。
いつもならこんな天気だったら、「あーもう帰りたい」と思うのに、
もっと歩きたい〜、先に進みたいって思うのですから。
もちが壁あたりからはかなり急登になり、気を引き締めます。
稜線にでると、ますますまっしろけっけ。
一生懸命danyamaについていかないと、見えなくなっていまいそう。
ホワイトアウトはときおりかなり濃くなり、
方向感覚をわからなくなってしまう感じがしました。
前も横も、上も下も。なんだか水中に浮かんでいるような。放り出されたような。
すると突如人工物のようなもの現れました。
頂上の祠です。
気づいたら頂上に到着していました。
よくぞこんなホワイトアウトの中、ここまで来れたなぁ。
荒島岳の神さまにおいで、おいでーって連れて来てもらった感じ。
自分の足で歩いてきた感じはなくて、ふわふわとした感覚。
しかし、さぁ、引き返そうというときになって
急に怖さがこみ上げてきました。
トレースが消えちゃわないうちに帰らなきゃ!
先を行くdanyamaのあとを一生懸命追って、帰ります。
ちょっともたもたしていると、danyamaの姿がみえなくなって、
足あとだけをたよりに歩くしかない。
樹林帯まで降りてきたら、青空に。
ここでようやく、ひと安心できました。
休憩がてらパンを食べ、はちみつ入りの紅茶をのんだら、
緊張がゆるんできて、目の前にひろがる景色に心がやすらぎました。
あぁ、ここから降りたくないなぁ。
またまた荒島岳の神さまに「まだここにいなさいよ」と言われている気が…笑
でもこのときすでに15時をとっくに過ぎていました。
「またこんど天気がいいときに必ず来ます!」
と、心のなかでつぶやいて、帰り道をいそぎました。
不思議な不思議な、それでいて思い切り満喫できた荒島岳でした。
そういえば、幻想的な雰囲気にのまれて忘れそうになっていましたが、
danyamaが復活して、お小言も復活しました。
下山時のもちが壁で、怖かったので後ろ向きで降りていたら、
「なんでそんなとこで、後ろ向きで降りてんの?」
「・・・」
「もう大丈夫だって!遅いっ!!!」
あぁ、またいつもの感じに戻っちゃったなぁ。。
ついでにもうひとつ。
最近の我が家は下山後は「肉」が定番化しています。
ふつう温泉〜なのでしょうが、そちらには目もくれず…
肉を食べて、ようやくちゃんと下山できたような感じがするのは私だけ?
平日は基本、野菜と魚なので、その反動かもしれません。笑
おしまい。
danyamaさん、komemameさん、こんにちは
意を決して除雪されてない駐車場に車を突っ込む行動力に脱帽です
(でも、そりゃーまーー予想通りスタックしますよねww)
雪かきによる約1時間の遅れを「スタートするにはちょうどよい時間になったし、登山前のよいウォーミングアップになったね!」と言ってみるdanyamaさん、とてもcoolですww
今回はホワイトアウトの中、よく山頂にアタックしましたね
重そうな雪質の荒島岳登山、お疲れさまでした!!
yama_poundさん
こんばんは〜
そっちですか!
遠出の方じゃなくて、くるまを突っ込む方に脱帽されちゃいましたか!…笑
danyamaはcool?前向き?に言ってますが、
わたしはもうスタックはかんべんしてーって感じです。
くるまがつるつるすべるから、どこかにぶつかったらどうしよう〜って
ヒヤヒヤしてしまい、急斜面を歩く以上に心臓に悪いです
わたし、本気で雪山用に四駆がほしくなりましたっ。四駆貯金しようかな。
このスタック騒動含め、たのしい荒島岳でした〜!
komemameさん
こんにちは Koufaxです。
相変わらず、アグレッシブですね!
私もその前向きな姿勢が欲しい
2年前の3月に私も登りました。
実は、前職の時7年間程、福井に住んでいました。
車でよく営業していたので、庭です
でも、雪の量は今回の方がすごいですね!
良い山行ができて良かったですね!
※車がスタック 私は、まだ、経験がありません
雪国育ちなので、雪道も飛ばしますが、、、、
4WD購入してください。
今週の後ろ姿は、No80
この瞬間を撮れるdanyamaさんにも脱帽です!
koufaxさん
こんにちは
福井にもいらっしゃったことがあるんですね。
荒島岳は、koufaxさんは3月末に登ったんですね〜。
ちょっと季節が進むだけで、あっという間に雪なくなっちゃうんですね。
ここ数日だけでもだいぶ雪解けが進んだようで、私たちが登ったときとは
まるで違う山のようになっていました。
車のスタックは、なるたびにイヤになっちゃいます
スコップで雪かきするのも途方に暮れてしまうし、
空回りしているタイヤがブォーン、ブォーンと唸り声をあげながらも
暴走したらどうしよう、とか、タイヤから焦げ臭い匂いが立ちのぼってくるのも怖くて
心臓に悪いです。…笑
ええーーっと、80番とは、ずっこけ写真。。。
手を差し伸べるより、カメラを構えるdanyama…まったくひどいもんです。
てか、これを今回のイチオシにするkoufaxさんも、なかなかひどいお方ですね〜!!!笑
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