仙ノ倉山(シッケイ沢滑降)
- GPS
- 07:32
- 距離
- 17.6km
- 登り
- 1,199m
- 下り
- 1,628m
コースタイム
- 山行
- 6:37
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 7:29
07:55 別荘地林道最終除雪地点 -> シール登行
10:46-10:52 平標山 -> シール登行(コルまでの間はシールのまま滑降)
11:45-12:13 仙ノ倉山 -> スキー滑降
15:12 新潟県道541号 平標新道分岐
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
■登山口 R17 火打峠スノーシェード北側出口の駐車スペース。 朝7時半にはいっぱいで、以降は路肩に駐車していくことになる。 ※平標登山口駐車場はまだ未除雪 ■下山口 平標新道(土樽)毛渡橋前後の除雪スペース。 ※新潟県道541号の平標新道分岐から先は未除雪。 分岐箇所に3台ほど、毛渡橋を渡った先に2台ほど駐車スペースあり |
その他周辺情報 | 【風呂】猿ヶ京温泉 まんてん星の湯 \650(3H) |
写真
感想
仙ノ倉山シッケイ沢。上越を代表する有名なクラシックルートで、登山口と下山口が離れているとはいえ最後は土樽駅に出られるのでアクセスも比較的容易。とはいえ車に慣れた身には公共交通機関での移動がやはり面倒で、なかなか行く気にはなれませんでした。
しかし今回は友人も参加し、車1台を下山口の土樽に駐車。アクセスに苦労することなくこの名コースを楽しんできました。
この日は天気も良く、眺望も素晴らしいので仙ノ倉山までの登りの段階から楽しい限り。
そしてシッケイ沢左俣の滑降。無木立の急斜面が続くためクラストしているとイヤなところですが、この日は雪も柔らかく、恐怖感を覚えることもなく楽しく滑り降りることができました。
なにより谷川の山々を見ながらの無木立大斜面の滑降は実に爽快で、この近辺には他に西ゼンなど滑降可能な沢も多いですが、その中でもこのシッケイ沢が有名なわけがよくわかりました。
下部の毛渡沢の長い緩斜面はさすがに飽き飽きしますが、それも気にならないくらい、非常に満足感の高い楽しい山行になりました。
7:43 979m 火打峠の駐車地点発。しばらく板を担いで別荘地内の林道を歩く。林道も雪は付いているが、硬く圧雪されているのでこのほうが早い。
いつものように河内沢を右岸に渡った先で平元新道を離れ、ヤカイ沢へ。トレースは多数あるが、この辺りの雪は締まっているのでトレースを外してもさほど潜ることはない。
1400m辺りで急傾斜のヤカイ沢本流を避けて左岸枝尾根へ。尾根上に出るまでは多少雪が深いため、ありがたくトレースを使わせてもらう。
尾根上はいつものように風が強く、雪はところどころカリカリに凍り付いている。シールが利かずに一苦労。アイゼンは今日はいらんだろうと置いてきてしまった。ちょっと後悔。
エッジを利かせて無理やり登り、体力を無駄に消耗する。
D君はテレマーク用スキーアイゼン「アイゼくん」を装着。途中、足が靴に当たるとかで長々と対処していたが、その後は順調に登ってくる。
幸い平元新道の尾根と合流してからは風もおさまり、凍結斜面も少なくなったので順調に登っていけるようになる。
そのまま平標山へ。仙ノ倉山に向かう場合、平標山頂まで登らずに途中で右のコル目指してトラバースしたほうが効率的なのだが、天気もいいしせっかくなので登っておきましょう。
10:46-10:52 1982m 平標山。ここだけ風が強く、写真だけ撮りまくってさっそく仙ノ倉山へ。
仙ノ倉山まで風が強いままだったらイヤだなー、斜面も凍っているかなーと不安だったが、幸い風が強いのは平標山頂のみ。雪もさほど硬くなく無理なくシールで歩けた。
まずはコルまで80mほどの下り。ちょっとしかないのでシールを付けたままだが、表層はサラサラの新雪が吹き溜まっており、展望も良いのでなかなか爽快に下っていける。
D君はスキーアイゼンを外すのが面倒くさかったようで付けたまま。が、あまりに非効率なのでさすがに途中で外していた。
コルから仙ノ倉山までは高度差100mちょい。少々歩くが、わずかな登りだ。
手前の2021点を越えると万太郎山から谷川岳への稜線がきれいに見えるようになる。群馬側からのガスがときおり毛渡乗越を越え、それがまたいい感じだ。
空気も澄み渡って眺望が良く、登りの辛さなどまるで感じることもない。ともかく楽しいの一言。
11:45-12:13 2024m 仙ノ倉山。平標山頂と違って風もさほどないのでゆっくり休憩できる。
先着は4名の団体さんと単独行の方3名。団体さんは東ゼンを滑る様子。その他3名はそれぞれシッケイ沢左俣に下っていく。
我々は最後にゆっくり滑降開始。
当初は北側のピーク(三ノ字ノ頭)の北東斜面を滑るつもりだったが、先行の方はそちらを偵察した結果、戻ってきてそのままシッケイ沢左俣を滑っていった。我々もちょっと覗いてみるが、どうやらクラストしている模様。前の3人に倣って三ノ字ノ頭まで行かずにシッケイ沢左俣に滑り込む。
急傾斜の無木立の斜面がずっと下まで続いているが、幸い雪は適度に柔らかくて恐怖感はない。といっても転びたくはないので、スピードを出さずに確実にターンを決めていく。
谷川の山々に向かっての大斜面の滑降はなんとも豪儀。先週の鍋倉山のようなメローな林間滑降も良いが、こういう多少の緊張感を伴った雄大な山スキーもいいものだ。
ちょっと標高が下がると多少滑りにくい雪質となる。モナカ雪とまではいかないが、締まり気味の表層の下は深く柔らかい雪。転ぶと、落とし穴でもあったかのように深く埋まってしまう。
ここまで下れば転んでも危険はないとはいえ、D君はこれで腰が引けてしまい、以降はろくにターンもできなくなってしまった。
でもまぁ滑落の危険がある凍結バーンとか、雪崩れそうな新雪に比べれば遥かにマシというものだ。
やがて沢の形状がはっきりしてくる。振子沢のような感じで、なかなか楽しくターンを続けられる。雪質は相変わらず滑りやすいとはいえず、どうしてもところどころ転んでしまうが、それもまた楽しい。
毛渡沢が近づいてくるとベタ雪気味になり、だいぶ滑りやすくなる。D君もようやく調子にのってかっ飛ばしていく。
13:23 1042m 毛渡沢合流。本格的な滑降はここで終了。あとは長々と続く毛渡沢沿いの滑降だ。傾斜がほとんどない上、雪も緩んでいるのでほとんどスキーは滑らないが、先行者のトレースがあるのでだいぶ楽だ。
沢沿いを下っていくだけとはいえ、沢は水流が出ており、谷が狭まるところもあるので、右岸に出たり左岸に出たり、滑りやすいところを選ぶ必要はある。ここでも先行者のトレースは大助かりだ。
14:05-14:23 761m 仙ノ倉谷合流。群馬大ヒュッテのある場所で、手前の橋(古いルート図集では吊り橋となっているが、すでに普通の橋が架かっている)を渡ったところで先行の3名が仲良く休憩中。
我々もここで腰を下ろしてゆっくり休憩。まだ先は長い。疲れはないがやはり飽きるのだ。一度座ってしまうとポカポカして気持ちよいのでなかなか立ち上がれない。
あとは毛渡沢左岸の林道をひたすら滑る。これまでより雪は硬く締まっていて、どんどん滑っていけるところも多いが、逆ハの字や階段登行が必要な微妙な登りもまた多い。といっても気分的な問題か、先週の小日向山の猿倉林道よりはるかに楽に感じる。
やがて上越線、関越道の高架。上越線の下は雪が付いていてスキーのままくぐれたが、広い関越道はさすがに無理。いったん板を脱ぎ、その先でまたスキーを履くが、県道541号はもうすぐそこ。わざわざ履き直す必要はなかったかも。
15:12 555m 県道541号合流。駐車地点はすぐそこ。やはり車2台使うと圧倒的に楽だ。湯沢の中野屋で蕎麦でも食べて、ゆっくり火打峠まで車をとりに戻りましょう。
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