三国峠〜シンコボ〜杉尾坂☆紅葉の盛りの若丹国境尾根を縦走


- GPS
- 08:23
- 距離
- 17.4km
- 登り
- 1,207m
- 下り
- 1,196m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・取付き尾根は最初は急登、藪は無く所々に杣道がある。 ・若丹国境P767〜三国峠〜野田畑間のカエデの森の紅葉は見頃。 ・シンコボ〜杉尾峠はブナやカエデ等のほぼ自然林の尾根 ・杉尾峠若狭側は古道が消失しているが緩やかな尾根 |
写真
こちらこそみなさんよろしくお願いします(HB)
HBさん、初めまして。
皆様よろしくお願いします。
今回はどんなお山かな?ワクワク♪(ha)
感想
若丹国境尾根の紅葉を見に行きましょうと山猫さんからのお誘いを受ける。若丹国境はシンコボから西の権蔵坂までが歩けていないので食指が動く。健脚ぞろいの皆さんなので躊躇しつつも参加させてもらいました。今回は初めてのエイチび〜さん、物静かで気配りが利き親しみやすい方だった。
滝のある急な取付き尾根を凌いで何とか若丹国境まで辿り着くと、稜線では複雑な起伏が重なりカエデ類の紅葉が見頃を迎えていた。クビレとポコが織りなす広大な無料美術館を堪能する。疲れも一気に吹き飛び来てよかったの瞬間だ。
昼食は山猫ご夫妻が調理されたキノコベーコンピラフを頂く。皆さんからお菓子やミカン、コーヒーを頂いて寛ぐ。食後は稜線を更に西進していく。野田畑峠まではコナラ等の紅葉が綺麗だ。
シンコボから先の杉尾峠までは初めて歩く。細かなアップダウンが数回あるが綺麗な自然林の尾根である。杉尾峠に近づくと複雑な地形で方向替えに忙しい。朽ちかけた古い峠の看板がある。ここにも小畑登氏の峠の説明看板があっただろうに今は無い。権蔵坂には未だあるだろうか、杉尾坂と繋げて確かめてみたいものだ。
急激に陽が落ち始める杉尾坂を、残った力を振り絞って一気に掛け下りて行く。林道ではヘッデン歩行となって駐車地に辿り着いた。皆さんの同行に感謝します。
いつも普通とは違う素敵な所を案内して下さる山猫さん企画の山行。
ワクワクしながらこの日を待っていました。
期待以上の素晴らしいお山でした〜〜🎶
楓の紅い紅葉。
素敵なカーブを描く稜線のブナ林。
どれも素敵過ぎて溜息です。相変わらず特別感満載の山行でした。
下山は少し遅くなってしまいましたが明るいうちに林道に着地(這い上がって?)出来て一安心。
ヘッデン付けての林道歩きもいい思い出となりました。
HBさんとは初めて御一緒させていただきちょっと緊張しましたが物腰柔らかで穏やかな感じの良いお方。
こんなオバサンですがまた御一緒して下さいネ😊
山猫さん、いつもながら素敵な企画をありがとうございました。
ナオジローさん、まさきさん、奥様、御一緒して下さりありがとうございました。
次の機会もよろしくお願いしま〜す🤗
今回は若丹国境を歩きましょうとのお誘いに「是非!」と同行させて頂きました。
僕一人ならまず行かないであろう、そもそも思いつきもしない稜線歩き。
山の知識が豊富な皆さんからのご提案だからこそのコース取りで素敵な山歩きでした。
稜線上の紅葉はというと、少しピークは過ぎていた感じがありましたが、まだまだ紅、黄、緑が共存する色鮮やかな世界が広がっていました。
おまけに大ブナが空を覆い尽くす大空間はまさに秘境、圧巻でした。
今までは県境稜線というと展望乏しく、藪漕ぎが多いという印象が強かったのですが、若丹国境にこんなにすばらしい場所があることに驚き、強く感動しました。
これから冬枯れがすすみ、山奥の森も明るくなってくるのでしょうね。
今回の山旅を終えて、もっともっと国境稜線を歩いてみたいと思うのでした。
皆さんありがとうございました。
また、ご一緒させて頂きたいと思います。
山猫さんに「紅葉を期待して若丹国境稜線を縦走する予定ですが、いかがですか?」とお誘いを受けて参加。
名田庄では槇谷川の五ケ所の滝、一ツ谷の朝比奈の滝、有名な野鹿の滝などのいくつかの滝には訪れたことはあったが、登山のための入山は今回が初めて。
また、学生の頃に京都から小浜まで歩こうと友達と計画したことがあったが、実行されずじまいだったので、今回ご提示いただいたコースにはとても惹かれるものがあった。それに山猫さんご夫妻以外のメンバーとは今回が初めてということもあり、さらに期待は膨らむ。
霧の中車を走らせ、二次集合場所の「おおい久田の里森林公園」へ。思ったよりも早く着いたので辺りを散策。
霧の奥から日がさし、光芒のような美しい光の筋が山肌に走る幻想的な風景、その柔らかな朝日が、霧に濡れた蜘蛛の巣を白く輝かせているピンポイント風景などを楽しむことができた。今回の登山と関係はないのだが美しかったので写真を上げさせてもらっています。
その霧も歩き出す頃にはすっかり消え、雲ひとつない快晴に。なんときょうは最高気温27℃の予報が出ている。
倒木処理がされていて、思っていたよりも駐車地より奥まで車で入れたかもしれないとのことだったが、正面に朝日を浴びながらの車道歩きも悪くない。
水田か畑の跡であろう古い石垣が左手に見えだすとまもなく廃村永谷。
朝の廃村風景は寂しさを感じさせない。しかし半壊した家屋や朽ちた滑り台とブランコが、実際にここにはもう人々の営みはないのだということを知らせてくれる。
本来予定ルートだった尾根の取り付き点よりも、さらに谷を辿ると大きな滝があるということでルート変更。山猫さんの計らいに感謝。
水量は通常より少ないそうだが、その滝はオススメだけに美しく、一見の価値は十分にあるものだった。
滝右手からの尾根取り付き点は少し岩もあってなかなかハード。みなさんスリルを感じながらも問題もなく通過。わたしもここだけはカメラをザックにしまう。
しばらく急な尾根を直登していくと広葉樹林帯となり、小ピークに着く頃にはいよいよ紅葉が現れ出す。
この先はこれまた山猫さんオススメである二重稜線の別天地。それは山肌が滑らかで優しい曲線で構成された窪地で、女性的な風景であり、その懐に優しく抱かれている感じがする場所だった。ただただ静かで美しい。気分の高揚感よりも、そこに身を任せる安堵感の方が強く感じられる。
さらにその先は紅葉が見事。思わず大きく息を吸い込むと鳥肌が立ってきた。感嘆の言葉も出ない。
みなさん写真撮影に余念がなく、遅々として足取りが進まない。
ようやく三国峠に辿り着くも、そこには長居せず、元来たルートを少し戻ったのちにいよいよ若丹国境尾根の縦走に入る。
この辺りの尾根は稜線で繋がっているというイメージではなく、小さな山の塊が連続して並んでいるといった特有の地形をしており、小刻みにアップダウンを繰り返すことになる。場所によっては主稜線を外しかねないので、常に地図やGPSで確認しなければならない。それが面白いところではあるのだが。
これまた山猫さんオススメの無名ピークでランチタイム。
久しぶりに山猫さん夫妻の山料理をいただく。きのこたっぷりピラフ、秋の山では抜群の相性。大変美味しくいただきました。改めてごちそうさまでした。
食後は無名ピークの広い山頂部を南に移動して、このコース唯一でもある開けた風景を堪能する。きょうは秋としては霞があり、完璧にクリアな風景とはいえないものの、青空の下に見える山々はどれもが美しく佇み、いずれの山にも登ってみたいと思わせるものだ。
さてここからが後半のハイライトとのこと。もうお腹いっぱい(実際ランチもいただき)なのに、贅沢三昧なコースである。
それは廃村野田畑の上流地域。野田畑には、明治末期まで木地屋3世帯の集落があったらしい。
野田畑集落のあった上流の谷と若丹国境尾根との標高差がほとんどなく、ゆったり流れている谷の水が、国境尾根を越えて福井県側に流れていっても不思議でない箇所もある。
そのため尾根を歩いていても谷の様子がよくわかる。そのゆったりとした広い谷にはブナをはじめとする巨木が程よい間隔で聳えており、三国峠周辺の森とはまた違った美しさがある。
野田畑を後にしてシンコボの山頂を踏む。シンコボってどういう意味なのだろう。とても興味を惹かれる名称なのでまた調べてみようと思う。
この先の国境尾根も小さな山がポコポコ連続するわかりにくい地形が続く。
そしてまだまだこの間にも素晴らしい紅葉や巨樹が見られる。斜陽により一層赤やオレンジの色が強調されて美しく眩しい紅葉。そんな美しい景色を楽しみつつも、秋の日はうつるべ落とし、暗くなるまでに林道に着地できるかちょっと心配性の一面が出てきた。
美しい窪地から由良川の真の源流である上谷に一旦下ると杉尾峠も近い。
杉尾峠もまた雰囲気がいい。ここで縦走は終了、杉尾坂の急下降となる。
杉尾坂は一度は歩いてみたかったところだ。踏み跡僅かで全く不明瞭なところもあるが、境界線の杭をたどり尾根を外さないように下る。途中数箇所に思いもよらなかった登山道標識があるのには驚かされた。
順調に下り、わたしの心配も取り越し苦労、明るいうちに林道に下り立つことができた。
そうして最後はヘッデンに頼りつつも、廃村虫谷集落跡の車のデポ地に戻ってきて、きょうの楽しくお腹いっぱいの山行も終了となった。
4日前に京都市左京区の瓜生山をスリッポンを履いて散歩していた時に、小石ザレザレの坂道で滑って派手にひっくり返り、しこたま腰を打ってしまった痛みが残っていたので心配はしていたものの、ほとんど影響なく歩き続けることができた。
素晴らしい山に連れてきてもらった山猫さんには感謝せずにはいられないし、何度も一緒に登られているメンバーのみなさんとの感動の共有が一番に心に刻まれる山行となった。その感動の共有ができたことに対してもみなさんには感謝です!ありがとうございました。
三国峠から西に伸びる若丹国境尾根は芦生演習林の北縁となっており、この稜線を縦走するのは容易ではないが、実に魅力的な樹林が広がっている箇所が多い。廃村永谷集落から永谷を取り巻く尾根をたどり、三国峠からシンコボにかけて周回したのは昨年の紅葉の季節であった。
ナオジローさん、ハナさん、まさきさん達との今年の紅葉の山行はここに照準を合わせていた。ナオジローさんがこの若丹国境稜線はシンコボと杉尾坂との間を歩いたことがないとのことだったので、車二台を使って三国峠から杉尾坂まで縦走を試みることにする。
おおい久田の里森林公園でHBさんと合流し、まずは廃村虫谷に向かう。狭い谷間では朝陽に照らされた朝霧が徐々に晴れてゆき、なんとも幻想的な光景が広がる。虫谷に我が家とHBさんの車をデポするとまさきさんの車で久田川に沿って上流に進む。木谷の集落は現役であり、こんな奥深いところに今でも人が住んでいるということに驚く。
永谷に向かう林道は昨年は手前の永谷川との出合から多くの倒木や落石があり、全く通行することが出来なかったので昨年と同様、出合に車を停めて歩き出す。驚いたことに倒木や落石はすっかり綺麗に処理されており、永谷までは問題なく車で入ることが出来そうであった。林道の上には所々で車のタイヤの痕が残っている。
かつてこの久田川には1965年ごろに県境稜線を挟んだ京都の芦生側と共に大規模な揚水ダム建設の計画が持ち上がる。名田庄側に建設が計悪された挙原ダムの上流に位置する挙原、出合、永谷の集落は水没する運命に晒され、これらの集落には強い反対運動が生じるが、結局1985年には永谷集落の住人達も離村を余儀なくされる。その後、京都側の強い反対もあり、ダム計画は2005年には白紙撤回となる。
集落では自然に同化しつつあるブランコや滑り台がノスタルジーを漂わせる。集落から林道を先に進むと、かつての田畑の跡と思われる石垣が延々と続いており、この山奥での生活の長い歴史を感じさせる。
荒廃してはいるもの、永谷川に沿って林道が続いており、難なく・289mまで入ることが出来る。林道の終点に至ると対岸では一際大きなトチノキの巨樹が我々を出迎えてくれる。その先の右岸にかかる滝があるので、対岸に渡渉して谷を進む。その先の右岸にかかる滝があるので、谷を進む。滝は水量こそ少ないものの黒々とした岩壁を流れ落ちる流心はそれなりの落差があり、滝マニアのHBさんも喜んでくださったようだ。
前回は谷奥の・379から右岸の尾根に取り付いたが、滝の左岸から尾根に登ることにする。取り付きこそ急ではあったが、登るにつれて徐々に斜度も緩やかになり、歩きやすい尾根となる。尾根上にはテープ類ことないが薄い踏み跡が続いている。錆びついたワイヤーや一升瓶のガラス瓶が散乱しているので、山作業のために人が歩いておられるのだろう。
ca700mでP519からの尾根と合流するあたりは尾根の北側はユズリハの藪が広がる急斜面となっていた。当初はこの尾根を辿ることを考えていたのだったが、ユズリハの藪漕ぎを強いられるところであった。
尾根上には色づいた楓の樹々が目立つようになる。すぐにも国境稜線のp767の手前の二重尾根に至る。両側の尾根のブナの梢が高い穹窿を織りなし、まるで大聖堂のような壮麗な空間を作り出している。この場所は四年前に三国峠から五波峠まで縦走した際に林相の美しさに魅せられて最初に足を踏み入れたところであり、その時には既に紅葉は終盤であったが、この空間の壮麗さに目を瞠ったものだった。
この二重尾根の間を緩やかに降ると三国峠の西側で小さなピークが織りなす迷宮のような地形に入ってゆく。このあたりは地形の複雑さと下生えの全くない自然林の疎林が相まってこの迷宮のような地形を歩く楽しさを堪能させてくれるところだ。そして何よりもまさに最盛期の紅葉がステンドグラスのような色とりどりの透過光を撒き散らしている。ナオジローさんはp767で他のメンバーを待つなどと仰っておられたが、ここは若丹国境の端ではあるもののこの稜線の白眉なのである。
三国峠は上述のようにこの山域に集簇する小さなピークの一つであるが、ほぼ同様の高さのピークがいくつもあるので、三角点がなければここが特別なピークとは思えないところだ。ここを訪れる度に思うがこのピークの西側とは東側は景色がかなり異なるように思われる。山頂を踏むと再び紅葉の樹林を辿って西に向かう。
まず目指すはca810m峰だ。ここは標高点すらない無名峰であるが、このあたりの小ピークの中では最も高いピークである。山頂は小さな双耳峰となっており、南東のピークからの展望が良いので昨年もここでランチ休憩の場所に選んだのだった。
周辺の紅葉の山肌を眺めながらベーコンとキノコのリゾットを調理すると、辿ってきた三国峠の方から人の声が聞こえてくる。やがてガイドに引率された10名ほどのパーティーが現れた。ほとんど空身の方もおられるので、演習林の中の林道を芦生から移動して来られたのだろう。ガイドの方は我々の姿に驚いたようだったが、すぐにパーティーは長治谷の方に降って行かれた。
ランチ休憩の後は野田畑に下降する。ここもシンコボから東に伸びる北側の稜線とほぼ並行に走る南側の尾根との間で綺麗な二重稜線となっている。国境稜線よりも南側の尾根のほうが遥かに高度が高いので、その間の谷は山の影に入る。
ここはブナの存在感のあるブナの大樹が美しい樹影を見せてくれる。三国峠から先ほどのca810mのあたりではブナの黄葉はほとんど終わっていたが、僅かな標高差のせいだろうか、このあたりはブナには美しい黄葉が残っていた。ここでも真っ盛りの紅葉に魅了されつつ、シンコボに向かう。
シンコボから先でも尾根には小さなピークが連なり、ピークごとに尾根から尾根へと乗り換えて行くなければならない。p812の手前は西陽を浴びた紅葉の透過光が素晴らしく、紅葉に魅了されながら尾根を直進するうちに、西側のピークへの下降点を通り過ぎてしまう。以前に三国峠から五波峠を経て知井まで縦走した時にもp812まで尾根を直進しており、同じルート・ロスを繰り返したのだった。
ca790mとca780mピークの間の広々とした鞍部には疎林が広がり、心地よい空間が広がるが、鞍部に落ちる山の影が夕刻が近いことを物語っていた。
杉尾峠からは虫谷の上流に向かって一気に下降する。かろうじて辿ることが出来るほどのそこはかとない踏み跡が続いている。ところどころに現れる古い道標が安心感を与えてくれる。かつては人の往来も少なからずあったのだろうが、今はここを辿る登山者も滅多にいないだろう。
谷に下降すると林道に着地できるものと期待していたが、どうやら林道は左岸の斜面の高いところを走っているようだ。林道に至る踏み跡は不明瞭であり、鹿のものと思われる斜面のトレースを歩いて林道に這い上がる。後は虫谷の集落まで長い林道歩きだ。虫谷川のせせらぎの音を聞きながら歩くうちに夜の帷が降りてくるのだった。
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