山スキー屋の聖地〜蓮華温泉と雪倉岳


- GPS
- 13:17
- 距離
- 33.1km
- 登り
- 3,115m
- 下り
- 3,999m
コースタイム
- 山行
- 2:37
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:37
- 山行
- 6:48
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 7:25
- 山行
- 2:58
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 3:09
2日目 行動中の水の消費 500ml チョコバー1本 どら焼き1個
3日目 行動中の水の消費 100ml 食べたものなし
一般的には登り6〜7時間 下り2〜3時間みたほうがいいと思います このタイムは本日のトップ賞です。
天候 | 1日目 ![]() ![]() ![]() |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
長野13:33 →大宮 あさま号 軽井沢駅でほぼ指定席は埋まる |
コース状況/ 危険箇所等 |
○振子沢は安定しています 目印多く迷うことはないと思いますが、沢の中央部は滑った形跡なく沢の斜面を横切るように滑っていきます。 ○滝見尾根分岐(渡渉点への下降地点)に行くにはトラバースコース 兵馬ノ平 峠を越えていく人 様々ですが、いずれもどれが早いとかない。 好みでしょう(蓮華温泉の従業員の話) ○瀬戸川の渡渉点(スノーブリッヂ) 問題なし ○雪倉ノ滝 あまりに急でスキーで登るのは諦め担いで登った。スキーで登る人もいるが自己判断で。(ここが核心部だったとおもう) ○4月末の段階で尾根伝いには登れません (雪なし) 沢伝いに直登するしかないです。 ○天狗原でヘリスキー運行中 |
その他周辺情報 | ・栂の湯 営業時間は12時〜 結局は入れず仕舞い ・荷物(着替えやスキー兼用靴の袋など)はゴンドラ駅に3日間預ける ・蓮華温泉 docomo 圏外 |
写真
装備
個人装備 |
山スキー coonback(K2) TLT ラジカル(DYNAFIT)
|
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備考 | ・軽量化を優先して着替えなし ・携帯が使えないのでラジオくらいは持っていくべき |
感想
まえから山スキーの聖地といわれる蓮華温泉を拠点とした雪倉岳で山スキー 4月号の「山と渓谷」にも特集されて行ってみたくなった。
いろいろ調べてみるとやはり3日は必要で、2日では強引すぎるし、仮に下山できたとしても下山して1〜2時間で着く人なら別だが、東京近郊の人は疲れて帰れないだろう
少なくともアタック当日は晴れて、三連休以上 そんな日はいつやってくるのだろうと思っていたら、今年のGWにやってきた。
実施する数日前に蓮華温泉に予約を入れ、いざ当日。
前日はあまり寝られず、新幹線も1時間で着いてしまうので大して寝られない。
バスだけがしっかり寝られたかもしれない GW前の平日だったせいか8時5分乗鞍高原行きのバスは5人ほど 少ない。
平日の栂池ロープウェーもがらがら 僕が乗ったのは5人 栂池自然園を散策する人で白馬乗鞍に登ろうなどという人はいなかった。
30分前に出発した人は数人いて天狗原に着く直前に追いついた 僕はこのまま蓮華温泉に向かってもいいのだが、どう考えても山小屋で時間が余りそうなので白馬乗鞍に登る。 天狗原から30分ほどで山頂だが、何度も見た景色なので感動もなく・・。
ただ雪倉岳の雪の状態を確認できた。
近い山だし斜面も似たようなもの。思ったより雪が固くクトーを使ったほうが有利ではないかということだった。 固いザラメ雪の状態か〜 収穫大きかった。
振子沢にドロップする 栂池自然園でレクチャーを受けたおかげで、安心して滑っていく しつこいくらいに木にピンクのリボンが巻き付けてある。
これだったら迷わないな〜 間違っても中央部の沢に入り込まないようにすればいいだけでスキーのトレースはバッチリついている。
そんな振子沢なので迷うことなく蓮華温泉ロッジ さっさと受付して指示された部屋にザックを放り込む
そしてお楽しみは「仙気ノ湯」 よく秘湯の紹介に出てくる写真のあれである 宿の人に「10分ですよ」 と言われたが、実際には15分かかった。有雪期だからかな・・ 思ったより離れている。
でも景色や秘湯な雰囲気は満点! バスでやってくるのとは違い、人力でたどり着いた秘湯はすばらしい。
しばしゆっくりして下界のことなど忘れることができそうだった。
2日目はいよいよアタックする日
同部屋の方々は5時に出発したいらしく4時過ぎからガタガタし始めた。 僕も起きてしまったが、再び寝てしまう。
外に目やるとやや雲が多くいやな感じ それでも天気予報は「晴れ!」としているので大丈夫だろうと。
5時30分 いったん寝てしまったが起床。危なく二度寝するところだった。
前の日に配られた、弁当を胃袋に押し込む 食べたくないといっても無理やり・・ ここで食べなきゃ行動中に食べると思えず、シャリバテ防止にも絶対に必要。 顔を洗い、6時きっかりに出発することができた。
瀬戸川の渡渉点までが、思ったより遠い もっと楽に到達できると思った。 楽なようにとトラバースコースを選んだが、早朝のため雪が固く早々とスキーにクトーを装着した。 しかも横切ったりしているうちにだんだんと登ってしまい、いつのまにか想定したより50mほど登ってしまった。
慌てて行動を下げて瀬戸川の渡渉点(スノーブリッジ)へ降りる鞍部に到達 そこだけ雪がないのでスキーの板を外す。 探せば雪が繋がっていそうだが、そんな時間があるのなら早く渡渉点に降りたい。
渡渉点(スノーブリッジ)思った以上に大きく、早々に崩れる感じはしない。 ここからが本格的な登りになる。
先行する人は3人 1人は追いついたが、残る2人は健脚で山頂までとうとう追いつけなかった。
初めはよくある斜面で何も難しくない。 ところが、雪倉ノ滝は正面から見ても急斜面でスキーで登れる感じがしない。
早々と諦めてスキーを担ぐことにした。 正解かどうかは分からないが、僕にはこれがベストだと思った。
この滝を乗り越えるとあとは難しいところはない。 単調な登りが続き山頂が見えてくる。 ふと高度計を見るとまだ2000mにも届いていない。
と言うことは「あと600m以上登れ」 ということか・・ 気が滅入てくる
確かに隣に見える白馬乗鞍より低い場所にいいる。 まだまだである
雪質は昨日の偵察どおりやや固めのザラメ雪 ストックも思いっきり刺さないと刺さらない。 こんな状態では、クトーなしで登るのはつらいだろう
今の状態でもゆっくりクトーを効かせ登っていく。ズルっと滑ってばかりでは、疲れるしコケてばかりでは危ない。 ズリッと滑らぬよう安全重視でしっかり登って行く 。 結局はこれが一番早い
山頂は見えているが、登っても登っても近づかない 高度計を見るとあと標高差200m あと30分はかかるだろう。ただ、しっかり登れば大したことはない。
蓮華温泉から5時間 ようやく山頂 長かった。
そんなに楽に登れる山ではなかった。 夏季に何度か登った白馬岳が間近に見える ようやく登ったと実感がわく
同じ部屋に泊まった兵庫からやってきた62才の方に出迎えてもらい その方に写真を撮っていただく この場を借りて「ありがとうございました」
いままでの最速が6時間といっていたのに5時間15分で登ってしまう 超健脚です。
山頂はさほど寒くなく上着も不要 下山の滑走に備えてジャケットを着こむ 下りはあっという間で手こずった滝も斜滑降で難なくクリア 30分ほどで瀬戸川渡渉地点に滑り込む 危なく滑りすぎるところだったが、GPSで確認しているので大丈夫。
安全地帯には変わりないが、帰りは兵馬の平を滑って帰ろうと。 トラバースコースは何も面白くなかったし、蓮華温泉にも余裕で到着しそうなので。
兵場の平の片隅で水芭蕉がきれいに咲いていた。 雪原にぽっかりと水溜りにあっただけだが、春を感じることができた。
兵馬ノ平は窪地になっていてどこから登っていいのか分からない GPSを駆使して登る尾根を定めて登り返し。
13時30分 ようやく蓮華温泉 疲れて外湯(仙気ノ湯)には行く気はなかった。 内湯でまったりしようと。
雪山から帰ってきてすぐにお風呂にはいれるという幸せは何ともいえない嬉しさだった。 きょうも一日疲れて部屋でウダウダしていた。
3日目は振子沢を登り帰るだけ だんだんと暖かくなり振子沢にぽっかりと開けていた滝の周囲の雪が溶けて大きくなっていたのが印象的だった。
振子沢は標高差700m けっこうある だいたい3時間といわれているが、何とかその時間以内に登ることができた。
あとは滑り慣れた天狗原からの滑り なんてことない。 9時30分にはゴンドラ中間駅に到達
ゴンドラから見ると雪が下まで繋がっているようにもみえるが、ゲレンデの雪は薄く板が傷だらけになっても痛いのでゴンドラに乗って正解だった。
終わってみて蓮華温泉は泊まってよし、温泉最高! 食事もうまい!
山スキーヤーなら一度は行きたい宿の一つに偽りなし 雪倉岳もよかったが、蓮華温泉もそれに劣らない宿だった。
GWの山はこれで終わりになるが、本当にいい山登りだった。 来年は誰かを誘って行ってみたくなった。
コメント
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同部屋兵庫62歳です。
山行も楽しかったですが、下山後お会いした人のレポを見つけると楽しいです。
私は6時間半から7時間くらいかかるのを覚悟していましたので、うれしい誤算でした。気分をよくして、来年も行こうという気になっています。
また、どこかでお会いできるといいですね。
inousawayukiさん でしたか。 ヤマレコ繋がりだったのですね
62歳とは思えぬ健脚ぶりに驚きました 。
蓮華温泉は毎年通っている常連客が多いようで、僕もその仲間に入れたらいいな〜 などと思っています。
野湯と食事もばっちり そして雪倉岳 ・・ こんなに揃った山小屋はなかなかないでしょう もしどこかでお会いしたらお声をかけてください
inoyasu
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