suzuka 3/7魔雲天 窮地で描いた三角形
- GPS
- 10:54
- 距離
- 24.2km
- 登り
- 2,395m
- 下り
- 2,386m
コースタイム
- 山行
- 8:49
- 休憩
- 2:06
- 合計
- 10:55
天候 | 🌤️ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=14206 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【朝明渓谷〜根の平峠】 千種街道分岐までは舗装路。 渡渉個所がいくつかある。 【根の平峠〜杉峠】 水晶谷、コクイ谷近辺はトラバース多し。 渡渉個所がいくつかある。 標識は多いが、何となく道を外しやすい印象。 【杉峠〜雨乞岳〜東雨乞岳周辺】 熊笹に覆われた道。 早朝だと朝露が凄そう。 【三人山〜沢谷ノ頭〜沢谷峠〜武平峠】 細やかなアップダウンを繰り返す。 武平峠へは国道まで下りずに行けそうだが、 今回は登山口まで下りてしまい、真偽は不明。 【武平峠〜鎌ヶ岳】 道はザレている個所が多い。 山頂直下で直登と巻道に分かれる。 【鎌ヶ岳〜三ッ口谷〜表道登山口】 山頂より250mほど下ったところで分岐。 三ッ口谷ルートは足場が良くない上、 思った以上に急峻な印象。 鳥居を抜け、表道登山口へと通じる。 【表道登山口〜御在所岳】 記憶以上に急勾配のルートだった。 【御在所岳〜国見峠〜きのこ岩】 分かり易い道。 【きのこ岩〜腰越峠〜ハライド】 腰越峠までは、所々に巻かれたテープや 踏み跡を辿る。峠を合わせて分岐が3つある。 ハライドへの上りは、岩場を含んだ道を行く。 辺りが闇に包まれた途端、難路に変貌した。 【ハライド〜朝明渓谷】 明るければ分かり易い道。 キャンプ場に下りる。 そこからは舗装路。 |
写真
装備
備考 | 大幅なスタートの遅れがあったにもかかわらず、 時間マージンをゼロにして予定を強行したことが そもそもの間違い。 日没以降にアクシデントが起きていたら… 遭難していたかもしれない。 反省が必要な一日だった。 |
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感想
この日は負のスパイラルから始まった。
二度寝、高速道路渋滞、高速分岐の乗り損ね。
焦りは更なるミスを呼ぶ。
ようやくの現地到着はまさかの1時間半遅れ。
昨年6月以来となる完全フリーの一日は、
前途多難を予感させるスタートとなった。
朝明渓谷から根の平峠を抜け、まずは雨乞岳へ。
武平峠を経て鎌ヶ岳に上がり、三ッ口谷へ下る。
表道から御在所に上り返して国見峠、
ハライド経由で下山するのが本日のプラン。
今の自分にはかなり厳しめの内容だ。
根の平峠から杉峠へ向かう中、何度か道を外した。
このところ、ル―ファイが下手くそになっている。
分かり易いルートや、あらかじめ分かっている
ルートを短時間で機械的に一気に片付ける様な、
そんな山歩きばかりしている気がする。
じっくりと地図と向き合う、本来そうあるべき
歩きも、たまにはしないといけないな。
雨乞周辺の笹による水浸し地獄を懸念していたが、
そこに関しては時間が遅かったことが幸いしたか、
足下も全く濡れずに済んだ。
東雨乞岳まで進むも、時間短縮は一向に進まない。
いや、むしろ少しずつ加算されてゆく。
武平峠まで進む際に、一旦は±0まで詰めたものの、
誤って国道まで下ってしまい、峠まで登り返す。
稼いだ時間はいとも簡単に手の平から零れ落ちた。
しかもここで内腿が痙攣し始める。
時間との戦いで気は焦っているのだが、
意図的に移動ペースを下げ、何とか鎌ヶ岳に到達。
休憩を早めに切り上げて岩場を下る。
「…こんな急な岩場、あったか?」
真相はすぐに判明。入道・雲母方面に向かう
尾根を下っていた。しかも100m近くも…。
思い返せば前回は直登、今回は巻道で登頂した。
このルートの降り口自体が初見のはずだった。
思い込みだけで警戒なしに進んでしまっていた。
山頂直下の渋滞もあり、戻るまでに15分を要した。
三ッ口谷ルートを登山口まで下り、国道から
表道を使って御在所岳まで上る。
大滝経由の道を下るのは中々の慎重さを要したし、
表道の上りも思った以上の急勾配だった。
これらの道も7年前に確かに歩いた筈なのだが、
登山口近くの分岐を間違えた事以外は、
全く記憶に残っていなかった…。
風が吹きすさぶ御在所岳で、最後の補給をする。
身体も気持ちも、とにかく疲弊していた。
でも、流し込んだコーヒーが体中に染み渡り、
失った集中力は少しずつ戻って来る気がした。
国見岳方面に進み、きのこ岩から夕焼けを眺める。
ここからが正念場だと自身に言い聞かせた。
いつものステップも、この先は使えない。
辺りが暗くなってゆくにつれて視野は狭まり、
色褪せたテープと、木の幹の縞模様との区別も
次第に付かなくなってゆく。
積もった落ち葉が何となく道を隠しており、
何度も道を外してしまう。
日中なら苦も無く進める様な変哲ないルートが、
思った以上の難路に変わる。
もう急ぐのは止めよう。テープを追うのも無しだ。
移動ペースも普段の半分と考えた方が良い。
とにかく今は直感と、足先から伝わって来る、
踏み固められた地面の感触だけを頼りに進もう。
このタイミングで、この状況下で、朝に思った、
地図と向き合うルーファイ必須の実直な山歩きを
することになろうとは…。
ハライドに到達したのは17:30も過ぎた頃。
日没から間もなく一時間が経とうとしていた。
灯りを消して、そこら辺の岩に腰かける。
月明かりが薄っすらと照らし出す、
辺りの光景が何だかとても美しかった。
最後の下り。
朝明渓谷への降り口が、中々見つけられずにいた。
暗闇の中、ようやく見つけた道を下って行く。
腰越峠までの下りとは異なり、分かり易い道だ。
「油断するな。慎重にだ。」
そう声に出して自分に言い聞かせた。
御在所まで上り返していた頃では考えられない程、
集中力はみなぎっていた。
18:30も過ぎた頃、無事にキャンプ場に辿り着く。
舗装路歩きがこれほど嬉しいと感じたことはない。
とか思った直後に思わぬ事態が起こる。
道を渡った水の流れに気付かずバシャバシャ突入。
一瞬で足下が大惨事に。やっぱり詰めが甘い…。
朝にはほぼ満車状態だった駐車場に車は三台のみ。
恐らく日帰りは自分が最後だろう。
この日、鈴鹿に描いた三角形が何だか歪に見える。
反省が必要だ。
現地到着があれだけ遅れた時点で予定変更すべきで
あっただろうし、何ならもっとゆったりのんびりと
した内容でも良かったはず。
忘れられない一日になった。
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