【GW後立山縦走】唐松岳〜爺ヶ岳
- GPS
- 80:00
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 2,440m
- 下り
- 2,797m
コースタイム
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 6:10
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 11:30
天候 | 2日:高気圧圏内 晴れ 3日:圏内→低気圧の前面 晴れのち曇り 4日:低気圧の通過 曇り時々雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
八方尾根スキー場に駐車 どちらも無料 八方尾根スキー場のリフト代は1400円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
GWにおいては取り分けて雪が少ない状態 五竜〜鹿島槍間は鎖場多数、岩場は全体的に落石注意 雪渓については早朝については、要アイゼン、トラバース等で滑落の危険があればピッケルを出す必要あり 八ツ峰キレットについては今回はザイル必要なし |
写真
装備
個人装備 |
ヤッケ
オーバーズボン
アンダーウェア上下
化繊下着
スパッツ
インナー手袋
オーバー手袋
アウター手袋
インナー靴下
アウター靴下
帽子
首あったか
目出帽
ゴーグル
サングラス
ナイフ
コンパス
笛
時計
ライター
ビーコン
地図
ブキ
レスキューシート
シュラフ
シュラカバ
ロルマ
銀マ
ツェルト(ナイロンシート)
細引き
ポリタン
コッヘル
防寒具
毛下
ラテルネ
トレペ
天気図
ラジオ
レーション
アイゼン
ゾンデ
替え具
非パック
その他
テルモス
ストック
スコップ
ギア類
ピッケル
|
---|---|
共同装備 |
テント(1)
ナベ(1)
たわし(1)
コップ(1)
べニア板+ガス台(1)
食計道具(1)
サンダル
救急箱(1)
修理具(1)
スノーソー(1)
雪入れ用袋(1)
食糧
ザイル
|
感想
5月1日
さぁ、いよいよGWに突入。
若干、雪は少ないとの情報はありつつも、後立山連峰を縦走すべく、車を走らせる。
途中、草津SAでバッテリー上がりのトラブルがあったものの、無事扇沢にてtanimanと合流。
少し寒いが、車で一夜を過ごす
5月2日 スカッパレの入山
翌朝は4時起床。
samoaのワゴンRに3人の荷物を詰め込み、朝飯を食いつつ八方尾根スキー場を目指す。
駐車場で準備していざリフトへ。ちなみに3人共荷物は20kg。久々の重荷が肩にずっしりくる。
リフト終点から登山道を見ると人がアリのように行列を作って登っている。
GWとはいえこれほどとは。
白馬連山を眺めつつ、八方尾根を登っていく。
重荷の割には快調だが、いかんせん暑い。汗だくになりながらグイグイ登っていく。
尾根にはところどころ雪渓は残っているものの、概ね夏道を登る感じ。
なんか、ワンゲルの強化合宿のような様相だ。コースタイムを大幅に巻いて、主稜線に乗る。
稜線からは、劔や薬師方面やこれから目指す五竜、妙高や戸隠の山々、後ろには白馬連山が望めテンションが上がる。
白馬連山は機会があればぜひ縦走してみたいものだ。
とりあえず、荷物をデポし1つめのピーク唐松岳へ。
さすが、八方尾根で日帰り出来るとあって、ピークも人で賑わっている。
山座同定なんぞしつつ、写真をとってピークを後にする。
さて、ここからは今日の宿泊地、五竜山荘を目指して稜線歩き。
さすが、五竜岳は百名山とあってずっしりとした山容を見せ付けてくれる。
大黒山近辺までは、急な岩場の下りが続き、プラブの足にはなかなか応える。
ところどころ鎖場もあり落石も注意だ。
大黒山を越えてからも、白岳を含むポコを2つ超える。
さすがに、前半飛ばしたのもあって、なかなかペースも上がらないし、暑くて喉が乾く。
最後のだらだらした登りに大やられしつつ、五竜山荘へ辿り着いた。
遠見尾根から登ってきている人も多いようだ。テント場は学生を含めた多くのテントで賑わっている。
テントを張って、酒を飲みつつのんびり過ごす。それにしても暖かくて気持ちがいい。
日没を拝んだ後は晩御飯。お待ちかねtaniman作の中華ペミ。さすがといわんばかりの美味しさだ。
幸せなテン場生活を満喫したはいいものの、明日の夜以降は天気が崩れるようだ。
明日は五竜、鹿島槍のダブルのっこしの長丁場。早出を決意し、床についた。
5月3日 五竜・鹿島槍Wのっこし
2時起床。さすがに周りも誰も起きていないようだ。
雑炊をかきこんで、予定通り3時半に出発。月明かりが五竜を照らす中出発。
ピーク直下までは夏道が出ており、なんら問題はない。
直下の急斜には雪渓が残っており、早朝で硬くなっているため、アイゼンを装着。
カエルみたいな鳴き声がすると思ったらライチョウがいた。
急斜は、基本雪渓だが、一部岩まじりの段差を超えるところがあり、そこがガレているため落石注意。
そんなこんなで、五竜岳へ到達。
まだ日は出てはいないが、東から広がる暁が周りの山を染めていく最高の時間だ。
遠くには、富士山や南アルプス、八ヶ岳、中央アルプスも望める。
日が頭を出したくらいに、出発。次は鹿島槍だ。
五竜の下りは急な岩稜帯。途中、雪渓の段差があり、バックステップで通過する。
それ以外は、鎖場が続くため、早くもアイゼンはお役御免。
五竜を下りきったあとも、岩稜帯は続き基本的に黒部側に入りながら、尾根上は巻いていく感じとなる。
しかし、雪がついていたらどんな感じになるのだろうか。雪混じりの岩稜をあるきつづける感じとなるのだろうか。
赤抜付近は、胎動廻りみたいな感じで不思議だ。
そんなこんなでプラブに応えるルートを通過し、キレット小屋にたどり着く。
休憩しながら、単独行と2人組を見送る。みんな使う気配のないザイルにうんざりのご様子。
さて、いよいよ核心の八峰キレット。
小屋から急な尾根を登る。最後のところは雪堤から無理矢理尾根上に復帰する。
夏道は長野側についており、梯子でトラバースする夏道へ入るところに雪渓が残っている。
ここが雪べったりでトラバースができない場合は、そのまま尾根上から真コルに向かって懸垂するのだろう。
ハシゴ部分の雪渓を慎重にバックステップ。最後の2,3歩が足元見づらくなかなか緊張する。
その先のトラバース部分はルート自体は鎖を掴めば問題ないが、雪渓が崩壊したら一発アウトなので、そそくさと通過。
トラバース部分を終え、ハシゴを使って真コルへ到達。そこからも少し鎖場が続き、雪渓が少し残るところも、ブッシュなどを使って巻いて核心終了。
懸垂等ザイルを出すことはなかったが、やはり今山行の核心となった。
そんなこんなで、キレットを通過し、あとはピークを目指して登るのみだが、さすがに疲労がピークに達するなか400mのコンタ上げなかなかしんどい。
ひーひー言いながら登っていく。
北峰直下のトラバース部分には雪渓が残る。前半20mほどはただのトラバースだが、滑落したらアウトなので、慎重にトレースを辿る。ピッケル出せばよかった。
後半10mほどは、前半よりも急。ピッケルを出し、岩稜の基部の一番ゆるいところに沿って慎重に通過。
それを超えれば、吊尾根にたどり着く。
とりあえず、空身で北峰アタックをこなし、吊尾根を越えて南峰を目指す。
南峰直下も岩場となり、落石等は注意。ここでなんとスキー、スノボーを抱えた一行と遭遇。どこを滑るのかと聞くと、鹿島の本谷を滑り下りるそうだ。すごい人達もいたものだ。
なんとか最後の登りを越えて、今回のメイン鹿島槍へ到達。
まだ、2日目だがなかなか歩いたし、疲労感から達成感もひとしおだ。
3人でがっつり握手。南を向けば、爺ヶ岳、針ノ木岳、その更に奥には槍穂なども望め、振り返ればこれまで歩いてきた唐松、五竜や白馬が見える。黒部を挟んで劔や立山、薬師も見え、北アルプス4回目にしてようやく全貌が把握できるようになった。
ひとしきり展望を堪能しつつ、ラーメンを作って、さっきのスキーヤーたちを見物。
本当に吊尾根の大雪堤から、本谷めがけて滑り降りていく。
自分には到底できないが、あれはスキーを担いで登るしんどさを吹き飛ばすくらい気持ちよさそうだ。
そんなこんなで、1時間ほどピークでのんびり過ごし、冷池山荘を目指す。
なだらかな尾根をだらだら歩いて、布引山のちょっとした登りに文句をたれ、最後は雪堤を使ってテント場まで。
小屋までは微妙に距離があるため、受付等は面倒だ。
充実の12時間行動。本当に強化合宿じみている。
外でうだうだしていたいところだが、気がつけば雲が広がり、前面兆候だ。日も陰り少し肌寒いので、テントへ避難。
今日の晩御飯はtanimanペミ第二弾、ケチャップペミ。ニンニクが効いていて美味なり。
あとは、酒飲んだり、ステイ食にパスタを食べたりして、最後の夜を思い思いに過ごした。
5月5日 扇沢へ下山
昨晩は風が強かったり、雨音がしたりしたが、朝、外をみると、劔や立山はガスの中だが、なんとか周りはガスには飲まれていない。
とりあえず、朝飯を食べる。フリーズドライの親子丼はなかなか美味しい。ついでに岳食のカレーうどん食ってみる。おししいが値段相応だろうか・・・
6時位にテントを撤収し、小屋でトイレを借りたりして最終的に出発は6時30分。
なんか分からないが、目指す爺ヶ岳だけ青空が見えている。日頃の行いのためか。
爺ヶ岳の登りこれといって問題になることはないが、登ってる最中にいよいよガスの中へ。
それでも中峰を落とし、南峰へ来る頃には再びガスも上がり、扇沢に周辺の稜線ぐらいは見える。下界方面は雲海ぽい。
最後のピークでゆっくり休んで南尾根を使って下山開始。
最初はガレっぽいところ下って行き、樹林内に入るくらいから雪堤を使ってガンガングリセードで下っていく。
夏道合流後もところどころ雪混じりで不明瞭。雪渓使っては夏道探したりを繰り返しつつ、登山口まで。
3日間でよく歩いたものだ。久々の充実した疲労に満足。
そのあとは、扇沢のtanimanカーで八方尾根スキー場に戻り、samoaカーを回収。
信濃大町の俵屋飯店で餃子を堪能し、薬師の湯で疲れを癒やす。真っ黒になった腕と顔には温泉がよく滲みる。
温泉でtanimanとはお別れし、翌日、日本海側を経由し、氷見、輪島、金沢なんぞを観光しつつ、帰路についた。
今年のGWは、自分たちもこれを参考に逆周りでがんばってきます!
GWの縦走記録がなかなかヒットしなくて、ちょっと不安だったけど安心しました♪
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