苗場山〜佐武流山〜白砂山
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- GPS
- 48:00
- 距離
- 29.0km
- 登り
- 2,208m
- 下り
- 2,043m
コースタイム
5/3 鞍部〜赤倉山〜ナラズ山〜佐武流山〜赤樋山〜沖の西沢の頭〜白砂山△ (5:00-14:55: 行動時間9:55)
5/4 白砂山〜野反湖 (5:10-8:25: 行動時間3:15)
天候 | 5/2 晴れ時々曇り 5/3 晴れ 5/4 晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2010年05月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
2010年は残雪が多く、例年よりヤブ漕ぎが少なかったようです。 |
写真
感想
◆5/2
朝一番の新幹線で一路越後へ。スキー客用のシャトルバスに乗って田代スキー場へ。ロープウェイで一気に1400mまで上がり、縦走スタート。
1時間くらいスキー場を登り、途中から尾根に取り付く。山登りの人たちは普通はみつまたスキー場から登るらしく、田代からはマイナーのようだ(距離も標高差もあまり変わらない)。てなわけでいきなりトレースなし。でも天気は快晴で、目指す苗場山も神楽が峰もルート含めバッチリ見える。残雪も十分で藪は出ておらず問題ない。
神楽が峰に取り付くと山スキーのシュプールがたくさんあり、それをたどって登る。スキーの人がほとんどで、山のぼらーはわずかだ。神楽が峰で白砂山経由でタケノコ山まで行くというツワモノ4人パーティに遭遇。これから2日宜しくとお互い挨拶した。
苗場への鞍部手前の雷清水で水筒4Lを満タンにする。水場は下山まで無いので、節約してこれで3日持たせなくてはならない(雪を使えばいいけど極力使いたくないので)。一気にザックがずっしり重くなった。。。
苗場の登りは今回の縦走で一番心配していた箇所だ。前に一度登ったとき、相当急な箇所があったと記憶していた。実際、この場所は難所で、危険を避けるには岩場+ヤブをこがなくてはならない。4人様はアイゼンをつけず藪に突入したが、自分はフル装備で雪壁にトライした。滑落したらアウトの場所で緊張したが、確実に進めばそれほど危険ではない。ここはもう少し雪が少ないほうが夏道が出ていて楽だったかもしれない。
なんとか難所をクリアし、苗場の頂上台地に出た。うお〜〜〜なんという雪原! 前回は秋だったので、こんな真っ白な大平原を見るのは初めて。こんな世界があったのか!恐るべし苗場。
さて、この雪原を飽きるほど南下して今日の宿泊地を探す。雪原の表面はクラストしており、歩いていると雪がザーと氷の表面を流れる。不思議な光景だ。予定では頂上台地に張るはずだったが、思いのほか行程もはかどったので、赤倉山の鞍部へと降りてゆく。あわよくば赤倉山までと思ったが、二日酔いの身ではもう体力の限界で、鞍部の1750m付近で投宿。
幸い、鞍部は苗場も佐武流も見渡せる絶好のロケーション。この日は快晴無風無音の実に快適な夜を過ごせた。7時くらいまで明るい。日が長くなったもんだ。
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◆5/3
4時頃になるともう明るい。今日はハードなので5時には出発。赤倉山は楽々登ったが、苗場からの尾根が消失してしまうため、逆コースの場合、赤倉の山頂からの下降ポイントの判断に迷うところだ(縦走してみて思ったが、このコースは南下と北上で難易度が全然違う。やはり南下がお勧め)。
赤倉山では出発しようとしてた4人様を抜かす。ナラズ山までは特に難しくないし、標高差も少ない。ナラズ山から佐武流山はとにかく長かった。でもこの間ほとんどヤブは無く、ほとんどセッピの上を行けた為、行程は実にはかどった。秋山郷とのルート分岐は看板が出ていたため判ったがここも看板がないと逆コースだと難しいところだ。看板から先もいやというほど歩かされ、ようやく佐武流山の山頂に到着。
2192mはこの縦走の最高点である。靄が出ているが、展望は最高! 苗場と岩菅山がとにかく目立つ。岩菅山が真っ白なのにびっくり。そしてなんと大きい! ピークといわれている部分はほんの一部だけなのが判った。秋山郷への縦走もいつかしてみたいもんだ。
佐武流を正午に出発を目標にしていたが、なんと1時間も貯金が出来た。赤樋山までは楽勝で到着。その後右に直角に曲がり、沖の西沢の頭へ向かう。いきなり高度感のある岩場でびびる。が、西面のヤブを巻きながら何とか越せる。注意すれば夏道っぽいものも発見できるのでこれを利用するのが正解。全行程でヤブこぎはほとんどここだけだったが、ルーファイミスすると怖い箇所だ。
なんとか沖の西沢の頭までついてホッとして昼食にする。時間もあるのでお湯を沸かしてお茶も入れた。4人様に追いつかれて、少し雑談。新潟の方で、4人で地元のヤブ山ばかり歩いているそうだ。自分の知らない残雪期限定の山を幾つか教えてもらった。でも、笈ヶ岳は知らないみたいだった。ある意味すごい。
今日の目標は沖の西沢の頭だったので、あとは行ける所まで頑張るだけだ。ここから先、暑くて参った。ここから白砂山までは高い樹木がほとんどない。真っ白な緩斜面をひたすら登るが意識が朦朧としてくる。それにしても白砂山って真っ白だ。潅木を除くとほぼ完璧に白い。今までのどの山よりも真っ白だ。今回、自分が一番気に入った山はこの北面から見た白砂山だった。
結局、あれよあれよというまに白砂山まで到着。もう3時で、これ以上は下りたくない。ここで投宿に決定。幸い頂上から少し東の鞍部にテントを張れそうな平地があった。あと、新潟・長野・群馬のミクニポイントにも立派なサイトがあった。
4人様もあとから登って来たが、ここから東に向かうのでお別れとなった。最後までうるさくてごめんねと言っていたが、おかげで自分一人でも楽しく縦走できた。それにしても年配の方ばかりなのにペースがめっぽう早い。おまけに連日自分よりも長距離を歩いている。びっくりだ。
標高2140mだとかなり寒いかと思ったが、昨日と同じくらいで実に快適な夜だった。風が少し強かったが問題になるほどではなかった。
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◆5/4
この日は物凄いモヤのため、はじめは天気が崩れたのかと思った。ご来光もボワーッとしており、かなりいまいちだった。近所の浅間山すら全く見えず。。。
9時のバスに間に合いそうなので、この日も早起きして下山開始。しかし、堂岩山からの下りで尾根を1本間違え、トラヴァースして元に戻るというハプニングがあった。誤ったトレースに騙されたためだが、言い訳は無用である。トレースにやみ雲に従ってしまったことを反省。
野反湖から白砂山はこの時期大人気のコースで、大勢が上っていた。なかには佐武流ピストンのパーティもいて、コースの状況を詳しく教えてあげた。おそらく残雪が異常に多いため、佐武流への縦走は例年よりかなり楽だと思う。
野反湖へは途中で尾根を離れ、ハンノキ沢へと下降する。沢は二本あるが片方は橋が無い。ズタズタのスノーブリッジを渡ることになるので恐怖だ。小さい沢なので落ちても大丈夫だろうが。多くの登山者のトレースがついているので大丈夫だろうとエイと渡ってしまう。でもいつか落ちるだろう。誰がそのときに当たるか…
野反湖はまだ一部凍っていた。さすが1500mの高地の湖。売店がやっていたのでネクターを注文し一気にごっくん。今朝朝食を作ったら水筒がほぼ空になっていた。のどが渇いて死にそうだった。
野反湖からバスで長野原草津口駅に出て一気に小田原まで帰ってきた。途中立ち寄った応徳温泉はなかなかいいお湯だった。
コメント
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去年、野反湖から佐武流山へ行きましたが、ヤブコギしましたが、雪が雪が沢山あったんですね。気持ちいいですね。
こんばんは。雪はとても多かったですよ。
ヤブをこいだのは沖の西沢の頭〜赤樋山の間だけでした。それもほんの少しです。
今回は天気が良かったのもラッキーでした。真っ黒に日焼けしてしまいましたが…
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