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記録ID: 6335618
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

【臨時山岳医療パトロール】甲斐駒ケ岳(黒戸尾根八合目まで)

2023年12月30日(土) ~ 2023年12月31日(日)
 - 拍手
もっち その他3人
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
31:07
距離
16.6km
登り
2,111m
下り
2,111m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:34
休憩
0:37
合計
8:11
距離 9.0km 登り 2,005m 下り 409m
7:17
116
9:13
9:14
88
10:42
10:44
23
11:07
39
11:46
11:47
5
11:52
12:07
70
13:17
13:23
73
14:36
14:48
35
15:23
2日目
山行
5:01
休憩
0:16
合計
5:17
距離 7.5km 登り 110m 下り 1,703m
9:02
65
10:07
10:10
4
10:14
41
10:55
11:06
24
11:30
11:31
77
12:48
12:49
79
14:08
11
天候 12/30:日中は概ね晴れ 12/31:朝方雪、その後曇り
過去天気図(気象庁) 2023年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
タクシー
尾白川渓谷駐車場まで。トイレは開いてます。
コース状況/
危険箇所等
12/30:黒戸尾根登り
・七丈小屋の直下まで雪なし
・黒戸山の巻き終わりから五合目への下りかかりで一部凍結(夏は水場)
・七丈小屋前から七丈の上のテン場まで凍結(チェンスパ以上が望ましい)
・そこから八合目までで12本アイゼン&ピッケル装備
12/31:黒戸尾根下り
・七丈小屋から刀利天狗までチェンスパ装着
・そこからはほぼ雪なし
その他周辺情報 尾白の湯、830円
年末年始も営業
予約できる山小屋
七丈小屋
道の駅はくしゅうから向かういつもの光景。雪がほとんどなく、冬の気配は薄いです。。。
道の駅はくしゅうから向かういつもの光景。雪がほとんどなく、冬の気配は薄いです。。。
ご来光!
吊り橋を渡る
吊り橋を渡ってから最初の100mが急。
吊り橋を渡ってから最初の100mが急。
黒戸尾根の向こうの甲斐駒さんは白い。
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黒戸尾根の向こうの甲斐駒さんは白い。
鞍掛山と日向八丁尾根。
鞍掛山と日向八丁尾根。
100m登ると、笹の平までゆったり上がる。トレランナーが喜びそうな道。
100m登ると、笹の平までゆったり上がる。トレランナーが喜びそうな道。
笹の平。
文字通り、笹の道。
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文字通り、笹の道。
すごい霜です!子供の頃はよく踏んで遊んでましたが、最近は街ではあまり見かけなくなりましたね。
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すごい霜です!子供の頃はよく踏んで遊んでましたが、最近は街ではあまり見かけなくなりましたね。
日本三大急登とはいいますが、距離が長い分、傾斜は緩いです。
日本三大急登とはいいますが、距離が長い分、傾斜は緩いです。
首長竜みたいな石と木。
首長竜みたいな石と木。
ナウマンゾウみたいな石と木。
ナウマンゾウみたいな石と木。
ナウマンゾウの角みたい。
ナウマンゾウの角みたい。
刀利天狗から見る鳳凰三山と富士山。
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刀利天狗から見る鳳凰三山と富士山。
昔は、鎖なしで、石碑とか担いで登ってたわけだからなあ。。。
2
昔は、鎖なしで、石碑とか担いで登ってたわけだからなあ。。。
山パトのもう一つの拠点、八ヶ岳を見ます。雪一つなし。
2
山パトのもう一つの拠点、八ヶ岳を見ます。雪一つなし。
いつもの日向山よりも高い位置に。
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いつもの日向山よりも高い位置に。
これがでてくると、はしごラッシュの目印。
これがでてくると、はしごラッシュの目印。
はしごラッシュ開始!
はしごラッシュ開始!
なかなか大変。
でも頑丈。
登り切ると、黒戸山の巻き道へ。
登り切ると、黒戸山の巻き道へ。
五合目への下りは凍っている。
五合目への下りは凍っている。
見えてきました、黄連谷。
見えてきました、黄連谷。
恐る恐る下る。
フンダラスベルヨ。
フンダラスベルヨ。
篠沢七丈瀑。上まで繋がっています。
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篠沢七丈瀑。上まで繋がっています。
五合目まで来ました。昔の人はこれを担ぎ上げたんだからなあ。
五合目まで来ました。昔の人はこれを担ぎ上げたんだからなあ。
ここからは、連続はしごラッシュで一気に標高アップ。
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ここからは、連続はしごラッシュで一気に標高アップ。
ヨジヨジ。
きれいに氷が繋がっている黄連谷。
きれいに氷が繋がっている黄連谷。
吊り橋を渡る。
年季の入った石碑。
年季の入った石碑。
最後のはしご急登ラッシュ。
最後のはしご急登ラッシュ。
この1枚岩みたいなところを登ると。。。
この1枚岩みたいなところを登ると。。。
見えてきました、七丈小屋!
見えてきました、七丈小屋!
しばらく休憩後、荷物をデポして八合目へ。
しばらく休憩後、荷物をデポして八合目へ。
ここからは急に着雪が増えます。アイゼン、ピッケル、ヘルメットを装着。
ここからは急に着雪が増えます。アイゼン、ピッケル、ヘルメットを装着。
有名な剣。
八ヶ岳ドーン!
鋸岳、北アルプスドーン!
2
鋸岳、北アルプスドーン!
あの向こうは九合目。
あの向こうは九合目。
鳳凰三山。
鋸岳と北アルプス。
鋸岳と北アルプス。
九合目に後ろ髪引かれつつ、今回は八合目で終了!
九合目に後ろ髪引かれつつ、今回は八合目で終了!
おります。山頂はまた次に。
おります。山頂はまた次に。
ここ、ホワイトアウトすると道迷いしやすいので注意。
ここ、ホワイトアウトすると道迷いしやすいので注意。
慎重に下って。。。
慎重に下って。。。
七丈小屋に帰ってきました。
七丈小屋に帰ってきました。
夕飯はおかわり自由のカレー!
2
夕飯はおかわり自由のカレー!
花谷さんの講話。
2
花谷さんの講話。
山パト代表のレクチャー。
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山パト代表のレクチャー。
味のあるお弁当の包み紙。
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味のあるお弁当の包み紙。
そして朝食のお弁当はお稲荷さん。油揚げだから凍りにくい。
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そして朝食のお弁当はお稲荷さん。油揚げだから凍りにくい。
翌日は雪。
救助の出発準備。
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救助の出発準備。
行かれました。
我々3人は降ります。
我々3人は降ります。
前日とは打って変わって、石の上に着雪するという悪条件。慎重に慎重に。
前日とは打って変わって、石の上に着雪するという悪条件。慎重に慎重に。
石碑たちも雪を被ります。
石碑たちも雪を被ります。
吊り橋もこの通り。
吊り橋もこの通り。
黄連谷は雪で埋まってしまいました。
黄連谷は雪で埋まってしまいました。
雪がちょっとついたはしごの下りはとても悪いです。
雪がちょっとついたはしごの下りはとても悪いです。
黒戸山の巻き道もご覧の通り。
黒戸山の巻き道もご覧の通り。
刀利天狗が近づくと雪が減りました。
刀利天狗が近づくと雪が減りました。
はしごとは言え、雪がなければだいぶ気持ち的に楽です。
はしごとは言え、雪がなければだいぶ気持ち的に楽です。
雲間から青空も。
雲間から青空も。
下りの刀利天狗。凍ってないので、気持ち的には随分楽。
下りの刀利天狗。凍ってないので、気持ち的には随分楽。
やっと気持ちに余裕が出てきた。笹の平近くはすっかり雪なし。
やっと気持ちに余裕が出てきた。笹の平近くはすっかり雪なし。
ニコニコ
落ち葉が詰まった、通称「ボブスレーコース」を下ります。
落ち葉が詰まった、通称「ボブスレーコース」を下ります。
そして無事に尾白川警告の吊り橋まで帰還!
そして無事に尾白川警告の吊り橋まで帰還!

感想

山岳医療パトロール(通称:山パト)代表(医師)と、山パトでシステム・渉外を担当している私(理学療法士)が、普段お世話になっている七丈小屋の花谷さんへ年末のご挨拶に伺うことになりました。そこで、親睦を深める意味合いで、私たちに加えて今年度に山パト活動に参加してくださった言語聴覚士と看護師の2人が参加してくれることになり、実に4つの医療職種が1つのパーティになるという多様な編成となりました。

1日めは快晴が約束されていましたが、翌日は天候不順が濃厚だったので、1日めに行けるところまで以降、ということになり、当初の予定を繰り上げました。しかし、八合目で時間切れとなり、そこで終了。
夜は花谷さん始め、小屋の宿泊客の方々と親睦を深めました。

翌朝に、天候不順の合間を縫って登頂アタックをする予定でしたが、前夜遅くに黄連谷で遭難救助要請があり、山パト代表が遭対協員として現場へ急行することになったので、代表と相談の上、私が2人とともに下山することに。
代表や救助隊を見送ってから下山しましたが、前夜の新雪が石の上に降り積もるという悪コンディションで、2人がこういう状況に不慣れであるということもあり、慌てず慎重に下山。

刀利天狗のあたりを下っているときにヘリがやってきて、10数分ほどで飛び去ったことで、救助活動が終わったことを知りました。
我々の下山から2時間半ほど後に代表も下山したとの連絡が。遭難した方々は無事に救助されたとのことで、ホッと胸をなでおろしました。

代表がその時の様子を地震のYouTubeチャンネルで動画配信してくれましたので、以下にリンクを貼っておきます。





私自身も、2021年秋の遭難死亡事故を目の当たりにしました。そのときの無力感やさまざまな事後処理などの経験が、今の活動の原動力ともなっています。残る2人も、それぞれに感じ取ったことが多くあったようです。

事故が起きないようにするためには、どうすればよいのか?
それでも起きたときに、深刻な状態にならないようにするには、どうすればよいのか?
後者が大切なのはもちろんのことですが、前者も深めなければ事故件数という分母は減少しません。それらについて、登山を愛好する皆さんとともに、一緒に考え続けたいと思います。

2023年最後の山行は、大きな学びを得るものとなりました。

2024年も、安全に、楽しく、そして「考えながら」お山と触れ合ってまいりましょう!

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甲斐駒ヶ岳〜黒戸尾根
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
5/5
体力レベル
5/5

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