塔ノ岳・丹沢山・蛭ヶ岳(表尾根・日帰りピストン)


- GPS
- 10:56
- 距離
- 27.3km
- 登り
- 2,273m
- 下り
- 2,276m
コースタイム
- 山行
- 8:39
- 休憩
- 2:17
- 合計
- 10:56
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
全行程良く整備されていて、危険な場所はありません。 3箇所ほどある鎖場は短く難易度も低いですが、これからの混み合うシーズンには年配の方で渋滞することが良くありますの。 |
写真
空いていない事もあるようなので、ここでの補給を考えているかたは事前に確認したほうが良いと思います。
ちなみに帰りは閉まってました。
屋外のトイレは100円です。
装備
個人装備 |
雨具上下
水1.5リットル
ソフトシェル
食料
非常食
エマージェンシーキット
ヘッドライト
携帯
予備バッテリー
地図
カメラ
|
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備考 | ・水の量を増やす |
感想
しばらく山を歩いていなかった。新しい遊びを覚えたり、体調が優れなかったりと色々な理由があるが、しばらく歩かぬうちに億劫になってしまったというのが最も真実に近い気がする。いずれにせよもう一度歩き始めない事にはどこにも行くこともできないので、重い腰を上げるために歩き慣れた塔ノ岳を目指す事にした。当日朝はいつもより少し早く起きてヤビツ峠に向かった。少し早く出たつもりだったが、季節は想像より早く進んでいたようで、既に夜は明け始めていた。車を運転しながら朝焼けに萌える大山の山肌を見た時は少し悔しさすら覚えた。だが眼前に大きな富士山が見えた時、そんな想いは全て吹き飛んでしまった。なんて美しいんだろう。今日の山行への期待に大きく胸を膨らませながら目的地へ急いだ。
菩提峠の駐車場に着いた時には車はまだ五台程度。登りは出しを日本武尊の足跡コースか表尾根か迷ったが、まずはより安全で確実な表尾根からのスタートとした。まずは林道を少しあるき、登山道入り口へ。昔この林道から登山度への入り口を見逃して林道をひたすら歩いてしまった事がある。ひたすら進むと行き止まりになっていて、その後どうしたかはここでは秘密にしておくが、とにかくそれ以来ここの分岐を見逃さないようにとても気をつけて歩いている。登山道に入ると石の敷かれた階段などが続く。山歩きに慣れた人ならば、ニノ塔、三ノ塔への登りはそれなりに堪えるものの、大休止は必要ないだろう。天気が良ければ後ろを振り返れば大山が、左手には相模湾が、左前には富士山があなたを励ましてくれるだろう。自分も景色に励まされつつ、今回はそれほど疲労を感じずに登り切る事ができたので三ノ塔までは休まず歩ききった。
三ノ塔に着くと、これから歩く塔ノ岳までの稜線がとても良く見える。自分はここからの景色がとても好きだ。是非時間をとって景色を存分に楽しんでほしい。特に
小屋より先の下降ポイントとなる地蔵菩薩付近からの景色は、地元神奈川の山とは思えないような景色が広がる。三ノ塔からの下りはザレて急なので要注意。ここで一気に100m以上下った後に烏尾山へ登り返す。登りはそれほど急ではないので、緑のトンネルを抜けると烏尾山荘の尖った屋根が見えてくる。普段誰もいない事も多いが、今回は小屋の中で調理中だった。これを見て帰りに飲み物を調達しようと思っていたのだが、残念ながら帰りには閉まっていたので、利用には注意が必要なようだ。
この先は行者ヶ岳、新大日などを経て塔ノ岳を目指す。途中には大小様々なピークがあり、鎖場も数カ所あるが難易度は高くない。崩落箇所はしっかりと巻き道や橋が作られ、安全に歩くことができる。このあたりの整備は西丹沢と比べると数段良い状況だ。もちろん、だからどちらが良いということではない。新大日小屋は普段営業していないので補給などには使えない。新大日を過ぎればもう一踏ん張りだ。ハイシーズンにはコーヒーやかき氷を食べる人で賑わう木ノ又小屋を超えて最後のザレた斜面を登れば塔ノ岳山頂に到達する。いつも混み合う塔ノ岳だがこの日はまだ8時という事もあってとても空いていた。
休憩をしながらこの後について考える。このまま下山すれば10時には車に着いてしまうが。いくら何でも早すぎるし物足りない。それにこの後登ってくる人とひたすらすれ違うと思うとそれだけでうんざりしてしまう。まだ心も体も疲れを覚えていないので先を目指すことにした。昨年9月に同じコースを歩いた経験から12時になったらどこに居ても下山を開始するというルールに基づいて、さらに先の丹沢山と蛭ヶ岳を目指すこととした。
塔ノ岳から丹沢山に向かうには、まずかなり下ることから始まる。木々に覆われた斜面を下ると、ブナ林の美しい気持ちの良い稜線歩きとなる。ここも何度かアップダウンがあるが、塔ノ岳直下以外はそれほど急ではない。景色を楽しみながら歩けば1時間ほどで丹沢山に到着。丹沢山にもみやま山荘という立派な小屋があるので、補給が必要であれば立ち寄ると良い。また富士山がバッチリ見えるひらけた場所に木道がひいてあり、山頂標識と共に記念撮影もできる。この日残念だったのは、この場所でお弁当を食べてる人が居た事。おそらく写真を撮る人の誰もが邪魔に思っていた事だろう。休憩できる場所は他に沢山あるので他の場所を利用してほしい。
ここまで来てもまだ心も体も問題無かったため、一息ついて蛭ヶ岳を目指す。この先の稜線は今回のコースの中でも特に景色が美しい。稜線から見える斜面は鮮やかで、蝶が舞い小鳥がさえずり、登山道の脇に生える木々の立ち姿はただそれだけで芸術的だ。塔ノ岳や丹沢山周辺と比べると人も少ないためゆったりと歩くことができる。鬼ヶ岩のゴツゴツした山肌も、笹の丸い山肌も、そして美しい木々もありバラエティに富んでいる。最後にひと登りすれば蛭ヶ岳山頂に。蛭ヶ岳山頂からは富士山がとても良く見える。また蛭ヶ岳山荘は通年営業しているので補給にも重宝する。山荘でペットボトルのジンジャーエール(500円)を飲んでしばし休憩をして帰路に立った。
ここからは来た道を帰るのみ。時間にも余裕があったのでしばらくは写真を撮りながらのんびりと歩いた。やはり蛭ヶ岳から丹沢山を経て塔ノ岳までの稜線は美しかった。塔ノ岳直前の登りは疲れた脚にはかなり堪えたが、まだ疲労度は浅かったので特に問題は無かった。塔ノ岳では腰を下ろして少し休憩を取った。この先だんだん厳しくなるのは前回経験済み。少しでも体力を回復しておきたかった。
塔ノ岳を超えてからはかなり疲労が激しかった。最後の三ノ塔の登りがとても厳しいのは経験済みだったので、烏尾山荘で大休止を取った。しかし残念ながら疲れきた脚に活力は戻らず、斜面の途中で何度も座って休憩を取った。ここを超えるのは本当に苦しかった。へとへとになりながら着いた三ノ塔では休まずそのまま二ノ塔へ。最後の難所を超えて気分的にも楽になった。ニノ塔からは日本武尊の足跡コースを選択。土の斜面は滑る場所もあったがトラロープなど対策はしてあるので難なく歩ける。階段状を下るよりは疲れた脚への負担は少なく感じた。そのうちに眼下に駐車場が見えて来る。長かった山行の終わりがやってきた。
距離:27.3km
高低差:919m
積算標高差:2725m
時間:時間10時間56分
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