記録ID: 6880030
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ハイキング
八幡平・岩手山・秋田駒
八幡平周遊 落とし物届けています(五色沼〜茶臼岳〜安比温泉〜ドラゴンアイ〜八幡平〜大沼〜焼山〜田代沼)
2024年06月01日(土) ~
2024年06月02日(日)
体力度
10
2~3泊以上が適当
- GPS
- 26:15
- 距離
- 65.9km
- 登り
- 2,994m
- 下り
- 2,997m
コースタイム
1日目
- 山行
- 5:46
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 6:27
距離 13.7km
登り 964m
下り 593m
2日目
- 山行
- 17:57
- 休憩
- 1:48
- 合計
- 19:45
距離 52.3km
登り 2,030m
下り 2,403m
3:10
128分
宿泊地
23:00
ゴール地点
天候 | 一日目 曇り時々小雨 二日目 晴れのちガス小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
※落とし物(熊スプレー)拾いました。お心あたりのある方は、警察に問い合わせをお願いします。 五色沼からゲレンデ跡?を上がっていく。上は草刈りされたルートが続くも大黒森手前で終わり、背丈程の笹薮に囲まれたので掻き分けて進んだ。山頂手前で踏み跡に遭遇したので、もう少し西にルートがあったのかも。藪漕ぎが大変だったのでもう少し探せばよかった。 大黒森からの稜線はルートが明瞭。全体的に1500mあたりからルート上所々雪が残っている。流れの上は崩れやすいが、その他は安定したシャーベット状でツボ足でも大丈夫。茶臼岳は眺望良し。八幡平の雰囲気が感じられる。一旦北に下り、ショートカットできそうだったので安比川に下ったが、最後だけ急斜面でした。安比川の遡上ルートはピンクテープあるも流れで崩れているところ、飛び石渡渉するところがある。途中の山川ルート分岐は、念の為山の緑テープを追う。踏み跡は明瞭。安比温泉は最後に川を渡った右岸にあるため飛び石の渡渉が必要。湯船があり底には湯の花?が堆積し、表面の縁にはコケが浮く野趣あふれるお湯だが、程よい温かさで冷えた体も元気になる。テン泊や焚火跡もあったが、裸火は山火事の元になるので止めましょう。 安比岳への西向け斜面は小さな流れ跡を上っていったら、上には刈り払われた道があったので登っていったら笹薮に囲まれ行き止まりに。1388峰への道だったようだ。どうやら途中から道を間違えたようだが、引き返すのが面倒なので藪漕ぎして登ることにした。しかし背丈を超える笹薮をかき分け進むので遅々として進まず、ようやく合流したルートにはちゃんと踏み跡がついていた。安比岳へはルートを外れて斑になった雪面を少し登るとつく。所々ピンクテープあるも踏み跡なく、最後は笹薮を少し漕ぎます。山頂標識は見当たらず木の上部にテープがついていました。 安比岳から源太森へは、時折ピンクテープがあり、北面のルート上は雪があるので適当に当たりをつけて登っていった。稜線ルートと合流してからは雪もなく明瞭だった。八幡沼で急に視界が開け、木道を進むと池塘や沼、湿原が見えてくる。沼もそれぞれ違った顔を見せてくれる。ガマ沼北は木立に雪原となっていたのでショートカットして鏡沼へ。念願のドラゴンアイに出会えました。火口湖と崖斜面、雪と春の日差しが創り出す自然の神秘に感動です。こんな絶景が歩いてすぐに見られるなんて無料のアスピーテラインはすばらしい。でも八幡平へ登り上げて見たら感動もひとしおです。八幡平山頂も歩いてすぐ行けますし石畳で整備されています。途中雪が覆っているところもあるけれどゆっくり進めば普通の靴でも平気です。山頂展望台には深田久弥先生のお言葉があるのでぜひご覧ください。平らな八幡平をなぜ選ばれたか記されています。地元に方の粋な計らいに感謝です。 山頂から大沼への下りは、上部は雪が多く、締まっているが、ルートが隠れているため外しやすいので注意。何度か外しましたが、早めに戻らないと笹藪漕ぎの刑が待ってます。雪がなくなってからはルートは比較的わかりやすいが踏み跡は少ないく、途中笹が覆ってきたりと通行量は少ないと思われる。1350m付近の急斜面は小さな渓流の岩場を渡りながら下っていくので足元に注意。長沼は静かに長く横たわっており、時間が止まっているかのようだった。しばらくただ眺めるだけという贅沢な時間を過ごした。なんだかマーニーがボートを漕いでそうな懐かしい気持ちがした。大谷地までくれば人気がでてきて明るい湿原が現れてくる。ところどころ木道がつけられているが、八幡平の木道は滑らないようにギザギザを刻み込んでくれているので安心です。分岐を大沼方面へ下って行けばすっかり明るい森になり、木漏れ日と新緑が眩しい。赤川のヒューム管橋が埋没しているとの表示があったが、見たら川幅も深さ速さも大したことなく、飛び石で渡れそうだったので進んだところ、渡り終えて最後に掴んだ枝が折れて片足ぽちゃん…どうせ濡れていたからいいけど。落ちることもあると思い渡るべきだし、スマホは袋に入れておくべきだなと反省しました。赤川は石の成分なのか本当に赤味がかった色だった。ビジターセンター手前には泥火山や硫黄臭の噴気が上がっていて間近に見られます。気づいたら結構な山道を降りてきました。八幡平は平らとばかり思い込んでいましたが、当たり前ですがちゃんとした山でした。そしてこのあと引き返して登るのかと思うと少し辛いですが。ここまで来たからには頑張って登り返して戻るしかありません。大沼にはプラの歩道が整備されており、ぐるっと周回しつついろいろな角度から違った表情の沼を見られます。いくつかある案内板も充実しており勉強になります。 焼山へ行くには時間が押していましたが、せっかくだから空身で行くことにするも、澄川にかかる車道の橋の部分だけがない…。ヤマレコのルートや地図では通れるはずなのに。仕方ないので後生掛温泉の方へ進み引き返す形で小さな橋を渡りました。川の色は温泉により乳白色でした。焼山への道は踏み跡も明瞭です。ところどころ水が溜まっていたり、土が緩んでいたりするのは八幡平あるあるなのかも。はじめは普通の山道ですが、国見台を越えると視界が開けます。その先にアップダウンしながら続くルートが見えます。尾根伝いに行ければ楽なのにと思いましたが、途中避難小屋があり、鬼ヶ城があり、緑青色の地獄のような池、名残峠の火山性ガスによる変色地帯があるこのルートもなかなか面白いものです。山頂は笹に邪魔され眺望がないのが残念ですが、変化に富んだ焼山ルートです。なお、ベコ谷地から鬼ヶ城のルートは火山ガスのため通行禁止になっています。確かに地獄池?の噴気が音を立てて上がっているのが遠くでも聞こえ、ベコ谷地コースがある谷をガスが流れているようでした。鬼ヶ城避難小屋の二重扉が開いていたので閉めておきました。薪もストーブもあるきれいな小屋でした。周りに沼もあるし泊まるにいいかも、誰かいたのかな? 後生掛温泉の上流には登別や箱根のような源泉地があり、源泉地獄の様を呈している。分岐から建物の脇を抜け大深温泉、アスピーテラインへ続く山道を登っていく。右手からは川の轟音が聞こえる谷沿いの道は明瞭であるが踏み跡は少なく旧道のような感じだった。この先は大した斜度ではないけど、八幡平まで登りが続く、無事に登りきり向こう側へ降りられるか気力との勝負です。先のことは考えず一歩ずつ前に足を置くことだけを考えていました。谷が狭まってきて斜度が増し、川音が大きくなってきたので川を見ると白濁している。大深温泉のお湯だろう。アスピーテラインに合流したところが蒸ノ湯温泉への分かれ道だ。休憩所のトイレはまだ使えなかったが、眠気が出てきたのでベンチで少し休むことにした。この先2時間かけて登り3時間下るのか…考えると辛くなってくるので、まずは休み甘いものを食べてエネチャージすると元気が出てきた。また車道から分かれて山道を登っていく。道は明瞭だが通る人が少ないのか脇の笹が時々飛び出してきて邪魔をする。小川が削った道を足元に注意しながら進む。辺りはガスが出てきがまだ雨じゃない。どこまでも続く登り道、分岐路もなく、地図を見るとめげそうなので所要時間が経つまでは見ない。だんだんと暗くなり、ガスもかかって視界が悪くなってきた。どこまでも続きそうな登り道、アスピーテラインは隣を大きく蛇行しているが、今は己の足で直登している方が早いはず。でっかい八幡平に向かい合い、上ってやろうじゃないか、終わりのない登りはない。山頂部の平らさの見かけで油断していました。ちゃんとした山なんだよな。予定時間が近づき斜度が緩やかになったころ、ようやく田代沼が見えてきた。 ちょうど日暮れてきたし、流石にここからはアスピーテラインを歩くことにした。山頂付近は巻くことになるが、まだ緩やかに上りは続く。八幡平もデッカイ山だ。車が来ないか心配したが時間も時間だし2台しか見なかった。うち盛岡ナンバーの方は、優しくも通り過ぎた先で待っていてくれ、心配をおかけしてしまった。ご厚意に感謝し、また歩きだす。車道は凸凹もないし迷わないし気が楽だ。周囲はすっかりガスに巻かれ小雨交じりになってきた。視界は少し先しか見えない。遠くまで見えないのでうんざりすることもない。高度が上がるにつれ風が出てきたし、気温も下がり寒くなってきたとき見返峠が突然眼前に現れた。誰もいないレストハウスの軒下でカッパを着込みパンをかじり、ヘッドランプを灯した。この先はこの灯りだけが頼りだ、たとえ舗装路でも夜のガスの中では右も左もわからないだろう。さぁ、あと3時間下れば温かで濡れない車内が待っている。下山飯はコンビニしか開いていないが十分だ、温かいカップ麺に炭酸をがぶ飲みしよう。ガスが一層濃くなり、頼りのランプでも道幅さえわからなくなる。限られた視界の仄暗い世界で独り一定のリズムで歩いてゆく。あのガスの向こうから唸り声とクマが出てきたらどうしようか。落とし物の熊スプレーを使わせてもらおうか、ザックの横につけたものを外す…そんな時間ないよな。視界が悪くなってきたら余計に不安になり、はじめのうちは音を立てたり声を出したり歌ったりしていたが、疲れてくるしバカバカしくなって止めた。熊もこんな天気にわざわざやって来ないだろう、車も誰もいないしライトも点けているしで、あちら様で気づいて避けてくれるだろう。下り調子なので足を前に出せばゴールが近づく、当然のことだ。ただ時間が経たないと着かない、誰かに頼ることもできず己の足を動かし続けなければ終わりが来ない、単純で簡単なこの仕組みが疲れた心身に重くのしかかりめげそうになる。そんなことを何回も考えてしまうのもライトの及ぶ狭い世界が今の全てだからだろうか。5m程しかない視界ではカーブしているのかもよくわからない。車が来ないのが分かるので、ときおり目を閉じ少し進み、また瞼を閉じて半分夢心地で歩いていた。ライトが照らす左足の横に白いラインが見えるようにしていたつもりが、ふと気づくとセンターラインに変わっている、あぶないあぶない。また白線に戻ると、緩やかな道なので、今度はふと反転して戻っているかのような錯覚に囚われる。もし戻っていたらアプリが教えてくれるだろうか、そのときはまた反転すればいいか、2倍の時間がかかるけど…もう地図を確認するのも億劫になっていた。ただ、徐々にガスが薄れてきて風も弱まり寒さも緩んできたことは実感できる、下山しているはずだ。道外れの警報もないし、30分おきに教えてくれるヤマレコの声を頼りに無心になって右足の次に左を出していた。なぜこんなことをするのか、なんの意味があるのか、楽しいのか、バカなのか、どれも意味のない問だ。今やることは行きたいところへ進むことだけなんだから。少しずつ予定の時刻が近づいてきたとき、明るい光と轟音が聞こえてきた。人の息吹が感じられる安堵感。地熱発電所を過ぎた頃には身も軽くなり、遠くまで見通しが利くようになったアスピーテラインを駐車場へと爆進していた。 熊は見ませんでしたが、五色沼からの登りで古いフンが3つあったり、ビジターセンターに断続的な目撃情報があったので注意してください。 |
その他周辺情報 | 温泉だらけですが、日帰りで入れる時間が限られていますのでご注意ください。 |
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平らき山に沼を見て、沼り魅る山を平らげる
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