神威岳(ワイルドな中日高を体感)
- GPS
- 10:17
- 距離
- 12.2km
- 登り
- 1,336m
- 下り
- 1,343m
コースタイム
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
今回は詳細を書きたいと思います。
前日、娘を帯広の下宿に送り届けて天馬街道を通る。途中の翠明橋で沢登りの3人パーティーと少しお話しました。少し離れた所には10人ほどのパーティーもいらっしゃいました。その後三石道の駅で車中泊。
翌朝3時に行動開始。荻伏から神威山荘に向けて走ります。舗装道から林道に変わりますがこの林道がとても長い。50分林道を走りました。
山荘に到着すると前泊していた方が数名。東京から来たという70代のお二人としばし会話をしました。お一人は76歳と言っていましたが神威岳に登る体力、気力には敬服します。この他に2、3名山荘内にいましたがペテガリへ向かうということでした。一足先に私ともう一人のソロの男性が一番手で出発しました。ソロの男性は同年代くらいのお歳でしたが私より明らかに健脚だったので先に行っていただきました。
順調にニシュオマナイ川を遡上していましたが、524mの二股を確かめずに右へ入ってしまいます。しばらくしてケルンやテープがないことに気づき、GPSで間違ったことを知りました。初歩的なミスなので深く反省します。
大岩に矢印がペイントされている取り付き地点で沢靴をデポし登山靴に履き替えました。ここからは噂にきく急峻な直登です。覚悟はしていましたが「これほどとは」と驚きました。ある方は「愚直なまでに急な直登」と表現していましたが正にその通りでした。ほとんどが笹に覆われた踏み跡です。滑りやすい所もたくさんあります。両側の笹や木の根を掴みながらの悪戦苦闘が続きます。ダニもいるかと思いましたが意外にもほとんどまとわりつくとはなかったです。ハッカ油を全身に拭きかけたのも良かったのかもしれません。また、ハッカ油はスッとするので清涼感があることが分かりました。夏の暑さ対策の一助となりそうです。
やっとの思いで山頂を捕捉し、ハイマツや笹藪をかき分けていくと先行した男性とスライドしました。ご挨拶をして山頂を目指します。山頂に到着すると乳白色のガスが立ちこめて期待していた周囲の景観はよく見えませんでしたが、何とか南側のソエマツ岳とピリカヌプリを見ることができました。ガイドブックやヤマレコで何度も見ていた標識を見て感無量です。下山も大変であることは明白なので記念写真を撮って早々に下山としました。
あの急峻で足下もよく見えない下りは登りより神経を使いました。国境稜線を過ぎた辺りで70代のお二人とスライドしました。あのお歳でここを登り切り、下山もしなければならないことがやや心配でもありましたが、何よりも自分自身が安全に下山できるかが不安でした。焦らずに確実に降りることを頭の中で念じながら進みます。それでも何度か転倒しました。笹に捕まって大けがはしませんでしたが転倒のリスクがいつもより高いルートであることは体が感じ取っています。沢に降りるまでは本当に気を遣いました。
やっとのことで沢に降りて安堵感が広がります。後はのんびり沢を降りていくだけです。ところが残りの水分がとても少ない状況になってしまいました。2.5Lもてば大丈夫と考えていましたが目算が甘かったです。できるだけ水分摂取を押さえながら石を渡っていきます。周囲の景観と澄んだ水に励まされながらゆっくり歩きました。既に足腰はパンパンに張っています。我ながら持久力のなさを痛感しますが、自然と一体になっていることを実感できるのもこういう時です。焦らずに確実に目の前の一歩を進めました。沢を離れてやや小高い踏み跡に出たときに山荘までの距離が体感できたので最後の水分を飲み干しました。山荘のジムニーにたどり着いて飲んだコーラはいつにも増して美味かったです。
これまで北日高、南日高と足を踏み入れてきましたが中日高は初めてでした。行程のワイルドさはこれまでで最高でした。カムエクや1839峰などへの憧れは募るばかりですが相当な覚悟と準備が必要であることを実感しました。さて、次のチャレンジはどこにしよう。
コメント
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神威岳、お疲れさまでした。
神威岳がそんなにも険しい山だとは知りませんでした。
登ろうと考えたこともなかったので、ちゃんと調べたこともなかったし、、、
確かにグラフを見てもすごい急な山になってますね!
しかもそこが笹薮だとは、想像しただけでも怖いです。
ホント、初めてなのによくソロで行ってこれましたね!
しかしかなり自信も付いたのではないでしょうか。
僕はこんな険しいところは、ちょっと無理っぽいです〜(>人<;)
yahさんコメントありがとうございます。
神威岳、本当にハードでした。ヤマレコでもアップ数がとても少ないのがよく分かりました。
体力的に厳しいのもそうですが、単独だと不安との戦いもありました。もしここでアクシデントがあったらどうしようというイメージが何度も浮かんでは打ち消しの繰り返しでした。正に自然と自分との対話と戦いといった感じです。時間がかかってもいいからとにかく安全に山荘まで戻ろうと思いました。確かに自信にはなりましたが、足りないものも自覚できた山行でした。山って面白いですね。
相方のshizuさん、早く良くなるといいですね。
ガッチリやられてますね、お疲れ様でした。
道が険しい分、無事に戻られた達成感も非常に大きいでしょうね。
positive51さんの記録見てるだけで腹一杯ですw
そうですねpositive51さんに足りない物は・・・ズバリ”携帯浄水器”ですよ(爆)
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これで、沢水ガブ飲み出来ますよ♪
(魚いる沢水に限る)
Tarochanどうもです。
昨日は山岳会で楽しい沢登りだったようですね。当初は帯広から日帰りして白老岳とも考えたのですが思い切って神威岳にチャレンジしました。
私に足りないもの「携帯浄水器」とは目から鱗でした。
こんないいものがあったんですね。目の前にあるきれいな水を飲むことができないのはかなりきつかったのですがこれがあればいつでも飲めますね。さっそく物色してみます。
ありがとうございます。
すごいですね、この暑い時期に藪漕ぎはつらい登行ご苦労様です。
コカコーラが、すごくおいそうですね・・・
NAMIEMITSUOさん、コメントありがとうございます。
藪の中は日陰だったので暑さはそれほどではなかったのですがとにかく急登と薮漕ぎがきつかったです。これで辛い場面でもあの時に比べればと思えるかもしれません。
利尻岳に登られたのですね。いつか行ってみたい憧れの山です。
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