夏山修了山行 白馬岳2932m
コースタイム
【8/2(日)】白馬山荘5:00→5:20白馬岳山頂→6:15三国境→7:00古蓮華山→8:00船越の頭→8:40白馬大池山荘→9:15乗鞍岳→11:15天狗原→12:25栂池ヒュッテ→12:35ロープウエイ乗場⇒(ロープウエイ)⇒12:55ゴンドラ乗場⇒(ゴンドラ)⇒13:15栂池高原
天候 | 晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
【復路】栂池(14:00) ⇒(貸切バス)⇒中央区役所前(22:00) |
写真
感想
(小屋泊組の記録)
【8/1(土)】八方バスターミナルから路線バスに乗り、猿倉に到着。ここが白馬の登山口だ。ストレッチや注意事項の説明のあと歩き出す。天気は快晴。1時間ほどで白馬尻小屋に着くと大雪渓が見えてきた。
へルメットやスパッツを準備し大雪渓へ向かう。とりつきでアイゼンを装着しいよいよ雪渓を歩きだす。落石とクレパスにはくれぐれも注意することと事前に説明を受けていたのでそれを胸に留め雪の上を一歩一歩慎重に踏み出す。
はるか上まで途絶えることのない人の行列。赤茶色のベンガラがまかれたルートは踏みならされ初心者の私でも歩きやすい。真夏でも涼しい風が吹き快適に歩けるはずだったのに、実際は猛暑のせいか私の考えが甘かったのか汗だくだった。
雪渓の白、青い空、緑と茶色の山肌のコントラストが美しい。実際に落石を目にすることはなかったが、大小無数の石がころがり、これが落石なのね、あんなでかいのに当たったらひとたまりもないぞ、などと話す。
途中で何度か休憩したが、雪渓の落石は音もなくやってくるので休憩中も気を抜かず常に上に注意して、とアドバイスを受けていたので普段とは違うちょっと緊張気味の休憩だった。
2時間ほどで大雪渓を歩き通し、アイゼンを外す。ここからは高山植物の宝庫だ。アイゼンを外した足取りも軽く、お花を愛でながらうきうきと歩くはずだったが、かなりの斜度とアルプスとは思えない暑さでもうバテバテ。
かなり長時間休憩したので小雪渓をトラバースしたあとは景色とお花畑を楽しむ余裕も出てきた。事前に少し予習をしたが、花の名前はなかなか覚えられないし、似たようなものの見分けもつかない。クルマユリ、ミヤマキンポウゲ、オオカサモチ、ハクサンフウロ、くらいしか名前はわからなかったが、想像以上にたくさんの種類の花が咲き乱れ「高山植物のお花畑が見たい」という夢が叶った。休憩を取りながら可憐な花と景色をながめ、冷たい雪解け水を飲むのはここでしかできない贅沢。
白馬山荘に到着。これがうわさに聞いたハイシーズンの山小屋、敷布団は2人に1枚強。これでも部屋は会のメンバーだけだったので恵まれていたほうなのかな。
荷物を置いた後、希望者は白馬岳の頂上へ。好天に恵まれ絶景が広がる。印象的なとんがりの剱岳や立山連峰、そして遠くには去年登った槍ヶ岳もはっきり見える。
夕飯のハンバーグを美味しく頂いた後は夕暮れに染まる景色を堪能。お天気に恵まれてあこがれていた山時間を過ごすことができ幸せ。(SU)
【8/2(日)】小屋泊組は、4時頃には全員起床し、各自、昨夜配布されていたパン食の朝食を済ませ、出発の準備の後、予定通り、5時に、班毎に白馬岳山頂へ向けて出発。気温15℃の早朝の空気は何ともすがすがしく、太陽は既に昇っているが、朝焼けと、空に残っている満月が美しい。
登頂の途中で、昨日も山荘で見かけたウエディングドレス姿の新婚らしいカップルがやはりドレス姿で登頂していた。
20分ほどで山頂に着き、ここでテント泊組と合流。山頂からの、朝焼けに染まる山肌、山肌に写る白馬岳の山影、積乱雲もなく、静まった雲海の上の北アルプス(槍穂等)、剣立山などのくっきりとした展望に大感激でした。ここで班毎に記念写真を撮って、いよいよ白馬大池に向かっての2日目のハイライト、稜線歩きです。このコースは始めの三国境までは長野と富山の県境を、そこから長野と新潟の県境に沿って歩きます。三国境が、長野(信濃)、富山(越中)、新潟(越後)の3国の境です。
絶好のお天気に恵まれ、空の青、雪渓の白、沸いては流れ消えるガスの白、山肌の緑、灰、赤茶等の組み合わせが見せる、くっきりと且つ雄大な景観を楽しみながら、急峻で狭い岩場や幅のあるなだらかな路、登り下りと、いろいろに変化のある尾根道を、厳しい環境に耐えて、そこここで可憐でけなげな姿を見せている花々を愛でながらの、そして、時々のそよ風に吹かれながらの、本当に気持ちのいい歩きになりました。
三国境の手前のコマクサの群生をはじめとする数々の路傍の花々、小蓮華山から展望できる越後の山々、白馬大池の真っ青な水面、そして、乗鞍山頂近くに佇んでいた雷鳥等、見所も多く、縦走を堪能できました。
ただ、9時くらいになると銃走路でも気温は30℃近くになり、無風のときには少しきついかなという感じでした。
また白馬大池から乗鞍岳への登り、乗鞍岳から天狗原を経て栂池ヒュッテへの下りと続いた、大きな岩のごろごろした長い岩場歩きは、1日目の雪渓登りに続く、2日目早朝からの稜線歩きの後での疲れのあること、予想していたやさしい下りルートとは大分違っていたこと、の2点で、苦闘していたメンバーも多かったようですが、ご本人の頑張りとサポートスタッフのサポートで全員、無事に下山することができました。
栂池ヒュッテからは、ロープウエイ、ゴンドラを乗り継いで栂池高原へ。ゴンドラは冬季使用設計のためか、風通しがまったく無くて暑苦し。ゴンドラ栂池高原駅前の「栂の湯」で汗を流し、予定より少し遅れの2時過ぎにバスで神戸へ出発。(MO)
<コース状況>人気ルートだけによく整備されている。大雪渓はルートをはずれなければ危険なし。
<特記事項>1日目、熱中症か高山病かの確定は難しいと思われるが、症状や足のつりが出たメンバーがいた。サポートスタッフのサポートや白馬山荘の診療所での処置により大事に至らず。
2日目の白馬大池から乗鞍岳への登りに始まる、乗鞍岳から天狗原を経て栂池ヒュッテへの下りの、大きな岩のごろごろした長い岩場歩きは、経験の少ないメンバーには厳しいコースのようでした。転倒もありましたが大事には至らず擦り傷等ですみ。
(テント泊組の記録)
【7/31(金)】三宮ではバスに乗り込む私たちを会員のINさんがお見送りに来てくれました。バスが走り出すと早速プチ宴会スタート。飲んで喋って眠って、消灯時間までそれぞれ思い思い過ごしました。消灯後は明日に備えてしっかり睡眠です。
【8/1(土)】明け方、白馬八方バスターミナルからは綺麗な山々が見えました。ターミナルには近くにコンビニもありとても便利です。
「今からあの山に登るぞ」身支度して写真を撮り、猿倉へ向かう路線バスに乗り込みます。猿倉荘前でミーティング、少人数ずつ集まって各自ストレッチ、ここからは班単位で行動。
バテないで登りきれるか、高山病にはならないか、心配は色々とありましたがいよいよスタート。いつだって最初の30分程が辛いのです。
今回の山行はお天気に恵まれ、木陰も少なく暑いくらい。涼しいという雪渓はいずこ〜と歩いていると見えてきました。思っていた以上に広範囲で急こう配、ヘルメットとアイゼンを装着していざ大雪渓へ挑みます。慣れないアイゼンでしたがトレーニングを思い出して一歩ずつ。
夏山シーズンということもあり大雪渓は前も後ろも大行列。雪渓の風は冷たく火照った肌に心地よかったです。
落石多いと事前に注意されていたにも関わらず、登ることに必死になって忘れていました。登るにつれ視界に入ってくる大きな石と「落石注意」の置き看板。落石エリアのため大きな休憩は取らず登り切りたいというリーダー達。大きな石が急斜面から転がってきても雪の上では音がしないかも、と思うと怖いです。
ロングルートの大雪渓上部はガスが出ては晴れての繰り返し。ガスっている風景はまるで過酷な山のようでした。
雷鳥が出るかもと楽しみにしていましたがこの日は逢えず。かわりに雪渓脇の岩上に裸足のお兄さんが。「あの人何をしているのかしらん?」と話していたらパトロールの方でした。誘導ありがとうございました。
大雪渓後の葱平ルートで雪融け水を楽しみながらの休憩。冷たくて気持ちいい! と、ほっこりしていたら「テン場押さえなくていいのか。そこのテント組3人先行するのだ」の声があちこちから。何故か先行組に組み入れられ高山植物を愛でるSIさんの横で「とりあえず付いていく!」と必死な私。
テント場に辿り着いたときにはもう色鮮やかなテントで溢れ返っていました。空いている場所で、平らでテントのサイズに合ったところを押さえ手続きへ。
お山価格な炭酸飲料で一息ついて皆様をお出迎え。ザック2つを担いで登っていらした会長の姿を見たときは震えました。
小屋組とお別れした後はテント設営。一仕事のあとは白馬登頂組、丸山登頂組、とりあえずビール組に分かれしばしの自由時間。私は丸山登頂組へ。荷物を下ろしてようやく楽しめた高山植物。山頂からの景色はなかなかの絶景でしたよ。
「カッコいい!男前!」剱岳への想いを叫ぶ声。こんなにも誰かを魅了するお山、私も登ってみたくなりました。一般ルートでの例会お願いしたいです。
夜はテント泊の醍醐味の1つ、お山クッキング。料理人がたくさんいらっしゃいました。レパートリーの豊富なこと。ただ私は思っていました「ここに調味味噌があれば・・・」と。次からは持参しますね。あとフライパン欲しくなりました。便利過ぎます!
この夜はブルームーンの翌日とあって月の輝きが強く、残念ながら星はあまり見えませんでした。白馬は風が強いと聞いてはいましたが、夜が更けるにつれ風が強まり、テントを揺らしていました。
【8/2(日)】翌朝、テント撤収後は白馬山荘経由の山頂へ。近くに見えていたのに、歩を進めると思っていたより遠かったです。登っても近づかない。急登でしたが雲海から上がった朝日に染まる山々が美しい。360度の大パノラマのなか富士山が見えました!
SLによる山の楽しみ方講座も開かれました。「ただ登って下りるだけでなく立ち止まって周りを見る。楽しむ」。青い空の下綺麗な稜線、高山植物のお花畑、ところどころに残る雪渓、登った人だけが目にできる景色でした。
白馬岳山頂で全員集合。小屋組の方々は待ちくたびれていたのか、集合写真撮影終了後は余韻に浸る暇もなく出発。そして下山途中、雷鳥の親子と出逢えました。ふわふわ毛の雛鳥はすぐに岩影に隠れてしまいましたが、歩いているのを見られただけでも満足です。
下山後は「さるなしソフト」を食べました。1口目は「ナニコレ?」でしたが食べ進めると、なかなかサッパリ爽やかな味で美味しい。さるなし、キウイフルーツに似た果実なのですね。
栂池ヒュッテで休憩後はロープウェイとゴンドラを乗り継いで栂池高原へ。預けていた荷物を受け取って順次お風呂に入って帰路につきました。帰りのバスでは、早くも来年の夏山話。行きたいところが沢山あるんだなぁと感心しつつ、連れて行って貰えるよう頑張ります。(TE)
<コース状況>大雪渓の落石と、下りの岩稜帯は慎重に。
<特記事項>下山途中の水場で熱中症らしき別グループの男性、身体冷やしながらお水飲まれていたので岩塩をお分けしました。高山でも熱中症注意です。
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