トムラウシ温泉から旭岳へ逆縦走
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 42:46
- 距離
- 48.1km
- 登り
- 2,935m
- 下り
- 2,362m
コースタイム
- 山行
- 9:54
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 10:41
- 山行
- 10:10
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 10:50
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
写真
感想
3回目の縦走は逆コースで。南沼キャンプ場から雨の撤退から1年今度こそとザック減量して望んだ。
【短縮登山口】
何とか初日ヒサゴ沼まで行かなければまたしても失敗する。短縮登山口から何とかスタートしたい。東大雪荘の送迎バスで知り合ったやよさんとタクシーに相乗りできないかと思案。が、地元のタクシーは1台しかなく無理と聞かされあえなく断念。
4:00前には出発したいと閉まりかけのエレベーターに、するとスーツケースに登山スタイルの若いお二人。相方がすかさず「お車ですか。短縮口まで乗せもらえませんか」「ああ良いですよ」と二つ返事で。やよさん御免なさい先立つ二人をお赦しくださいと念じつつラッキー。若い彼は同じ千葉からで高校時代は山岳部だったつわ者。彼女は「最初は優しい山だったんですけどこの前は蝶ヶ岳から常念に連れて行かれて山って登れるんだって思ったら今度はトムラウシと難しい山ばっかりなんです。」と嬉しそうだった。
今回は短縮道のぬかるみがなく順調に進む。コマドリ沢までのこれでもかの下り、こんなだったっけかなと過去の記憶もいい加減なもの。
【コマドリ沢分岐】
分岐で休憩、なんと目の前を歩くのはやよさん。彼女は3:00すぎにはヘッテンで出発したとなんとたくましいことか。合言葉は「ヒサゴ沼まで行きましょう」でにわか3人パーティが発足した。
前トム平手前の岩稜ではナキウサギの声がしない。去年は陽気な奴が姿を見せてくれたが残念。
【トムラウシ山頂】
やよさんはトムラウシはいつでもこれるからと山頂を巻く計画、我々はどうせここまで来たならばと4回目のピークへ。予報通りの霧真っ只中で眺望は望めず、されど車に同乗させてくれたお二人のシャッター押しという大役を果たすことができたのだった。
北側の岩稜帯を下りて行くとヤマレコアプリは「道迷いの多いところです」とか喋り止まっていた。視界が悪い中北沼が見えるので方向はわかるが結局沼まで下りて沼沿いの巻道を進むことに。
しばらくしてやよさんが合流、「沼の周りは『新日本紀行』みたいに幻想的でお花最高でした」ってそっちが良かったかな。
【ロックガーデン】
何となく方向は分かるがペンキマークが見当たらないのと足元が危うく緊張が続く。やっと大沼で岩とおさらば
【ヒサゴ沼分岐】
やよさんは美味しい水を求めて別れる。さらに岩場と雪渓やっと暴れた木の階段を下りて行く
【ヒサゴ沼のテン場】
滑ると沼の雪渓も小さくなっていて夏道。と水を汲む人達。もっと小屋近くに水場あったのにと思うとパラパラと雨が落ちだした。相方は小屋見てくるから水汲んどいてと先行。小屋近くでふんだんに流れていた水場は涸れていた。
小屋は一杯だが一人ならということでやよさんが来ますのでとお願いしてテントを立てる頃には雨脚が強くなってきた。事前の予報では雨が降るかも程度だったがどうやら直前予報では夜は雨と出ていたらしい。朝まで止むことなくときとおり強風を伴い激しく(テントだから特にそう感じるのだか)降った。
小雨が、ぱらつくなかの撤収。さあ今日は天気になる予報の二日目。雨は上がったものの立ち込めた霧は抜けない。ヒサゴ沼から荒れた木の階段、雪渓をぬけるとチングルマの群生。「わぁーきれい」相方のつぶやきは写真撮っとけよの合図だ。分岐手前でナキウサギの声はすれど姿は見えず。
【化雲岳】
「巻くこともできますけど化雲岳登りましょう」と相方、分岐を見逃したらしく気がつけば化雲岳山頂。下りていくとまたまたシャッターチャンス、両側にチングルマ群生。巻かなく正解。
(大雪山荘でご一緒した大先輩ご夫婦、「20年前はもっと花が多かったんですよ。」もっととは驚き)
【五色岳】
山頂には掘り返されたような三角点のみ居合わせた5,6人異口同音に「ざんねーん」標識はあそこにありますよって教えても貰うも笹に覆われ文字も色落ち。気を取り直りて下っていくとパーと平原が広がる「釧路湿原もこんな感じです」やよさんの地元は釧路だ。
カメラを覗くとなだらかな山容、あれドーンと忠別岳見えてもいいよなぁ。と思っていると「ルートが間違っています」とアプリからの警告。またまたご冗談を。時々止まってログが取れなかったする君はご乱心か?と地図を確認すると五色ヶ原方面に向かっていた。五色岳まで戻りかの標識を確認するとヒサゴ沼方向から左手に30度ほどの分岐の表示であったと判明。アプリよありがとう。
やよさんと相方からめちゃくちゃ感謝されアプリの警告を言い出せなくなった。
【忠別岳】
遠く後方にトムラウシを背負いながら忠別岳へ挑む。
下りて木道を進むと前方から8人ほどの団体、ガイドらしき方から「この先薮ありますか」「ヒサゴ沼へ下りるなら少しはありますけど」と答えると安堵した様子。そうこれからしばらく薮が続くたしかにウンザリするかもなと納得。それにしてもガイドもコース知らないの??
【高天ヶ原】
北アルプスの燕山荘あたり見つけるとこんなところて咲いててありがとうと希少価値を感じるが阿智らこちらにコマクサの群生。
【白雲岳避難小屋】
疲労もピーク。なんとなく白雲避難小屋の幻まで見えてきた。高根ヶ原分岐を過ぎ小屋が見え始めるやよさんは「あと1時間もかからないんじゃない」と言ってくれるもなかなか近づけない。ぬかみ水溜りもあり岩をひっくり返しバッシャンとはね返った泥を浴びてしまった。雨でずっしり重くなったテントを乾かさないと思っていると先に小屋で受付した相方が満面に「小屋開いてるって。」ドロドロのグランドシートにテント立てるのもなあとか考えていたのでテント乾かせないじゃねーかって怒るところラッキーと小屋泊へ変更。Webでは満員でテントへ変更していただくことをご検討をという事前告知が功を奏してか逆にテン場が満員状態。
我らにとっては建て替え工事や居着き熊での閉鎖と縁が薄かった小屋がこの時期、特に二階はゆったりと使えるなんて。
20:00消灯、4:00までは静かにというルールもありがたい。小屋では早立ちの人がとかく迷惑だ。
と、3:40携帯の目覚ましが鳴り響く。エアマットの空気を抜くのがまた耳障りだ。直ぐに出立するかと思えば皆が動き始めてから上半身裸で体を拭きはじめる。近くに女性もいるというのに。それから食事の用意をしだした。5日分の食料を持っての縦走するベテランとおぼしき方。それほど急いでいるわけでもあるまいしあと20分をなぜ待てぬかと。我らは朝食を終え先に出立。
【白雲岳】
小屋番さんは今年は雪が少なくてということだったがカムイミンタラ紹介写真でお馴染みのゼブラはやはり絶景。
分岐に戻ると「そこは入っちゃダメ。監視員から怒られるよ」とお叱りをいただいた。よく見ると石が黄色にペンキで塗られていた。植生保護域にザックをデポしてしまっていた。
【北海岳】
北海岳の下にもチングルマの群生。
そしてここで層雲峡へ下るやよさんとはお別れ。
右の靴、ソールの前がパックリ開いてしまった。。予備の靴紐へと入れ替えくたびれた紐で3重に巻きに。何とか旭岳の乗り越えに耐えてくれと祈る。結局2回縛り直すが耐えた。
【裏旭】
雪渓到着。相方は荷物軽量化で最後まで悩んで持ってきた軽アイゼン、無くても平気だったのでしょうが「やっぱり持って来てよかったわ」とそれにしてもこのあとの急斜面は下りるのもだろうが登るのも結構しんどい。
【旭岳】
5回めとなる山頂、初めての雨、霧なし、さらにトムラウシまでの稜線がバッチリ。あそこから来たんだと感慨しきり。今回ばかりは旭岳のカミのご加護が。
表のザレ場もキツイ。相方は何度か旭と衝突して肘と太腿を痣だらけにしたらしい。
昨日は霞んでいたトムラウシはロープウェイを下りるまで見送ってくれていた。
発車間際のロープウェイに滑りこみ待ち時間なしで外界へ帰ってきた。売店での相方の「いももち」ルーティンを済ませる。羊羹パンは今日はいいわと相方。
美味しい食事と山談義の優しい女将の宿大雪山荘へ。
年を重ねる毎に体力も落ちていくのひしひしと感じる我々には二度とこのコースはないだろう。短縮登山口からでも登りは700m多い(下りは800m少ない)とにかく長い体力勝負だ。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する