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Yamareco

記録ID: 703572
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

68.塩見岳「霧で見えない」鳥倉駐車場からテント泊

2015年08月21日(金) ~ 2015年08月22日(土)
 - 拍手
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
67:08
距離
26.3km
登り
2,702m
下り
2,660m
歩くペース
ゆっくり
2.42.5
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
3:41
休憩
1:01
合計
4:42
6:56
7:23
63
8:26
8:28
54
9:22
9:40
30
2日目
山行
10:11
休憩
2:16
合計
12:27
4:48
13
5:01
52
5:53
5:59
93
7:32
7:48
66
8:54
8:55
3
8:58
9:00
7
9:07
9:10
45
9:55
9:56
104
11:40
11:42
48
12:30
13
12:43
14:16
19
15:00
43
15:43
42
16:25
16:35
40
鳥倉林道登山口
17:15
鳥倉林道ゲート(駐車場)
天候 一日目:曇りのち雨
二日目:一応晴れなれど山頂は霧で視界悪し
過去天気図(気象庁) 2015年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
カーナビは「鳥ヶ池キャンプ場」にセットで難なく行くことが出来ました。
鳥倉駐車場は30台駐車でトイレ、水場もあります。
コース状況/
危険箇所等
鳥倉登山口から三伏峠小屋までは、桟橋が頼りなく感じて、雨天で湿ってる場合は注意が必要と感じました。
三伏峠小屋から塩見小屋までは泥状のぬかるんだ箇所もあります。

全体的に目印が随所にあって迷うことがありませんでした。

天狗岩から山頂までは岩場があって、雨天や濃霧の時は滑りやすい上に落石に注意です。現にヘルメットをかぶって山頂を目指す登山者とすれ違いました。
寒さをこらえてラッスンゴレライ (C)8.6秒バスーカー
3
寒さをこらえてラッスンゴレライ (C)8.6秒バスーカー
鳥倉林道の駐車場 平日なので余裕で駐車出来た
2015年08月21日 05:55撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
8/21 5:55
鳥倉林道の駐車場 平日なので余裕で駐車出来た
このゲートをくぐって登山がスタート
2015年08月21日 06:05撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 6:05
このゲートをくぐって登山がスタート
案外長い車道
2015年08月21日 06:34撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 6:34
案外長い車道
車道をくるっと回って駐車場がかすかに見える
2015年08月21日 06:38撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 6:38
車道をくるっと回って駐車場がかすかに見える
やっと着いた鳥倉登山口 
2015年08月21日 06:55撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
2
8/21 6:55
やっと着いた鳥倉登山口 
やっと出会えた三伏峠小屋まで1/10の標識 この段階で早くもヘロヘロ(バテるの早過!)
2015年08月21日 07:31撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 7:31
やっと出会えた三伏峠小屋まで1/10の標識 この段階で早くもヘロヘロ(バテるの早過!)
最初に見つけた高山植物 ちょっと元気がない?
2015年08月21日 07:48撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 7:48
最初に見つけた高山植物 ちょっと元気がない?
2/10(1990メートル)1ピッチ60分で登るつもりが、たまらずここで一本立てた 登り始めて30分経過 ここで1ピッチを30分で登ることを判断した
2015年08月21日 07:53撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/21 7:53
2/10(1990メートル)1ピッチ60分で登るつもりが、たまらずここで一本立てた 登り始めて30分経過 ここで1ピッチを30分で登ることを判断した
60リットル20キロ以上の重荷を背負って苦戦中
2
60リットル20キロ以上の重荷を背負って苦戦中
カラマツ林の急斜面 ここを登って来たのだ
2015年08月21日 07:53撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
8/21 7:53
カラマツ林の急斜面 ここを登って来たのだ
切株に苔が生えている たまには苔も撮ってみようと撮影
2015年08月21日 08:00撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 8:00
切株に苔が生えている たまには苔も撮ってみようと撮影
調べたのですが解らなかったです
2015年08月21日 08:10撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 8:10
調べたのですが解らなかったです
これでやっと1キロ登ったのか
2015年08月21日 08:27撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 8:27
これでやっと1キロ登ったのか
「三伏峠まで約2辧繊彳刺犬立ってるあたり
2015年08月21日 08:28撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 8:28
「三伏峠まで約2辧繊彳刺犬立ってるあたり
やっと4/10(2150メートル)
2015年08月21日 08:38撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 8:38
やっと4/10(2150メートル)
4/10道標があるあたりで一本立てた
2015年08月21日 08:38撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 8:38
4/10道標があるあたりで一本立てた
イブキトラノオ
2015年08月21日 08:49撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/21 8:49
イブキトラノオ
やっと中間点
2015年08月21日 09:01撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 9:01
やっと中間点
桟道が続くので慎重に登る
2015年08月21日 09:05撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 9:05
桟道が続くので慎重に登る
ほとけの清水 作ってくれた人に感謝!
2015年08月21日 09:24撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 9:24
ほとけの清水 作ってくれた人に感謝!
恐る恐る桟道を歩く
2015年08月21日 10:03撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 10:03
恐る恐る桟道を歩く
三伏峠小屋まで8/10 ここまで登って来た
2015年08月21日 10:05撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 10:05
三伏峠小屋まで8/10 ここまで登って来た
豊口山口分岐
2015年08月21日 10:12撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 10:12
豊口山口分岐
鳥倉駐車場から何千歩登ったことか 残るはあと200歩
2015年08月21日 10:47撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
8/21 10:47
鳥倉駐車場から何千歩登ったことか 残るはあと200歩
三伏峠に到着 60リットル約20キロのザックを背負って登り切った!
2015年08月21日 10:56撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/21 10:56
三伏峠に到着 60リットル約20キロのザックを背負って登り切った!
日本で一番高い(といわれている)峠を登り切り、ドヤ顔で記念撮影
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日本で一番高い(といわれている)峠を登り切り、ドヤ顔で記念撮影
三伏峠小屋 ここで幕営の手続きを済ませた
2015年08月21日 10:58撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 10:58
三伏峠小屋 ここで幕営の手続きを済ませた
三伏峠小屋指定のテント場 この時点では一張しかない
2015年08月21日 11:08撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/21 11:08
三伏峠小屋指定のテント場 この時点では一張しかない
高妻山登山以来のテント設営 
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高妻山登山以来のテント設営 
明日は早いだろうから今のうちに撮影 左に行くと塩見岳に行く
2015年08月21日 11:42撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 11:42
明日は早いだろうから今のうちに撮影 左に行くと塩見岳に行く
三伏峠小屋から15分のところにある水場
2015年08月21日 11:59撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/21 11:59
三伏峠小屋から15分のところにある水場
タカネマツムシソウ
2015年08月21日 12:07撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/21 12:07
タカネマツムシソウ
次々と登山者が到着 テント場も賑やかになる
2015年08月21日 15:09撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/21 15:09
次々と登山者が到着 テント場も賑やかになる
夜が明けて見えた塩見岳 山頂部分が霧がかかっている
2015年08月22日 04:59撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 4:59
夜が明けて見えた塩見岳 山頂部分が霧がかかっている
やっと明るくなった登山道
2015年08月22日 05:13撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 5:13
やっと明るくなった登山道
あれが本谷山だな
2015年08月22日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 5:20
あれが本谷山だな
ウメバチソウ?
2015年08月22日 05:24撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 5:24
ウメバチソウ?
本谷山まであと少し
2015年08月22日 05:37撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 5:37
本谷山まであと少し
本谷山山頂
2015年08月22日 05:52撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 5:52
本谷山山頂
本谷山から見る塩見岳山頂 雲が上から下へ流れて不思議な感じを受けた
2015年08月22日 05:54撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 5:54
本谷山から見る塩見岳山頂 雲が上から下へ流れて不思議な感じを受けた
立ち枯れの木々が多い
2015年08月22日 06:15撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 6:15
立ち枯れの木々が多い
この辺りはほぼ平坦
2015年08月22日 06:32撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 6:32
この辺りはほぼ平坦
ここから直登になる
2015年08月22日 07:00撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 7:00
ここから直登になる
塩見新道と合流する分岐
2015年08月22日 07:15撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 7:15
塩見新道と合流する分岐
あと少しで塩見小屋 霧が濃くなる
2015年08月22日 07:25撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 7:25
あと少しで塩見小屋 霧が濃くなる
現在工事中の塩見小屋 オープンは来年
2015年08月22日 07:32撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 7:32
現在工事中の塩見小屋 オープンは来年
売店は現在も営業中 ここで山バッチ600円を購入
2015年08月22日 07:34撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 7:34
売店は現在も営業中 ここで山バッチ600円を購入
ミヤマシシウド
2015年08月22日 07:53撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 7:53
ミヤマシシウド
いよいよ険しくなって来たぞ
2015年08月22日 08:21撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 8:21
いよいよ険しくなって来たぞ
とにかくこの辺りは無我夢中
2015年08月22日 08:33撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 8:33
とにかくこの辺りは無我夢中
ミヤマシオガマかな?
2015年08月22日 08:46撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 8:46
ミヤマシオガマかな?
やっと着いた塩見岳西峰
2015年08月22日 08:52撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 8:52
やっと着いた塩見岳西峰
西峰にある三角点を踏む 恒例儀式です
2015年08月22日 08:52撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 8:52
西峰にある三角点を踏む 恒例儀式です
続いて最高峰の東峰も登頂 見つけた直後、足を滑らせるハプニングがあった
2015年08月22日 09:00撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 9:00
続いて最高峰の東峰も登頂 見つけた直後、足を滑らせるハプニングがあった
最高峰である東峰は誰もいなかったので、自撮りで撮影
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最高峰である東峰は誰もいなかったので、自撮りで撮影
ハクサンフクロ?
2015年08月22日 11:50撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/22 11:50
ハクサンフクロ?
でっかいキノコ 素人なので見るだけに止めた
2015年08月22日 12:01撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 12:01
でっかいキノコ 素人なので見るだけに止めた
行きの時に撮れなかった三伏山山頂
2015年08月22日 12:32撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
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8/22 12:32
行きの時に撮れなかった三伏山山頂
二日間で27.6キロ歩く長い山旅もこれで終了 よう頑張った!
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二日間で27.6キロ歩く長い山旅もこれで終了 よう頑張った!
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え サンダル ザック ザックカバー サブザック 昼ご飯 行動食 非常食 ハイドレーション ガスカートリッジ コンロ コッヘル ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 ロールペーパー 携帯 時計 タオル ツェルト ストック カメラ テント テントマット シェラフ

感想

第68座 「霧で見えない」

 7月に入って、今まで使っていたパソコンのCドライブがデータが一杯のために不具合が生じて買い替えを迫られた。データの引継ぎやら、操作に慣れるためにバタバタしてしまって梅雨明けに登る予定だった登山を見送らざるを得なかった。

 8月に入って、ようやく落ち着いて登山に行ける見通しも立った。今回登る山を塩見岳に定めたのは自宅からのアクセスが比較的近いという予算上の問題もあったし、この山をちゃんと登って、今後の登ることになるだろう南アルプス南部の4座、悪沢岳、赤石岳、光岳、聖岳の登山に弾みを付けたいという思いがあった。

 登る時期は仕事の性質上、盆休みがないので、世間が盆休みの直後が比較的、駐車場も登山者も空いているだろうと思って、盆休み後の週末に設定。週間天気予報で週末の天気が良いことを受け、21日に有休を取って登山の準備を進めた。

 今回の登山から、プラティパスの3リットルの水が入るハイドレーションを購入。約一年振りにテントや寝具をザックに詰めて20日の夜にクルマで鳥倉駐車場に向かった。23時頃に到着したが、停まっているクルマは10台程度で余裕で駐車場に停めることが出来た。

 一夜をクルマの中で仮眠を取って、空が明るくなった6時10分に駐車場を出発。約45分車道を歩いたが、60リットル20キロ超のザックが重く感じた。6時55分に鳥倉登山口に到着。ここから山道になるのだが思いのほかの急勾配で、さらに辛く感じた。登り始めて30分が経過、三伏峠小屋まで2/10地点(標高約1990メートル)でたまらず一本を立てた。この時点で30分間隔で一本立てて、ゆっくりながらも三伏峠小屋にたどり着いてやろうと思った。

 4/10地点を過ぎたあたりで、山道がやや緩やかになったような気がするが、それでも辛く感じた。随所に桟道があって滑り落ちないように慎重に通過した。6/10と7/10の中間に「ほとけの清水」という水場があって、細々と水が丸樋を通って流れていた。バテバテだった僕は当然のことながら、ここで一本を立てた。何杯もここの水を飲んで後半の登りに備えた。

 重い荷にも挫けずに「三伏峠小屋まで あと200歩」の看板までたどり着いた。「鳥倉駐車場からここまで何千歩登ったのであろうか? でもあと200歩!」とどこかで聞いたことがあるような言葉を吐いて、10時50分に三伏峠小屋に着いた! 60リットル20キロ超のザックを背負って日本一高いところにある(といわれている)峠に着いたのだ! この時点で霧が濃かったのでテント設営後に登る予定だった烏帽子岳登山は諦めた。

 テントを設営するために、三伏峠小屋の受付に向かった。受付には女性スタッフがおられた。

「あのぅ〜、テントを設営したいのですが・・・・」

所定の用紙に必要事項を記入して、何泊するかというところで、僕の計画通り二泊と記入しようとしたら、女性スタッフが、

「明日は塩見岳ピストンですよね」
「ええ、そうですが・・・・」
「テントに泊まる殆どの方が、塩見岳に登られた後に下山されてますよ。二泊で受付けた後に、予定変更で一泊にしますといっても、返金は致しかねますよ」
「いや〜、塩見岳ピストンが8時間前後と解って自信が持てなくて・・・・」
「では、今日だけ手続きをして、明日、塩見岳に登った後に体調と相談の上、もう一泊するという場合、改めて手続きするというのはどうでしょう?」
「そうですね、気が変わるかも知れませんしね。取りあえず、今日だけ手続きをお願いします」

と今日の一泊だけの手続きをした。この時点で、体がヘロヘロだったので、塩見岳ピストンの上に下山が出来るなんて夢にでも思わなかったが。

 テント場に行くと、既に一張テントが張ってあるだけで余裕でテントを張ることが出来た。テントを張った後に、歩いて15分のところにある水場まで歩いて水汲みに出かけた。水場までの道のりが案外長くて、登山靴を脱がなくて良かった、軽く見てサンダルで出かけなくて良かったと思った。水汲みの帰り道に雨が降って、上衣は雨具を着忘れたので、すっかり濡れてしまった。

 昼頃になると次々と登山者が到着。この日は10張前後のテントが張られた。僕はというとテントを叩き付ける雨音を聞きながら本を読んだり、明日の塩見岳への道のりを予習したりと過ごしていた。17時頃には夕食を済ませて、明るいうちに寝てしまったのだが、目が覚めたのが22時頃で、再び眠れないままに22日の朝を迎えてしまった。

 まだ暗い3時頃に朝食を摂り、ウォーミングアップがてら、水汲みも行った。昨日がヘロヘロだったので、今日は大丈夫だろうか? という不安を抱えながら4時45分に三伏峠小屋のテント場を出発した。この時はさすがに30リットルのザックを背負っていたが、重荷から解放されて体が軽く感じた。三伏山に着く前に先行していたツアー客のパーティーに追いついてしまった。

 三伏山を登った時点で、いつも持って来ていたカメラの三脚をテントの中に忘れて来たのを思い出した。いい感じで登れているのに、取りに行くために引き返すのも勿体なく感じて、山頂に着けば誰かがいるだろうから、撮ってもらえばいいやと思って、そのまま登山を続けた。

 一旦降って、お花畑を登っていくと本谷山山頂だ。そこから塩見岳を見たのだが、山頂を覆っていた薄い雲が上から下へと山肌を滑るように流れる現象を目の当たりにして不思議なものを見たなと思った。本谷山を降ると、立ち枯れの林の中を歩くのだが、この辺りはほとんど平坦な道が続いた。樹林帯に入ると勾配がきつくなり、樹林帯はやがてハイマツが茂る山肌と変わっていった。この地点で霧が濃くなっていた。

 7時30分に現在工事中の塩見小屋に到着した。改築工事中のため宿泊は出来ないが
、売店は営業していた。僕はここで使っていたポールをザックの横ポケットにしまって、天狗岩から始まる難所越えに備えた。

 7時45分に塩見小屋を出発。霧のため、どれが天狗岩なのか気付かないまま、岩場に突入。三点確保で岩を攀じるようにして登り、ペンキの印を見失わないようにして登った。そして、8時50分に三角点がある西峰を、9時に最高峰である東峰を登頂した。この当時、風が強くて寒かったので長く留まる登山者は少なかった。西峰はたまたまいた男性登山者に写真を撮って頂き、東峰は誰もいなかったので自撮りで撮影して、さっさと下山することとなった。

 10時5分に塩見小屋に戻り、売店で山バッチを購入。来た道をたどる様にして本谷山、三伏山と通って、12時45分に三伏峠小屋に戻った。テント撤収が約1時間、ここから鳥倉登山口を通って駐車場までは約3時間かかることを考えると、明るいうちに下山が出来ることを確信した僕はテントを撤収、ついでながら昼食もその後に摂った。

 14時15分に三伏峠小屋を出発。この時点では再び60リットル20キロ超のザックを背負っていたが、16時25分に鳥倉登山口を通過、17時15分に鳥倉駐車場に到着して、何とか明るいうちに戻ることが出来た。この日だけでも約20キロを歩き通せて、こんな僕でも、3日間の予定が2日間で済むことが出来て、俺って今日、よく頑張ったなぁ〜と思った。

 (同じ日に日帰りで鳥倉登山口から塩見岳ピストンをした登山者の方々が、早々とヤマレコにアップされていたのを読んだのだが、上には上がいるものだなぁ〜と素直に凄いと思った) 

 でも、二日間で27.6キロを歩いたことは、下界では暑くて、多くの距離を走ることも歩くことも容易ではないので、貴重な経験をしたと思っているし、大きな自信にもなったと思う。一日目の三伏峠小屋の女性スタッフの進言のお陰で一日早く下山出来て本当に良かった。小屋を後にする時に挨拶をしたら別の女性スタッフで直にお礼が言えなかったけど、本当にありがとうございました。

 こうして、南アルプスの百名山で残っているのは悪沢岳、赤石岳、光岳、聖岳となった。この4座は登頂が難しいというイメージがあって手は付けていなかったのだが、今回の塩見岳の登頂で、その権利を得たと思っている。いずれは、これらの山々に挑戦出来るように、さらに精進して挑みたいと思っている。

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未入力 塩見・赤石・聖 [2日]
塩見岳(鳥倉林道より)
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

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