新穂高温泉-槍ヶ岳(往復)
- GPS
- 14:04
- 距離
- 30.2km
- 登り
- 2,388m
- 下り
- 2,387m
コースタイム
- 山行
- 13:45
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 14:42
天候 | 曇のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
平日休みを利用して北アルプスへ。
日帰りで満足度の高い登山はできないかな、と考えたところ、なぜか今回のルートが浮かんだ。
移動中に睡眠できたら最高だが、そうなると上高地行きの「毎日あるぺん号」しかないが、前日に予約できるほど甘くない。しかも上高地出発では槍ヶ岳への日帰りはかなり厳しい。というかムリ。ということで、自宅から直接出発できる我が家の「毎日あらへん号」で新穂高温泉まで深夜移動。退勤→帰宅後、必要最小限の装備だけで準備し自宅を出発。
新穂高温泉にはAM4:00過ぎに到着。
駐車場は平日火曜日にも関わらず満車だった。満車で右往左往する車を横目に出発準備し登山開始。天気は曇りがちだったが、遠く山の稜線を見ると青空も見える状況。
右俣林道が長いのは過去に学んでいるので、ゆっくり進む。白出沢付近の渡渉部分を楽しみつつ、槍平小屋まではなんの問題もなく進めた。ここから先はお初の道。飛驒沢ルートって言うのかな?飛騨乗越の分岐まではずっと上り。しかも勾配がきつめ。気温も上がってきたので少しペースが乱れた。飛騨乗越にはAM11:00前に到着。着いたのはいいが稜線は雲の中。槍ヶ岳山頂からの眺望は厳しいかなと感じた。
槍ヶ岳山荘には多くの登山者が。平日なのにすごいな。ザックを山荘横にデポし、アタック開始。山頂への上りは少々渋滞気味だったが、15分程度で到着。上り途中でガスが切れてきたので次第に良い天気に。先々月に登った常念岳、蝶ヶ岳も見ることができた。適当に写真を撮り、山頂が混み合ってきたところで下山開始。槍ヶ岳山荘前のベンチで簡単な昼食(登頂前に仕込んだアルファ米)を食べる。味気ない。山荘でカレーでも食べればよかったか。せっかく槍ヶ岳まで来たので記念に山荘オリジナルTシャツ(\4500)を購入。少し高いかなと思ったけど荷物のデポや山荘前の眺めの良いベンチを使わせてもらったしね。
山荘での買い物後、下山開始。最高な場所にあるテン場に羨望の眼差しを向けつつ進む。午前中は曇りがちだったが、午後からはピーカン。飛騨乗越付近で最後に槍ヶ岳の姿を目に焼き付け、一気に槍平小屋まで下る。14:50過ぎに到着。
槍平小屋では飲料水を補給。ここの水は冷たくて最高に美味しかった。ついでに顔も洗いサッパリ。この時点で17:30頃には下山完了できそうな感じだった。
再スタートして良いペースで下っているところ、滝谷出合を過ぎたあたりの道中で外国人(ポルトガルからとのこと)の女の子に呼び止められる。どうやら下山中に家族が怪我をしたらしい。付近を見ると母親が河原で看病していた。怪我の当人は妹なのか、ヒザ下から出血して横になっており歩けない様子。自分に話しかけてきたのはガーゼを持っていないか、とのことだった。登山の際はファストエイドキットは必ず持参しているので持合せていることを伝え、それを手渡した。この家族、自分が飛騨乗越を登っている際にすれ違っていたのを思い出した。また下山中も槍平小屋を過ぎたであたりで父親らしき男性が一人、小屋方面に向かっていったのを見かけてた。こういうことだったのか。
レスキュー要請はしたのかを聞いたところ、父親が槍平小屋へ救護要請しに行ったとのこと。であれば、あとはレスキューにお任せして先に進もう。
と、思った矢先、同じ場所で今度は中国人の大学生グループから道迷いで案内してほしいと呼び止められる・・・。なんなんだ、今日は。行き先を聞いたところ、新穂高温泉に行きたいとのこと。今いるところから一本道で迷うようなところなんてほぼ皆無なんだけどなぁ。行き先は自分と同じだったので、とりあえず引率することに。メンバーは計6名で上海の大学の同級生とのこと。うち一人は日本語を少し話せたのがせめてもの救い。どのルートを歩いてきたのか聞いたら、上高地から槍沢ロッジに一泊して、槍ヶ岳経由で新穂高温泉に向かっていたようだ。装備は登山用の道具を持っていたが、山地図は持っていないとのこと。山をなめすぎだろ!?とは思ったが、言っても多分理解されないだろうな。ひとまず一行で出発したが、疲労困憊した恰幅のよいメンバーがおり、その彼が約100m程度進んでは休憩といった具合で、時間ばかり掛かり全く進めず。このままシラを切って単独で進もうかとも思ったが、人道的にそれもどうなのかとも思い牛歩状態のパーティーをなんとか奮い立たせながら、少しづつ前進する。白出沢出合の手前で岐阜県警の山岳警備隊の方々とすれ違う。先程のポルトガル人家族の救護のため出動したよう。大変な仕事だ。
白出沢出合には17:40頃に到着。パトカーと消防の車が停まっていた。滝谷出合付近からここまで2時間以上経過(標準コースタイムは1時間程度)。予定ではボチボチ下山完了していた時間なんだけどなぁ、と思った。ここまで来ればあとはほぼ平坦な道。それを中国人グループに伝えたところ、牛歩の原因となっていたメンバーの一人が少しだけ元気になった。
あとは林道を流しながら歩き、19:30頃に登山完了。辛うじて空は明るかったが、ほぼ夜。周りには人はおらず静まり返っていた。
中国人グループとも別れ、新穂高温泉を撤収。
帰路、松本で山賊焼きでも食べて帰る予定だったが、周辺に着く頃には閉店してる時間であることが確定。諦めてそのまま「毎日あらへん号」で東京まで帰ることにした。
歩行距離、ロケーション、後半に起きたことなど、いつも以上に内容の濃い一日だった。人助けするのは良いことだがそれは程々に、ということも改めて学ばさせてもらった。
巷で話題になる「山なめるな!おじさん」の存在って本当はとても大事なんだなぁ。
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