大雪山・十勝山系大縦走(黒岳〜白雲岳〜忠別岳〜トムラウシ〜オペタテシケ)
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- GPS
- 45:34
- 距離
- 70.8km
- 登り
- 4,175m
- 下り
- 4,686m
コースタイム
- 山行
- 2:42
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 3:27
- 山行
- 8:01
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 8:54
- 山行
- 11:52
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 12:31
- 山行
- 17:26
- 休憩
- 1:29
- 合計
- 18:55
天候 | 1日目:雨のち晴れ 2日目:ガスのち快晴 3日目:ガス一時晴れ 4日目:快晴 5日目:雨のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 飛行機
旭川空港〜旭川駅(9:05〜9:40) 旭川駅〜層雲峡(10:45〜12:40) 層雲峡ロープウェー、リフト(13:40〜) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆黒岳〜トムラウシ 非常によく整備された登山道で危険個所なし ◆トムラウシ〜オペタテシケ 聞いていた通り、藪漕ぎの連続。ただし、水たまりは思ったほどではなかった。 ※ヒグマ情報 ’魃棲戞白雲岳避難小屋周辺 よく目撃されていた羆は、フンを含め、全く気配なし 高根ヶ原周辺 たまに目撃情報ありますが、通過時には目撃なし トムラウシ周辺 先行者から、天沼あたりで親子ぐまに遭遇し、笛や鈴を鳴らしても逃げず、逆に威嚇され、引き返してきたという情報あり。そのあとも、引き返してきた方がおられ、ヒサゴ沼避難小屋分岐点あたりで、しばらく待機。 ち仍卉咼ャンプ地 小熊の鳴き声、獣臭が何度かありました。直接見てはいませんが、数頭いたものと推察します。ここでテント泊する予定でしたが、だれもテント泊している人もおらず、時間がかなり押していましたが、美瑛富士避難小屋を目指してスルー。 |
その他周辺情報 | 白銀荘の日帰り温泉 |
写真
感想
ずっと念願であった大雪山系〜十勝岳山系の縦走。
直前まで天気予報もころころ変わり、基本的に雨か曇りの予報。
どうなることやらと不安の中で、雨で進めない場合は、避難小屋での停滞も想定し、食料も7日分を準備してのスタート。
初日は、旭川駅で熊スプレーをレンタルするために、旭川駅経由で層雲峡からのスタート。昼過ぎには雨が止む予報がなかなか止まず、ロープウェーの5合目駅でしばらく昼食も兼ね、待機していたものの、見切り発車。結局、雨が止んだのは、黒岳頂上。その後、黒岳石室でゆっくりしていると、外は青空。せっかくなので、桂月岳と黒岳へ。一気に霧が晴れ、東にはニセイカウシュッペ、南や西には翌日から行くお鉢や白雲岳まで綺麗に見渡せました。
2日目は、まずはお鉢巡り。最初の1時間くらいは霧の中のスタートでしたが、そこから見事に霧もとれ、ちょうどお鉢のあたりで見事な展望。お鉢は3度目ですが、何度見ても圧巻です。お鉢をぐるっとまわり、北海岳の分岐点からはまずは白雲岳へ。さすがに雪渓はほとんど残っていなかったですが、わずかながらのゼブラを楽しめました。白雲岳あたりでも羆目撃情報もあり、警戒しながらでしたが、遭遇せず。続いて、未踏区間である赤岳へ。地図では小泉岳からすぐの印象でしたが、少しくだるため、小泉岳でリュックを置いて、往復してきました。その後は、緑岳へ。緑岳からは下にいくつかの沼をみることができ、いい景色でした。この日は白雲岳避難小屋に宿泊。綺麗なところで、それほど混雑しておらず快適に過ごせました。
3日目は、いよいよこの縦走のクライマックスのひとつ。晴れていれば、トムラウシを見ながらの縦走というところでしたが、さすがにトムラウシは見えず。それでも高根ヶ原の広大な縦走路を歩けた感動や、綺麗な忠別沼、忠別岳をくだったあたりから化雲岳や五色岳を見渡すことができました。あとは南沼キャンプ場に向けて、日本庭園やロックガーデンを楽しみながら進もうと考えながらいたところ、ヒサゴ沼避難小屋の分岐点あたりで、「南沼のほうに行くの?」と声をかけられました。そこでテント泊する予定と答えたところ、途中で羆に遭遇し、引き返してきたとのこと。大きい岩々のところで、まさかこんなところに羆が?というところにいたそうです。その方も南沼でテント泊の予定がヒサゴ沼避難小屋に変更とのことで、私も宿泊地変更かそのまま進むか、しばらく考えながら待機していました。そうすると、もうひとり引き返してきた方が来られ、その方は、親子ぐまに遭遇したとのこと。しかも、母ぐまに執拗に威嚇され、追い回されたとのことで、この時点で気持ちはヒサゴ沼避難小屋へ。そんな中、2人組が南沼方面から来られました。さきほど、天沼あたりで羆目撃情報があったのですが、大丈夫かと聞いたところ、そこでゆっくり写真を撮っていたが気づかなかったとのこと。それを聞いて、勇気を出して進むことに。それでもドキドキしながら、鈴をリンリン鳴らし、電子笛を最大音で出し続け、熊スプレーはいつでも出せる状況で進みました。そんな感じで、なんとか羆と遭遇せずに、南沼に到着できました。そこまで時間がかかり、すでに17時過ぎ。急いでテントを張り、水場に行ったところ、ほぼ枯れている状況。一難去って、また一難。北沼に行けば、水場があるとの情報もありましたが、またそこまで戻る元気もなく、辛うじてとれた300mlほどの水でなんとか夕食を作りました。
4日目は、ロング縦走のため、早く起き、トムラウシを登頂してスタートする予定が未明からの雨。明るくなっても霧でまったく眺望なし。とりあえずスタートに向け、準備していたところ、一気に霧がとれ、快晴に。慌てて、トムラウシへ。トムラウシは2度目の登頂でしたが、前回は霧の中で眺望はなかったものの、今回は最高の景色。これまで縦走してきた白雲岳や忠別岳、旭岳のほうまでも見ることができました。この時点で時間も押していたことや本日の水がないこと、かなり疲れていたこともあり、このままトムラウシ温泉に下山する方向で心が傾いていました。そんな中、トムラウシから見えたオプタテシケの眺望。こんな晴天で行かないと、もう二度と行けないだろうと思い、予定通り、進むことに。心配していた水は、南沼キャンプ場を少しくだったところに沼があり、そこで調達。三川台までは歩きやすいコースのはずが、すでに藪漕ぎ開始。三川台からは藪漕ぎに加え、アップダウンの連続。藪漕ぎで想定以上の体力を消耗し、双子池ですでに限界。ここでテント泊しようと思っていたところ、羆の気配。しかも1頭や2頭ではなく、数頭いる感じ。双子池のテント場は、水場もあり、花もいっぱい咲いていていい感じの場所ではあったものの、羆にとっても快適な場所なんでしょう。しかも誰もテントを張っている人もおらず、さすがにここでテントを張る勇気もなかったので、とっくに体力の限界を超えていたものの、進むことに。結果的には、ここでテント泊したほうがよかったかもしれません。美瑛富士避難小屋までのコースタイムは4時間のところ、オプタテシケの登頂だけで3時間半ほどかかってしまい、そのあとも全くペースはあがらず、途中から完全なナイトハイク。なんとか美瑛富士避難小屋に到着しましたが、非常識な時間の到着となり、皆さまに大変ご迷惑をおかけしました。
5日目は、雨のあと、9時くらいから曇り予報ということもあり、かなり遅めのスタート。本来はこの日、上ホロ避難小屋まで行き、翌日富良野岳まで行って下山する予定でしたが、翌日と翌々日も雨予報ということで、ここで下山。ほぼ下山のみのコースではありましたが、途中で急なくだりやハシゴ、ロープでの登りは重い荷物を持って、かなりこたえました。
予定よりも最後は短いコースになりましたが、なんとか念願であった大雪十勝を無事に縦走でき、感動でいっぱいです。途中で羆情報で足止めを食らったり、テント場で水が枯れていたり、泊まろと思っていたテント場で羆の気配がし泊まれなかったことなどありましたが、途中で出会えた景色は最高でした。また、途中でお会いした方々、有難うございました。
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