記録ID: 7084350
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無雪期ピークハント/縦走
剱・立山
早月尾根で快晴の剱岳へ 最高の登山日和でした(富山県上市町 立山町)
2024年08月01日(木) [日帰り]

体力度
6
1~2泊以上が適当
- GPS
- 09:57
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 2,400m
- 下り
- 2,397m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 8:47
- 休憩
- 2:11
- 合計
- 10:58
距離 16.5km
登り 2,400m
下り 2,397m
13:35
| 天候 | ケチのつけようがない快晴☀ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
『山と高原地図 剱・立山』によりますと、早月尾根のコースタイムは上り9時間10分、下り6時間20分です。道中には水場がありません。途中の早月小屋でペットボトルの水を購入することができます。 【馬場島〜早月小屋】 整備された普通の登山道。これといった危険箇所なし。展望の効かない樹林帯の急登を黙々と登るという我慢の登山となります。標高1000m付近でいったん傾斜は緩みますが、その他は基本一気の急登が延々とつづきます。体力は消耗しますが同じペースで上れるので上りやすいのではないかと思います。たまに平坦な箇所が現れますので、そこで一切がんばらずに脚を回復させながら進むのがコツ。また帰りはここの下りが非常に長く感じます。ある意味早月尾根の最難所といえるかもしれません。 【早月小屋〜標高2800m】 早月小屋から標高2400mまでは樹林帯。そこを過ぎると展望が開け、剱岳山頂の姿を拝めるようになります。高山植物もちらほら見られるようになります。ザレやガレの登山道で、歩きづらいところもしばしば。また浮石が多く落石起こりやすいです。下に人がいるかもしれないので石を落とさないように注意。岩と土のミックスされた地面が落石起きやすい気がします。鎖場も増えてきますので、最低限の岩場と鎖場の経験がないと厳しいです。 【標高2800m〜剱岳山頂】 岩ばかりの世界となり、我々の想像する剱岳のイメージそのままの姿が目の前に展開されます。池ノ谷側に大きく切れ落ちた斜面をトラバースしながら進んでいきます。足場は2400〜2800m付近よりもしっかりしており、鎖もがっちり整備されていますので、慎重にいけば難易度はそれほどでもないと思います(初心者レベルだと厳しいかもしれませんが)。また目印のペンキマークが豊富なので、道迷いの心配はありません。「✕」はこの先行き止まりの表示なので進まないように。「← →」といった矢印を見つけて進みます。かなり高度感があるので高いところダメな人はおすすめしません。山頂稜線に出て別山尾根からの道と合流すれば剱岳山頂はもう間もなくです。山頂からは目の前に大迫力の立山、さらに北アルプスの大半に加え、晴れていれば遥か遠方の富士山、八ヶ岳、南アルプス、御嶽山などが一望できます。なお剱岳は下りで事故が多く発生します。下りはより一層慎重に。 |
| その他周辺情報 | 山中宿泊で剱岳登頂をめざす方はこちら 早月小屋(早月尾根標高2200m付近) https://hayatsukikoya.com/ 2024年の営業は7月12日(金)〜10月5日(土)までが宿泊可能日です。 7月12日(金)は素泊まりのみを予定しています。 売店は7月の入山日から10月6日(日)まで予定です。 降雪の状況によっては早く閉める恐れがあるのでFacebook等をご確認ください。 早月尾根登山の前泊は 馬場島荘 https://www.town.kamiichi.toyama.jp/page/2026.html 剱岳登山の基地として知られている馬場島荘は、レストラン・宿泊部屋・乾燥室・ランドリーなどの設備を有しています。 レストランは、手打そば・季節限定の地取りの山菜の天ぷらが絶品で、これをお目当てに再訪される方も多くいらっしゃいます。 (手打ちそばは土曜日・日曜日・祝日に限って提供しています。山菜の天ぷらはおおむね6月中旬までのご提供となります。事前にお問い合わせください。) また、馬場島周辺のキャンプ場などの管理棟もかねており、緑あふれる山並みと北アルプス剱岳に源を発する清流に囲まれ、夏でも涼しく、大自然の中でゆっくりとした時間を過ごすことができます。 馬場島周辺のキャンプ場(馬場島野営場)をご利用の際は、馬場島荘の入口前で申請書の提出をお願いします。事前予約は不要です。 下山後の温泉は アルプスの湯(上市町) https://kamiichimachi-zaidan.jp/ 営業時間 午前10:00から午後9:00 12/30、1/2は午後5:00 まで *入館は営業終了30分前まで 休館日 月曜日・大晦日・元日 *月曜が祝日の場合は翌日 料金 大人:610円 小人:300円 70歳以上:500円 |
写真
暗いうちに馬場島の早月尾根登山口をスタート。東の方角が明るくなってきました。ブラックスタートにした理由は
・涼しいうちに標高稼ぎたい
・昼から雲が湧くので早めに登っておきたい
・早月尾根の下部は樹林帯で展望ないのでどうせ景色見えないのなら暗くてもいい
・明日仕事なので早めに帰りたい
というところです
・涼しいうちに標高稼ぎたい
・昼から雲が湧くので早めに登っておきたい
・早月尾根の下部は樹林帯で展望ないのでどうせ景色見えないのなら暗くてもいい
・明日仕事なので早めに帰りたい
というところです
富山湾が一望できるくらいまで上がってきました。早月尾根は基本一気の急登。無理せずマイペースで上がっていきます。偶に平坦な箇所もありますが、そこではなるべくがんばらずに脚を回復させながら進むのがポイント
およそ3時間で早月小屋。ここまで短パン生脚で小っちゃいザック背負ったトレランナーさんたちにバシバシ追い抜かれました。さすが早月尾根。全国から超健脚の方々が集っているようです。ここと甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根は私など貧脚の部類かもしれません
早月小屋を過ぎてしばらく上り、標高2400mを過ぎると森林限界を突破。剱岳の山頂がよく見えるようになります。ここまでの退屈(?)な樹林帯歩きから解放されます。
うむ、これは快晴になりそう。一日待ってよかった
うむ、これは快晴になりそう。一日待ってよかった
北に見える毛勝山(2414.5m)の標高よりも上の位置まで来てしまいました。この付近まで来ると涼しくて快適な風が吹いていましたよ。暑くなる前に標高上げとく作戦成功。また標高2600m付近は高山植物豊富なので休憩がてら花を愛でるのもよさそう
着きました!!剱岳2999m山頂です。5時間くらいだろうと考えていたのですが、5時間30分もかかってしまいました。まあ一切無理せずに登ったからなあ。別山尾根から来た人たちでごった返しており、山頂の祠は写真撮影の行列発生中。私は隙を見て祠だけ撮影。私は自分の写った写真は苦手なんですよ。でもそのせいでいま死んだら遺影がないwwwたぶん運転免許証の写真になっちゃう
剱岳山頂から遥か彼方に富士山を望むことができました。私は今回が7回目の剱岳ですが(全部早月尾根)、けっこうな高確率で富士山を目にすることができます。天候に関してはわりと相性の良い山です
白馬岳から不帰キレット、唐松岳。今回は蓮華温泉からの白馬岳も考えたのですが、大雪渓が通行禁止になり蓮華温泉が混みそうなので剱岳にしたのでした。白馬岳はまだ行ったことがないので行きたかったんですけども
再び富士山の方向。手前の山は針ノ木岳かな?
私は4年前の9月、剱岳登った2日後に硬膜下血腫で倒れ、2度の手術を経験しました。それ以降はまた剱岳に登ることを目標にして過ごしてきました。今回その目標を達成できて嬉しいです
私は4年前の9月、剱岳登った2日後に硬膜下血腫で倒れ、2度の手術を経験しました。それ以降はまた剱岳に登ることを目標にして過ごしてきました。今回その目標を達成できて嬉しいです
立山、薬師岳、黒部五郎岳、笠ヶ岳、三俣蓮華岳、奥に乗鞍岳と御嶽山。2022年のトランスジャパンアルプスレースでは土井陵選手が「早月川河口〜馬場島〜剱岳〜立山〜五色ヶ原〜薬師岳〜黒部五郎岳〜三俣蓮華岳〜槍ヶ岳」を1日で駆け抜けてましたが、やっぱあの人おっかしいわ(最大級の賛辞)。並の健脚レベルだと馬場島までのロードで力尽きそう
源次郎尾根。K2で滑落した中島健郎さんが一昨年にここで「幻の剱大滝」の番組を撮影していました。いや、それにしても今回の平出さんとケンローさんの件は残念でなりません。私はプロレスが好きなのですが、三沢光晴選手が亡くなったときと同じくらいのショックがありました
最後に北方稜線を眺めて、そろそろ下山を開始しましょうか。山頂は日差しが強くてむちゃくちゃ日焼けしましたが、良い風が吹いてて快適でした。また来ます。というかいいかげん立山なり薬師なり毛勝なり、富山県の他の山を経験しないとな……。
早月尾根の下りに入ります。私は剱岳登るときは早月尾根専門です。だって別山尾根から行くと時間とお金がかかるんですもん。カネと時間はないが体力だけはまあまあある、早月尾根はサラリーマンの強い味方ですね〜
下ってくると、あーやっぱり雲が湧いてきたか。今後は湧くのがだんだん早くなってきます。いずれ「9時までに山頂着かないとガスガス」なんてことも。また雷の危険もあるのでより一層早出早着するようにしないと
下山っ!!あれ?以前はこんな看板あったかな?
全然無理をしなかったので多少時間は要したもののあまり疲れていません。二王子岳くらいならもう1往復できそうな感じ。
でもめちゃめちゃ汗かきました💦💦水は5隼って4半暖
全然無理をしなかったので多少時間は要したもののあまり疲れていません。二王子岳くらいならもう1往復できそうな感じ。
でもめちゃめちゃ汗かきました💦💦水は5隼って4半暖
有名な「試練と憧れ」の碑。
今回は「普通に登って普通に下山した」というだけなので、もう試練という感じではないなあ。憧れももう卒業しました。オオタニサーンも「憧れるのはやめましょう」と言っていましたしwww
ただやはり剱岳はすばらしい山です。日本百名山の中でもエース級の名峰なのは間違いありません
今回は「普通に登って普通に下山した」というだけなので、もう試練という感じではないなあ。憧れももう卒業しました。オオタニサーンも「憧れるのはやめましょう」と言っていましたしwww
ただやはり剱岳はすばらしい山です。日本百名山の中でもエース級の名峰なのは間違いありません
道路にある早月尾根登山口の道しるべ。初めてで暗いうちからスタート決めるとき、これがわかりづらい。私は早月尾根初めてのときここを通り過ぎてしまって、橋を渡るところまで行ってしまいましたw
感想
梅雨明け当日、最高の天気の下で剱岳(2999m)に登ってきました。私は4年前の9月、剱岳に登った2日後に硬膜下出血で倒れ2度の手術を経験しました。それ以来再び剱岳に登ることを目標にしておりまして、今回ようやくそのチャンスが訪れました。
ということで箇条書きでざっくりまとめますと
・早月尾根の前半は樹林帯で展望がほとんどないため、ナイトハイクおすすめ
・夏は陽が高くなると雲が湧くので、なるべく早く山頂に着くことが望ましい
・早月尾根はほぼ上り返しのない(ないことはないのですが)一直線の急登。ペース守りやすい
・たまに出てくる平坦な箇所はなるべく足を回復させながら歩く
・標高2400m〜2800mは落石起こりやすい
・標高2800m〜山頂は鎖を使いながら、ペンキマークを目印に進む
・標高2800m過ぎると大して動いてなくてもすぐ息が上がる
・山頂からの見晴らしはすばらしかった。富士山も見えた
・下りの早月小屋から下がかなり長く感じる
・めちゃめちゃ速いトレイルランナー多い。バシバシ抜かれた
・一切無理せず上って下ったので、あまり疲れなかった
・上市町の「アルプスの湯」は良い入浴施設
4年ぶりの剱岳、快晴の天候で登れて大満足でした。これまで何度も登っている山ですが、そろそろ別山尾根から登ることも考えないと……。ただ別山尾根は立山黒部アルペンルートの交通費と山小屋代がかかるし、時間も必要ですからちょっときつい。アルペンルートの始発便で来て室堂から剱岳ピストンし、最終便で帰るというのも考えたことがありますが、私の脚だとちょっと無理かな。上高地から槍ヶ岳日帰りするのより厳しそう。
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きらきらうえつ












充分速いと思いますよ😄
私には早月尾根、根性無くて無理です
楽々室堂経由の別山ルートで行きました
(しかもツアー登山)
もし再び剱岳に登るなら夫婦二人でゆっくり登ろうと思います
(今回のも充分ゆっくりでした)
こんにちは!別山尾根からの剱岳、レコ拝見しました。次回剱岳に登られる際は天気良いといいですね!!
早月尾根は超健脚の登山者が多すぎて、そのうちコースタイムがバグってしまうんじゃないかと危惧しております。
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