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Yamareco

記録ID: 7120499
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無雪期ピークハント/縦走
大雪山

トムラウシ山 北海道遠征は初日から天国だった♪

2024年08月11日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
09:30
距離
17.9km
登り
1,525m
下り
1,525m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
8:58
休憩
0:32
合計
9:30
距離 17.9km 登り 1,525m 下り 1,525m
4:12
19
5:10
78
6:28
6:34
43
7:17
7:22
30
8:48
8:49
37
9:26
9:46
19
10:37
30
11:07
31
11:38
76
12:54
32
13:26
16
13:42
短縮登山口
天候 晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2024年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
短縮登山口まではトムラウシ温泉手前から約10kmのダート林道。よく整備された林道なので普通車でも難なく走行可能。むしろスピードを出してくる車やマイクロバスなどの大きな車と行き合った時に注意が必要。
登山口の駐車場は広いが行った日は満車に近かった。我々のような前入り組、下山が遅くなってしまった人たち、早朝入り組などなど、常に人の出入りがあるような状態。
バイオトイレあり。行った日は女子トイレの照明が故障していたよう。管理者が常駐しているわけではないので、そういうこともあるだろう。
コース状況/
危険箇所等
天気が良ければ危険な場所はないが、前トム平より上は吹きさらしになるので風が強い日は大変そう。視界が悪い日もルートミスに注意が必要そう。
その他周辺情報 下山後にトムラウシ温泉に入浴。1000円/人。モンベルの会員証提示で50円引き。無色透明なお湯だが源泉かけ流し。厳選は98℃と高温だが、加水することなく熱交換器で適温にしているため純度の高い温泉に入浴できる。湯船も広々。
本日はロングコースなので早朝出発。熊は怖いが夕立も怖い…ということで、ギリギリの時間を攻めてみました。
本日はロングコースなので早朝出発。熊は怖いが夕立も怖い…ということで、ギリギリの時間を攻めてみました。
温泉からの道と合流すると急な登りが始まる。
懸念していた熊だが、登山者の数が多いので安心…かな? 気休め程度かもしれんけど。
温泉からの道と合流すると急な登りが始まる。
懸念していた熊だが、登山者の数が多いので安心…かな? 気休め程度かもしれんけど。
一時間ほどでカムイ天上に到着。名前からして開けた場所なのかと思ったら、森の中の広場だった。
一時間ほどでカムイ天上に到着。名前からして開けた場所なのかと思ったら、森の中の広場だった。
明るくなってきて周囲の様子が分かるようになってきた。
うわ…ガッスガスじゃん。
明るくなってきて周囲の様子が分かるようになってきた。
うわ…ガッスガスじゃん。
明け方まで断続的に土砂降りだったからなぁ…。今日は天気はのぞみ薄かなぁと思っていたら、まるで幕が上がるかのようにガスが晴れ視界が開けていった。
明け方まで断続的に土砂降りだったからなぁ…。今日は天気はのぞみ薄かなぁと思っていたら、まるで幕が上がるかのようにガスが晴れ視界が開けていった。
どうやら高度が上がって雲から抜け出したようだ。
茶「そ…」
ツ「雲海〜!」
茶「…」
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どうやら高度が上がって雲から抜け出したようだ。
茶「そ…」
ツ「雲海〜!」
茶「…」
カムイ天上から暫くの間平坦な道のりが続いていたが、コマドリ沢出合に向かっての急な下降が始まった。泥濘混じりの急下降はなかなかに神経を消耗する。
カムイ天上から暫くの間平坦な道のりが続いていたが、コマドリ沢出合に向かっての急な下降が始まった。泥濘混じりの急下降はなかなかに神経を消耗する。
泥濘に悪戦苦闘しながら沢底に降りると、そこがコマドリ沢出会いであった。河原のスペースは広くはないが、格好の休憩所だった。
泥濘に悪戦苦闘しながら沢底に降りると、そこがコマドリ沢出会いであった。河原のスペースは広くはないが、格好の休憩所だった。
コマドリ沢出会いから先は再び上り勾配となる。コマドリ沢(カムイサンケナイ川?)に向かって注ぐ枯れ沢を登っていく形だ。不思議なことに沢を渡ったら泥濘は無くなり、細かな砂礫の歩きやすい道になった。沢を挟んで地質が違うってこと?
コマドリ沢出会いから先は再び上り勾配となる。コマドリ沢(カムイサンケナイ川?)に向かって注ぐ枯れ沢を登っていく形だ。不思議なことに沢を渡ったら泥濘は無くなり、細かな砂礫の歩きやすい道になった。沢を挟んで地質が違うってこと?
森林限界を越えると景色が開けた。青い空、緑の絨毯、そして灰色の岩屑。一気に風景がアルペンムードに変わる。
森林限界を越えると景色が開けた。青い空、緑の絨毯、そして灰色の岩屑。一気に風景がアルペンムードに変わる。
前トム平までやってきた。ここまでで3時間。やはり手強いトムラウシ。
前トム平までやってきた。ここまでで3時間。やはり手強いトムラウシ。
しかし苦労して登ってきた甲斐はある。下界とは隔絶された別天地が広がっているではないか。
しかし苦労して登ってきた甲斐はある。下界とは隔絶された別天地が広がっているではないか。
ただ広々としているだけではない。時に一抱えもある岩が折り重なった場所を通過したり…
ただ広々としているだけではない。時に一抱えもある岩が折り重なった場所を通過したり…
小さなピークを越えたりと変化のある道中だ。
小さなピークを越えたりと変化のある道中だ。
ツ「なんか北海道の山、すごいっぺ」
茶「雄大って言葉がこれほど似合う山域は初めてかも」
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ツ「なんか北海道の山、すごいっぺ」
茶「雄大って言葉がこれほど似合う山域は初めてかも」
足元にはトムラウシ庭園が広がり、その向こうにはいよいよトムラウシ山本体がその勇姿をのぞかせた。
ツ「ワクワクするっぺ!」
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足元にはトムラウシ庭園が広がり、その向こうにはいよいよトムラウシ山本体がその勇姿をのぞかせた。
ツ「ワクワクするっぺ!」
岩石が織りなす複雑な地形が「庭園」たる所以だろうか。自然の造形美についつい見入ってしまう。
おかげでなかなか歩みが進まない。
岩石が織りなす複雑な地形が「庭園」たる所以だろうか。自然の造形美についつい見入ってしまう。
おかげでなかなか歩みが進まない。
なんつーか…言葉にならんなぁ。
なんつーか…言葉にならんなぁ。
まさかこんなに天気が良くなるとは。
まさかこんなに天気が良くなるとは。
っていうか、もし天気悪かったら最悪だよね。道迷いしそう。
そういう意味では天国にも地獄にもなる場所と言えそう。
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っていうか、もし天気悪かったら最悪だよね。道迷いしそう。
そういう意味では天国にも地獄にもなる場所と言えそう。
ツ「花が多いのも魅力♪ 森林限界越えたら、それはもうあちこちに花が咲いてるっぺ」
茶「8月でこれだから、7月あたりはいったいどんな感じなんだろうね」
ツ「花が多いのも魅力♪ 森林限界越えたら、それはもうあちこちに花が咲いてるっぺ」
茶「8月でこれだから、7月あたりはいったいどんな感じなんだろうね」
お、あれは…十勝連峰?
方角と山の形からしてそうかなと思うけど土地勘がないので確信には至らず。
お、あれは…十勝連峰?
方角と山の形からしてそうかなと思うけど土地勘がないので確信には至らず。
やがて道は山腹を巻きながら高度を上げていく。そろそろ山頂が近い…のか? なんだか距離感が狂うなぁ。
やがて道は山腹を巻きながら高度を上げていく。そろそろ山頂が近い…のか? なんだか距離感が狂うなぁ。
南沼キャンプ指定地に到着。
ここまで来たら山頂は指呼の間だ。
南沼キャンプ指定地に到着。
ここまで来たら山頂は指呼の間だ。
しかし振り返るとさっきまで綺麗に見えていた十勝連峰(仮)が雲に沈もうとしているではないか。まだ9時前だってのに、もう雲が上がってきている。
しかし振り返るとさっきまで綺麗に見えていた十勝連峰(仮)が雲に沈もうとしているではないか。まだ9時前だってのに、もう雲が上がってきている。
山頂へ急ごう!
…と心は思うものの、なかなか体が動かない。
歩き始めて5時間だもんなぁ。
山頂へ急ごう!
…と心は思うものの、なかなか体が動かない。
歩き始めて5時間だもんなぁ。
岩の上をひょいひょい進んでいくツートン。
まったく追いつけない。
岩の上をひょいひょい進んでいくツートン。
まったく追いつけない。
山頂直下はなかなかに険しい岩場だ。
あと少し、あと少しと自分に言い聞かせながら一歩一歩進む。
山頂直下はなかなかに険しい岩場だ。
あと少し、あと少しと自分に言い聞かせながら一歩一歩進む。
茶&ツ「トムラウシ、登ったどー!」
憧れと畏れの山、トムラウシについに足跡を記すことができた。
1
茶&ツ「トムラウシ、登ったどー!」
憧れと畏れの山、トムラウシについに足跡を記すことができた。
三角点タッチ!
山頂からは360度の大展望。
北の盟主、旭岳が北に鎮座している。
山頂からは360度の大展望。
北の盟主、旭岳が北に鎮座している。
足元には北沼が青い湖面をたたえている。
足元には北沼が青い湖面をたたえている。
雲の向こうには石狩岳?
雲の向こうには石狩岳?
絶景を眺めながらのランチは格別♪
麓で買った「黒糖ようかんパン」という謎のパンを食す。
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絶景を眺めながらのランチは格別♪
麓で買った「黒糖ようかんパン」という謎のパンを食す。
ん? なんか十勝連峰(仮)に変な雲がまとわり付き始めたぞ…。笠雲…ではないかもしれないが、なんとなく天候悪化の兆しのような…。
ん? なんか十勝連峰(仮)に変な雲がまとわり付き始めたぞ…。笠雲…ではないかもしれないが、なんとなく天候悪化の兆しのような…。
名残惜しくはあるけれど帰り道も長い。適当なところで切り上げて下山開始だ。
名残惜しくはあるけれど帰り道も長い。適当なところで切り上げて下山開始だ。
とはいえ、帰り道もい実に長々と雄大な景色を楽しむことができる。歩いていて、これほど楽しい道もそうそう無いと思う。
とはいえ、帰り道もい実に長々と雄大な景色を楽しむことができる。歩いていて、これほど楽しい道もそうそう無いと思う。
ふと振り返ると山頂にガスがかかり初めていた。麓からはまだまだ多くの登山者が登ってくるが、彼らも無事に絶景を見ることができればいいのだが…。
ふと振り返ると山頂にガスがかかり初めていた。麓からはまだまだ多くの登山者が登ってくるが、彼らも無事に絶景を見ることができればいいのだが…。
トムラウシ庭園からの登り返しで気がついた。
自分がかなり疲労しているということを。
それはそうか、出発してから早くも7時間が経過しようとしていた。
トムラウシ庭園からの登り返しで気がついた。
自分がかなり疲労しているということを。
それはそうか、出発してから早くも7時間が経過しようとしていた。
前トム平を前にしてついにガスに捕まってしまった。
前トム平を前にしてついにガスに捕まってしまった。
しかし見るべき景色は見たし思い残すことはない。
あとは夕立が降る前に安全に下山することが最大のミッションとなる。
しかし見るべき景色は見たし思い残すことはない。
あとは夕立が降る前に安全に下山することが最大のミッションとなる。
カムイ天上付近は、朝とは雰囲気が一変していた。
ツ「朝はマッチロケだったからねー」
なんか薄気味悪い場所だと思っていたが、晴れてしまえばなんてことない笹薮の中の道であった。
カムイ天上付近は、朝とは雰囲気が一変していた。
ツ「朝はマッチロケだったからねー」
なんか薄気味悪い場所だと思っていたが、晴れてしまえばなんてことない笹薮の中の道であった。
最後の急な下りでとどめを刺された。
足はガクガク膝はプルプル。
最後の急な下りでとどめを刺された。
足はガクガク膝はプルプル。
温泉分岐からトムラウシ温泉に向かう道は踏み跡が薄い。公共交通機関を使って縦走する人以外は通らないんだろうなぁ。
温泉分岐からトムラウシ温泉に向かう道は踏み跡が薄い。公共交通機関を使って縦走する人以外は通らないんだろうなぁ。
無事下山。
ツ「お疲れさまでしたー! トムラウシ楽しかった〜♪」
無事下山。
ツ「お疲れさまでしたー! トムラウシ楽しかった〜♪」
ミヤマアキノキリンソウ
ミヤマアキノキリンソウ
オトギリソウ
チシマフウロ
イワブクロ
本州だと岩場とか砂礫地に咲くイメージですが、北海道では草地というか他の花と一緒に咲いているのですね。
イワブクロ
本州だと岩場とか砂礫地に咲くイメージですが、北海道では草地というか他の花と一緒に咲いているのですね。
エゾヒメクワガタ
お初です♪
ミヤマクワガタだと思っていたら葉っぱが違う!
エゾヒメクワガタ
お初です♪
ミヤマクワガタだと思っていたら葉っぱが違う!
タカネトウウチソウ
タカネトウウチソウ
ウサギギク
ミヤマリンドウ
ウスユキトウヒレンでしょうか?
お初です♪
ウスユキトウヒレンでしょうか?
お初です♪
やっと見つけたメアカンキンバイ。
お初です♪
ほとんど終わりかけでした。
やっと見つけたメアカンキンバイ。
お初です♪
ほとんど終わりかけでした。
チシマツガザクラ
終わりかけでしたが見れて嬉しい!
チシマツガザクラ
終わりかけでしたが見れて嬉しい!
エゾイワツメクサ
お初です♪
エゾイワツメクサ
お初です♪
イワギキョウ
リンネソウ
今年はよく見ます(^^)
リンネソウ
今年はよく見ます(^^)
エゾホソバトリカブト?
だとしたらお初かと…
エゾホソバトリカブト?
だとしたらお初かと…

感想

2024年の夏は北海道の百名山などを巡る遠征に行ってきました。数年ぶりの北海道ということで楽しみにしていたのですが、次々に発生する台風とコロコロ変わる天気に翻弄され、なかなか難しい舵取りを余儀なくされました。
トムラウシも前日の天気予報がいい感じだったので向かったわけですが、いざ登山口についてみたら土砂降りの雨! 予報も下り坂に変わっていて、いったいどうしたものかと頭を抱えたものです。
しかし、ガスガスの中、行けるとこまで行ってみるかと出発した我々を待ち受けていたのは青い空と白い雲、そして花の大地。まるで天国のようなトムラウシの大絶景でした。
本州の山とは明らかに違うスケールの大きさ、お花畑の広さ、そして北海道特有の花たち。なるほど、北海道の山は特別だという意味がわかりました。
トムラウシといえば、いつぞやの大量遭難事故が思い起こされ、ちょっと怖いなと思いながら入山したのですが、そんなマイナスイメージは吹き飛びました。天気が良ければ天国です。
大雪山まで縦走できる体力と根性があれば、もっとディープな世界を味わうことができるのでしょうが、今回はトムラウシ単独にとどめておきます。いつか縦走できればいいなぁ。

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