ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 7155767
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山

トムラウシ山( 縦走/銀泉台〜高根ヶ原〜トムラウシ温泉)

2024年08月15日(木) ~ 2024年08月17日(土)
 - 拍手
apukashi その他3人
GPS
56:00
距離
38.9km
登り
1,994m
下り
2,838m

コースタイム

1日目
山行
4:57
休憩
1:05
合計
6:02
7:05
44
7:49
48
8:37
8:43
16
奥の平
8:59
119
10:58
11:35
34
12:09
12:10
14
12:24
12:45
22
2日目
山行
8:12
休憩
1:14
合計
9:26
6:21
6:27
127
8:34
8:37
55
9:32
9:55
53
10:48
10:50
64
11:54
12:26
93
13:59
14:07
44
3日目
山行
13:54
休憩
1:08
合計
15:02
5:34
5:44
34
6:18
6:23
15
6:38
60
7:38
7:43
39
8:22
8:32
52
9:24
9:34
79
10:53
10:58
40
11:38
11:45
209
15:14
15:17
98
16:55
17:05
45
17:50
17:53
104
19:42
東大雪荘
(3日目の前トム平〜コマドリ沢出合間はアクシデントがあって所要時間が長くなった)
天候 1日目:霧雨のち晴れ時々曇り/2日目:晴れ時々曇り/3日目:晴れ時々曇り
過去天気図(気象庁) 2024年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
【往き】
 札幌(北海道中央バス)→旭川(道北バス)→層雲峡(道北バス*)→銀泉台
  *季節運行:7/1〜9月中旬
【帰り】
 トムラウシ温泉(北海道拓殖バス**)→新得(JR)→札幌
  **季節運行:7/20〜8/18
コース状況/
危険箇所等
■ 水場
【白雲岳避難小屋】
 テント場下の水場から汲めたが、水の流れは細かった。小屋に4L入るペットボトルが用意されていて、水場にはひしゃくとじょうごも置かれている。
 小屋には管理人がいて有料。利用する場合は事前申請が求められている。アルファ米とカップ麺を販売。

【ヒサゴ沼避難小屋】
 ヒサゴのコルの雪渓下に勢いよく水が流れている。しかし、小屋からは距離があり、往復で30分近く要する。
 小屋は無人で無料。

■ 注意箇所
【忠別岳の登り・下り】
 しばらくササ刈り・枝払いがされていないようで、登山道にチシマザサやハイマツ、ミヤマハンノキ、ウラジロナナカマドの枝が大きく被っている。歩行の妨げになるうえに足元が見えないため要注意。特に山頂から忠別岳避難小屋分岐への下りがひどく、コースタイムでは歩けなかった。また、枝に水滴が付いている状態では全身ずぶ濡れになるので、レインウエアを上下着る必要がある。

【五色岳の登り・下り】
 大半がハイマツ帯で、忠別岳の登り・下りほどではないが、枝が身体に触れる箇所が多い。早朝やガスのときはレインウエアを上下着る必要がある。

【ヒサゴ沼からヒサゴのコル(縦走路)への登り】
 雪渓が小さくなっていて右わきの岩礫の上を歩けたが、試しに雪渓にのってみると氷のように固く、表面は濡れて滑るため、とても歩けたものではなかった。雪渓登りを余儀なくされる時期には軽アイゼンが必要だろう。

【北沼からトムラウシ山への登り】
 山頂まで岩礫帯を登るが、ルートが不明瞭。ペイントマーキングが少ないうえにかすれて目立ちにくくなっており、慎重にルートを見定めながら登らねばならない。
 トムラウシ山の岩礫帯は総じてマーキングが少なく、歩行の痕跡が錯綜している箇所もあり、濃霧のときには注意が必要と感じた。
その他周辺情報 【宿泊施設】
(前泊)層雲峡温泉:層雲峡ホステル
(後泊)トムラウシ温泉:東大雪荘
赤岳 2,078m。到着を待っていたかのように晴れ間が出た
2024年08月15日 09:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/15 9:58
赤岳 2,078m。到着を待っていたかのように晴れ間が出た
小泉岳 2,158m
2024年08月15日 11:09撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
8/15 11:09
小泉岳 2,158m
白雲岳。クマが出没するため、登る際はザックをデポしないよう呼びかけられている
2024年08月15日 12:33撮影 by  Galaxy S23, samsung
2
8/15 12:33
白雲岳。クマが出没するため、登る際はザックをデポしないよう呼びかけられている
白雲岳避難小屋が見えてきた。左は緑岳
2024年08月15日 11:55撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/15 11:55
白雲岳避難小屋が見えてきた。左は緑岳
白雲小屋の水場。だいぶ細くなっていた
2024年08月15日 12:03撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/15 12:03
白雲小屋の水場。だいぶ細くなっていた
白雲小屋のテント場。この日は4張り立った
2024年08月15日 12:29撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/15 12:29
白雲小屋のテント場。この日は4張り立った
小屋の周りはクモイリンドウの花盛り
2024年08月15日 14:23撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
8/15 14:23
小屋の周りはクモイリンドウの花盛り
エゾシマリスも現れる
2024年08月15日 14:28撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
8/15 14:28
エゾシマリスも現れる
高根ヶ原分岐。高原温泉へ下る三笠新道はクマ出没のため利用禁止
2024年08月16日 05:21撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 5:21
高根ヶ原分岐。高原温泉へ下る三笠新道はクマ出没のため利用禁止
左手遠くの山並みは石狩岳と音更山だろうか
2024年08月16日 05:37撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 5:37
左手遠くの山並みは石狩岳と音更山だろうか
クマの糞。比較的新しいものから古いものまでコース上に4〜5ヵ所あった
2024年08月16日 05:42撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 5:42
クマの糞。比較的新しいものから古いものまでコース上に4〜5ヵ所あった
高根ヶ原下には沼が点在。もう1ヵ月もすれば見事な紅葉が見られるはず
2024年08月16日 05:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 5:46
高根ヶ原下には沼が点在。もう1ヵ月もすれば見事な紅葉が見られるはず
構造土の平原が延々と続く
2024年08月16日 05:48撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 5:48
構造土の平原が延々と続く
忠別岳へ向かう登山道にはササや低木の枝が被る。足元がぬかるんでいる箇所も多い
2024年08月16日 06:11撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 6:11
忠別岳へ向かう登山道にはササや低木の枝が被る。足元がぬかるんでいる箇所も多い
忠別沼と忠別岳
2024年08月16日 07:25撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
8/16 7:25
忠別沼と忠別岳
忠別岳 1,926m
2024年08月16日 08:32撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
8/16 8:32
忠別岳 1,926m
忠別岳の西側は断崖絶壁。奥は凡忠別岳
2024年08月16日 08:39撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 8:39
忠別岳の西側は断崖絶壁。奥は凡忠別岳
忠別岳避難小屋分岐。忠別岳の頂上からここまで登山道にハイマツやウラジロナナカマドの枝が被り、ずいぶん時間を要した
2024年08月16日 09:48撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 9:48
忠別岳避難小屋分岐。忠別岳の頂上からここまで登山道にハイマツやウラジロナナカマドの枝が被り、ずいぶん時間を要した
五色岳 1,868m。山頂標識がない
2024年08月16日 10:54撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
8/16 10:54
五色岳 1,868m。山頂標識がない
ハイマツの海が広がる
2024年08月16日 11:48撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 11:48
ハイマツの海が広がる
神遊びの庭。トムラウシが見えればさらに素晴らしい絵になるのだが
2024年08月16日 12:27撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 12:27
神遊びの庭。トムラウシが見えればさらに素晴らしい絵になるのだが
化雲岳の岩峰
2024年08月16日 12:56撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 12:56
化雲岳の岩峰
ヒサゴ沼へ下る
2024年08月16日 13:18撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 13:18
ヒサゴ沼へ下る
ヒサゴ沼避難小屋。この日の同宿者はソロの男性だけだった。隣のテン場には4張りあった
2024年08月16日 13:51撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/16 13:51
ヒサゴ沼避難小屋。この日の同宿者はソロの男性だけだった。隣のテン場には4張りあった
3日目の朝、リスタートは沼のふちをたどる
2024年08月17日 04:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
8/17 4:46
3日目の朝、リスタートは沼のふちをたどる
この岩礫帯を登った先に縦走路がある。雪渓は小さくなっていたが、氷のように固くて滑り、歩くことは難しかった
2024年08月17日 05:04撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/17 5:04
この岩礫帯を登った先に縦走路がある。雪渓は小さくなっていたが、氷のように固くて滑り、歩くことは難しかった
幻想的な風景が広がりだす
2024年08月17日 05:55撮影 by  Galaxy S23, samsung
1
8/17 5:55
幻想的な風景が広がりだす
こんな場所に足を踏み入れたのは初めてだ
2024年08月17日 05:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/17 5:58
こんな場所に足を踏み入れたのは初めてだ
天沼
2024年08月17日 06:18撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/17 6:18
天沼
巨岩の間を縫ったり、乗り越えて進む
2024年08月17日 06:38撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/17 6:38
巨岩の間を縫ったり、乗り越えて進む
この辺りは日本庭園というらしい
2024年08月17日 06:38撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/17 6:38
この辺りは日本庭園というらしい
ロックガーデンの登りに差しかかる
2024年08月17日 07:22撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/17 7:22
ロックガーデンの登りに差しかかる
きつい登りが続く
2024年08月17日 07:41撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
8/17 7:41
きつい登りが続く
北沼のほとりに出る。ここから頂上までは、ロックガーデンの登りより厳しかった
2024年08月17日 08:18撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
8/17 8:18
北沼のほとりに出る。ここから頂上までは、ロックガーデンの登りより厳しかった
トムラウシ山 2,141m。長い道のりだった
2024年08月17日 09:26撮影 by  Galaxy S23, samsung
4
8/17 9:26
トムラウシ山 2,141m。長い道のりだった
トムラウシ公園の先から堂々たるトムラウシを振り返る。下山の道のりもまた長い
2024年08月17日 10:11撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
8/17 10:11
トムラウシ公園の先から堂々たるトムラウシを振り返る。下山の道のりもまた長い

感想

表大雪や十勝岳連峰から見えるトムラウシは、はるか遠くにありながら圧倒的な存在感を放っている。
「あれに登らねばならぬ」。深田久弥は美瑛富士や旭岳の頂上からトムラウシを眺め、そう決心したと記している。

今回、高根ヶ原からアプローチして、その遠さを身をもって知った。
山に入って2日目。延々と続く構造土の平原を突っ切り、密生する低木帯にてこずりながら忠別岳と五色岳を越え、広大なハイマツの海を渡りきると神遊びの庭と称される高層湿原に出たが、めざす山は雲をまとって姿を見せなかった。
まったく、ラスボスの待つ城に向かって突き進むロールプレイングゲームのようだ。
3日目。ヒサゴ沼から縦走路に戻り、日本庭園、ロックガーデンと呼ばれる幻想的な空間を巡り、岩礫の斜面を登りきって北沼のほとりに出ると、目の前には大きな岩が積み重なった山頂部があった。
だが、そこから見上げてもまだピークは視野に入らない。ルートのはっきりしない岩礫帯を手も使って右へ右へと這うように登っていくと、やっと頭上に山頂標識の柱の先端が見えた。
トムラウシ山2,141m。薄日が差していたが、展望は閉ざされていた。

本当に長い道のりだった。でも、このコースをたどらなければ出会えない感動的な景色をいくつも目にすることができた。
百名山をめざす人たちが必ず訪れるトムラウシだが、それらの人たちの多くはトムラウシ温泉コースの短縮路登山口からピストンをするようだ。
しかし、この山の魅力を堪能するなら縦走が望ましいと思う。
私たちが2日目の高根ヶ原〜ヒサゴ沼間で出会った登山者は、すれ違ったのが2組2名、追い抜かれたのが3組4名(うち1組2名は忠別岳リターン)だけだった。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:177人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら