南白沢 千沼ケ原(聖地巡礼)ルート 2024
- GPS
- 12:42
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,148m
- 下り
- 1,227m
コースタイム
- 山行
- 12:32
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 12:41
そして今回の下山ルートは「千沼ケ原」。2004年のジブリ作品「ハウルの動く城」で、ハウルがソフィーに見せた「秘密の庭」のモデルになった場所。最近では登山者がジブリ作品の「聖地巡礼」として訪れている湿原。
この2つがコラボレーションされているなんてなんとも豪華絢爛なルートである。沢の中は明るいゴルジュ帯で登り甲斐のある美しい大滝が7つも続く。下山がちょっと長いけれど、健脚沢師達にはぜひ堪能してもらいたいルートだ。
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
千倉ケ山駐車場に2台デポ |
コース状況/ 危険箇所等 |
9月なので水量少な目。安全に滝登攀できるシーズン突入。 ●F1 左岸をトラバースしリッジを上がるのがセオリー。今回は人数が多いし難所なのでトップ2名・30mロープ2本で支点作成。 ロープ1本をサポート用に使用。懸垂で難所の通過を見守り&サポート。 ※巻くこともできる。 ●F2 難所無し。シャワークライミング。フリーで。 ●F3 難所無し。 ●F4 濡れたくないので左岸ミニ巻き。滑るので中間支点としてスリングを2か所に設置しセフルかけ替えで対応。 ●F5 難所。50mロープ。1ピン目のハーケンに240cmスリングを設置し、振り子。 ここは下のフリクションが効く部分へ一旦降りればとてもeasy。ラバーなら特にフリクションが効くのでさっと上がれる。滝頭の水流の中に岩があるので、怖がらずにそれを踏み込み上がる。壁に上がりすぎるとそれができないので、さっさと滝に足を突っ込んだほうが吉。 ※巻くこともできる。 ●F6 左岸巻きだが浮石が多い。ロープ使用。ここも支点構築後、懸垂で降りて中間地点で難所サポート兼浮石エリアに行かないようにの指示役。 ●F7 白のルンゼをフリーで。浮石多いので注意しながら。 ●平ケ倉山の下山 急こう配や痩せ尾根がある。チェーンスパイクを付けた方が安全かも。沼のほとりはぬちゃぬちゃ道で歩きにくい。 【タクティクス】 ●今回は人数が多い(9名:男子3・女子6)ので、男性の配置を考慮。 特にF5は難所の為、男子に先に上に登ってもらい、女子の登りをサポート。 私は支点セット後、懸垂で中間まで下り待機、難所のサポート兼指示役。 ●ゴルジュ内は冷えるし順番待ちだとなおさら。女子にはお湯を持参してもらったり、防寒対策をしてもらった。 |
その他周辺情報 | 滝ノ上園地のトイレは使用可能。 ロッジたちばな:日帰り温泉21時まで |
写真
装備
個人装備 |
チェーンスパイク
ヘッドランプ
いつもの沢道具
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共同装備 |
ハンドアッセンダーがあって助かった
ロープ30m2本
50m1本
20m1本
ハーケン2枚
ハンマー2
クイックドロー2本(F5で使用)。
|
感想
クライマーさん達が沢に興味を持ってくれていて、大半のメンバーがラバーソールも準備してくれていた。安全は足元から。フリクションの差は安全管理に直結する。
盛岡近郊で滝の多い美しい沢と言えば「南白沢」。
日ごろから山登りもしているし健脚なメンバー。ポテンシャルが高い。なので沢トレ2日目としてチャレンジしてみた。
人数が多く、沢経験は比較的浅いメンバーだったけれど、持ち前のチームワークの良さと対応力で大滝をどんどんクリアしていけた。
みんな今までに経験したことの無い規模の沢なので、思う存分実力発揮ができて大満足だったと思う。
にこままちゃんとインディジョーンズが流れてくるねって笑いながら楽しんできた。
自分自身としては南白沢のF5をリードするのは初めてだったし(秋の水量が少ない時期なので勝算はあった)、救助システムを構築しながら安全に滝登攀を見守りサポートする、という経験になってとても充実した思いがある。
遡行管理者として自分も応用力を試すことができた。
帰り道の千沼ケ原の池塘でまた宇宙を感じることができて、とてもいい一日になった。
【追伸】
この日、葛根田の別の沢で救助要請があったそう。
私たちも十分気を引き締めて、沢登りを行う必要があると感じた。
そして同時に、みんなに充分なロープ操作を習得してもらう必要がある。その為にいつも私はロープを多用している。多少沢内での時間が長くなっても。
今は9月上旬。沢登りシーズンはまだまだ続くのだ。
【今回の振り返り】
実力不安なメンバーがいた場合はハンドアッセンダーを共同装備として用意したほうがいいだろう。今回サイトウ君が用心して持参してくれていたので助かった(彼自身は使用しなくて十分な能力なのだが)。
ただ、使い方がわかない人も多かった。使用しなくていい実力のメンバー達だったけれどパーティで行く場合弱いメンバーをサポートしていかなければならない場面もある。その為にギアを使った登攀練習をもっと行う必要があると感じた。
人生2回目の沢登りでした。
ハンドアッセンダーは何かあった時のために自分用で持ってきましたが役に立ったのでよかったです。
F5の中間残置ハーケンはかなり傷んでいるので使用しないほうがよさそうでした。使用したハーケンは2本でしたが中間の1本抜けて滝側に振られてしまったので、余裕があれば3本打っても良いと思ったので次回行く時の参考にしたいです。
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