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Yamareco

記録ID: 7243178
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

南岳新道・南岳〜槍ヶ岳・飛騨沢ルート 周回

2024年09月14日(土) ~ 2024年09月15日(日)
 - 拍手
体力度
7
1~2泊以上が適当
GPS
22:13
距離
35.0km
登り
2,876m
下り
2,885m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
9:10
休憩
1:22
合計
10:32
距離 13.6km 登り 2,095m 下り 179m
4:45
7
スタート地点
4:52
4:56
0
5:01
14
5:15
32
5:47
5:58
38
6:36
78
7:54
5
7:59
53
8:52
9:52
201
13:13
13:19
118
15:17
2日目
山行
10:22
休憩
2:18
合計
12:40
距離 21.4km 登り 780m 下り 2,706m
7:27
7
7:34
17
7:51
7:53
61
8:54
9:09
34
9:43
10:04
13
10:17
10:23
12
10:35
11:09
11
11:20
11:21
49
12:10
12:12
95
13:47
14:08
80
15:28
15:45
5
15:50
15:56
100
17:36
40
18:16
18:18
44
19:02
19:03
34
19:37
4
19:46
19:51
0
19:56
19:57
7
20:07
ゴール地点
2日目は天気予報を信じて出発を後らせたが、雨は終始降り続き、諦めて予定より3時間ほど遅れて出発した。
時折激しくなる雨が全く降り止まず、滑落や滑って転ぶのが怖くて、いつもよりもさらに慎重に下山した。早く着くよりも安全に帰還することを優先したが、かなり遅くなってしまった。
天候 晴れ、曇り、雨
過去天気図(気象庁) 2024年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
前日の13日金曜日午後は休みにして都内を出たら午後7時頃に新穂高温泉に到着し、初めて新穂高第3駐車場に駐車できた。
コース状況/
危険箇所等
2日目の南岳小屋からは、雨と風がひどく、視界が非常に悪かった
予約できる山小屋
槍平小屋
無料駐車場で登山口に一番近いの新穂高第3駐車場に停められたのは初めて
2024年09月14日 04:42撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 4:42
無料駐車場で登山口に一番近いの新穂高第3駐車場に停められたのは初めて
錫杖岳あたり?
2024年09月14日 05:15撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 5:15
錫杖岳あたり?
白出沢分岐
2024年09月14日 06:35撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 6:35
白出沢分岐
白出沢出合
渡ってから振り返って
2024年09月14日 06:41撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 6:41
白出沢出合
渡ってから振り返って
チビ谷
2024年09月14日 07:31撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 7:31
チビ谷
滝谷出合の小さな橋
ここで落ちたらシャレにならない
2024年09月14日 07:56撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 7:56
滝谷出合の小さな橋
ここで落ちたらシャレにならない
雄滝と滝谷ドーム
2024年09月14日 07:58撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 7:58
雄滝と滝谷ドーム
槍平小屋
カップ麺食べてお昼休憩
2024年09月14日 09:06撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 9:06
槍平小屋
カップ麺食べてお昼休憩
南岳新道へ
ここはマーキングが分かりにくく、右側の森の中に入っていく
2024年09月14日 10:15撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 10:15
南岳新道へ
ここはマーキングが分かりにくく、右側の森の中に入っていく
南岳新道はかなりの難路だった
2024年09月14日 10:48撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 10:48
南岳新道はかなりの難路だった
樹林帯ではこんな笹漕ぎに近い道が多い
2024年09月14日 10:55撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 10:55
樹林帯ではこんな笹漕ぎに近い道が多い
双六岳や樅沢岳?
2024年09月14日 11:15撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 11:15
双六岳や樅沢岳?
笠ヶ岳や抜戸岳?
2024年09月14日 11:16撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 11:16
笠ヶ岳や抜戸岳?
槍平小屋が小さくなった
2024年09月14日 11:50撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 11:50
槍平小屋が小さくなった
笠ヶ岳から双六岳
手前は奥丸山?
2024年09月14日 12:35撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 12:35
笠ヶ岳から双六岳
手前は奥丸山?
右奥の方に小さく見えるのは水晶岳?
2024年09月14日 12:36撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 12:36
右奥の方に小さく見えるのは水晶岳?
大キレット、北穂高岳、涸沢岳、その奥は奥穂高岳?
2024年09月14日 12:44撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 12:44
大キレット、北穂高岳、涸沢岳、その奥は奥穂高岳?
2024年09月14日 12:44撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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2024年09月14日 12:45撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 12:45
右俣谷のルートが一望できる
2024年09月14日 12:52撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 12:52
右俣谷のルートが一望できる
救急箱のポイントに到着
2024年09月14日 13:14撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 13:14
救急箱のポイントに到着
中岳?
2024年09月14日 13:26撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 13:26
中岳?
2024年09月14日 13:35撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 13:35
ここはゆっくり行けば大丈夫
2024年09月14日 13:38撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 13:38
ここはゆっくり行けば大丈夫
2024年09月14日 13:38撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 13:38
ここもゆっくり行けば大丈夫
2024年09月14日 13:43撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 13:43
ここもゆっくり行けば大丈夫
木道が一部損壊しているのでバランスを崩さないように
2024年09月14日 13:44撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 13:44
木道が一部損壊しているのでバランスを崩さないように
慎重に行けば問題無し
2024年09月14日 13:47撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 13:47
慎重に行けば問題無し
ガスが上がってきてしまった
2024年09月14日 13:58撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 13:58
ガスが上がってきてしまった
ここが南岳新道の一番の危険ポイント
掛けてある橋の手前の大きな岩が邪魔で通りにくい上、その下にしっかりとした足場がなく、足を滑らせたら奈落の底
2024年09月14日 14:40撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/14 14:40
ここが南岳新道の一番の危険ポイント
掛けてある橋の手前の大きな岩が邪魔で通りにくい上、その下にしっかりとした足場がなく、足を滑らせたら奈落の底
ようやく2900m
2024年09月14日 15:02撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 15:02
ようやく2900m
南岳小屋テント場に着いた!
2024年09月14日 15:16撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 15:16
南岳小屋テント場に着いた!
全く視界が無く、テント張って食事して寝ただけ
アルファ米に中華丼の具は疲れた体には不味くて残した
重いゴミになってしまった
2024年09月14日 17:24撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 17:24
全く視界が無く、テント張って食事して寝ただけ
アルファ米に中華丼の具は疲れた体には不味くて残した
重いゴミになってしまった
夜、激しい雨が降り始め、テントに軟禁状態
寝るしかない
よく眠れなかったけど
2024年09月14日 17:24撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/14 17:24
夜、激しい雨が降り始め、テントに軟禁状態
寝るしかない
よく眠れなかったけど
5時出発の予定だったが強い雨が降り止まない
天気予報を信じて雨が降り止むことになっていた6時まで待ってみたが降り止む気配もないので雨が弱まったところでトイレ行って、テント撤収して、水補給して出発
2024年09月15日 07:35撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
1
9/15 7:35
5時出発の予定だったが強い雨が降り止まない
天気予報を信じて雨が降り止むことになっていた6時まで待ってみたが降り止む気配もないので雨が弱まったところでトイレ行って、テント撤収して、水補給して出発
遠くは何も見えません
2024年09月15日 07:35撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/15 7:35
遠くは何も見えません
天狗原分岐
2024年09月15日 07:52撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/15 7:52
天狗原分岐
終始こんな状態
2024年09月15日 08:30撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/15 8:30
終始こんな状態
中岳
景色も無く登頂のみを目標にしていたのに、強風対策のためか、柱は倒されて看板は下に置かれていて通り過ぎてしまった
しばらくして気が付いたので、仕方なく戻った
2024年09月15日 08:58撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/15 8:58
中岳
景色も無く登頂のみを目標にしていたのに、強風対策のためか、柱は倒されて看板は下に置かれていて通り過ぎてしまった
しばらくして気が付いたので、仕方なく戻った
ここの階段は高低差があって要注意
下に降りるとさらにもう一つ同じような階段がある
2024年09月15日 09:05撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/15 9:05
ここの階段は高低差があって要注意
下に降りるとさらにもう一つ同じような階段がある
大喰岳
ここの山頂周辺は広く、道がいくつかあって山頂を経由しないルートに進んでしまい、山頂を巻いてしまった
槍ヶ岳方面の看板で気が付いて、仕方なく戻った
2024年09月15日 09:58撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/15 9:58
大喰岳
ここの山頂周辺は広く、道がいくつかあって山頂を経由しないルートに進んでしまい、山頂を巻いてしまった
槍ヶ岳方面の看板で気が付いて、仕方なく戻った
飛騨乗越到着
ここで若者がこれから南岳まで行くというので、新穂高温泉に行くには南岳新道を下るしかないが、下りで使うのはお薦めできない、飛騨沢ルートで下山する方がいいと思うと伝えた。どうなっただろうか?
2024年09月15日 10:19撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/15 10:19
飛騨乗越到着
ここで若者がこれから南岳まで行くというので、新穂高温泉に行くには南岳新道を下るしかないが、下りで使うのはお薦めできない、飛騨沢ルートで下山する方がいいと思うと伝えた。どうなっただろうか?
槍ヶ岳山荘手前
何も見えない
2024年09月15日 10:33撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/15 10:33
槍ヶ岳山荘手前
何も見えない
山荘すら良く見えない
2024年09月15日 10:33撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/15 10:33
山荘すら良く見えない
山荘から見ても槍ヶ岳の姿も形も分からない
これじゃ登っても意味がないので穂先の登頂はパス
2024年09月15日 10:59撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
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9/15 10:59
山荘から見ても槍ヶ岳の姿も形も分からない
これじゃ登っても意味がないので穂先の登頂はパス
槍ヶ岳山荘に来たのは2度目だが、記憶に鮮明に残っているので何回も来ていたような感覚がある
2024年09月15日 11:08撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/15 11:08
槍ヶ岳山荘に来たのは2度目だが、記憶に鮮明に残っているので何回も来ていたような感覚がある
飛騨沢千丈乗越分岐
あとは滑らないようにゆっくり下山
2024年09月15日 12:10撮影 by  OPPO Find X3 Pro, OPPO
9/15 12:10
飛騨沢千丈乗越分岐
あとは滑らないようにゆっくり下山
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ソフトシェル ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 着替え ザック ザックカバー サブザック 昼ご飯 行動食 飲料 ハイドレーション ガスカートリッジ コンロ 食器 ライター 地図(地形図) コンパス ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ストック ポール テント テントマット シェラフ 携帯トイレ
備考 アミノバイタルの飲み忘れでひどい筋肉痛になってしまった

感想

登山天気では、南岳は14日から翌朝にかけては快晴、15日の午前中は曇り、午後3時頃から雨といった予報になっていたが、大きく外れた。

新穂高から槍平小屋までは長くて眺望もほとんどない樹林帯を無になって進む。
唯一、滝谷出合からの滝谷ドームが眺めのいいポイントだろうか。ようやく槍平小屋に到着して、休憩しつつ昼食にした。アルファ米を食べる気にはならず、持ってきたカップ麺にした。疲れている時は麺類が良い。

槍平小屋が有難いのは、飲料水が無料で補給できること。水は豊富で常時流れていて、冷たくて美味しい水を遠慮なく飲めるのが素晴らしい。

南岳新道に進むと、登山道はあまり手の入っていない状況となる。道は狭く、藪漕ぎになる箇所も多い。段差が大きかったり、不安定な木の階段だったり、鎖だったりで簡単には登れない箇所も多い。去年登った重太郎新道よりも整備状況の点では登りづらい印象だ。

樹林帯を抜けて、眺望が開けたところからは南岳新道ならではの気持ちよい登山道となる。南岳につながる尾根上を歩く形となるので周囲が見渡せて気分は爽快だ。ところどころに不安定な木道、段差のある階段、切り立った崖横に渡してある橋があり、少しスリリングなところも良いスパイスになる。

南岳小屋に到着した時には完全にガスの中で、眺望は一切無し。南岳小屋周辺から見える山がないという状態が悲しかった。大キレットに行く途中の階段で亡くなった妻の親族に手を合わせに行こうと思っていたがそれもできなかった。

テントも風雨にさらされて朝までずっとバタついて、耳栓をしていても音と揺れが伝わってきてほとんど寝ることができなかった。

15日は3時起きで4時に出ようとは思っていたが、雨が全然降り止まない。登山天気を見てみると6時から12時過ぎまでは曇りになっていたので、6時過ぎまでは待ってみることにした。結果、6時半になっても降り止むことは無く、諦めて雨が弱まったタイミングでテントを撤収し、約3時間遅れで出発した。

南岳から槍ヶ岳までは完全に強い風雨にさらされながら稜線を歩いた。晴れていれば槍ヶ岳を眺めながら気持ちよい縦走ができただろうに、これでは修行だ。それでもYamaRecoで挑戦している日本3000m峰が4つあるルートなので、ここまで来た以上は踏破せねばならない。槍ヶ岳はすでに登頂済みなので、今回で3座達成追加となる。

南岳山頂は南岳小屋からすぐで簡単に辿り着いた。

中岳は、看板は下に置かれ柱も倒されていたので、気が付かないで通り過ぎてしまった。「もうすぐ中岳です」というYamaRecoの音声案内がされてからもしばらくつかなかったので、おかしいと思って地図を確認すると、山頂をとっくに通り越していた。ここで写真も撮らないで進んでしまっては後悔するので、少し戻って山頂の看板の写真をスマホに保存した。

大喰岳は山頂周辺が広く、いくつかルートがあって山頂を通らないルートに進んでしまった。槍ヶ岳方面に進んでから山頂を通り過ぎてしまったことに気が付いたので、中岳同様に戻って山頂の写真を撮った。雨で視界が悪く、スマホも頻繁に確認できないし、写真も撮りにくい。雨天での登山は不便さとリスクが増すことを実体験として理解した。

飛騨乗越で双六方面から西鎌尾根経由で来た若者と情報交換をした。これから南岳まで行くか迷っているとのことだが、聞けば新穂高に下山したいそうだ。南岳まで行ってしまうと南岳新道を下るしかないが、この雨で下りに南岳新道を使うのはお薦めできないし、時間的にも厳しいので飛騨沢ルートで下山する方がいいと思うと伝えた。彼はどうなっただろうか?

予定では槍ヶ岳の山頂を目指すことになっていたが、この雨で何も見えないので当然パス。それでも軽く休んでお腹を満たそうと思ったのだが、飛騨乗越から槍ヶ岳山荘に行くのにもそれなりの登りがあったのを忘れていた。息を切らしながらテント場を通り越して着いたものの、山荘は大混雑。かろうじて空いていたデポスペースにザックをおいて、ラーメンを食べ炭酸飲料を飲んだが、雨で外のベンチで休むこともできないので、休憩は諦めてそそくさと下山することにした。

最悪なことに、槍ヶ岳までの稜線上のとこかで、防水のためのザックカバーが飛ばされてしまっていた。カバーのつけ方が甘かったのだろうか?その時点ではまだザックに水は進入していなかったが、雨が降り続くとしたら心配だ。

それと、雨の中一日歩いていたら、登山靴の中もびしょ濡れとなった。何とか下山中は持ったが、ふやけた足はそのまま歩き続けたら皮がむけて歩けなくなっていたかもしれない。SIRIO P.F.431 はゴアテックス層があるはずなので、一応防水機能はあるはずだが、足首の上からからしみ込んでくるのは防げない。ゲーターを装着すれば防水できたのだろうか?

飛騨沢の下山は南岳新道に比べればかなりラクで、飛騨沢千丈乗越分岐まではすいすいだが、そこから槍平小屋までは結構長く、歩きにくい道が続く。その後も滝谷出合、チビ谷、白出沢出合までは濡れた岩と石、水溜まりの連続で嫌になりながらも、滑って転んで怪我するのは避けたいのでかなり慎重に歩を進めた。クルマは新穂高第3駐車場に停めてあるので遅くなっても問題ない。

ようやく右俣林道に出て、やれやれこれでさっさと駐車場に行けると思っていたら、ザックカバーが飛ばされたことがだんだんと効いてきた。薄々気付いていたが、ザックがどんどん重くなっているのだ。林道をしばらく進んだところで、ザックの左右の重量バランスが崩れ、左側に妙に傾くようになり、上半身も知らず知らず左に傾いてしまっていた。そして林道の最後の辺りで腰が痛くなってしまい、少しずつしか歩けなくなってしまった。何とか新保高登山指導センターにたどり着いて、ザックを置いて、駐車場に向かった。センターまであとわずかだからよかったがこれが山中だったらまずかった。ザックの防水対策は必須ということを痛感した。

小鍋谷ゲートに着くまでには暗くなってしまっていて、その後に出てくる小さい「新穂高方面へ」の看板を見過ごし、左俣林道に行く橋を渡ってしまった。すぐに気が付いて戻ったが、暗い雨の中で防水ジャケットのフードまでかぶっていると視野が狭くなるので気を付けなければならない。

いつも天気がいい時ばかりに登山をしていて、一日中雨が降り続く中での経験は無かった。今回は、1日目の夕方以降は楽しい行程とはならず、修行のような登山となってしまったが、いろいろな点でいい経験にはなった。

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利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
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