唐松岳〜白馬岳 >北アルプスが微笑んでくれた<
- GPS
- 56:00
- 距離
- 32.8km
- 登り
- 3,279m
- 下り
- 3,194m
コースタイム
- 山行
- 4:20
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 5:30
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 4:00
- 合計
- 12:40
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:30
天候 | 21:晴れのち曇り、22:晴天、23:晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
杓子岳から白馬岳方向への下りは、崩れかけるガレ場があり、要注意。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
ガイド地図
コンパス
笛
筆記具
ライター
ナイフ
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
手袋
ストック
ビニール袋
替え衣類
シュラフ
ザックカバー
クマよけ鈴
食器
水筒
時計
非常食
テント
テントマット
ツェルト
ランタン・マントル
コンロ
ガスカートリッジ
コッヘル(鍋)
ファーストエイドキット
ラジオ
カメラ
車
|
---|---|
備考 | まだ寒くはなかったですが、保温性の水筒に紅茶を入れて行動していたので、休憩を楽しく過ごせました。 |
感想
9/21
自宅を予定通り5時前に出て八方のゴンドラに9時ごろ乗る予定だったが、駐車場を探すのに一苦労したものの30分程早く駐車できた。ゴンドラの切符を買う際ザックの計量があり18kgだった。10kg以上のザックは5月だったのですこし不安はあったが、とりあえず本日の工程は楽チンなので、なんとかなるだろう。
予定より1時間以上早い9時ごろ八方山荘駅に着いた。観光登山客でごった返していて、数珠つなぎに登っているありさまだった。さすがに秋なので花の季節はほぼ終わっていたが、それでもウメバチソウをはじめ何種類かの花が咲いていて、少しの間荷物の重さを忘れる思いだった。
八方池には人・人・人、標高2000mを越えるこの場所に簡単に来れて、しかもキレットから白馬岳への山並みが目前に広がるのだから、その気持ちもわかるが。
歩を進めてまず丸山を目指す。ザックの荷物が予想以上にキツイ。そういえばいつもの新潟の山より標高が高いので、空気も薄いわけだ。ともあれ時間には十二分ゆとりが有るので、休み休み進む。
丸山を過ぎるとすっかりガスって風も少し出ているが、登山道は尾根の南側をトラバースするようになるので、寒くはない。中には親子3代で登っている家族もいる。しかも子供(小学生)よりばあちゃんの方が元気がいいのには驚きだ。
そうこうしていると唐松岳山荘に12時15分ごろ着いた。山荘は泊り客の受付待ちの長い列ができていた。しばらくその列で待っていると、山荘の方が声をかけてきて、テン泊というとこの列ではなく、直接売店で受け付けているという。よかった―。
シルバーウィークの真ん中のせいかテン場は既にかなり埋まっていて、確保できた場所はテン場の一番下の方で、しかも湾曲して少し傾斜のある場所だった。自分のは2〜3人用だが、1〜2人用ならもっと上でもスペースが空いていた。こんな時のためと重さも考えて、1〜2人用もほしくなった。
張り終えて一休みした後、唐松岳へ行った。ガスの中でキレットは全く見れなかった。テン場を見下ろすと、自分のテントの下には1張だけだ。明日キレットを降りる前に十分準備運動ができてよいかもしれない・・・が、山荘のトイレにめったに行く気にならない高度差で料金900円は痛い。気を取り直し、山荘の背後の峰に登ってみたがやはりガスっていて殆ど景色は見えず。山荘で水を購入したが、容器を持って行ったので2ℓが300円で済んだ。
テントに帰り休んでいると、例の親子3代の子供の声が聞こえてきた。どうやら、少し離れた下に張るようだ。上側には1組の夫婦のテントとの間に若者が1人用を張って少し窮屈になったが、連休なので文句も言えない。
9/22 テン泊はいままで何回もしていなかったので撤収の要領がイマイチだったが、先日菊地俊之のハイグレード登山を読んでいたら、テント内で大部分の荷物をザックに入れ、外に出たらテントを撤収してザックに入れると荷物も濡れなくてよいと。やってみると確かにテントをたたんでザックの2気室の下側に入れ、ポール・銀マットをサイドに取付けると、直ぐに出発できる。山頂方面には既に多くの登山者が見える。
山荘まで上がったら日の出で山頂が赤く染まっていた。用を足して、山頂へ。途中ご来光を拝み来た山荘客が大勢下りてきた。
山頂に着くと、まずこれから向かうキレットから白馬への稜線が朝日に真っ赤に染まっているのが印象的だった。そして西側には立山〜剱岳が間近にくっきりと、そしてこちらも赤く染まっている。日の出の方向は殆ど雲海に沈んでいて、快晴の中を陽が昇っている。白馬の右手には妙高三山や高妻山が見える。
キレットに向かって下り最初のピーク(景)でガイドの方が一人の客を案内しているところに会った。そこで休もうかと思ったが、ガイド曰くキレットの下りは目前に見えるもう一つのピーク(曲南峰)の後だという。
南峰の先は緩斜面の鎖場で、間もなく北峰に着く。ここで小休止して、いよいよ○危に突入だ。さっそくみなさんが報告しているチョックストーンが出迎えだ。とはいってもルートは右側にターンするので、危険は全くない。そして確かに高度感はあるが、ホールド・スタンスは豊富なので不安なし。斜度のある岩場を降りると4人のパーティーが休憩していて、自分も少し休んだ。この中の一人もガイドのようだった。
そしてルートは峰の東側から西側に回り込み、2回目の○危に入る。鉄梯子の橋を通ると、真下に先行者が反対方向に降りているので少しドキッとした。この後折り返し、ブッシュの所でプチ渋滞になり、6人の登りを通過させたのち下ったが、この場所が○危らしかった。その後は緩いスラブからコルになり、喫へ向かう。
喫から○危を振り返ると、危ない急斜面に見える。その左側には相変わらず剱岳がまるで見守ってくれているかのように構えている。東側には唐松雪渓が見え、天気も良いので気持ちいい。
そして天狗の登りだ。少し歩いては後方を振り返る・・・と、キレットが徐々に眼下に下がり、唐松岳山頂が見え、そして更に高度を上げると五竜と鹿島槍が見えてきた。相変わらず天気は良く、槍穂も見えてきた。八方尾根を見ると池も見える。
そうこうして天狗の頭に着いた。振り返るとなだらかな登山道の向こうに唐松・五竜・鹿島槍が見える。その右側には黒部渓谷、そして立山連邦と剱岳、行く手には白馬鑓ヶ岳の白い姿が目立っている。こんなに長い時間雲一つない晴天が続くとは想像してなかったが・・・感謝。
少し歩くと、天狗山荘に着く。雪渓の雪解け水で冷やしたジュースで乾杯した。ここには10人ほどいて、それぞれ休んだり、昼食したりして、絶好の天気を満喫していた。
なだらかな山道はあまり疲れないので、早々に腰を上げた。鑓温泉への分岐点を通過し、いよいよ登りだ。ガレ場はザックが重いと特に疲れ、白馬鑓に着いた時には十分?疲れていた。山頂は多くの登山者で賑わっていた。晴天の元、景色を堪能して、杓子に向かう。直下のバイパス合流点には多くの登山者が居て休憩したり、お昼を採っていた。この直後の下りもガレ場があり、キレットより嫌だった。
杓子岳山頂手前で会った方から、下りは崩れているところあるので気を付けた方がいいとのこと。山頂はバイパスする登山者が多いらしく、2人だけ居た。一人は朝日小屋から南下してきて、今日は天狗山荘へ向かうという。さすがに若い人は早い。白馬岳方面を見ると頂上山荘も見える。宿泊地付近が見えたのでひと安心だ。
いよいよラストスパート・・・だが、杓子の下りのガレ場で今日一番の嫌な所だった。無事おりると女性二人から話しかけられた。杓子の登り口とバイパスのことだった。二人は天狗山荘へ向かうという。
また暫くすると今度は女性が一人で天狗山荘へ行くという。もう3時、ここから2時間半くらいかかると5時半、白馬鑓の登りのガレ場に気を付けるようアドバイスした。
この後ヘロヘロになって丸山に着き、テン場が眼下に見えたときはうれしかった。思い起こせば4年前の9月、大雪渓を登ってテント設営後ここに散歩に着たら、唐松からの女性2人のパーティーに会い、自分はいつになったらそんなことができるのだろう・・・と思ったのだった。
テン場はこの日やや空いていて、平らないいところを確保できた。まずビールで乾杯である。350で良かったのだがあいにく500のエビスしか残っていなく金800円。隣の二人に声をかけると鑓温泉から上がってきたという。彼らも500のエビスで、しばらく歓談した。温泉のテン場はほぼ満席だったとのこと。彼らは別々の所から来て鑓温泉で一緒になり、ここに来たそうだ。山でのこんな出会いもいいもんだ。明日は自分と同じ白馬大池経由で降りるそうだ。
ゆっくり休み日没後、星空を撮影しようとカメラと三脚を持って峰まで上がったが、生憎薄曇りが増え、しかも晴れている方向には満月に近い月。諦めて近くの風景を撮って帰ったが、ここから富山市街が見えるとは知らなかった。巨大な白馬山荘は煌々と明かりが灯り、少し興ざめである。
9/23
今日は降りるだけで、時間には十分ゆとりが有り、ゆっくり起きるつもりだったが、朝早くから周りのテントがうるさいので、つい自分も夜明け前から出発してしまった。隣のテントの方も前後して出発した。
山頂には6時頃着いたが、日の出の方向は曇りのせいか日は当たっていなかった。剱岳の右側には能登半島らしき島影?が見えていた。中には女性のソロの方もいた。
少し下り始めたら朝日が射してきた。白馬連峰が徐々に遠ざかっていく。今日も槍穂や八ヶ岳・富士山が見える絶好の天気だ。雪倉岳の向こうには日本海の水平線が広がっている。
新潟県最高峰の小蓮華岳に着くといよいよ白馬大池が見える。この辺も紅葉は始まったばかりだ。東側には広大な栂池自然園が見える。
大池に下りると湖の青・始まった紅葉・空の青が見事だ。朝いれた紅茶とチョコでティータイムに。ここは意外と空いていて10人位の方が休んでいた。
この後ルートは天狗平まで大きい石が続き、登りの場合はきつそうだった。途中雪渓が1か所あるが傾斜は緩やかで難なく通れる。天狗平は立派な木道になっていてベンチも木組みで休憩しやすい。その後は緩やかな登山道を下って11時前に自然園の売店に寄り、「雪解けサイダー」で乾杯した。
下りのゴンドラで同じようなザックの方が居て聞いてみると、なんと扇沢から爺ヶ岳―鹿島槍―五竜―唐松―白馬―蓮華温泉―栂池と4泊かけて歩いて来たそうだ。二つのキレットは残念ながらガスの中でイマイチだったそう。それと、冷池ではテン場が満席で山荘泊まりとなった登山者が多数いたそうだ。
ゴンドラを降りて白馬八方の駐車場に行くためバス停に向かうと、昨日テン場が隣だった二人が居た。バスは少し前に出て、次は1時間後だと。4人に集まればバスとほぼ同じ料金でタクシーでいけるそうで、話しているうちに女性が一人来て、同乗してくれることに。よく見ると大池前後で抜きつ抜かれつした方だった。同乗者4人のうち彼女が一番帰りが遠く、車で6時間くらいかけて静岡に帰るという。てっきり近くの南アルプスは殆ど歩いているかと思ったら、アプローチが長いためなかなかいけないそうだ。それで少し遠回りしても北アルプスの方が登り易いのだそう。
今回自分にとって初めての山中2泊だったが、晴天に恵まれ、最高の山歩きとなった。
kimu6さん、帰りのゴンドラでご一緒したyouichiです(^-^) レコにコメントありがとうございました。栂池に着いたときに前を歩かれていたのがkimu6惨でしたか(^_^;) では、最後のサイダーの写真の奥でソフトクリームを購入しているのが私ですf(^^; シルバーウィークも天気が良かったですが、その後も週末は天気が良く、山日和が続きますね。私は今週末は立山から五色ヶ原経由で黒部湖へ紅葉を楽しみにいこうかと思っています♪
因みに、栂池から白馬経由で扇沢に行くバスは結局この時期は無いことが判明し、白馬から電車で信濃大町、そこからバスで扇沢となり、扇沢着は16時過ぎでしたf(^^;
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