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Yamareco

記録ID: 7288877
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

西穂・奥穂(変則ルート=体力のある人向、遭難者にも出会う)

2024年09月28日(土) ~ 2024年09月29日(日)
 - 拍手
体力度
8
2~3泊以上が適当
GPS
15:03
距離
23.1km
登り
3,477m
下り
3,484m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:59
休憩
1:24
合計
8:23
5:42
4
6:19
7
6:26
50
7:16
7:19
89
8:48
8:55
56
9:51
10:11
7
10:18
10:28
16
10:44
10:45
19
11:04
6
11:10
11:17
44
12:01
12:07
25
12:32
12:41
11
12:52
13:05
3
13:08
13:09
13
13:22
13:28
7
13:35
13:36
26
14:02
2日目
山行
5:15
休憩
1:19
合計
6:34
5:10
96
6:46
6:59
6
7:05
15
7:20
7:27
11
7:38
7:45
14
7:59
8:10
10
8:20
8:23
10
8:33
8:39
14
9:04
9:10
6
9:16
9:23
26
9:49
10
9:59
10:12
4
10:16
10:18
27
10:45
10:47
43
11:30
11
11:44
ゴール地点
天候 曇り時々晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
あかんだな駐車場に停めて、上高地とあかんだな間はバス。
コース状況/
危険箇所等
【変則ルート】
・一日目は上高地から岳沢、天狗のコルを経て、奥穂・前穂の後、岳沢小屋に。二日目は再び天狗のコルに登り西穂を経て上高地に。
・このルートとしたのは天狗沢の登りは大丈夫と踏んだ上で、土日どちらの天気が良いか直前まで判然としなかったから。西穂から奥穂に向かうにしても、奥穂から西穂に向かうにしても、日曜日になることが多いと思われ、日曜が悪天だとそれで終わり。土曜日を有効活用したい、あるいは土曜日の天気が悪くとも最悪日曜日に天狗のコルから奥穂に行きたいと思った次第。西穂から奥穂に行こうとして、今年悪天で2回も既に流れているので。
・また、通常は2泊必要なルートだが、この変則ルートだと1泊で可能。但し、天狗沢を2回登りきる体力が必要。

【天狗沢の状況】
・最後まで白ペンキ印があるので、道に迷うことは基本ないはず。標高2650m以下は道も良く問題はない。
・荒れているのは、標高2700m以上の急傾斜の最後の部分。
・すぐ近くに道は二本ある。一つは沢筋の道。この道はザレがひどい。登りでも落石を起こすくらい。下りだと何回か転ぶ可能性あり。
・もう一つは、沢からコルに向かって右側にスラブ状の岩に付けられた道。白ペンキもこちらにあり。登りはこの岩の上を行けば、ザレ場はほとんど通らず通過可能。但し逆層気味のスラブなので、この岩を下るのはかなり危険と思う。
・結論としては、天狗沢を登るのは最後の部分右側の岩の上を行けばOK。下りはザレ場を行くにしても、岩の上を行くにしてもかなり危険。下りは最初からコースに組み入れるような道ではなく、本当のどうしようもない場合のエスケープルートだと思う。

【遭難者に出会う】
・二日目の朝6時くらい天狗沢を登っていると標高2550m位のところで上から降りてくる登山者と会う。岳沢小屋からの散歩にしては遠すぎるし、穂高岳山荘や西穂山荘からの縦走にしては早すぎる。「昨夜はどこに泊まられたのですか?」と声を掛けると天狗沢でビバークしたとのこと。その人の話をつなげると以下。
・前日西穂山荘出発し、穂高岳山荘にまで行く予定だったが、間ノ岳登りで先行者の落石が足に当り、その痛みもあり、その後ぐっとペースが落ちた。穂高岳山荘まで行けないと判断し、小屋の予約はキャンセル。夜になり天狗のコルから岳沢に降りようとしたが、道が分からなくなりビバークを決意。岩陰で着るものすべて着込んでビバークした。運の悪いことにモバイルバッテリーの接続の為のコードを間違えたものを持ってきてしまい、携帯の充電もできず、バッテリー切れ。夜が明けたので正しい道を降りてきた。
・全く無事そうなので、そのままお別れした。ビバークを選択したことで最悪の事態はまぬがれているが、教訓としては、「天狗沢は下りのエスケープルートには適切ではない。落石を受けた後、間ノ岳から西穂高に引き返すのが正しい判断」だったのだろう。

【西穂・奥穂所感】
・やはり楽しいルート。やみつきになりそう。
・体力と三点支持と天候判断能力があれば、このルートに挑戦できると感じた。岩が濡れていると極端に難易度は増すので、ドライが行く条件になると思う。
・登りか下りかで難易度は全く変わる。今回自分が難易度高いと思ったのは、一日目のロバの耳の下りと二日目の逆層スラブの下り。逆に馬の背はホールド多く全く苦にならず。下りになると難易度増すのは、馬の背、ロバの耳、天狗岳から天狗のコルの最後の部分、逆層スラブ、西穂の下り。登りはいずれも問題ない。
天狗沢上部。Vの字のところがコル。
2024年09月28日 08:34撮影 by  SC-51A, samsung
9/28 8:34
天狗沢上部。Vの字のところがコル。
天狗沢上部から下を見たところ。
2024年09月28日 08:34撮影 by  SC-51A, samsung
9/28 8:34
天狗沢上部から下を見たところ。
年代物の空き缶が。
2024年09月28日 08:48撮影 by  SC-51A, samsung
9/28 8:48
年代物の空き缶が。
天狗のコルにある避難小屋の残骸。
2024年09月28日 08:50撮影 by  SC-51A, samsung
9/28 8:50
天狗のコルにある避難小屋の残骸。
天狗のコル。
2024年09月28日 08:50撮影 by  SC-51A, samsung
9/28 8:50
天狗のコル。
畳岩尾根の頭への道。
2024年09月28日 08:57撮影 by  SC-51A, samsung
9/28 8:57
畳岩尾根の頭への道。
2024年09月28日 09:05撮影 by  SC-51A, samsung
9/28 9:05
畳岩尾根の頭にはこのルートでは一息つけるところと言われているが、結構なナイフリッジ。
2024年09月28日 09:08撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 9:08
畳岩尾根の頭にはこのルートでは一息つけるところと言われているが、結構なナイフリッジ。
畳岩尾根の頭への道の上部。ルンぜ状の岩場
2024年09月28日 09:16撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 9:16
畳岩尾根の頭への道の上部。ルンぜ状の岩場
コブ尾根の頭からのジャンダルム。余りかっこよくない。
2024年09月28日 09:47撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 9:47
コブ尾根の頭からのジャンダルム。余りかっこよくない。
ジャンから奥穂。手前右はロバの耳。
2024年09月28日 09:58撮影 by  SC-51A, samsung
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ジャンから奥穂。手前右はロバの耳。
お決まりの天使
2024年09月28日 10:01撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:01
お決まりの天使
ジャンダルムの巻き道。実際行くと余り怖くない
2024年09月28日 10:10撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:10
ジャンダルムの巻き道。実際行くと余り怖くない
ロバの耳。間違えてロバの耳の頂上まで行ってしまった。
2024年09月28日 10:13撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:13
ロバの耳。間違えてロバの耳の頂上まで行ってしまった。
ロバの耳手前からのジャンダルム。かっこ良い。
2024年09月28日 10:15撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:15
ロバの耳手前からのジャンダルム。かっこ良い。
ロバの耳からの下り直後。ここが一番危ないと感じた。鎖もない。濡れていたら行きたくない
2024年09月28日 10:22撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:22
ロバの耳からの下り直後。ここが一番危ないと感じた。鎖もない。濡れていたら行きたくない
トラバース道。行ってみると大したことない。
2024年09月28日 10:26撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:26
トラバース道。行ってみると大したことない。
ロバの耳下り下部からロバの耳を見上げる。オーバーハングしていないのにオーバーハングしているように見える。不思議。
2024年09月28日 10:30撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:30
ロバの耳下り下部からロバの耳を見上げる。オーバーハングしていないのにオーバーハングしているように見える。不思議。
ロバの耳などというかわいいものではなく、鬼の角に見える。
2024年09月28日 10:34撮影 by  SC-51A, samsung
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ロバの耳などというかわいいものではなく、鬼の角に見える。
この辺りからのロバの耳とジャンが一番かっこいいかも。
2024年09月28日 10:38撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:38
この辺りからのロバの耳とジャンが一番かっこいいかも。
ロバの耳下部のトラバース。人が見える。写真で見ると恐ろしいが実際歩くと怖くない。
2024年09月28日 10:42撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:42
ロバの耳下部のトラバース。人が見える。写真で見ると恐ろしいが実際歩くと怖くない。
馬の背。降りてくる人を待つ。やはり下りの方が格段に難しいのだろう。登りはあっさり終わる。
2024年09月28日 10:50撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 10:50
馬の背。降りてくる人を待つ。やはり下りの方が格段に難しいのだろう。登りはあっさり終わる。
奥穂山頂とジャン。
2024年09月28日 11:03撮影 by  SC-51A, samsung
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奥穂山頂とジャン。
前穂でライチョウに会う。
2024年09月28日 12:15撮影 by  SC-51A, samsung
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9/28 12:15
前穂でライチョウに会う。
2024年09月29日 06:14撮影 by  SC-51A, samsung
9/29 6:14
再び天狗沢。天狗沢上部。これが左岸の岩場を上から見たところ。これを登るのが楽。
2024年09月29日 06:37撮影 by  SC-51A, samsung
9/29 6:37
再び天狗沢。天狗沢上部。これが左岸の岩場を上から見たところ。これを登るのが楽。
天狗沢上部。これがザレザレの道。
2024年09月29日 06:39撮影 by  SC-51A, samsung
9/29 6:39
天狗沢上部。これがザレザレの道。
天狗岳への登りの最初の部分。登りでも結構テクニカル。下りだと怖いんだろうな。
2024年09月29日 06:50撮影 by  SC-51A, samsung
9/29 6:50
天狗岳への登りの最初の部分。登りでも結構テクニカル。下りだと怖いんだろうな。
天狗岳からコブ尾根の頭方面。
2024年09月29日 06:57撮影 by  SC-51A, samsung
9/29 6:57
天狗岳からコブ尾根の頭方面。
逆層スラブ上部から。
2024年09月29日 07:16撮影 by  SC-51A, samsung
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9/29 7:16
逆層スラブ上部から。
逆層スラブ下部から。さすがにすべったら終わりなので、鎖に頼る。
2024年09月29日 07:20撮影 by  SC-51A, samsung
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9/29 7:20
逆層スラブ下部から。さすがにすべったら終わりなので、鎖に頼る。
天狗岳方面からの間ノ岳。とんがり。
2024年09月29日 07:30撮影 by  SC-51A, samsung
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9/29 7:30
天狗岳方面からの間ノ岳。とんがり。
間ノ岳の飛騨側にとんでもないスラブが。
2024年09月29日 07:34撮影 by  SC-51A, samsung
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9/29 7:34
間ノ岳の飛騨側にとんでもないスラブが。
間ノ岳の下り。ゆっくり行けば大丈夫。
2024年09月29日 07:45撮影 by  SC-51A, samsung
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9/29 7:45
間ノ岳の下り。ゆっくり行けば大丈夫。
天狗岳を振り返る
2024年09月29日 07:51撮影 by  SC-51A, samsung
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天狗岳を振り返る
最後の西穂の登り。
2024年09月29日 08:08撮影 by  SC-51A, samsung
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9/29 8:08
最後の西穂の登り。
超えてきた峰々。
2024年09月29日 08:28撮影 by  SC-51A, samsung
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超えてきた峰々。
西穂山頂。奥穂方面から来ると皆声をかけてくれる。
2024年09月29日 08:28撮影 by  SC-51A, samsung
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西穂山頂。奥穂方面から来ると皆声をかけてくれる。
独標。ここからは無法地帯。登り優先のルールを知らない人も多数。ルート上にいながら、登りに道を譲る人。3点支持できない人も。
2024年09月29日 09:17撮影 by  SC-51A, samsung
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独標。ここからは無法地帯。登り優先のルールを知らない人も多数。ルート上にいながら、登りに道を譲る人。3点支持できない人も。
上高地から超えてきた山々を振り返る。
2024年09月29日 11:32撮影 by  SC-51A, samsung
9/29 11:32
上高地から超えてきた山々を振り返る。
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